【校長室】夏の風物詩、初陣飾る(サッカー部)
本日、8月28日(水)、全国高等学校サッカー選手権大会埼玉県1次予選2回戦が開催されました。この大会は全国の高校サッカー部員にとって最も重要な大会であり、多くの高校3年生が部活動の引退を賭けて戦う、まさにサッカー人生の集大成となる大会です。
本校サッカー部員たちも同様に、3年生を中心に構成されたチームは、昨年の夏から1年間かけて個人のスキルやチーム戦術を成熟させてきており、その集大成としての成果を試す大会となりました。地道な基礎練習の反復も、難解なグループ戦術の落とし込みも、苦しいトレーニングや夏場の合宿も、すべてはこの日のために取り組んできたという自負があり、出場する全てのチーム・選手が、そうした熱い想いを持って試合に臨むのが、この大会の特徴です。
本校の試合は、本校グラウンドにおいて午前10時キックオフで開始されました。対戦相手は南部地区の浦和実業高校です。当初は台風の影響が心配されましたが、天候もグラウンド状態も万全のコンディションの中、チームメイト全員が円陣を組み、ピッチに立つ選手も、バックアップメンバーも、応援に回る部員たちも、すべての部員が心を一つにしてスターティングメンバーをピッチに送り出しました。
レフェリーのホイッスルとともに本校のキックオフで始まった試合は、開始直後からミドルゾーンでのボールの奪い合いとなりました。一進一退の攻防の中、本校の方が丁寧にボールを扱う分やや優勢に進めながらも、相手選手の身体を張ったプレーに跳ね返され、なかなか決定機が作れないまま前半を終了しました。
後半に入ると、暑さの中でスプリントを繰り返した影響が徐々に現れ、互いに消耗戦となりました。相手が少しずつ集中力を失い始め、敵陣内での被ファールが多くなり、本校はセットプレーからチャンスメイクし、次第にリズムを掴んできました。そうした中、後半のクーリングタイム(飲水及び体温低下のための休憩)を迎える直前にコーナーキックを獲得しました。本校のセットプレーは、しっかりとデザインされており、左コーナーからけられたボールは鮮やかなループを描き、ゴール前に飛び込んだ選手がタイミングよくヘディングで合わせてゴールネットを揺らし、待望の先取点を奪いました。ピッチ上の選手はもちろん、ベンチも応援団も一斉にガッツポーズをし、完全に試合の流れを掴みました。
直後に設定されたクーリングタイムでは、監督から残り20分の戦い方について、相手の立場に立った想定と、それに対する戦略が丁寧に与えられ、選手たちはしっかりとイメージを描いてピッチに出ていきました。
しかし、真夏の炎天下での試合は予想以上に選手たちの体力を奪い、本校も相手も次々と選手交代を行いながらフレッシュなメンバーをピッチに送り出す展開となりました。双方のメンバーが変わったことで、ゲーム展開も大味になり、シンプルな展開が多くなりましたが、相手の縦への攻撃をしっかりとしたチャレンジ&カバーで跳ね返し続け、最後は敵陣深く攻め込んだところでタイムアップのホイッスルを聞きました。
苦しみながらも1-0で勝利した本校イレブン、集中力を切らさない立派な戦いぶりでした。春先に行われたインターハイ予選ではまさかの苦杯をなめたものの、そこから大きく成長した姿を見ることができました。次の試合は3日後の8月31日(土)ブロック代表決定戦です。ここで勝てば約1か月後の2次予選への進出が決まります。しっかりとリカバリーをして、良いコンディションで試合に臨んでほしいと思います。
また、本日は暑さ厳しい中、平日にもかかわらず多数の保護者の皆さまにご来校いただくとともに、ご声援をいただき、誠にありがとうございました。おかげさまで代表決定戦に進むことができました。今後とも変わらぬご声援をお願いいたします。
頑張れ越南生!頑張れサッカー部!