【校長室】英語劇「Matilda」の校内公演に挑戦!(2年生外国語科)
過日三芳町で行われ、本校外国語科2年生の生徒たちがクラス全員で参加した埼玉県高等学校英語劇発表大会出展作品の校内公演会が、本日12月17日(火)第5時限目を活用して本校体育館にて行われました。
演目は、主役の天才少女マチルダと子供の教育に興味の薄い両親、マチルダの友人たちや個性あふれる学校の先生たちとの人間模様を描いた「Matilda」で、全体のストーリーを7つのシーンに分け、それぞれのシーンに登場する登場人物とナレーションをクラス全員で分担して演じました。
シーンを7つに分けたことで、主役のマチルダをはじめ、ほとんどの登場人物を複数の生徒が演じる構成となっており、同じ役柄でも別の生徒が演じることで、その役柄の人物が醸し出す場の雰囲気や人柄に違いが見られ、とても興味深く鑑賞することができました。
また、マチルダとその友人たちが見せる子供らしい悪戯や、陰の主役とも言える気性が激しく悪名高い校長のトランチブル先生が人形を使って時折見せるコメディータッチの演出が会場に笑いを誘い、全編英語オンリーで進行する劇の中で、とても心温まるアクセントになっていました。
ここ数日発熱などによる欠席者が増加し、本来の演者が欠席のため急遽別の役柄までこなさなければならなくなった生徒も多数いて、代役として舞台に立つ生徒は、他の人のセリフや演出を急いでインプットし、しかも英語で表現するという荒業に挑戦することとなり、生徒たちにとっては、十分な完成度での公演ができずに悔しい思いもあったことと思います。
しかし、観ていた私たちには、そうしたアクシデントにも果敢に立ち向かい、居ない生徒の分の代役を担った生徒を中心にクラスみんなでカバーしながら一つの作品を演じきった皆さんの姿は、とても心に響くものがありました。そして、英語の不得手な私には、個性あふれる各役柄に真摯に向き合う皆さんの姿がとても大きく見えました。
私は、自分の経験上、英語力は知識や活舌ではなく羞恥心や劣等感との戦いだと考えています。どうしても上手な生徒や外国の方の前では自分の英語力に自信が持てず、ついつい引っ込み思案になってしまうことが、私を含め、島国であるが故に外国の方々との接点が少なく日常生活の中で英語の必要性を感じることが少ない日本人が英語力が上達しにくい最も大きな要因であると捉えています。
だからこそ、こうした英語劇を通して、人前で堂々と英語で表現する機会を持てたことは、発声や発音の上手下手に関わらず、外国語科すべての生徒にとってとても貴重な経験となったはずです。
これからの我が国は、インバウンドが増加し、身近な場面で外国の方々と接する機会が急激に増加していくはずです。外国の方々との共存共生が避けられない未来を生きる皆さんには、例えブロークンであっても、多少文法的に自信が持てなくても、臆することなく英語で表現し、外国の方々と対等な立場で会話できる力を身に付けてほしいと願います。
頑張れ、越南生!頑張れ、外国語科!