【校長室】激闘を制し男女ともに代表決定戦へ(男女ハンドボール部新人大会)
本日11月23日(土)三郷市総合体育館において埼玉県高等学校ハンドボール大会新人大会の3位決定戦兼関東大会第2代表決定戦進出トーナメントが開催され、いずれも準決勝で惜敗し決勝進出を逃していた本校男女ハンドボール部が関東大会への第2代表決定戦進出を賭けて試合に臨みました。
先に試合があったのは女子で、私が会場に着くと、ウォーミングアップ前の女子部員が集まってくれたので一言激励すると、私を見つめる部員たちの瞳は自信と闘志に満ちてギラギラとしており、良いゲームができそうな予感がしました。試合は10時開始で、今年3月まで本校の顧問として部員たちを指導していただいていた園部先生が率いる三郷北高校と対戦しました。園部先生は当然ながら本校部員の特徴や戦い方を熟知しており、周到に対応策を打ってくることが予想されましたが、試合が始まってみれば、昨年からレギュラーの座を確保していたエースフローターとサイドの攻撃が開始直後から次々と決まり、幸先よく5点のリードを奪うことができました。
しかし、相手も流石にベスト4に進んできた強豪チームだけあってやられっぱなしで進むはずもなく、本校エースフローターにマンマークを付けて攻撃のリズムを寸断するとともに、相手エースの強烈なシュートからあっという間に2点を返され、一気に緊張感のある試合展開となりました。以降は一進一退の展開が続きましたが、自軍のミスから与えたPS(ペナルティスロー)を本校GK(ゴールキーパー)が見事にセーブしたことを契機に試合の流れが一気に本校に傾き、終始リードを保ちながら前半を17‐7の大差で折り返しました。ハーフタイムには監督・コーチの指示に加え、キャプテンを中心に声を掛け合って戦術を確認し、気を引き締め直して後半に臨みました。
後半は開始直後から一気にペースを掴み、堅実なディフェンスから相手のミスを誘ってボールを奪い、速攻から得点を重ねて一方的な展開となり、残り10分余りとなった頃には30‐9と大量リードを奪って試合を決定づけました。
何とかリズムを変えたい相手がタイムアウトを取ったタイミングで、本校は明日の代表決定戦に備えてレギュラーメンバーを温存し、セカンドチームをコートに送り出しました。代わって出たセカンドチームのメンバーは重要な公式戦であるという緊張感からか、声を掛け合い必死にプレーするもののコンビが上手く合わず、リズムを掴めない中で5連続失点を喫しましたが、最後は正面から豪快にシュートを決め、良い形でタイムアップのブザーを聞くことになりました。終わってみれば31‐14の完勝で、危なげなく明日の代表決定戦への進出を決めました。
女子の試合に続いて11時30分から始まった男子の試合は、私立の強豪埼玉栄高校との対戦となりました。女子の勝利で応援席も一体感を増し、更に女子部員たちの気持ちのこもった大声援で盛り上がりを見せる本校は、開始直後から相手を攻め立て、10分余りの間に7‐2と大きなリードを奪いました。このまま一方的な試合展開になりそうなタイミングで相手監督が堪らずタイムアウトを要求し、立て直しの檄を飛ばすと、相手も徐々に実力を発揮し始め、その後は一進一退の攻防となりました。前半14分が経過した頃、11‐5とリードした場面で、相手の巧みなパスワークからのシュートシーンに対応した本校選手に反則があり2分間のペナルティが課せられ、1人少ない状況で耐える時間が続きました。
このタイミングで、相手は本校のエースにマンマークを付け、エース封じの策に打って出たことで、本校も攻撃のリズムを失い、一進一退のまま試合が続きました。
苦しい展開の中、2分間のペナルティが解けたタイミングでコートインしようとした本校選手が、まさかの不正入場のジャッジを受け、更に2分間のペナルティが課され、1人少ない状況での対応を強いられたこの4分間で徐々に相手に流れが傾いて行きましたが、本校はGKを中心に粘り強く守り、4点のリードを保ったまま前半を折り返しました。
ハーフタイムには、女子の試合と同様に監督の指示を受け、選手同士で入念な戦術の確認をして後半に臨むと、開始直後に相手がペナルティにより1名少ない状況となり、一気に試合を決めに行きましたが、本校にもミスが連発し、逆に点差を詰められることとなりました。エースがマンマークされリズムを失っていた本校は効果的な攻撃が封じられたことで、やむなくエースフローターを下げ、それまでサイドだった1年生をフローターに据えました。これが見事に功を奏し、一時は2点差まで迫られた苦しい状況で、代わった1年生フローターが、しなやかな身のこなしから絶妙なシュートを次々と決め、失いかけていたリズムを引き戻し、その後は5点以上の差を保って試合を進めました。
最後は残り2分余りとなったところで犯した自軍のファールにより1人少ない苦しい展開となる中、鬼気迫る迫力で追いすがる相手を冷静にいなし、終わってみれば39‐34とセーフティリードを保ったまま試合終了のブザーを聞きました。
試合後に集まってくれた男子部員たちにねぎらいと激励の言葉をかけると、その眼には本日のゲームでの失敗に対する悔しさを感じると同時に、明日の試合に向けて挑戦する決意と自信に満ちたエネルギーを感じました。
男女の試合を通じて感じたのは、エース封じに特化した相手の戦術に苦しむ中で、次なるエースが台頭しヒーロー、ヒロインとなってチームを救ったこと。そして、男女ともディフェンスが安定し、相手のストロングポイントを発揮させなかったことが勝利に繋がりました。その中でも、男女ともにGKのスーパーセーブが特に素晴らしく、自軍の大ピンチを幾度となく防いで、試合の流れを相手に渡しませんでした。専門外ながら私の主観では本日のMVPは男女ともにGKではないかと感じました。
本日の勝利で、男女揃って3位が確定するとともに、明日関東大会出場を賭けて開智高等学校で行われる第2代表決定戦に臨むこととなりました。対戦相手は男女とも本日行われた決勝戦で敗れた名門浦和実業高等学校となりました。相手は全国大会常連の強豪校で、厳しい試合となることが予想されますが、チャレンジ精神を持って、最後まで諦めることなく全力で戦ってほしいと願います。自分たちの力を信じて自信を持って挑んだ先に「勝利」が待っているのだと思います。気負わず、焦らず、闘志を持って闘うことを願います。
また、本日はたくさんの保護者の皆さまにご来場いただくとともに、選手の背中を押す熱いご声援をいただき、心より感謝申し上げます。本日の勝利は、ご家族の皆さまの日頃からのご支援と、熱いご声援の賜物であると考えております。残念ながら明日は無観客での試合となり、部員たちの勇姿を見ることは叶いませんが、必ずやベストを尽くし、関東大会への出場権を獲得してくれると信じ、皆さまとともに吉報を待ちたいと存じます。今後とも、変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。
頑張れ、越南生!頑張れ男女ハンドボール部!