校長室より

【校長室】3年生21人の想いを乗せて(チアダンス部関東大会)

 本日6月30日(日)に都内千駄ヶ谷の東京体育館において全国高等学校ダンスドリル選手権大会(Miss Dance Drill Team Japan Competition 2024)の地方予選である関東大会が実施されました。この大会には全国大会常連の強豪校を含め関東各都県から78チームが出場し、7月下旬に同会場で行われる夢の全国大会への出場権獲得を競いました。本校からは、チアダンス部(チーム名Wings)の3年生21名がSONG/POM部門Largeの部(20人以上の構成)に出場しました。

 ダンスドリルは、アメリカ西海岸発祥の競技で、繰り返し練習し統率されたダンスの総称であり、日本では、チアリーディング、バトントワリング、マーチングバンドなどと呼ばれています。大会ではJAZZ、LYRICAL、HIP HOP、DRILL POM、SONG/POM、CHEER、NOVELTY、PROP、SHOW DRILL、MILITARY、TALL FLAG、SHORT FLAG、MAJORETTE、KICK、MISS&MR DANCE DRILL TEAM、MISS&MR SOROなど多様なカテゴリーに部門を区分して演技が行われます。

 本校チアダンス部が出場したSONG/POM部門の演技時間は、入退場20秒以内、実演技1分45秒以上2分30秒以下と厳しく時間制限されており、限られた時間の中で如何にミスなく独創性や協調性を通じた美しくダイナミックな演技ができるかを競う非常に厳正な競技なのです。また、ダンスや新体操、フィギュアスケートなどと同様に、採点競技であるが故に、チームとしての演技そのものの完成度とともに、審査員の感性を刺激するような演技ができるかどうかで評価が左右される難しさもあります。

 本校チアダンス部は、この大会を3年生最後の大会と位置付けており、正にこの日のために3年間コーチや顧問の指導のもと、個々の演技スキルの向上を目指すとともに、仲間同士の結束を高めてチームワークを育み、チームとしての演技力を磨いてきました。

 本校の演技は、この日の参加78チーム中77番目の大トリ前で、大会がクライマックスを迎えた中での出番となりました。会場内のボルテージや他校の迫力ある演技の前に否応なく緊張感が高まり、生徒たちはきっと心臓がバクバクしているのだろうと、見ているこちらが緊張してしまうほどでした。しかし、そんな押しつぶされそうな緊張感を、積み重ねてきた自信とプライドで昇華し、パフォーマンスの力に変えられるのが越南生の素晴らしいところ。

 演技は、開始の合図とともに全員が最高の笑顔で入場するシーンから始まり、大音量で流れる音楽に合わせ、リズミカルでキレがあり、21人の動きもしっかりとシンクロする素晴らしいパフォーマンスを見せました。特にフォーメーションの変化やラインダンスなどの見せ場では、一体感のある美しいパフォーマンスが見られ、見ていた私も思わず引き込まれてしまいました。途中、僅かにラインが乱れたり、タイミングがずれたりする場面もありましたが、心を一つにして最後まで笑顔で踊り切った本校チアダンス部の皆さんは最高にカッコ良く、私の目には他のどのチームの演技よりも輝いて見えました。2分余りの演技時間がアッという間に過ぎ、ラストのキメポーズも見事にまとめ、最後も21人が足並みをそろえて最高の笑顔とともに舞台を後にしていきました。

 結果は、残念ながら入賞を果たすことができず、夢に見た全国大会出場権の獲得には至りませんでしたが、それでも本校チアダンス部の演技は、多くの観客を魅了し、関東大会という大きな舞台で、確かな「南の風」を吹かしてくれたと感じています。

 日頃からチアダンス部の皆さんが、正門前のロータリーでスマホにつないだスピーカーから流れる音楽に合わせて演技を繰り返し、試行錯誤する姿を何度となく見てきました。決して充分とは言えない環境の中でも、他の部活動に負けないパッションで精進する姿も印象的でした。

 また、教職員をはじめ、ロータリーを横切る大人に対して、その都度きちんと姿勢を正し、演技で見せるような笑顔で元気よく挨拶してくれる姿に、いつも感銘を受けていました。

 部活動は高みを目指している以上、結果が大切なのは言うまでもありませんが、部活動を人としての成長の場と考えれば、結果以上に高みを目指して努力し続けたプロセスが皆さんの財産となるはずです。皆さんが3年間努力し続けた成果を、この舞台で出し切ることができたのなら、きっと皆さんの心の中に納得できる手ごたえを感じることができたのではないでしょうか。

 今後は自分たちのための演技の舞台を離れ、同じく「甲子園」という大きな夢に挑戦する野球部に夢を託し、越南応援団の一員としてスタジアム全体に「南の風」を吹かせ、灼熱のグラウンドで戦う仲間たちを全力で勇気づけてほしいと思います。

 頑張れ、越南生!頑張れ、チアダンス部!