校長室より

【校長室】3年富田君優秀賞受賞!埼玉県高校写真展(写真部)

 令和6年度第43回埼玉県高等学校写真連盟写真展が開催され、県内高校生の作品1273点が出展されました。本校からは写真部の生徒40名(40作品)が出展していましたが、本日6月17日(月)に審査が行われ、3年で部長の富田君の作品が優秀賞受賞を果たしました。これに伴い、今回入選を果たした富田君の作品のほか、公開展示作品に推薦された3年生全員となる14名と2年生1名の作品計16点が7月2日(火)から7月7日(日)まで、北浦和にある県立近代美術館に展示されることが決まりました。

 写真部の皆さんは、休日にみんなで「谷根千(谷中、根津、千駄木)」の愛称で知られる東京都文京区の根津神社周辺に出かけ、昭和の雰囲気が漂うレトロな街並みや荘厳な神社の構え、その土地の人々や動植物などを被写体に、それぞれの感性で構図を定め、撮影スキルを磨いてきました。

 今回は、部員それぞれが思い思いの場所で被写体を決め、磨き上げた感性とスキルを駆使して、四角いファインダーから見える景色の一瞬を切り取り、1枚の写真にメッセージを込めた作品を出展しました。撮影者のそうした思いが審査員にも評価され、入選した富田君をはじめ3年生15名全員と2年生1名の16名の作品が公開展示作品に推薦される見事な結果となりました。

 このうち優秀賞を受賞した富田君は、大の鉄道ファンだということで、4枚1組の作品のすべての被写体を電車車両などの鉄道写真とし、独自の構図と撮影スキルで無機物にメッセージを吹き込みました。富田君は、他にも全国の書店に並ぶ「私鉄車両年間2024」にも写真を出展し、7枚の写真が採用、掲載されています。

 普段の活動には運動部ほどの派手さはありませんが、「自分が心を動かされるもの」を独自の感性で被写体として選び、その1枚に撮影者が感じる思いの丈を詰め込んでいく姿は、スポーツとは違った凄みと迫力があります。撮影者が「この瞬間」と思った瞬間を切り取った1枚の写真に吹き込んだメッセージに共感できた時の感動は、何ものにも代えがたいものであると同時に、その作品に込められた思いは、今やデジタル情報社会の主流となった動画では感じることのできない掛け替えの無いメッセージとして、色褪せずに永遠に残り続けるものである素晴らしさがあります。

 また、既に御存じの方も多いと思いますが、昨年度の高校写真展で優秀賞を受賞した3年の杉本さんの作品「最愛」が、文化部のインターハイと呼ばれ8月に岐阜県下呂温泉で開催される全国高等学校総合文化祭(全国総文祭)に埼玉県代表として出展されます。この作品は、満開に咲き誇る桜の木の下で、幼い子を抱きながらやさしく見つめる母の姿と、母親の両腕に包まれ穏やかな表情を見せる子の姿が収められています。見た瞬間に親子の愛を感じる心温まる作品となっています。

 今回の写真部の活躍に加え、過日テレ玉の取材を受けた美術部、そして写真部同様に全国総文祭への作品の出展が決まっている書道部や、西関東大会出場を目指す吹奏楽部など、運動部の活躍に負けない素晴らしい文化的活動をしている生徒たちがたくさんいるのも越南生の特徴であり、運動部と文化部が切磋琢磨しながら、互いに高め合って成長する環境が本校にあるのです。今後も、様々な活動でそれぞれの思いを形にし、自己肯定感を高めるとともに、豊かな人間性を育んでほしいと願います。

 がんばれ越南生!がんばれ写真部!