校長室より

1年越しのリベンジ(ハンドボール部関東大会県予選)

 本日、4月29日(火)熊谷スポーツ文化公園体育館において、関東高等学校ハンドボール大会埼玉県予選が行われ、本校男女ハンドボール部が出場しました。

 この大会は、県内の男子46チーム、女子33チーム(ともに合同チームを含む)が出場し、男子は上位4チームが、女子は上位3チームが群馬県内で行われる関東大会への出場権を獲得するレギュレーションとなっています。県内高校ハンドボール界の現在の勢力図では、男子は浦和学院と浦和実業が、女子は埼玉栄と浦和実業が2強体制を形成しており、本校はこの2強に続く位置にいます。女子はこれまで5年連続で関東大会に出場、男子は昨年度の代表決定戦で敗れて連続出場を逃しているので、今年は何としても男女アベックで関東大会への出場権を獲得すべく気合十分で大会に臨んでいました。

 大会は、既に準決勝までが終了し、本校は男女とも順当に準決勝に進出したものの、4月27日に行われた準決勝でともに第2シードの浦和実業の前に屈し、敗者復活の代表決定トーナメントに出場していました。

 先に試合があったのは女子で、会場に着くとちょうど女子チームがウォーミングアップを終え、試合に向かうところでした。選手たちは肩の力が抜け、リラックスした雰囲気で、いつもどおり元気な笑顔で準備をしていました。

 試合の相手は本校選手たちを誰よりもよく知る前本校監督率いる宿敵三郷北高校で、相手に不足はありません。全力で戦って、成長を見せつけるとともに、関東大会につながる代表決定戦の権利をGETするのみです。選手たちは、新人戦以降ここまでポジションの変更や新たな戦術の落とし込みなど、打倒2強を目指して練習を積み重ねてきており、自信とプライドも相応に高まってきました。

 試合は開始早々から立て続けに本校が3点を取り、一方的な展開となりました。直後に不用意に打たれたシュートで1点を失いましたが、その後は相手のエースがでていなかったこともあり、鉄壁のディフェンスとGK(ゴールキーパー)のファインセーブなどで得点を与えず、前半終了時には12-1の大差となりました。

 この上ない展開で前半を終えた本校ですが、ハーフタイムには廊下に出て気を引き締め直すとともに、練習してきたセットプレーなどの指示を確認して、コートに散っていきました。

 後半開始早々のメンバーチェンジのミスから戦術がハマらずにバタバタしてしまい、隙をつかれて2失点しましたが、その後落ち着いて点を重ね、流れを引き戻しました。相手はたまらずにエースを登場させ打開を図りますが、本校もマンマークするなど対策を講じ、流れを渡しません。両者点を重ねる展開も、やがて相手は疲労が見えはじめてミスが多くなり、逆に本校は主力を温存してバックアップメンバーをコートに送り出す中、バックアップメンバーたちも臆することなくのびのびとプレーし、6連続得点で試合を締めくくりました。

 終わってみれば23-7の完勝といえる試合でしたが、後半チャレンジしたセットプレーでは改善の余地が感じられました。2強の牙城を崩したり、関東大会で結果を残すためには、こうした小さな隙も修正することが求められます。点差だけで試合を振り返るのではなく、更なる高みを目指してほしいと願います。女子は関東大会出場権が3チームとなっているため、5月3日(土)に行われる代表決定戦に勝利する必要があります。本日の結果に満足することなく、気を引き締め直して決戦に臨んでほしいと願います。

 続いて行われた男子の試合は、勝ったチームが関東大会出場を決める代表決定戦となりました。女子が作ってくれた最高の雰囲気の中で、女子に続いて勝利を獲得し、関東大会出場を決めるのみです。対戦相手は、敗者復活戦を勝ち上がってきた浦和西高校との対戦となりました。戦前の予想では、本校がやや有利とされていましたが、相手は士気も高く侮れません。ただ、試合前の選手の顔つきを見る限り、女子と同様に気負いすぎず適度なリラックスムードがあり、こちらも良いゲームができる予感がしました。

 試合開始のブザーとともに本校の選手たちが相手ゴールに迫り、幸先よく先制点をGETすることに成功しました。その後2点を返され、相手が一気に盛り上がりを見せますが、本校選手たちは全く動じず自分たちのプレーに徹していました。本校はフローターの2枚エースが華麗なステップと身のこなしで次々と得点を重ね、あっという間に6-2とリードを広げます。序盤は相手も勢いがあり3点を返されますが、その後は終始本校のペースで展開し、6人のフィールドプレーヤーが見事なフォーメーションを見せて得点を重ねます。時折強烈なロングシュートやトリックからのポストプレーなどで崩されますが、GKのファインセーブもあり前半を17-9で折り返します。

 ハーフタイムに監督の指示を確認し意思統一を図った本校チームは、後半も手を緩めることなく多彩な攻撃を繰り返し、あっという間に10点以上の差が開きました。相手も闘志を剥き出しにして本校のゴールに襲いかかりますが、途中出場したGKが神がかったセーブを連発して相手の攻撃を阻止し、本校の勝利を決定付ける大活躍を見せました。この活躍でチームはさらに活気付き、その後は選手交代をしながら得点を重ね、終わってみれば36-22のセイフティリードを保ったまま関東大会出場を決めました。

 男子は、昨年のこの大会で敗れ、関東大会への連続出場を逃していたため、1年越しのリベンジを果たすことができました。また、本日の大切な1戦を男女とも完勝できたことは、本校選手たちの日頃の鍛錬の証であったと思います。更に、本校の強みは、男女とも素晴らしいGKがゴールを守っていることです。昨年も感じましたが、大事な場面でGKのファインセーブが見られ、試合の流れを維持することに大きく貢献していると感じます。

 見事に関東大会出場を決めた男子部員の皆さん、おめでとうございます。女子部員の皆さんは、男子に続いて次戦で関東大会出場権を獲得できることを願っています。

 次戦は男女とも3位決定戦に出場することとなります。試合は5月3日(土)三郷市総合体育館において女子が10時から、男子が11時30分からの開始となります。GW期間真っ只中の大切な休日となりますが、お時間の許す方は、ぜひ会場にてご声援を賜れれば幸甚に存じます。

 本日は、遠方にも関わらず多数の保護者の皆さまにご来場いただき誠にありがとうございました。皆さんの大声援のお陰で選手たちも自身を持って試合に望むことができました。女子は次戦が大一番となりますが、男子も女子も確実に3位の座を獲得して関東大会に向かってほしいと願います。今後とも、変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。

 頑張れ、越南生!頑張れ、ハンドボール部!