校長室より

2024年7月の記事一覧

【校長室】夢舞台、真夏の挑戦(北九州インターハイ2024)

 昨日7月28日(日)から福岡県の東平尾公園博多の森陸上競技場において全国高等学校総合体育大会(インターハイ)の陸上競技が始まりました。全国から高校生世代トップレベルの選手が集い、白熱した熱戦を繰り広げる最高の夢舞台に本校からは北関東大会を勝ち抜いた3年岩崎透弥(棒高跳)と北関東大会チャンピオンの3年木戸瑛大(三段跳)が出場しました。

 大会初日となった昨日7月28日(日)には、照り付ける日差しが最も暑く感じる12時から男子棒高跳びの予選が始まり、岩崎君が予選第1組に登場しました。

 今年度は棒高跳びに出場する選手のレベルが非常に高く、岩崎君のもつパーソナルベスト4m50cmは今年度の高校生全国ランキングで33位にあたる記録であり、今回のインターハイでの予選通過標準記録は4m80cmに設定されていたため、苦しい試合展開が予想されましたが、高校生は何が起こるかわからない無限の可能性を秘めており、岩崎君の集中力と爆発力に期待していました。

 予選は岩崎君のパーソナルベストである4m50cmから始まり、4m80cmをクリアした者のうち上位12名が7月29日(月)に行われる決勝に進むレギュレーションとなっています。跳躍種目は、複数回の試技に挑戦することができますが、その分1本1本の試技の間の時間が長く、集中力と体のコンディションを維持することが難しく、そうした跳躍技術以外の力が大きく結果を左右するとても繊細な競技です。

 そうした中で大舞台に立った岩崎君は、北関東代表としての自信と越南生としてのプライドを持ち、全力でピットに向かいましたが、並み居る強豪たちの前に充分に力を発揮できず、パーソナルベストであった4m50cmをクリアすることができずに予選で涙を呑む結果となりました。

 結果だけ見れば残念な結果となってしまいましたが、日本を代表して世界の舞台で戦うことを視野に入れているトップアスリートたちが一堂に会す高校生年代最高のステージに、県大会、北関東大会を勝ち抜いてコマを進めた実績は、それだけでもとても価値あることで、一握りの者にしか与えられない挑戦の舞台に立ったことは、決して色褪せることはありません。きっと本人が一番悔しい気持ちでいると思いますが、最高のステージに「南の風」の痕跡をしっかりと刻んだことに誇りをもって、笑顔で帰ってきてほしいと願います。

 今後は、7月31日(水)に三段跳の予選、決勝に臨む木戸君に思いを託し、しっかりとサポートしてほしいと願います。岩崎君の活躍を現地で応援することはできませんでしたが、31日には私も福岡に参戦し、現地で岩崎君とともに木戸君の活躍をしっかりとこの目に焼き付け、「南の風」を吹かしてきたいと思います。

 頑張れ越南生!頑張れ陸上部!

 

【校長室】ようこそ越谷南高校へ!(第1回学校説明会)

 本日7月26日(金)は本年度最初の学校説明会及び校内&部活動見学、個別相談を実施しました。じっとしていても汗が流れ出る猛暑の中、お時間を確保して本校にお越しいただき誠にありがとうございました。

 説明会では、生徒会生徒の進行のもと、本校教頭から本校の教育理念や教育活動の概要、生徒たちの様子、進路実績や入試制度などについてご説明するとともに、外国語科学科長から外国語科の特色や実際の学びの様子などについてご説明させていただきました。

 本校では、普通科・外国語科や理系・文系によって授業で取り扱う科目や単位数に違いはあるものの、総じて本校の目指す「文武両道を高いレベルで実現し、豊かな人間性を育む」ことに変わりはありません。本校では「二兎を追う者は一兎をも得ず」ではなく、「二兎を追う者は、二兎を得る」を実現しようとする生徒の皆さんを全力で支援してまいります。運動部・文化部を問わず部活動に全力で取り組み青春を謳歌するとともに、希望進路の実現にも高い意識をもってチャレンジする。そんな欲張りな高校生活に真剣に取り組み実現しようとする生徒たちの存在と、情熱をもってそれを支える教師陣の存在が本校の最も大きな特色であることをお伝え出来たのではないかと考えております。

 約1時間という限られた時間の中でのご説明であったため、雑駁な内容となり、すべての皆さまのニーズに充分お応えすることができず、大変心苦しく感じております。もっと知りたい、ここが分からないとお感じの方は、遠慮なく本校教頭までご相談ください。

 本日の説明会を通じて、本校が目指している学校像や教育スタイルなどについて少しでも理解が進むとともに興味関心をもっていただけたなら大変うれしく思います。本校は、「二兎を追い、二兎を実現したい」と考える皆さんをお待ちしています。

【校長室】1年外国語科、国内留学に出発!(ブリティッシュヒルズ語学研修)

 本日7月25日(木)から27日(土)まで2泊3日の日程で外国語科1年生40名が福島県にあるブリティッシュヒルズでの国内留学(宿泊型語学研修)に出発しました。昨日午後の突風や豪雨、落雷と言った荒天から一転して爽快な晴天のもと、昨日オーストラリアでの海外研修に出発した2年生と同様に、元気に手を振りながら期待に満ち溢れた最高の笑顔で出発していきました。

 ブリティッシュヒルズは中世英国の街並みや建築物を模して「パスポートのいらない英国」というキャッチフレーズのもと、国内に居ながらにして英国文化を体験できる体験型宿泊施設として設立され、外国語科を設置する学校を中心に英語教育に力を入れる学校の生徒たちが、日本語を一切使わないという日常とは異なる世界で、試行錯誤しながら100%英語を活用した合宿生活に身を投じることにより英語の活用スキルを磨いていくというコンセプトの語学研修施設です。

 生徒たちは、緑の中の一本道を進んでゲートをくぐった瞬間から、まるで映画のセットか、または本当にイギリスに来てしまったかのような錯覚に陥るほど目の前に広がる異国の景色に圧倒されるとともに、バスから降り立った瞬間から英語オンリーの対応に戸惑いを感じると思いますが、きっとテーマパークのアトラクションを楽しむかのように非日常の世界にすぐに引き込まれ、海外留学気分でポジティブに英語に向き合うことができるはずです。

 現地では、ネイティブの外国人スタッフによる学習プログラムやアクティビティーが様々用意されているとともに、食事や入浴、余暇時間など24時間全てが英国スタイルとなっており、自信がなかったりシャイな生徒たちも自然と積極的に馴染んでいくことができる学習環境となっています。きっと2泊3日のプログラムが終了する頃には、まるで外国人になったかのようにオープンマインドで英語をしゃべっているかもしれません。

 この3日間の体験を通して、英語力を磨くことはもちろんですが、仲間たちと合宿生活を送ることにより相互の理解が進み、3年間同じメンバーで過ごしていくための絆を深めてくれることを期待します。また、日本語を使わないというミッションにみんなで協力して取り組むことにより、勇気と信念をもってチャレンジすれば実現できるという成功体験を積み重ねて、失敗や思い通りにならないことに臆病にならずに、なりたい自分に向かってチャレンジできる生徒になってほしいと願います。

 生徒たちは7月27日(土)の夕刻に帰校し、一気に現実の世界に引き戻されることになりますが、一回り成長した笑顔で帰ってきてほしいと願います。

 頑張れ越南生!頑張れ外国語科1年生!

 

【校長室】海外での学びに挑戦!(オーストラリア海外研修)

 本日7月24日(水)から8月6日(火)まで12泊14日(機内2泊)の日程で、本校2学年の生徒18名が羽田空港第3ターミナルからオーストラリアのシドニーに向けて5年ぶりの海外研修に出発しました。

 オーストラリアは日本との時差がないことから、出発日の本日は夜のフライトとなったため、午後5時に空港集合の予定でしたが、さすが越南生だけあって集合時刻の10分前には全員がチェックインと荷物預けを完了していました。

 海外はもとより飛行機に乗ること自体が初めての生徒もたくさんいましたが、添乗員のアドバイスを受けながら積極的に手続きにトライしていました。

 高校生にとって海外での生活は、日本語がないだけでなく、食文化や生活様式、服装や学校の授業、宗教や思想、習慣など様々な違いを体験することになります。ましてホームステイとなればホストファミリーとの折り合いなど戸惑うことばかりなはずです。親元を離れた異国の地でのそうした非日常の中でポジティブかつアクティブにチャレンジすることが異文化理解に繋がり、興味や関心を高めるとともに思考や思想の幅を広げ、やがて訪れるグローバル社会への適応力を育むのだと考えています。

 きっと数日は驚きと戸惑いの連続でストレスも感じるかと思いますがオープンマインドで対応すれば、すぐに慣れていけるはずです。

 現地ではタロンガ動物園やオペラハウスなどオーストラリアを代表する観光地の訪問もありますが、マッコーリー大学での講義や地元高校での学習プログラムなどの学習活動が中心となります。普段学校で経験している学びとは一味違った学びに触れ、トライ&エラーを繰り出しながら積極的に様々な経験をしてきてほしいと願います。

 また、ホストファミリーとの交流を深め、現地の家庭の生活を堪能してほしいと願います。特に週末にはホストファミリーがオーストラリアらしさを感じる体験をさせてくれると思います。そうした経験は日本に居ては得られない特別な経験となり、貴重な財産になるはずです。

 保護者の皆さまにおかれましては、本日は平日にも関わらず、多くの皆さまに見送りに来ていただき誠にありがとうございました。ご家族の皆さまの姿が生徒たちに安心感を与え、最高の笑顔で出国できたのだと思います。

 また、近年の円安の影響により、渡航費が大幅に高騰している中、海外研修の実施に格別のご理解とご支援をいただき重ねて感謝申し上げます。

 保護者の皆さまとともに、生徒たちが出発前のワクワクドキドキした笑顔のままでひと回り成長して無事に帰国してくれることを期待しています。現地の様子は引率教員が学校ホームページにて伝えてくれる予定となっていますので、定期的にチェックしていただければ幸甚に存じます。

 頑張れ越南生!

【校長室】考えさせられた1日(PTA関東大会)

 本日7月23日(火)、千葉県の幕張メッセで行われた第70回関東高等学校PTA連合会大会千葉大会に本校PTA会長、副会長と3名で参加してきました。

 全体の参加人数の発表はなかったものの、会場には関東各都県から多数のPTA役員と管理職が集まり、主会場の国際会議場だけでは収まらずオンラインでサブ会場を設置するほどの賑わいでした。

 会議は千葉県立幕張総合高校シンフォニーオーケストラ部の華やかな演奏と生涯学習由来のNPO法人柏オヤジダンサーズのユーモラスなダンスによるアトラクションから始まり、開会の式典、表彰式、基調講演と続きました。

 基調講演では、元埼玉県警捜査一課デジタル捜査班長で現在は犯罪コメンテーターとしてテレビなどでご活躍されている佐々木成三氏が「高校生の問題行動」というテーマで講演されました。

 佐々木氏は、デジタル犯罪やSNSとの関わり方など専門的な視点から、時折クイズを織り交ぜながら分かりやすいスライドを使って、高校生が犯罪やトラブルに巻き込まれないように教えるのは保護者の責務であり、急激に進歩するデジタル社会に潜むリスクや闇について、子どもたち以上に知識と経験を身に着けなければならないとおっしゃっていました。

 特に情報化社会となった現在、単にスマホなど情報に触れる機会を制限するのではなく、インターネット上に溢れるデジタル情報の真偽を見抜く力の習得が必須であり、情報を鵜呑みにせず真偽を裏付ける根拠を確かめる能力の育成と習慣化が大切であると述べられていました。

 生徒たちと常に身近に接してきた我々教職員は正に佐々木氏と同様に現代の子どもたちに対して強くリスクを感じており、デジタル社会での生き方について考えさせられたとともに、学校での指導の在り方を再検討する必要性を強く感じました。

 一方で、こうした事案については、特に保護者の皆さまとの連携が不可欠であり、大切なお子さまを犯罪やトラブルから守るために、ご家庭でのお子さまとの対話の中でお子さま自身に考えさせる機会を大切にしていただけるようお願い申し上げます。

 大会は明日7月24日(水)に各都県代表校の研究発表及び研究協議会が行われ閉幕します。本校は本年度は都合により研究協議会には参加しませんが、来年は埼玉県開催となり、ホスト県として関東各都県の方々を迎えることになります。こうした機会に多くの皆さまに他校との交流を深め各校におけるPTAの在り方について情報交換するなどして本校PTA後援会の更なる発展に役立てていただければ幸甚に存じます。

 

【校長室】お詫びと御礼(彩の国進学フェア)

 7月20日(土)、21日(日)の2日間、さいたまスーパーアリーナにて県内外の公立・私立高等学校が一同に集まり個別相談を行う彩の国進学フェア2024が開催されました。焼けるような猛暑の中、また、中学3年生は北辰テストと日程が重なる中で時間を捻出し、多数ご来場いただきましたことに心より感謝申し上げます。

 本校も教育方針や実際の教育活動について広く受検生に知っていただくためにブースを出展し、訪れていただいた皆さまに説明をさせていただきました。本校ブースにご来場いただきました皆さまには、限られたお時間の中で貴重なお時間を頂戴し、誠にありがとうございました。2日間で700組を超える皆さまに本校ブースを訪れていただきましたことに心より感謝申し上げます。

 本校では、ご来場いただいた皆さまの貴重なお時間を無駄にしないとの考えのもと連日20名余りのスタッフを配置し、管理職を含め座席説明以外にも説明の場を広げて対応するなど、可能な限り円滑に説明させていただけるよう工夫してご対応いたしましたが、予想を上回る皆さまにお越しいただいたことで、効率良くたくさんの学校の説明を聞きたいと考えていた皆さまに長時間お待ちいただく場面がございましたことを心よりお詫び申し上げます。

 本校ブースにお越しいただいた皆さまには、可能な限り丁寧に対応させていただいたつもりではありますが、そうした状況から、皆さまのニーズにお応えする充分な相談時間を確保できなかったり、立ったままでのご対応となりました皆さまには重ねてお詫び申し上げます。

 また、ご説明の中で複数ご指摘をいただきました夏季休業期間中の学校説明会につきましては、猛暑が続く夏季休業期間においても集客数を優先して体育館など空調設備のない会場で実施する学校が多数を占める中で、本校では、ご来校いただく皆さまの体調管理を最優先し、空調の効いたより快適な環境の中で落ち着いてお話をさせていただくことに重きを置くという考えから定員100名規模の小規模説明会を1日複数回転でお盆の時期を除く毎週曜日を変えて計5日間設定し、約1000名の枠をご用意して行うことといたしましたが、予約受付開始から僅か20分余りで夏季休業期間中の受け入れ可能人数の上限を大幅に超過することとなり、予約枠の確保が叶わなかった皆さまには、大変ご迷惑をお掛けいたしましたことを重ねてお詫び申し上げます。既に夏季休業期間となりましたことから、夏季休業期間中は追加の実施は難しい状況がございますので、大変申し訳ありませんが、9月以後の回にお申し込みいただきますようお願い申し上げます。

 今回の相談対応を通じて、本校の目指す教育方針や実践している教育活動の概要については、ある程度ご理解いただけたものと認識しておりますが、「百聞は一見にしかず」と言うとおり、今後実施いたします学校説明会や公開授業、文化祭などを利用して、在校生たちの様子や教育活動の様子などを実際にご覧いただければ幸甚でございます。

 2日間を通じて、たくさんの皆さまに本校ブースにお越しいただくとともに、ほとんどの方々が、本校が大切にしている「文武両道」の高いレベルでの実現を通じた豊かな人間形成にご興味を持っていただいていることに、改めて本校が取り組む学習指導、部活動指導の両面における質の高い学びの場を提供することの大切さを再確認させていただきました。

 今後も、本校の目指す学校像の実現及び皆さまが志向する高いレベルでの文武両道の実現に向け、教職員一同一丸となって生徒に向き合い、生徒とともに更に成長していけるよう取り組んでまいりますので、よろしくお願い申し上げます。

【今後の学校説明会、学校公開の予定】

7月26日(金)学校説明会(満員御礼)

8月1日(木)学校説明会(満員御礼)

8月7日(水)学校説明会(満員御礼)

8月20日(火)学校説明会(満員御礼)

8月26日(月)学校説明会(満員御礼)

9月28日(土)学校公開 13:30~16:30 ※詳細が決まり次第公開いたします

10月5日(土)学校説明会 ①9:30~10:30 ②11:30~12:30 ※9月18日(水)16:00受付開始

11月16日(土)学校説明会 ①9:30~10:30 ②11:30~12:30 ※10月31日(木)16:00受付開始

12月13日(金)学校説明会 ①16:45~17:45 ※12月2日(月)16:00受付開始

【校長室】この夏の飛躍を願って(終業式)

 本日7月19日(金)、毎日が真夏かと思うような暑い日々が続く中、70日あった第1学期が終わり、無事に終業式を迎えることができました。

 コロナによる各種制限がほとんど無くなった現在、本来であれば体育館に生徒を集めて対面で実施したかったのですが、猛暑に対する生徒の体調管理を優先し、昨日実施した表彰式及び全国大会に出場する部活動(陸上部、書道部、写真部、放送部)の壮行会と同様に、冷房のある涼しい教室でオンラインによる終業式を実施しました。

 対面でない分、生徒の反応がわかりにくく、実際に内容が伝わっているのか心配な部分もありましたが、コロナ禍を経て、生徒たちもオンラインでの授業や行事に慣れているようで、撮影スタジオのアクションに対して笑いや感嘆のリアクションが廊下を伝って聞こえてくるなど、各教室で投影される映像が生徒にしっかりと伝わっていることを感じ取ることができ、越南生の行事に臨む意識の高さを実感することができました。

 終業式の校長講話では、明日から始まる44日間の夏休みを有意義に過ごし、自身の成長につなげてほしいという願いを込めて「GRIT(やり抜く力)」と「MindSet(習性となった考え方や思考態度)」という2つの言葉とその考え方についてお話ししました。

 どちらの内容も「成功するために欠かせないスキル」として、多くのアスリートやビジネスマンに支持されている考え方であり、技術や能力以上に自身の思考や意思決定に基づく継続的なチャレンジが成長を促し、成功に導くという内容です。

 高校生にとって夏休みは最大のリフレッシュ期間であると同時に、日常の学校生活では出来ない様々な学びに挑戦する貴重なチャンスでもあります。この44日間をどう過ごすかによって、2学期以降に広がる自分の未来は大きく変わることになります。そうした意味でも1年間で最長の休業期間となる夏休みを、それぞれの目的や目標を強く意識しながら有意義に過ごし、2学期にはひとまわり成長した姿で再会したいと願います。

 保護者の皆さまにおかれましては、本校の教育諸活動に対して格別のご理解とご協力を賜り、心より感謝申し上げます。本校の生徒たちが思い切り勉学や部活動に打ち込み青春を謳歌できるのも、保護者の皆さまをはじめとしたご家族の方々の支えがあってこそだと強く実感しております。夏休み中は進学補習や部活動など、普段とは異なるサイクルでの生活となり、いつも以上に生徒がご家庭で過ごす時間も長くなるかと思いますが、これまでどおり温かく見守り、生徒の背中を押していただければ幸甚に存じます。

【校長室】青春をかけた夏の挑戦(野球部、チーム越南応援団)

 7月11日(水)から全国高等学校野球選手権大会埼玉県大会が始まり、昨日7月14日(日)満を持して本校野球部が初戦を迎えました。対戦相手は今大会Bシード(上位4校)で県内屈指の強豪校である山村学園で、相手の胸を借りつつ相手のストロングポイントを封じて下剋上を目指す熱い戦いとなりました。
 朝からの小雨が降り続く決して良いコンディションではない中、第1試合が長引き予定より30分ほど遅れての試合開始となりました。
 後攻となった本校一塁側のスタンドは、野球の応援には欠かせない吹奏楽部員とチアダンス部員、そして今大会は応援にまわった野球部員、取材活動をしてくれた写真部員と新聞部員、更には本校のロゴが記されたTシャツやキャップ、タオルなどを身に着けた保護者の皆さまやOBOGに加え、本校を応援してくださる方々など、大応援団で埋め尽くされました。
 試合前の公式練習に臨む選手たちは、どの選手も適度な緊張感を持ちつつキリッとした目をしており、良いゲームとなる予感がしました。
 試合はエース杉浦くんの好投で1回表をノーヒットに抑え、素晴らしい出だしで1回裏の攻撃を迎えました。スタンドでは2年生応援リーダーの野球部員の気持ちのこもった掛け声とともに、試合の流れを掴むべく吹奏楽部員の演奏に乗ってチアダンス部が華やかに踊り、メガホンと声援で一気にボルテージMAXになりましたが、相手もさすがに強豪校だけあって簡単には打たせてくれず互いに譲らない締まった出だしとなりました。
 迎えた2回、好投していた杉浦くんが初ヒットを許すと相手は畳み掛けるように一気に攻勢を強め、味方のミスも重なり、本塁打を含む連打で6失点を許してしまいました。ここでマウンドをアンダースローの関根くんに託し嫌なムードを断ち切ろうとしましたが、勢い付いた相手を打ち取るのは難しく8失点のビッグイニングを与えてしまいました。
 しかし、こうした劣勢でも諦めずに全力で戦い続けられるのが越南生の素晴らしいところ。2回裏以後何とか反撃の狼煙を上げたい本校は、相手ピッチャーの球に喰らいつきますが1本が出ず、なかなか出塁できない苦しい展開が続きました。
 4回にはタイムリーを浴び1失点、5回にはストライクを取りに行った初球を狙われ更に5点を失ってしまいました。コールド試合を回避したい本校の5回裏の攻撃では、この回からマウンドに上がったプロも注目する相手エースの球に真っ向勝負で挑みましたが出塁は叶わず、最後は芯で捉えた素晴らしい当たりを放つも無情にもセンターの好捕に阻まれ、試合終了のサイレンとともに甲子園という大きな夢に挑戦した野球部の夏が終わり、3年生が引退することとなりました。同時に、可憐なダンスでスタンドを盛り上げ選手たちを鼓舞し続けたチアダンス部の3年生も引退を迎えることとなりました。
 試合は残念ながら強豪校の力に屈する結果となりましたが、苦しい展開の中でも華麗にダブルプレーを奪ったり、あわやライトオーバーの当たりを巧みな身のこなしで好捕したり、随所に好プレーが見られ、日々厳しい練習を積み重ねてきた成果を発揮できる場面もありました。何より、どんなに点差が離れても決して集中力を切らすことなく、最後まで全力で戦い続けた選手たちや、そうした選手たちを自分事のように全力で応援し続けた各部の生徒たちは、終始純粋で高校生らしい輝きを放ち、本校の生徒としてとても誇り高く感じられるものでした。流した涙がそれを証明するように「人の心を動かす」とは、こうした事なのだと再認識させてくれたとともに、「南の風」の素晴らしさを肌で感じることができ、生徒たちに感謝の気持ちでいっぱいです。

 選手たちは敗れた悔しさで一杯だと思いますが、高みを目指して自主練習に取り組むなど、これまで積み重ねてきた努力は確実に皆さんを成長させてくれたはずです。また、ともに戦ってきた仲間たちとは掛け替えのない関係を築き充実した時間を過ごせたのではないでしょうか。野球部の皆さんは、どこで見かけても常に礼儀正しく爽やかで、文武両道を目指す本校生徒たちをリードする存在です。下級生は引退する3年生の意志を継いで更なる飛躍を目指してほしいと願います。
 また、何とか一矢報いるべくベンチもスタンドも心を一つにして戦ったこの経験が吹奏楽部やチアダンス部、写真部や新聞部などチーム越南応援団の生徒たちにも、直向きに努力することの大切さや夢を叶えることの難しさなど多くの学びを与えてくれたことだと感じています。こうした学びを経験しながら、人としての豊かさを身に付け、社会に求められる人材として大きく成長してくれることを願って止みません。
 本日は雨天にも関わらず、たくさんの保護者の皆さまにご来場いただくとともに、雨に濡れながらもチーム越南応援団とともに熱いご声援を届けていただき誠にありがとうございました。きっと皆さまのご声援が選手たちにとっては大きな勇気となり、思い切り戦えたのだと思います。
 試合後に保護者代表の方から涙とともに頂いた「君たちの試合でこんなに感動させられるとは思わなかった」という言葉に、直向きに努力する選手たちの想いをお伝えすることができたと安堵するとともに、日頃から影となり日向となり支えてくださった保護者の皆さまが居たからこそ本校の生徒たちが思い切り部活動に打ち込めるのだと改めて感じた次第でございます。保護者の皆さまのご理解とご協力に心から感謝申し上げます。

 頑張れ越南生!頑張れ野球部、チアダンス部!

【校長室】この夏、全国の舞台へ挑戦する生徒たち(陸上部、書道部、写真部、放送部)

 この夏、本校から4つの部活動が全国の舞台に挑戦します。どの部活動の生徒も日頃から地道に努力を重ね、少しずつそして着実に成長する中で、それぞれの技能やパフォーマンス、研究活動などが秀でたものであると認められたことにより、自らの力で「全国の舞台への扉」を開いたものです。

 ここに至るまでには、どの部活動の生徒たちも日々鍛錬を重ね、人知れず苦悩したこともあったに違いありません。しかし、そうした失敗や挫折、苦悩の日々が皆さんを強く大きく成長させ、全国の舞台へと導いたのだと思います。本校教職員、生徒、保護者、そして地域の方々が皆さんの活躍を願い、皆さんの背中を後押しする「南の風」を感じながら、一握りの高校生しか経験することができないこの夏の最高のステージを思い切り楽しんできてほしいと思います。そこでの経験が、きっとまた一歩皆さんを成長させてくれるはずです。

 全国大会に出場する部活動は以下のとおりです。本校の代表として、そして埼玉県の代表として出場する生徒諸君に熱いご声援をいただければ幸甚に存じます。

【陸上部】

全国高等学校総合体育大会「ありがとうを強さに変えて」北部九州総体2024

 期日 令和6年7月27日(土)~8月1日(木)

 会場 福岡県福岡市 東平尾公園博多の森陸上競技場

 出場者 岩崎透弥(3年) 出場種目 男子棒高跳び

     木戸瑛大(3年) 出場種目 男子三段跳び

【書道部】

全国高等学校総合文化祭 清流の国ぎふ総文2024

 期日 7月31日(水)~8月4日(日)

 会場 岐阜県下呂市 下呂交流会館

 出展者 横山璃乃(3年) 作品名「臨 伊都内親王願文」

【写真部】

全国高等学校総合文化祭 清流の国ぎふ総文2024

 期日 7月31日(水)~8月4日(日)

 会場 岐阜県関市 関市文化会館

 出展者 杉本菜花(3年) 作品名「最愛」

【放送部】

NHK杯全国高等学校放送コンテスト

 期日 7月22日(月)~7月25日(木)

 会場 東京都渋谷区 国立オリンピック記念青少年総合センター

 出場者 内田将太(3年)、大椙連太朗(3年)、飯田夏帆(3年)

 出場部門 「校内放送研究発表」

 研究タイトル 「ハウリングをなくすためには」

 

 

書道部 横山さんの作品「臨 伊都内親王願文」

 

 

写真部 杉本さんの作品「最愛」

 

 

 

【校長室】この猛暑に適切に対応するために(WBGT計)

 地球温暖化に伴う近年の異常気象や自然災害は、シニア世代を視野に捉えた私たちの若かりし頃とは異次元な状況があります。特に夏場の暑さは尋常ではなく、これまで暑さの象徴であった「真夏日」に加え、2007年には「猛暑日」が、2022年には「酷暑日」という言葉が気象庁によって定義され、もはや夏=猛暑であることが当たり前になりつつあります。

 そうした中で、学校における教育活動の在り方も少しづつ形を変え、保護者の皆さまのご理解とご支援をいただきながらエアコンの設置や扇風機、製氷機の活用、服装規定の弾力化などを実現し、より快適な教育環境の整備に努めてまいりました。

 一方で、こうした環境の中でも必要とされる活動については継続しつつ、如何に気象条件に適切に対処するかということが学校としての大きな課題であると考えています。

 本校は「文武両道」を校訓に掲げ、運動部・文化部を問わず部活動に情熱を注ぐ生徒たちが非常に多く在籍しています。そうした生徒たちにとっては「暑いから活動休止」では目指す自己実現を叶えることができず、自己肯定感も得ることができません。暑い夏をどう乗り切り、暑い夏にどこまで成長できるかは生徒たちにとって、とても意義深いことだと捉えています。

 そこで、こうした「猛暑」の状況を客観的に捉え、必要な対策を適切に行うために、熱中症の危険度の目安である暑さ指数を計測する「暑さ指数計(WBGT計)」を学校で購入し、運動部や屋外で活動を行う部活動を中心に配布しました。熱中症発生の要因は、気温だけではなく、湿度や地表面からの輻射熱が大きく関係し、体感の温度とは異なる指標を持つ必要があるとされています。これらの要素を総合的に捉え、客観的データとして示してくれるのが「暑さ指数計(WBGT計)」です。

 併せて各先生方には、暑さ指数により求められる対応や熱中症対策の考え方などの指針を配布し、共通理解を図りました。

 今年の夏も暑い日が続くと予想されます。しかし、そうした中でも生徒たちの競技人生をかけた大会や発表会は行われます。より安全に、そしてより適切に生徒たちを戦いの場に送り出していきたいと思います。保護者の皆さまにおかれましては、こうした本校の取組に、ご理解を賜ることができれば幸甚に存じます。