校長室より

最後に勝つのは想いの強い者と良い準備をした者(考査が終わって再開されたこと)

 中間考査も昨日10月22日(水)で終わり、放課後には、考査期間1週間前から勉学に集中するために活動を停止していた部活動が一斉に再開されました。 

 文武両道の実現を目指す本校の生徒たちには、日頃から可処分時間を有効に活用して学習活動に取り組む時間を確保することによって自分たちが情熱を注ぐ部活動に打ち込む時間を確保することを求めています。こうした考え方に意義を見出し、自らの意思で生活をコントロールしてなりたい自分に向かっていくことを、本校では「自走」と呼んでおり、生徒たちは真摯に「自走」に取り組んでいます。

 しかしながら、生徒たちにとって定期考査は、ある意味部活動の大会や発表会に匹敵する学習面での大切な自己表現の場であり、自身の実力をはかる重要な機会でもあります。普段から「自走」に取り組んではいるものの、大会や発表会の前には部活動に集中したいと考えるのと同様に、考査前は学習活動に集中するのが良い結果を手にするためには当然であると言えます。勝負事には勝者があれば敗者もあります。定期考査を勝負事とするには語弊があるかもしれませんが、果たして、生徒たちは、そうした「学習活動に集中すべき時間」を成果につなげ勝者となることができたのでしょうか。その解は、本日10月23日(木)から徐々に返却されはじめた答案用紙だけが知っているのでしょう。手にした成果を客観的に分析し、次へのステップとしてほしいと願います。

 さて、考査が終了したということで、もうひとつ再開したことがあります。それは、自己実現に向かう3年生の入試対策です。10月以降総合型選抜による入試が始まり、11月からはいよいよ学校推薦型の入試が始まります。どちらの試験も、多くの場合「小論文」や「面接」が課せられ、受験する生徒たちは対策と準備に追われています。

 そうした中、9月初旬の就職希望者を皮切りに、9月下旬以降は大学入試に向かう生徒たちが私のところに面接の練習にきています。やってくる生徒たちは、担任や学年、教科担当の先生など頼れる先生方に複数回指導を受けたのちに私のところに来るケースが多いようです。故に、ほとんどの生徒は十分に自分を表現できる状況にはなっていますが、いざ生徒を前にすると、かつて自分が担任であった頃のように「この生徒を絶対に合格させたい」という想いが沸々と湧いてきて、これまでの長い教員人生で培った知識と経験のすべてを伝授したくなるものです。

 それ故、生徒たちには「時間がかかること」を覚悟して臨んでもらい、その代わり、自信をもって試験に臨めるように丁寧に助言をしています。

 そうした「面接練習」も中間考査が終わった昨日から再開されました。昨日は1人、本日は3人の生徒が放課後校長室にやってきました。どの生徒たちも緊張感をもってやってきますが、いざ練習が始まると、礼儀作法や立ち振る舞いの考え方など、問答以外のことにもしっかりと気を配りながら、様々な助言を貪欲に吸収して、アッという間に自分のものにしてくれます。そして、練習が終わった頃には自信をもって笑顔で帰っていきます。

 もちろん「入学試験」ですから、結果は思いどおりに行くものばかりとは限りませんが、生徒たちには、「自分を出せなかった」や「想いを伝えられなかった」といった悔いが残る受験とならないことを強く願っています。

 大丈夫。昔から勝負の世界では「最後に勝つのは想いの強い者と良い準備をした者」と言われています。今まで地道に良い準備を重ねてきた皆さんなら、きっと輝く未来を手にできるはずです。

 頑張れ、越南生!頑張れ、3年生!