2024年6月の記事一覧
【校長室】異なる立場の助言は教育改善の宝(学校評議員会、学校評価懇話会)
本校では、6月21日(金)の午後、本年度第1回目の「学校評議員会」及び「学校評価懇話会」を実施しました。
「学校評議員会」は、平成12年以降学校に義務付けられた学校教育活動に対する第三者評価組織であり、地域の見識者など教職員以外の方の視点で学校の取組を見た場合に感じる魅力や改善点などについて意見を頂戴し、学校運営の改善を図るものです。本校では、学校医1名、学識経験者4名(大学教授2、中学校長1、小学校長1)の合計5名の皆さまに委員を委嘱し、年2回の評議員会を開催して忌憚のないご助言をいただいています。
学校評議員会では、本校の教育活動の取組について以下の様なご意見を頂戴しました。
(1)「文武両道」の校訓のもと、部活動は、熱心に取り組むとともに成果が上がっており、とても良い状況である。
(2)学習面では、部活動をしている時期(1,2年時)の学習習慣に乏しいことが懸念される。学習活動に興味を持てば生徒は成長することから、生徒の興味を引き出す工夫に取り組んでほしい。
(3)主体的、対話的で深い学びの実現のため、アクティブラーニングや探究活動にどのように取り組んでいるのか。
(4)一般受験と推薦型受験の割合はどのような状況か。推薦型受験者に対する指導はどのように行われているのか。
(5)学校ホームページや学校公開などを通じて積極的に情報発信していることは評価できる。
学校評議員会終了後の6限には、並行して保護者を対象に実施した学校公開の様子と実際に行われている授業の様子を見学していただきました。委員の皆さまからは、どの授業でも生徒たちがしっかりと学びに向き合い、積極的な姿が見られたとお褒めの言葉を頂戴しました。
放課後には、学校評価懇話会を開催しました。学校評価懇話会は、学校評議員に保護者の代表者と生徒の代表者、主要な教職員を加えて、校長の示す「目指す学校像」や「教育目標」「教育計画」「学校自己評価システム」などについて意見交換して学校経営の改善と学校教育力の向上を目指すとともに、その内容を公表することにより保護者や地域の皆さまに本校の取組を理解していただくものです。懇話会でいただいたご意見等は以下のとおりです。
(1)ICT環境が整い有効活用が進んでいる。今後はチャットGPTなどAIを活用した教育実践など先進的な取組の推進について検討が必要である。
(2)PISAタイムの課題を生徒自身が考えられるようになると、より効果的な学びができるのではないか。(生徒からは、自分の考えを文字化する過程で文章作成能力が向上している、他者の考えと自分の考えを比べられるので思考力が向上しているとの意見がありました)
(3)スタディサプリの活用率を上げるために、教科の評価に加えるなど生徒にアプリを活用する必然性を持たせる工夫が必要ではないか。(生徒からは、授業で分からなかった内容の復習などに活用しているとの回答がありました)
(4)自動採点システムや出席・成績管理システムなど学習管理システムの導入によりICT機器を活用した学習の効率化、教職員の負担軽減を推進する必要がある。
(5)PISAタイムなどの取組は、現在求められる「答えのない問い」に対して論理的に思考し表現する力の育成に大きく役立っている。
(6)小学校や中学校など異校種との連携を推進し、小中学生に高校生が部活動を教えるなどの取組を検討してほしい。
(7)生徒が自主学習で「わからない」に直面した時に、気軽に聞ける環境が大切ではないか。(生徒からは、授業前後や放課後などに担当の先生に聞いているとの回答がありました)
(8)海外の学生とのオンラインでの交流活動などに取り組んではどうだろうか。また、外国語科の英語劇を小中学生に公開できないだろうか。
上記のとおり、学校評議員会、学校評価懇話会ともに活発なご意見やご助言を頂戴し、校長としては、今後取り組まなければならないことが山積だと感じたところです。重要度や優先度が高い事案から一つひとつ丁寧に検討し、改善、実現していきたいと思います。
委員の皆さまには、公務ご多忙の中お時間を割いていただくとともに、様々なご意見ご助言を賜り、心より感謝申し上げます。今後とも、本校の発展と教育活動の充実のため、お力添えをいただければ幸甚に存じます。
【校長室】新たなステージ天皇杯出場へ!(男女バレーボール部インターハイ県予選)
6月17日(月)から全国高等学校総合体育大会(インターハイ)バレーボール競技の県大会が始まり、本校からは関東大会に出場した男子バレーボール部が第3シードとして、女子バレーボール部が東部地区代表校としてが出場しました。
先に試合があったのは女子バレーボール部。6月17日(月)に深谷ビッグタートルで同じく東部地区代表の春日部東高校と対戦しました。同じ東部地区代表ということで、互いにある程度手の内を知る中で、3年間の集大成として持てる力をぶつけ合う戦いとなりました。負ければ3年生は引退という緊張感の中、試合は序盤から相手にペースを握られる苦しい展開となり、第1セットは自分たちのバレーができないまま13-25で先取されてしまいました。セット間に監督の指示を確認するとともに、キャプテンを中心に声を掛け合い心をリセットして第2セットの臨むと、続く第2セットは持ち前の粘り強い守備とエースを中心とした攻撃が冴え、終始本校ペースでゲームを進め、25-16で勝利して試合を振り出しに戻し、フルセットの戦いに持ち込みました。迎えた最終セットでは、互いに気迫に溢れ一歩も譲らない白熱した展開となりましたが、最後は相手の粘りに屈する形で22-25でこのセットを失い、セットカウント1-2で惜敗となりました。
試合には敗れたものの、ここまで3年間仲間との和を大切にし、日々情熱をもって競技に向き合ってきた女子バレーボール部の皆さんの努力は「文武両道」を校訓に掲げる本校のポリシーを体現する素晴らしいものです。3年生は引退となりますが、下級生の皆さんは3年生の想いを継承して、新たなスタートを切ってほしいと願います。
前日に敗れた女子の悔しさを晴らすべく、前回の大会で県4位となり関東大会に出場した男子バレーボール部が、6月17日(火)に所沢市民体育館で行われた2回戦に第4シードとして登場しました。本校は1回戦をシードされ、2回戦で西部地区代表の立教新座高校と、3回戦では南部地区代表の県立浦和高校と対戦し、ともにセットカウント2-0とつけ入る隙を与えない戦いで順当にベスト8に進出しました。
この日3試合目となった準々決勝では、関東予選の準々決勝でも対戦して勝利した北部の強豪正智深谷高校との戦いとなり、対策を練ってリベンジに燃える相手の挑戦を受ける形となりました。試合は予想通り序盤から一進一退の白熱した好ゲームとなり、ミスした方が脱落する緊張感の高い展開でしたが、本校は気負わず相手のストロングポイントを押さえ、拾ったボールをエースに託すという本校の戦い方を貫くことに徹し、各セット終盤まで競り合う中で第1セット28-26、第2セット25-23で2セット連取して追いすがる正智深谷高校を退け、目標としていたベスト4の座を獲得しました。
6月21日(金)に所沢市民体育館において男女の準決勝などが行われ、本校は夢の決勝の舞台をかけて県内無敵を誇る第1シード埼玉栄高校と対戦しました。全国の頂点を見据えたチーム作りをしている埼玉県チャンピオンとの戦いにも気負うことなく粘って拾ってエースに託すという自分たちの戦いを貫きましたが、関東大会同様に相手の高さと速さに加え、本校エースを徹底的にマークされる展開となり、善戦しながらも自分たちのリズムで試合を進めることができずに11-25、13-25のストレート負けを喫し、スポーツ推薦で有望な選手を集める私立高校の力に屈する形となりました。
夢の決勝の舞台を絶たれ、落胆して気力を失っても不思議ではない状況でしたが、こうした状況でも気持ちを奮い立たせて次の戦いに向かえるメンタルの強さが越南生の素晴らしいところ。敗れた試合直後に開始された北部の名門深谷高校との3位決定戦に臨みました。深谷高校といえば、平成の時代に春高バレー(全国高校選抜大会)を連覇するなど、長きにわたり全国の頂点を極めたバレー界では知らない者がいない名門中の名門。近年は全国の舞台から遠ざかっているものの超強豪校であることに変わりはありません。そんな深谷高校との1戦は、県大会第3位という成績や1年かけて作り上げたチームの集大成、インターハイ予選の最終戦という意味合いのほか、勝ったチームは社会人や実業団を含めた国内すべてのチームの頂点を争う全日本バレーボール選手権大会(天皇杯・皇后杯)の埼玉県ラウンドへの出場権を獲得することができる、正に天と地ほどの差がある重要な戦いとなりました。
両者フルセットで戦った準決勝の疲労が残る中で始まった試合は、実力校同士の戦いにふさわしく、両者一歩も譲らない緊張の連続となりました。相手もさすが名門校の看板を背負うだけあって自分たちの戦い方をしっかりと持っており、粘って拾って繋いでエースに託すという本校得意のパターンもなかなか功を奏することができないまま第1セットの終盤を迎えましたが、要所で決め切った本校が25-23の僅差で競り勝ち、第1セットを先取しました。2セットで試合を決めたい本校は、監督の指示をチーム全体で共有するとともにキャプテンの川田君を中心に心を一つにして第2セットに臨みました。続く第2セットも相手は簡単に崩れず互いにストロングポイントをぶつけ合う気力の戦いとなりましたが、常に高みを目指して技術だけでなくメンタルも鍛え上げてきた本校選手は、最後まで自信をもって戦い続け、追いすがる相手を25-22で振り切り、セットカウント2-0のストレートで勝利を掴むことができました。
この結果、7月14日(日)に行われる全日本バレーボール選手権(天皇杯・皇后杯)の埼玉県ラウンドへの切符を手にすることができ、3年生を中心とした誇り高き男子バレーボール部の活動を、もう少しの間見守ることができることとなりました。
男子バレーボール部の皆さん、インターハイ予選3位獲得と天皇杯出場権の獲得、本当におめでとうございます。キャプテン川田君やエース関根君を中心として部員全員の力で掴み取った新たなステージへの挑戦権、社会人や実業団も出場するバレー界最高峰の戦いに挑む皆さんには、越南生の代表、県内高校生チームの代表として誇りとプライドをもって、越南生らしく、高校生らしく全力で戦ってほしいと願います。全力で戦った先には、これまでの大会では得られなかった新たな学びがあり、それが皆さんにとって大切な財産となるはずだと考えています。大会まであと3週間余り、「もう一つの戦い」となる期末考査も挟みますが、怪我をしないよう細心の注意を払うとともに良いコンディションを維持し、ここまで積み重ねてきたものを存分に発揮してほしいと願います。大丈夫、「南の風」はいつでも皆さんの背中を押してくれるはずです。
併せて、大会期間中、遠方にもかかわらず会場にお越しいただきました保護者の皆さま、日頃から選手を温かく見守りご支援いただいているご家族の皆さまに厚く御礼申し上げます。今後とも本校生徒の活躍を共に応援し、支えていただければ幸甚でございます。
がんばれ越南生!がんばれ男女バレーボール部!
【校長室】4年連続で全国の舞台へ!(放送部)
6月16日(日)に桶川市民ホールにて高校放送部の公式戦である令和6年度第60回埼玉県高校放送コンテスト兼第71回NHK杯全国高校放送コンテスト埼玉県大会が開催され、本校からは放送部の生徒が出場しました。
今大会は「私たち高校生と放送」のテーマのもと、アナウンス、朗読、ラジオドキュメント、テレビドキュメント、創作ラジオドラマ、創作テレビドラマ、校内放送研究発表の7つの部門別に審査が行われ、それぞれ優良賞を獲得するなど、推薦を受けた限られた者だけが全国の舞台への挑戦権を獲得する規定となっています。
本校からは、アナウンス部門に1名、朗読部門に1名、校内放送研究発表に1作品が参加し、このうち校内放送研究発表の作品が埼玉県高等学校放送教育研究会の推薦を受け、第71回NHK杯全国高校放送コンテストの出場権を獲得しました。本校がNHK杯全国大会に出場するのは4年連続の快挙となります。
本校の放送部は、日常の校内放送のほか学校行事でのアナウンスや実況中継などを担当し、様々な場面で全校生徒の活動を応援・発信しています。先日行われた体育祭でも、放送業務を一手に引き受けるとともに、全種目をテンションMAXで実況し、イベントを大いに盛り上げてくれました。
また、地元越谷市のコミュニティ放送局「こしがやエフエム(FM86.8MHz)」の協力を得て、市内4校の放送部がローテーションを組み、各校が月1回ペースで「Hi! Hi! school Life」という番組を担当作成し配信しています。本校放送部の次回放送予定は6月21日(金)午後9時30分から10時までの30分間です。
放送部の生徒たちは、普段校内で接すると、とても穏やかで真面目な印象の生徒が多いのですが、いざイベントや番組などでマイクの前に立つと、本当に明るく元気でテンションも高く、放送を聞いている全ての人に元気と活力を届けてくれる存在です。しかも、スピーカーから聞こえてくる声が聞き取りやすく、とても耳触りが良いのがとても素晴らしいと、いつも感じています。きっと、視聴者のために自身のスイッチをONにして、視聴者を元気付けてくれているのだと思います。
今回、本校放送部が出場権を獲得した第71回NHK杯全国高校放送コンテストは、令和6年7月22日(月)から25日(木)までの4日間、東京都の 国⽴オリンピック記念⻘少年総合センター及びNHKホールにて開催されます。大会は、準々決勝、準決勝、決勝と審査が行われ、優秀な作品のみが決勝の舞台に進むサバイバル形式となっています。本校は、まず7月23日(火)の準々決勝に全力で臨むことになります。
大会では、日頃から番組作成に向けた取材活動や、朗読やアナウンス等の練習に地道に取り組む中で培った放送スキルを遺憾なく発揮し、納得のいく発表ができることを願っています。そして、全国の舞台で「南の風」を吹かしてきてほしいと思います。
頑張れ越南生!頑張れ放送部!
【校長室】3年富田君優秀賞受賞!埼玉県高校写真展(写真部)
令和6年度第43回埼玉県高等学校写真連盟写真展が開催され、県内高校生の作品1273点が出展されました。本校からは写真部の生徒40名(40作品)が出展していましたが、本日6月17日(月)に審査が行われ、3年で部長の富田君の作品が優秀賞受賞を果たしました。これに伴い、今回入選を果たした富田君の作品のほか、公開展示作品に推薦された3年生全員となる14名と2年生1名の作品計16点が7月2日(火)から7月7日(日)まで、北浦和にある県立近代美術館に展示されることが決まりました。
写真部の皆さんは、休日にみんなで「谷根千(谷中、根津、千駄木)」の愛称で知られる東京都文京区の根津神社周辺に出かけ、昭和の雰囲気が漂うレトロな街並みや荘厳な神社の構え、その土地の人々や動植物などを被写体に、それぞれの感性で構図を定め、撮影スキルを磨いてきました。
今回は、部員それぞれが思い思いの場所で被写体を決め、磨き上げた感性とスキルを駆使して、四角いファインダーから見える景色の一瞬を切り取り、1枚の写真にメッセージを込めた作品を出展しました。撮影者のそうした思いが審査員にも評価され、入選した富田君をはじめ3年生15名全員と2年生1名の16名の作品が公開展示作品に推薦される見事な結果となりました。
このうち優秀賞を受賞した富田君は、大の鉄道ファンだということで、4枚1組の作品のすべての被写体を電車車両などの鉄道写真とし、独自の構図と撮影スキルで無機物にメッセージを吹き込みました。富田君は、他にも全国の書店に並ぶ「私鉄車両年間2024」にも写真を出展し、7枚の写真が採用、掲載されています。
普段の活動には運動部ほどの派手さはありませんが、「自分が心を動かされるもの」を独自の感性で被写体として選び、その1枚に撮影者が感じる思いの丈を詰め込んでいく姿は、スポーツとは違った凄みと迫力があります。撮影者が「この瞬間」と思った瞬間を切り取った1枚の写真に吹き込んだメッセージに共感できた時の感動は、何ものにも代えがたいものであると同時に、その作品に込められた思いは、今やデジタル情報社会の主流となった動画では感じることのできない掛け替えの無いメッセージとして、色褪せずに永遠に残り続けるものである素晴らしさがあります。
また、既に御存じの方も多いと思いますが、昨年度の高校写真展で優秀賞を受賞した3年の杉本さんの作品「最愛」が、文化部のインターハイと呼ばれ8月に岐阜県下呂温泉で開催される全国高等学校総合文化祭(全国総文祭)に埼玉県代表として出展されます。この作品は、満開に咲き誇る桜の木の下で、幼い子を抱きながらやさしく見つめる母の姿と、母親の両腕に包まれ穏やかな表情を見せる子の姿が収められています。見た瞬間に親子の愛を感じる心温まる作品となっています。
今回の写真部の活躍に加え、過日テレ玉の取材を受けた美術部、そして写真部同様に全国総文祭への作品の出展が決まっている書道部や、西関東大会出場を目指す吹奏楽部など、運動部の活躍に負けない素晴らしい文化的活動をしている生徒たちがたくさんいるのも越南生の特徴であり、運動部と文化部が切磋琢磨しながら、互いに高め合って成長する環境が本校にあるのです。今後も、様々な活動でそれぞれの思いを形にし、自己肯定感を高めるとともに、豊かな人間性を育んでほしいと願います。
がんばれ越南生!がんばれ写真部!
【校長室】「南の風」2人目のインターハイ出場へ!(陸上部木戸君北関東大会優勝!)
6月14日(土)から東京都の駒沢公園陸上競技場で行われている陸上競技の北関東大会兼インターハイ予選ですが、本日6月17日(月)に最終日を迎え、本校からは、男子三段跳びで埼玉県チャンピオンとなった木戸君が、満を持して登場しました。
気温30度を超えるコンディションの中、3本の試技で上位8名の記録を残した選手だけが4回目以降3本の試技に挑戦でき、そのうち最終順位6位までが8月に福岡県で行われる全国高校総体(インターハイ)への出場権を獲得できるというレギュレーションとなっています。
木戸君は、地区大会からこれまで、校内の練習でも、顧問の助言にしっかりと耳を傾け、1本1本を大切にしながら、その都度反省と修正を重ねてベストな助走とジャンプのリズムを身体に覚えさせる練習を繰り返しており、「ファイト!」と互いに鼓舞し高め合う陸上部員たちとともに、そうした姿を私も幾度となく見てきました。
大会前のランキングから、自身の力をミスなく発揮できれば上位入賞も可能であると顧問も言っておりましたが、木戸君は、その期待のとおり、1本目の試技から他の選手を圧倒して、県大会で記録した自己記録を2cm更新する14m73cmの大ジャンプを見せ、1本目が終了した時点で2位の選手に50cm以上の大差をつける絶好のスタートとなりました。
更に2本目の試技は、他の選手が14m前後で推移する中、一人自己記録を1cm塗り替える14m74cmを跳び、序盤でインターハイ出場をグッと引き寄せる展開となりました。3本目を14m62cmで終えた時点で暫定1位のまま上位8人に残り、後半の試技に挑みましたが、4本目、5本目は記録更新を狙って体に力が入ったのかファールとなり、最終試技を迎えました。この時点でも2位との差は32cmあり、ほぼインターハイの出場権を確実にする中での最終6本目の試技は、ファールにはならなかったものの14m57cmにとどまりましたが、それでも他の選手の追随を許さないまま、断トツで見事優勝を果たし、埼玉県チャンピオン改め誇り高き北関東王者の称号を手にするとともに、インターハイの出場権を獲得しました。
今回の大会には、本校からは14日に棒高跳びで3位となりインターハイ出場を決めた岩崎君と、本日優勝した木戸君の2名のみが出場していましたが、なんと2名とも表彰台に上がり、インターハイ出場権を獲得する快挙となりました。
2名に共通するのは、本人の身体的な能力や日頃の地道な練習はもちろんですが、顧問の助言を素直に受け入れ、自分なりに試行錯誤を重ねながら成長を重ねているということです。自分のフィーリングや考え方を大切にすることはとても重要なことですが、それ以上に他者の助言を素直に受け止め、自分なりに咀嚼して自身のパフォーマンスに落とし込んでいくスキルが2人の躍進を支えている最も大きな要因であると考えます。
こうした思考や姿勢は、部活動だけでなく学習活動をはじめ、あらゆる取組に求められる絶対的なスキルであり、成功し一流になるための必須条件であるといっても過言ではありません。また、2人だけでなく越南生は総じてこのスキルが高いのが強みであり、運動部や文化部を問わず、どの部活動も高いレベルで結果を残し続けられるのは、こうした学校全体の雰囲気が大きな要因であると考えます。
また、そうした背景には、保護者をはじめとしたご家族の皆さまの理解と協力が必ず存在し、生徒、指導者、家庭の総力が生徒を高みへと導き、輝かせているのだと思います。そうした意味でも、日頃からあたたかく見守り、支えてくださっているご家族の皆さまに、心より感謝申し上げます。
岩崎君に続き、木戸君も北関東の舞台で大きな「南の風」を吹かせてくれました。インターハイの開幕までまだ約2か月余りの期間があります。ケガに留意するとともに、それぞれのパフォーマンスに更に磨きをかけて、今度は福岡の地、全国の舞台で「南の風旋風」を吹き荒らしてほしいと願います。
がんばれ越南生!、頑張れ陸上部!
【校長室】悲願のベスト8、更なる高みへ挑戦は続く(男子バスケットボール部)
バスケットボールの全国高校総体県予選が6月15日(土)から始まりました。本校からは地区予選を第1シードとして戦い、順当に代表権を獲得した男子バスケットボール部が出場しました。
1回戦は15日(土)に北本市で行われ、西部地区代表の所沢北高校と対戦しました。公立校同士の対戦となった試合は県大会らしく拮抗した好ゲームとなり、第1クウォーター22-22、第2クウォーター13-13と前半を終わって両校一歩も譲らず、全く互角の展開となりました。
勝負を賭けた後半、顧問の指示を受け、攻勢に出た本校は一気に相手を突き放し、第3クウォーターを終えて8点のリードを奪いました。最終第4クウォーターでは、負ければ引退となる相手の猛攻に我慢の時間が続きましたが、最後まで気力を振り絞り1点差に詰め寄られた中で勝利のブザーを聞きました。
前日に紙一重の試合を征した本校は、勢いそのままに本日6月16日(日)、本庄シルクドームで行われた第1試合に登場し、地元強豪の本庄第一高校と悲願のベスト8を賭けた準々決勝に臨みました。遠方かつ第1試合と条件は決して良いとは言えない厳しい状況でしたが、選手たちは気にせず闘志を燃やして試合に臨みました。
県大会らしく試合は開始直後から前日同様お互いに一歩も譲らず気の抜けない展開で、第1クウォーターを21-17で本校がリードすれば、第2クウォーターは14-18で相手が追い付き、またも前半を終えて35-35の同点。正にリズムを崩した方が脱落する死闘となりました。
迎えた第3クウォーターでも一進一退の攻防が続き、緊張感MAXの中、時間だけが過ぎていきましたが、このクウォーターでも両校譲らず51-50と本校1点のリード、勝負の行方は最終クウォーターに持ち越されました。
僅かな休憩と戦術の再確認ののち始まった第4クウォーターは、両校疲労が蓄積する中、集中力を失った方が負けるサバイバル戦となりましたが、こうした厳しい状況でも意識高く戦えるのが、日頃から鍛錬を積み重ねてきた越南生の強み。時計がカウントダウンを進める中、冷静に自分たちの戦い方を貫き、第4クウォーターを16-13で押し切って合計67-63で試合終了のブザーを聞きました。
緊張の連続だった2試合の死闘を見事に征して悲願のベスト8を勝ち取った本校男子バスケットボール部の皆さんの活躍は、飛躍を目指す他の部活動の大きな励みになります。ただ、戦いはまだ続きます。次の準々決勝は第1シードの正智深谷高校。相手に不足はありません。挑戦者として自分たちが積み重ねてきた全てをぶつけて戦ってほしいと願います。試合は明日17日(月)熊谷ドームで行われます。君たちなら、きっと満足できる試合ができると信じています。
頑張れ越南生!、頑張れ男子バスケットボール部!
【校長室】「南の風」インターハイの舞台へ!(陸上部岩崎君インターハイ出場権獲得!)
本日6月14日(金)から、東京都の駒沢運動公園陸上競技場において陸上競技の北関東大会が始まり、大会初日の本日は男子棒高跳び決勝に岩崎君(3年)が出場しました。この大会は、同時にインターハイ予選も兼ねており、関東地区は出場学校数や選手数が多く記録もハイレベルであることから、北関東(埼玉、群馬、栃木、茨城)と南関東(東京、千葉、神奈川、山梨)に分かれており、それぞれ上位6名がインターハイの出場権を獲得するレギュレーションとなっています。
埼玉県チャンピオンとして男子棒高跳びに臨んだ岩崎君は、他の選手が4mから試技を開始する中、自己記録を鑑みて体力温存のため4m20cmからの登場となりました。合計24人が出場していましたが、岩崎君がパスした4mで既に13名が脱落(3回連続失敗)し、残り11名の戦いとなりました。
1回目の試技4m20cmは県大会で4m50cmをクリアしている岩崎君にとっては余裕ある高さでしたが、緊張からか1回目の試技で失敗し、仕切り直した2回目でのクリアとなりました。その後、失敗はありながらも4m30cm、4m40cmをクリアした時点で試技者は7名に絞られ、インターハイ出場圏内の6位入賞に王手をかける展開となりました。
迎えた4m50cmの試技では、多くの選手が失敗を繰り返し、3名が脱落する中、岩崎君は冷静に1回目の試技でクリアし、上位4位以内を確定させることができ、8月に福岡県で行われるインターハイへの出場権獲得を決定的としました。
その後4m60cmの試技にも挑戦しましたが、1回目を跳んだ際に足に違和感を感じ、既にインターハイ出場を確定させていることもあり、大事をとってその後の試技を棄権することとなりました。結果的に最終跳躍までの試技数やクリアした記録などにより、最終順位は堂々の北関東大会第3位ということになりました。
最後の試技に挑戦できなかったことや、自己記録更新がならなかったことなど、本人にとっては悔いの残る部分もあるかとも思いますが、それでも北関東4県で3位という堂々たる結果を手にした岩崎君の活躍は、称賛に値するものと考えます。本校の代表として、そして埼玉県の代表として見事に次のステップへつなげる結果を手にしてくれました。関東の舞台で南の風をしっかりと吹かしてくれたと思います。今後は、違和感のあった足の治療と、インターハイの大舞台に向けた準備をしっかりとして、悔いのない夏を送ってほしいと願います。きっと南の風が素晴らしい跳躍を引き出してくれるものと信じています。
また、大会4日目の6月17日(月)には、もう一人の埼玉県チャンピオン木戸君(3年)が男子三段跳び決勝に出場します。岩崎君の吹かしてくれた南の風に乗って、木戸君も満足のいく跳躍ができ、その結果として2人そろってインターハイに行けることを願っています。がんばれ陸上部!がんばれ越南生!
【校長室】積み重ねの勝利(男子バスケットボール部総体支部予選)
本日6月8日(土)は、本校を会場としてバスケットボール部の全国高校総体東部支部予選が行われ、先に行われた関東大会予選で県ベスト16入りを果たした本校男子バスケットボール部が第1シード校として支部予選に登場し、お隣の叡明高校と対戦しました。
ベンチ入りが叶わず応援に回った部員を含め、チーム全体で試合前のアップから声が出て、良い雰囲気で試合に臨みましたが、開始直後の3点シュートが外れたのちに相手チームの中心となる2人のガードに3点シュートを立て続けに決められ、序盤はリードを許す苦しい展開となりました。
しかし、そうした状況でも慌てずにプレーできるのが越南生の良いところ。コンビネーションを活かしたインサイドへの多彩な攻撃パターンを駆使し、カットインからゴール下に迫り、ボックス内での連携から着実にゴールを重ね、第1ピリオド終了時には27-12と大きなリードを奪うことに成功しました。
対戦相手の叡明高校もガードの2人を中心に役割分担が明確で戦い方がとても洗練されたチームであり、第2ピリオド開始から、相手のガードに要所で3点シュートを決められ、徐々に点差が詰まっていく苦しい展開となりました。本校もほぼフルタイムスタートメンバーがコートに立ち続ける一進一退のゲーム展開で、前半を39-31でリードして終えながらも点差を詰められ、安心できない緊張感のあるゲームとなりました。
後半の第3、第4ピリオドも同様に相手の粘りに苦しみながら一進一退の攻防が続く中、相手ガードの3点シュートが立て続けに決まるなど一時は3点差まで追い上げられ、平常心と忍耐力が試される展開の中、基本に忠実なディフェンスと足を使ったオフェンスでゲームの流れを引き戻し、ボックス内への侵入とコンビネーションで少しづつリードを広げていきました。
残り3分を切るころには大きくリードしてバックアップメンバーにゲームを託す試合運びとなり、また、そのバックアップメンバーもレギュラーメンバー同様に堅実なプレーから得点を重ねるなど、最後は完全にゲームを支配して試合終了のブザーを聞きました。終わってみれば87-67と大差をつける勝利となりました。
出場した選手たちは、勝利しながらも自分たちが決めるべき場面で決められなかったり、リバウンドを支配しきれなかったり、シュートが決まらなかったりと、悔しさやふがいなさを感じている選手もいるのではないかと思いますが、高校3年間情熱を傾けた部活動で引退のかかったラストゲームを戦う3年生にとっては、正に人生をかけた戦いなのであり、どんな種目、どんなチームの選手たちも気持ちがこもっており、簡単な試合にならないのは高校スポーツの常なのです。
そうした中でも、自分たちの戦い方を貫き、冷静且つ着実に得点を重ねたことで勝利を手にした本校選手諸君の戦いぶりはとても素晴らしかったし、日頃から顧問の先生方を中心にチーム全体で戦い方をしっかりと確立する活動を積み重ねてきたのだなと感じています。もしも本日の戦いに反省や悔いがあるのであれば、チームメイト同士で言葉に出して共有して次戦の代表決定戦で改善し、目標とする県大会ベスト8の実現に生かしてほしいと願います。
大丈夫、君たちならきっと満足できる結果を手にできると信じています。頑張れ越南生!がんばれ男子バスケットボール部!
本日は、保護者の皆さまをはじめ女子バスケットボール部の皆さんなど、たくさんの応援をいただき、誠にありがとうございました。皆さまのご声援のおかげで難しい戦いを制し次戦に進むことができました。次戦は明日6月9日(日)に八潮南高校との対戦となりますが、お時間の許す方は、会場にて選手たちにお声掛けいただけますと幸甚でございます。
【校長室】関東の舞台で南の風は・・・
本日6月1日(土)は、関東各地で運動部の関東大会が開催され、本校男子バレーボール部と女子ハンドボール部が初戦に臨みました。
男子バレーボール部は、山梨県甲府市で東京都代表の東亜学園との1回戦に埼玉県代表として挑みました。相手の東亜学園は過去に全国優勝の経験がある名門で「ミラクル東亜」の異名を持ち、バレー界では知らない者がいない強豪です。男子にありがちなパワフルなオープン攻撃ではなくセンター攻撃とクイックを武器とする特徴あるチームで、序盤からリードを許す展開となりましたが、本校チームは持ち前のチームワークと粘り強さで食らいつき、見応えのある好ゲームとなりました。しかし、なかなか相手のクイックを止められず第1セットを17-25で落としてしまいました。
後がなくなった本校チームは、セット間に監督からの指示を冷静に再確認し、キャプテンを中心に心を一つにして第2セットに臨みました。エースのパワフルなレフト攻撃やここぞというタイミングのクイックなどで流れを取り戻した本校は、相手のセンター攻撃にも対応し、開始から終始リードする展開で試合を進め、セットポイントまであと僅かのところまで追い詰めましたが、相手も簡単には崩れず終盤に相手の連続得点を許し、マッチポイントを握られてしまいました。しかし、決して諦めない本校はここからが真骨頂。エースの起死回生のバックアタックなどで一気に得点を重ね、26-24で第2セットを奪い返しました。
試合を振り出しに戻して臨んだ第3セットは双方一歩も譲らずサイドアウトが続き、本校が1点リードの13-12でコートチェンジを迎えました。劇的な逆転勝利が頭をかすめる中、本校応援団はもとより会場全体の雰囲気が最高潮に盛り上がり、本校選手もキャプテンやエースを中心に死力を尽くして戦ったものの、最後は相手のセンターとライトを止められず21-25、セットカウント1-2で残念ながら惜敗しました。
試合を通じて感じたのは、相手の攻撃が多彩であったこと。これに対して本校は、試合中盤から修正を重ね良く対応していましたが、攻撃が単調になり、エースが3枚でマークされるなど苦しい展開となってしまいました。しかし、それでも全員でボールを拾いエースに託す戦い方は見応え充分で、控え選手や応援団を含めチームとしての一体感は今後の飛躍を期待させる素晴らしいものでした。選手たちは、あと僅かのところで勝利を逃し、悔しさで一杯だと思いますが、この悔しさは次のインターハイ予選でリベンジしてほしいと思います。
また、千葉県香取市で戦いに臨んだ女子ハンドボール部は、栃木県チャンピオンの小山西高校と対戦しました。試合が同時刻であったため会場で応援することはできませんでしたが、持ち前のチームワークを武器に善戦したものの、残念ながら13-28で敗れる結果となりました。こちらも気持ちを切り替え、来週から始まるインターハイ予選に向かってほしいと思います。
今回の関東大会では残念ながら両部とも勝利を手にすることはできませんでしたが、本校が生徒に求める文武両道を全力で体現し、青春の全てを賭けて勝利を追い求める両部の活躍は本校の誇りであり、模範でもあります。関東大会という大舞台で確実に南の風を吹かせてくれたと思っています。悔しさは心の内に秘めつつ、胸を張って帰校してほしいと願います。
両部の保護者の皆さまにおかれましては、遠方にも関わらず、たくさんのご来場とご声援を賜り、心から感謝申し上げます。来週以後行われるインターハイ予選でも変わらぬご声援をお願いいたします。チーム、学校、保護者が一体となり、次こそは生徒たちが目標とする結果を掴み取り、生徒とともにその喜びを分かち合いましょう。
【校長室】テレ玉「いまドキッ!埼玉」に本校美術部(豊島礼芽さん他)が出演します。
5月14日(火)から5月16日(木)まで審査が行われた県内最高峰の美術展覧会である「県展」に、本校から美術部の3年生3名(豊島礼芽さん「桜」、味口あおいさん「二人は親友」、丸屋藍さん「不羈」)が作品を出品し、一般芸術家など多数の専門家が出品(総数3,157点)する中、なんと3名全員が入選を果たしました。3名の作品は、入賞者の作品のみが展示される「県展(@県立近代美術館)」にて、6月20日(木)まで展示されていますので、お時間の許す方は、是非ご鑑賞いただければ幸いでございます。
更にこの内、豊島さんの作品「桜」が高校生部門の頂点となる「高校生奨励賞」を受賞いたしました。豊島さんは、この作品を1年次から描き始め、約2年という長い年月をかけて細部に至るまで筆を入れ続けて完成させた大作なのだそうです。部活動の時間のほとんどをたった1枚の作品に費やして作成した作品には、豊島さんの緻密さや根気強さ、自らの感性や表現に対する想いがたくさん詰まった作品となっています。
そして、豊島さんの「高校生奨励賞」受賞について、テレビ埼玉さんから番組として取り上げたいという依頼を受け、この度、豊島さんをはじめとする本校美術部の活動について放映していただくこととなりました。
本校は「文武両道」を校訓として、ほとんどの生徒が部活動に取り組んでいますが、このところ運動部の活躍が目立っていたので、今回、美術部の活躍にスポットが当たったことは、とても喜ばしいことであります。これも、日頃から自身の選んだ部活動に真摯に取り組んできた生徒たちの努力の賜物であると考えます。豊島さん、味口さん、丸屋さん、そして美術部の皆さん、本当におめでとうございます。
番組の放映予定は下記のとおりとなっています。是非たくさんの方にご覧いただくとともに、本校生徒の活動を応援していただければ幸甚でございます。
放映予定日 令和6年6月8日(土)午前8時30分から9時まで
番組名 情報番組「いまドキッ!埼玉」(いまたま)