【校長室】最高の音楽を全員で(吹奏楽部西関東大会)
本日9月8日(日)新潟県新潟市民芸術文化会館りゅーとぴあにて第30回西関東吹奏楽コンクール高等学校Aの部(演奏者の人数が最大55人)が開催されました。
本校吹奏楽部は8月9日(金)に行われた激戦の埼玉県予選で昨年に続いて2年連続で金賞を受賞し、埼玉県代表として出場しました。
この大会は埼玉県のほか、群馬県、山梨県、新潟県の代表21校が出場し、金賞を獲得した学校のうち上位3校にしか与えられない全国大会の切符を目指して演奏するもので、全国の吹奏楽部員たちにとって数ある発表会のうち最も権威のある大会とされています。
出場した各校が披露する演奏は同じ課題曲でも全く違った音色で、それぞれに良さがありどれも心を揺さぶられるほどに素晴らしく、さすが各県を代表する学校だと感心させられました。
本校は最後から2番目、全体の20番目となる16時20分からの舞台に登場し、これまで1年間「最高の音楽を全員で」を合言葉に、地道な練習で個人の演奏スキルを高め、長い時間を共に過ごす中で心をひとつにして磨いてきた「越南サウンド」を披露しました。
55人の生徒が配置に付き、一度深呼吸をして集中力に高めると、55人110個の瞳が一斉に指揮者である岡田教諭に集まり、静寂に包まれる中、振られた指揮棒に合わせて課題曲「メルヘン」と自由曲「幻想交響曲より 5.サバトの夜の夢」を堂々と奏で、会場を埋め尽くした満員の観客の心を一気に掴みました。
観客席で聴いていた私も、本校の生徒という贔屓目無しに、彼ら彼女たちが奏でる音楽に心を奪われ引き込まれるほど素晴らしい演奏でした。
何より指揮者の岡田教諭のにこやかな表情とダイナミックな指揮に合わせて適度に緊張感がほぐれた演奏は県大会の時より更に音色にメリハリを感じる迫力満点の演奏でした。
今回の会場は舞台を中心に四方を観客席が囲む独特の作りだったため、初めて舞台の真横から演奏する姿を鑑賞しましたが、演奏に臨む各校の生徒たちの様子も様々で、譜面にビッシリと書き込みがあったり、意識する点を大きな文字で書いていたり、尊敬する演奏家の写真をお守りのように貼ったりしていました。中には譜面台に置いた譜面が白紙の学校もあり、身体で覚えているんだと感心しました。
総じて感じたのは、演奏する生徒たちの目が常に指揮者に向いている学校は、素晴らしい演奏を奏でていました。もちろん本校の生徒たちもしっかりと指揮者を見ていたからこそ、素晴らしい演奏ができたのだと思います。
すべての学校の演奏が終わり結果が発表されましたが、本校吹奏楽部は残念ながら銀賞の受賞となり、夢に見た全国大会の切符を手にすることはできませんでした。しかし、これまで積み重ねてきた努力の成果は十分発揮できたのだと思います。年度当初に講話で話したGRIDを体現し、やりきった生徒たちはとても立派でした。皆さんの奏でる「最高の音楽」は、私をはじめ会場にいたすべての観客にしっかりと届きました。下を見ることなく胸を張って帰校してほしいと願います。やりきった達成感とともに感じた悔しさは、来年のこの舞台で下級生たちが必ずリベンジしてくれると信じています。
また、本日はたくさんの保護者、OGの皆さまに遠方まで応援にお越しいただき、心より感謝申し上げます。また、地元埼玉からご声援を送っていただいた皆さまにも重ねて御礼申し上げます。皆さまのご声援は生徒たちにとって何より大きな勇気となりました。今後も変わらず本校吹奏楽部にご支援とご声援をお願い申し上げます。
頑張れ越南生!頑張れ吹奏楽部!