個性と感性が爆発…(東部地区写真展)
昨日2月14日(金)から明日2月16日(日)まで春日部市中央公民館2階ギャラリーで開催されている第39回埼玉県高等学校写真連盟東部地区写真展に行ってきました。
この写真展は、同連盟が主催する6月展や11月展など、全国高等学校総合文化祭(文化部のインターハイ)や関東高校写真展などの上位大会の選考展覧会とは別に、日頃から撮影スキルを磨く高校生写真部員たちの発表機会を確保し、上位大会にはつながらないものの、すべての部員に広く活躍の場を提供するために同連盟が主催して東西南北の地区ごとに開催される展覧会で、運動部で言う新人大会に当たる展覧会となっています。
東部地区展覧会は、東部地区に属する高校から、「高校生活」と題されたテーマ別部門に56点、自由テーマ部門に206点、合計262点の作品が出品され、その中から約1割程度の特に優秀な作品に最優秀賞、優秀賞、優良賞が与えられる規定となっています。
今展覧会では、最優秀賞3点(テーマ別部門1点、自由部門2点)、優秀賞6点(テーマ別部門1点、自由部門5点)、優良賞20点(テーマ別部門4点、自由部門16点)が選ばれました。
本校からも留学生のレニさん(1年)を含め写真部に所属するすべての部員が合計29点の作品を出展しました。1年生をはじめ、部員たちの中には展覧会デビューの生徒もおり、これまでの高校生活の中で撮りためた数ある作品の中から、想いの詰まった自分史上最高の作品を出展しました。
本校は、生徒の主体的な活動に愛情を持って寄り添う顧問が熱心に指導していることから、県内でも写真部の活動が盛んな学校であり、部員たちが顧問の指導を受け入れながら主体的に活動できているのが強みであり、そうした成果が本年度の全国総文祭への出展につながっているのだと感じています。
会場で展示された作品を鑑賞していると、写真部1年生の男子3人が近寄ってきて挨拶をしてくれました。今回出展した自分たちの作品と、他校生徒の作品を見に来たとのことでした。3人にそれぞれ自分の作品について説明してもらうと、その作品をどのような意図で撮影したのかがしっかりと伝わってきて、更に味わい深く鑑賞することができました。
本校部員たちの作品は、どの作品にも、切り取った一瞬に馳せる想いがあり、その1枚の写真に込めた作者のストーリーを感じるものばかりでした。そして、その中から6名7作品(最優秀賞1名1作品、優良賞6名6作品)が受賞し、全受賞作品の4分の1に本校生徒の作品が選ばれる素晴らしい結果となりました。受賞者及び受賞作品は下記のとおりとなっています。
全体の印象としては、昨今配慮の必要性が高まる肖像権や著作権など、被写体となるものの権利や個人情報保護などの観点から、高校生にとって公開の承諾を得やすい身近な人を被写体とした作品や、動物や物をテーマとする作品が多数を占めており、鉄道をモチーフとしたマニアたちの作品も一定数出展されていました。
また、本年度埼玉県代表として上位大会に出展された作品も展示されており、本校からは全国総文祭岐阜大会に出展した杉本菜花さん(3年)の「最愛」、関東高校写真展千葉大会に出展した富田陽優くん(3年)の「光陰矢の如し」も展示されていました。
今回、各校の高校生写真家たちが心を動かされた一瞬に映し出された数々の作品を見て、改めてその1枚に込めた想いの深さを感じるとともに、被写体とすべきテーマを選ぶ感性に新鮮な刺激を受けました。今を生きる高校生たちの感性に若干のジェネレーションギャップを感じつつ、若者たちから膨大なエネルギーを受け取った気がしました。
本校部員たちには、今後春に向けて地道に活動を重ね、感性や撮影スキルを磨きながら、全国大会への扉が開かれる6月展に向かって、更なる飛躍を目指してほしいと願います。
頑張れ越南生!頑張れ写真部!
【テーマ別部門】
優良賞 パスマイカさん(2年)「FOCUS ON」
鵜川紗友姫さん(1年)「トドメの一撃」
中里柚稀さん(1年)「2人だけの放課後」
【自由部門】
最優秀賞 パスマイカさん(2年)「虞(おそれ)」
優良賞 高橋快くん(2年)「異界(いかい)」
磯部結さん(2年)「静かな朝」
吹澤拓実くん(1年)「火樹銀花(かじゅぎんか)」