校長室より

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夏の終わりの死闘(サッカー部全国選手権予選)

 本日9月7日(日)所沢航空公園サッカー場において第104回全国高等学校サッカー選手権大会埼玉県1次予選トーナメントが開催され、本校サッカー部が出場しました。

 この大会は、全国の高校生サッカー部員たちにとってどの大会よりも思い入れの高い大会であり、同時に3年生フットボーラーにとって全国の頂点を目指して闘う最後のノックアウト形式の公式戦で、まさに高校サッカー人生の全てを賭けて魂と魂がぶつかり合う1年間で最も大事な大会でもあります。

 1次予選には、前回大会であるインターハイ予選のベスト8進出校と高円宮杯U-18(18歳以下)サッカーリーグの県リーグ所属校30チームを除いた124校が出場し、全県一区のブロックトーナメントを勝ち抜いた26校が1次予選を免除されたシード校とともに10月に行われる決勝トーナメントへの出場権を獲得するレギュレーションとなっています。

 本日行われた1回戦で本校は西部地区1部リーグ所属の強豪校所沢北高校との対戦となりました。しかも会場は所沢北高校のお膝元である所沢航空公園。相手にとってはホームゲームのような環境の中、適地に乗り込んでの一戦となりました。

 完全アウェーの雰囲気が予想された本日の試合でしたが、開始前にはエンジ色のTシャツを纏った保護者の皆さまや卒業生の皆さんが続々と駆け付けてくださり、ベンチサイドのスタンドは埋め尽くされ、応援団の数でも盛り上がりのボルテージでも相手を凌駕していました。会場も遠方ではありましたが、他の会場の試合が学校のクレーグラウンドで行われる中、奇麗に整備された人工芝のグラウンドでプレーできるラッキーな面もあり、あとは、猛暑に負けずに相手以上に走って体を張って戦い、自分たちの力を出し尽くすのみという最高の環境が整いました。

 試合は午前10時、相手のキックオフで始まり、序盤はお互いに相手の様子見的なプレーが多く見られましたが、徐々に相手が攻勢を強め、前半8分こぼれ球を拾われ、右サイドからのパスを中央でシュートされましたが、ゴール右に外れ事なきを得ました。続く15分には左CK(コーナーキック)から中央でヘディングシュートを打たれましたが、本校選手が身を挺して防ぎ、ゴールライン上でクリアしてピンチを凌ぎました。

 すると17分、本校が敵陣深く攻め込み左サイドに展開、相手は苦し紛れにタッチラインにクリア。このチャンスにロングスローでゴール前にボールを運びますが相手GK(ゴールキーパー)にキャッチされ得点はなりませんでした。続く35分にも右サイドでスローインを得ると、縦のパス交換からゴール前にクロスを上げシュートシーンを迎えましたが無常にもゴール左へ外れました。

 37分には、自軍の不用意な反則で、ペナルティエリア外の25mの距離からのFK(フリーキック)を与える大ピンチ。壁6枚を立たせて直接シュートを牽制すると、ボールはゴールの遥か上に飛び、前半最大のピンチを凌ぎました。

 技術的にはほぼ互角の両チームでしたが、その後も相手が優勢に試合を運び、38分、39分と立て続けにFKのチャンスを迎えるも、本校選手たちの集中力も高く、中央で守備陣が体を張ったクリアで凌ぎ、前半は両者無得点で前半を終えました。

 ベンチに戻った選手たちは、ミストや水分補給での体力の回復を図り、スタッフからの指示に耳を傾けていました。ベンチでは6人のマネージャーが献身的にサポートするとともに、控え選手たちからも改善点が積極的に共有されました。スタッフからは無得点でのドローは勝ちに等しいとの助言に加えて後半に向けた新たな戦略が授けられました。

 迎えた後半は、本校のキックオフから始まりましたが、開始当初から相手が攻勢を強め、後半3分には右スローインからサイドバックに落とされたパスをゴール前にクロス。GKが防ぐもこぼれ球をゴール右からシュートされましたが、左ポストに当たる幸運もあり、大ピンチを凌ぎました。

 その後5分にはFK(フリーキック)をゴール前にあげられ、クリアが小さくなり右CKを与えてしまいました。このCKでは体を張った守備を見せる本校がクリアして、そこから一気に攻撃に転じると、後半17分には左サイドに展開し、クロスを2本連続でゴール前に入れチャンスの場面を作りました。更に攻勢を強める本校は、右スローインからボールを保持し、ペナルティエリア内に絶妙のスルーパス。これをコントロールした本校GM(ゲームメーカー)がシュートを放つも枠を捉えられずに本日最大のビッグチャンスを得点に繋ぐことはできませんでした。

 時間が経過するにつれ相手の消耗が激しくなり、ふくらはぎを痙攣する選手が散見されるようになると、スタミナに勝る本校は、その後も何度か敵陣でチャンスを広げリズムを掴んだかに見えました。しかし、相手も下馬評通り集中力の高いチームで、5人の交代枠を使い切りながらフレッシュな選手が疲弊したチームを活性化し、残り10分を切ると再び自陣に押し込まれる場面が増えてきました。

 そうした中34分には左クロスから中央のストライカーにボールが繋がり、ゴール正面からシュートをされましたが、ボールはクロスバーを大きく超えました。押し込まれる展開が続く中、後半の40分を迎え、ピッチ中央で掲げられたボードには「5」の文字。アディショナルタイム5分が示されました。

 攻め手の少ない本校は延長戦を想定した戦術を確認する中で、疲労困憊の相手は延長戦回避のために本校ディフェンスラインの背後にボールを集めます。スペースに出たボールは相手との奪い合いになり、本校は闘志を持ったディフェンスが裏目に出て、連続してミドルゾーンでFKを与えてしまいました。ゴール前に蹴り込まれたボールを必死にクリアする本校選手たち。その間も時計は進みます。

 タイムアップ寸前に再びFKを与えてしまい、左ミドルゾーンからゴールエリア内に蹴り込まれたボールを必死にクリアするものの距離が出ず、ペナルティエリア内で相手に拾われ振り向きざまにシュートを打たれました。シュートなミートせずボテボテのキックとなりましたが、スローモーションのように本校選手の間をすり抜け本校ゴールへと吸い込まれてしまいました。

 一斉に天を仰ぐ本校選手たち、一方で歓喜に湧く相手選手たち、同点に追いつこうと最後の気力を振り絞ってボールをセットしようとする本校選手を前に、キックオフを迎えることなく試合終了のホイッスルが吹かれました。この瞬間、無情にも本校の敗戦が決まり、本校選手たちはピッチに倒れ込みました。

 長いサッカー人生でも稀に見る最後の1秒での決着。しかも敗者としての経験。相手に負けず劣らず善戦し、相手よりも走り、相手よりも闘志を持って闘った末の敗戦。勝負事には勝者があれば敗者もいることは痛いほどわかっているものの、頑張っていただけに受け入れられないあまりに無情で残酷な結末となりました。 

 わずか1秒、されどその1秒で決勝点を奪われ、勝利を逃したことは紛れもない事実です。選手たちには、勝利を手にできなかった敗因に目を向けるとともに、勝負の厳しさを心に刻んで今後の人生に活かしてほしいと願います。

 ただ、試合終了後、溢れそうになる涙を必死にこらえ、気丈な姿で保護者の皆さまをはじめとした応援団に対して感謝を伝えるとともに、ここで終わらずに残り4試合となったリーグ戦でリベンジすると宣言したキャプテンの姿はとても立派で心を動かすものがありました。後輩たちには、その背中をしっかりと目に焼き付け、そうした強い想いをしっかりと継承してほしいと願います。

 本日は、猛暑の中、本当に多数の保護者の皆さま、OBOGの皆さんにご来場いただくとともに熱いご声援を賜り、心より感謝申し上げます。本日は、残念ながら勝利を手にすることができませんでしたが、勝敗以上に大切な何かを選手たちは感じ取ってくれたことと感じています。3年生たちを含めたこのチームの闘いはもう少し続きます。今後とも変わらぬご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。

 頑張れ、越南生!頑張れ、サッカー部!

「一蓮托生」友と紡いだ最高の瞬間(第52回南高祭)

 昨日9月5日(金)と本日9月6日(土)の2日間、生徒たちにとっては高校生活を彩る最大のイベントである第52回南高祭(文化祭)を開催しました。

 昨日5日(金)は、午前中久しぶりに全校生徒が体育館に集結し、開始直後からボルテージMAXに盛り上がる中、生徒会生徒の進行によってオープニングのステージイベントが行われました。照明が落とされ、色とりどりのサイリウムが無数に振られる非日常的な雰囲気の中、書道部によるパフォーマンスを皮切りに有志による南高グランプリ(パフォーマンス大会)、チアダンス部、演劇部の発表に加え、クラス企画のダンスパフォーマンス3団体の発表があり、最後は本校一の部員数を誇る吹奏楽部による圧巻のステージで幕を閉じました。

 午後から行なわれたクラス企画発表では、お化け屋敷や飲食系企画に長蛇の列ができるとともに、年齢層に関わらず楽しめるゲーム形式の企画が盛況で、どの教室からも大きな歓声が聞こえてきていました。また、多様性をという言葉が一般的となった現代の風潮を示すかのように、男子生徒が女装して観衆や来場者を楽しませる企画が多く見られ、これも現代を生きる若者世代のトレンドなのかと、私自身も楽しみながら受け止めました。

 この日は、朝から降る雨の中、関東を直撃する予報であった台風の影響も心配されていましたが、午前中に強い雨が体育館の屋根に打ち付けたものの、生徒帰宅時には日差しも見られ、無事に校内公開を終えることができました。

 本日9月6日(土)は台風一過となり、朝から強烈な日差しが照りつける中、雲一つない青空のごとく生徒たちのパッションは更なるグレードアップを遂げていました。一方で、午前10時に設定した開門時には、正門から敷地を取り囲むかのように長い列が作られ、保護者の皆さまや卒業生、そして多くの小中学生たちにご来校いただきました。

 教室内は全開で空調を効かしていましたが、廊下や教室など至る所がご来場いただいたお客様で溢れ返り、お迎えする生徒たちの熱気も加わって、何処も彼処も大盛況な盛り上がりを見せていました。中でも、予想のとおりお化け屋敷の前には長蛇の列が形成され、身動きが取れないほどの人気ぶりでした。

 また、PTAの皆さまには、童心に帰って楽しめるお菓子のお玉すくいゲームや本校のスクールキャラクターである「オリ太郎」と「りーみん」の図柄を配したオリジナル煎餅の販売を行っていただきましたが、こちらも大人気で完売となりました。

 文化祭をとおして生徒たちの様子を2日間間近で見ることができましたが、どの生徒たちもクラT(クラスTシャツ)を身に纏いながら共助の精神をもってそれぞれの役割に徹し、来校された方々に対して誠意をもっておもてなしする姿が見られ、南高祭のテーマである「一蓮托生」のごとく、仲間たちとの一体感を肌で感じながら成功体験を得ることができたのだと思います。

 午後3時を以て一般公開が終了し、ご来校いただいた皆さまが一斉に帰路につきましたが、それでもなお生徒たちは興奮冷めやらぬようで、簡易的な清掃や片付けをしながらも、その表情は笑顔で溢れていました。揃いのクラTを脱ぐのも名残惜しい雰囲気が漂う中、放課後には気持ちを切り替えて部活動へと向かう生徒たちの姿が見られました。

 保護者の皆さまにおかれましては、ご多用の中ご来校いただき、心より深く感謝申し上げます。生徒たちが発する情熱を肌で感じるとともに、本校での学校生活の様子をご覧いただくことができ、大変嬉しく感じています。こうして生徒たちが学校行事に没頭して情熱を発散できるのは、ご家庭の皆さまの格別のご理解とあたたかなご支援のおかげであると感じています。重ねて感謝申し上げますとともに、今後とも変わらぬご理解とご協力、ご支援を賜りますようお願い申し上げます。

 頑張れ、越南生!頑張れ、南の風!

輝く生徒たち(表彰式、壮行会、国際交流事業)

 本日9月2日(火)6限目の時間を活用して表彰式と壮行会及び海外研修報告会&新たに「南の風」の仲間に加わった外国人留学生の紹介を行いました。

 本来表彰や壮行会は、生徒たちにとって晴れの舞台であり、校長としては全校生徒の前で紹介するべきだと考えていますが、連日の猛暑への対策と生徒たちの体調管理のため、昨日の始業式に続いて空調の効いた各ホームルームにてリモート(映像配信)で実施しました。

 今回の表彰対象者は、夏季休業期間中に出場・出演した大会や発表会などで優秀な成果をおさめた生徒たちに対して行われました。対象者は以下のとおりです。

1 女子卓球部

  東部支部高校卓球大会 女子学校対抗 第5位

2 野球部

  埼玉県高等学校野球連盟賞 行田裕希(3年)

3 男子テニス部

  令和7年度第12回埼玉県国公立高等学校テニス大会 第1位

4 吹奏楽部

  第66回埼玉県吹奏楽コンクール 高等学校部門Aの部 銀賞

  第66回埼玉県吹奏楽コンクール 高等学校部門Dの部 銀賞

5 チアダンス部

  USAチアリーディング&ダンス学生新人大会2025EAST Novice Large部門 第1位

  どの部の生徒たちも出場した大会当日だけでなく、大会に至るまでの長い期間にわたって地道な努力と鍛錬を重ね、常に「良い準備」を怠らなかったことと、「高みを目指すんだ」という「強い気持ち」で本番に臨んだことが成果につながったのだと考えています。また、そうした気質は、越南生にとって最大の武器であり、魅力であると捉えています。本日表彰を受けた生徒たちだけでなく、「南の風」の仲間である皆さんには、現状に満足することなく、ワンランク上の景色を見るために更なる高みを目指して挑戦を続けてほしいと願います。

 その後、夏季休業期間中にオーストラリア(シドニー)にて実施した海外研修に参加した26名の生徒たちが紹介され、代表して外国語科2年の和田青依さんから流暢な英語も交えて報告がありました。参加した26人は出発前と帰国後では一回り逞しくなったようにも感じました。

 続いて、昨日9月1日から来年6月まで約10か月の期間で予定されている本校での海外留学生活をスタートさせた2名の外国人留学生の紹介がありました。1名はメキシコから来た男子生徒で外国語科2年3組に所属します。もう1名はフランスから来た男子生徒で普通科2年6組に所属します。また、本日紹介はできませんでしたが、来週からはもう1名フランスから来る女子生徒が外国語科1年3組に加わる予定です。

 本日紹介した2名からは、母国語と英語と日本語の3か国語で自己紹介と挨拶があり、大きな拍手であたたかく迎えられていました。2名とも母国語や英語の挨拶は当然のことながら流暢でしたが、日本語での挨拶にはたどたどしさがあり悪戦苦闘しているようでした。こうした姿は、私たちが異国において現地の言葉で話すことと同意であり、留学生たちの姿から挑戦することの重要性や完璧を求めなくても通用するのだというフランクな姿勢を学んでほしいと強く感じました。

 更に、その後行われた壮行会では、文部科学省が青少年国際交流事業として行う日韓高校生交流事業に全国の高校から37名(本県では1名のみ)が選ばれ、9月8日(月)から12日(金)までの5日間、韓国に派遣されることになった外国語科2年の金原珠里さんを紹介し、私と生徒会長から激励をしたのち、本人からも訪韓に対する決意が力強く語られました。

 本校は外国語科設置校であることから、こうして国際交流事業をはじめとした国際理解教育に力を入れていますが、外国人留学生を複数名同時に受け入れることや、自校の生徒を海外に送り出すことは、決してどの学校にでもできることではありません。英語科の先生方を中心とした教職員の多様な尽力やホストファミリーをはじめとした関係者の理解と協力があって実現していることでもあります。

 だからこそ、生徒たちには、こうした「決してあたりまえではない」貴重な環境の中にリアルタイムで自分が居ることを有効に活用して、異国文化や他国の言語などに目を向け、積極的に交流を深めるとともに、自分の未来をより豊かなものにするためにもグローバルな視点を磨いてほしいと願います。皆さんの可能性は無限大であり、活躍すべき舞台は世界中に広がっているのです。

 頑張れ、越南生!頑張れ、南の風たち!

新たなるスタートライン(2学期始業式)

 本日9月1日(月)、1学期終業式以来44日ぶりに全校生徒が元気に登校し、第2学期が始まりました。

 朝から容赦なく照り付ける太陽の下、登校する生徒たちはオリーブカラーの制服に身を包み、額の汗を拭いながら久々に会う友人たちに笑顔を振りまいていましたが、一方では、終わりを告げた夏休みに未練を残す生徒たちの様子も垣間見られました。生徒たちは、夏季休業期間の1,056時間(44日間)をどのように過ごしたのでしょうか。

 本日は、2学期初日のため、けじめの儀式ということで始業式と学年行事(整容指導、自転車点検、LHR)が行われました。始業式は、1学期終業式に続き猛暑対策と生徒の体調管理のため、空調の効いた各ホームルームにてリモート(映像配信)で実施しました。

 冒頭に行った校長講話では、新学期に向けて改めて人との関係づくりを大切にしてほしいという想いから「一期一会」というテーマで話をしました。人とのかかわりの中で、一見自分にとって都合の良くない助言をする人の中には、自分に対して正しくないと思われる部分を律することに目を向けてくれることを願って親身になってそうした助言をしてくれるなど、自分の人生に大きな影響を与えてくれる大切な人物が必ず存在するのであり、表面的な言動やその時の感情に左右されず、その人の真意を汲み取ることにフォーカスすることや、そうした人との出会いや関係の重要性に気付ける感性を磨いてほしいと伝えました。そして、そうした大切な人たちにとって、自分自身も「今後関わり続ける価値のある人物」となることを目指してほしいと伝えました。また、自分の人生に影響を与えるそうした出会いは必ず誰にでもあるものであり、生徒たちにとって「親」はその最たる存在であるとも伝えました。

 講話に続いて、この夏休み中にあった教職員の人事異動について報告しました。育児休業代替教諭としてご勤務いただいていた竹村教諭が任期満了となり、坂本教諭が育児休業から復帰したことを伝え、坂本教諭から挨拶をしていただきました。

 2限目以降は、学年ごとに整容指導や自転車点検を実施し、担任によるLHRを経て、2学期初日の日程を終了しました。放課後には、いつものとおり元気に部活動に取り組む姿や週末に迫った文化祭の準備に勤しむ姿があちらこちらで見られ、学校にも一気に活気が戻ってきたと感じました。

 保護者の皆さまにおかれましては、44日にわたる夏季休業期間中、ご家庭でのご指導を賜り誠にありがとうございました。保護者の皆さまが各ご家庭でしっかりとお子様に寄り添っていただけたおかげで、本日無事に2学期のスタートを迎えることができましたことをご報告申し上げますとともに、重ねて感謝申し上げます。

 また、夏季休業期間中も連日登校し、部活動や進学補習などに取り組む生徒たちの姿をしっかりと見させていただきました。この44日間に積み重ねた生徒たちの努力の成果は、今後の生活で少しずつ形となって体感できることだと期待しています。

 一方で、2学期は生徒たちにとって学校生活に対するモチベーションや集中力に大きな差が生まれる時期であり、生活の質の低迷が生徒たちにとって今後の人生を左右することにつながりかねない大切な時期であるとも言えます。

 保護者の皆さまにおかれましては、今後とも変わらぬご支援を賜りますとともに、可能な限りご家庭でお子様と対話する機会を確保していただき、今まで以上に注意深く、そしてあたたかく見守っていただければ幸いでございます。併せて、お子様の変化など気になることがございましたら、遠慮なく担任などにご連絡を頂戴できますようお願い申し上げます。

 頑張れ、越南生!頑張れ、南の風!

輝く「第1位」の称号(チアダンス部USA夏の大会)

 去る8月20日(水)と21日(木)の2日間、千葉ポートアリーナにおいてUSA SUMMER COMPETITION 2025 School & College(関東USAチアリーディング&ダンス学生新人大会2025EAST)が開催され、本校チアダンス部が出場しました。

 この大会は、一般社団法人Cheer&Dance Educationが主催するチアダンス系競技の全国規模の大会で、関東、関西、東海の各地区でクラブチームや学生それぞれに特化して難度レベル別の部門を設定して行われる大会です。本年度の夏の大会には、関東地区の中学校、高等学校、大学のチアダンスチームが一堂に会し、2日間で合計207チームが出場しました。

 本校は、高等学校編成2部のSong/Pom部門Novice Largeの部に出場し、26名の部員たちが今夏に積み重ねてきた練習の成果を自信を持って発表してきました。

 結果は、見事に部門第1位を獲得することができ、賞状と盾をいただくことがきました。過日行われた春の大会では僅かに力及ばず、悔しい思いをしたメンバーたちでしたが、今回は引退した3年生の想いも背負って大会に臨み、見事にリベンジを果たしてくれました。

 本校チームが出場した大会1日目の8月20日(水)は、全国高等学校PTA連合会大会2025三重大会の日程と重なっており、残念ながら応援に行くことができませんでしたが、本日8月25日(月)にチアダンス部の部長と副部長が顧問とともに校長室にやってきて、笑顔で大会の結果を報告してくれました。

 手に持った盾はクリアな材質に「第1位」の文字が輝き、大きさもかなり大きく立派なものでした。報告してくれた2人の部員は、更なる高みを目指していることから反省を口にしており決して満足はしていない様子でしたが、一方では現段階での手ごたえを十分に感じられたようで、私との会話の中で見せる笑顔がよりキュートに輝いていました。

 チアダンスという競技は、個人の技能以上にチームの一体感やシンクロ感が結果に大きく影響する困難度の高い競技であると言えます。だからこそ、本校生徒たちの合言葉である「南の風」を意識しながら、チームワークや人間関係を磨き、高みを目指し続けてほしいと願います。

 大会には、たくさんの保護者の皆さまにご声援をいただいたと顧問から聞いております。日頃から、こうして生徒たちが情熱を注ぐ活動に寄り添うとともに、格別のご支援を賜り、心から感謝申し上げます。生徒たちが今回の結果に満足せず、更なる高みへとチャレンジし続けてくれることを皆さまとともに期待したいと思います。今後とも変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。

 頑張れ、越南生!頑張れ、チアダンス部!

PTAの存在価値を再認識(全国高等学校PTA連合会大会2025三重大会)

 去る8月21日(木)22日(金)の2日間、三重県津市において全国高等学校PTA連合会大会2025三重大会が開催され、研修のためPTA役員の3名の皆さまとともに大会に参加してきました。

 会場が遠方であったため、埼玉県の参加校は埼玉県PTA連合会事務局の企画により大会前日に現地入りし、参加各校のPTA(単位PTA)同士の親睦を兼ねて宿泊施設にて情報交換会を実施しました。本校からはPTA本部役員の3名が参加し、近隣校を中心に多くの学校の役員の皆さまと積極的に情報交換を重ね、各校の活動の様子や抱えている課題などについて意見を交わしていました。

 8月21日(木)は、朝から本県一団専用のバスに乗って会場に向けて出発し、津市産業・スポーツセンター(日硝ハイウエーアリーナ、メッセウイングNHW)において開会行事と分科会が行われました。この施設はオリンピックのレスリング競技で3連覇し、霊長類最強女子の異名を持つ三重県津市出身の吉田沙保里さんによって「サオリーナ」と命名されている複合型施設で、スポーツ施設と文化施設(展示場)が一体となった、とてもきれいで大きな会場でした。

 開会行事に先立って、三重県を代表する高校生の活動として三重県立四日市商業高校ギター・マンドリン部による演奏アトラクションが行われました。同部は毎年全国大会で表彰の常連となる輝かしい実績を持つ部活動で、この日も高校生らしい純粋な振る舞いとともに心に染み渡る美しい音色を奏でてくれました。

 開会行事では、数年に渡って準備を重ねてきた三重県実行委員会委員長の挨拶に始まり、文部科学副大臣、三重県知事、津市長の挨拶がありました。どの方も、PTA組織の重要性に触れ、生徒の有意義な高校生活を強力にバックアップしているPTA組織の存在価値と教育行政に対する多大な貢献について感謝の意を述べるとともに、PTA組織の更なる発展の重要性について言及されていました。

 開会行事に続いて表彰式が行われ、全国各都道府県で顕著な活躍をされた単位PTAや都道府県事務局などの団体や、組織の中心となって尽力された個人などに対して表彰状が贈呈されました。

 その後、希望する4つの分科会(①子育て・親育て、②学校・教育、③進路・キャリア、④PTA活動)に分かれ、メインとなる講演者の発表とともにパネラーを交えたディスカッション形式の情報交換が行われました。

 大会2日目となった8月22日(金)は、アトラクションとして三重県立相可高等学校食物調理科の取組を紹介する映像発表がありました。同校食物調理科は70年以上の歴史を持つ伝統校で、卒業とともに調理師免許を取得できる全国で数少ない調理師養成学科を設置する学校で、生徒は卒業と同時に飲食業界で即戦力として活躍しています。学校では授業で知識と技能を磨きながら、行政が支援するレストラン「まごの店」を生徒の力だけで経営したり、地域の食材を生かした商品開発に参画するなど、地域に貢献しながら一人前の調理師を目指す姿に感動を覚えました。ちょうど本県では越谷総合技術高校と似た取組をしている学校でした。

 その後の全体会では、飲食業界で我が国を代表する大企業である井村屋株式会社の代表取締役会長兼CEOである中島伸子氏の記念講演が行われ、教師を目指していた中島氏が人生を変えるターニングポイントとなった出来事を契機にアルバイトから経営責任者に登り詰めた波乱万丈な生き様と「1人の100歩より100人の1歩」を経営理念に掲げ、人を大切にする組織づくりの重要性がPTAの活動と酷似していることなどのお話がありました。

 その後、閉会行事が行われ、次年度は大分県別府市で開催されることが発表され、三重県実行委員会から大分県実行委員会へとバトンが引き継がれました。

 大会を通じて感じたのは、日本全国すべての学校のPTA組織が「生徒のために」という共通の思いを持って活動に励んでおり、そうした活動によって生徒たちに有意義な高校生活がもたらされているということで、昨今全国的な課題となっているPTA非加入問題やPTA不要論などの一部否定的な思想はあるものの、各校PTAの活動やそれを支える保護者の皆さまたちの思いと実践があって、はじめて教育活動が成り立っているのだと改めて再確認した次第です。もちろん時代に合わせて役員の皆さまの負担軽減やPTA関連行事等の精選・変容などは必要不可欠なことであるとは認識していますが、皆さまの活動なくして学校教育は成り立たないことは今も昔も普遍的な事実であり、今後もPTAの皆さまとともに教育活動に取り組んでいかなければならないと強く感じました。

 本校においても課題は山積ではありますが、「生徒のため」という共通の思いのもと、皆さまとともに手を携えて取り組んでまいりたいと決意を新たにしました。日頃の皆さまからの格別なるご支援に改めて感謝申し上げるとともに、今後とも、変わらぬご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

文化部の活躍(埼玉県高等学校文化連盟ニュース)

 7月下旬に香川県において令和7年度全国高等学校総合文化祭が開催され、本校書道部3年の村田優月さんの作品が本県代表として出展されたことは、以前ご報告いたしましたが、これに先立って、7月18日付けで発行された「埼玉県高等学校文化連盟ニュース」という新聞に、6月4日に行われた全国総文祭に出展・出場する生徒たちの壮行会の様子が大々的に取り上げられており、先日各学校に配布されました。

記事には、盛大に行われた壮行会の様子のほか、総文祭開催部門全24部門の記事が紹介されており、書道部門では出展者14名を代表して村田さんの記事が下記のとおり掲載されましたので紹介します。

 記事の中で村田さんは、他校生徒や指導者からの助言に耳を傾けるとともに、自分とは異なる書道への向き合い方をする生徒の活動に大きな刺激を受けたと記しています。

 昨今、世の中では「多様性」という言葉が注目を浴びているように、書道に限らず、自分が良いと思うことに対する趣向や思考はそれぞれであり、そうした趣向や思考の違いが個性として尊重される時代へと変わりつつあります。

 他者の取組の素晴らしいところから刺激を受け、自身の感性を補完し、新たな方向性を見出していく。そうした進歩や進化を繰り返しながら、少しずつ高みへと登り詰めていくことが理想的な成長につながるのだと思います。

 皆さんが「南の風」と呼び、高いレベルでの自己実現を目指す仲間たちの中では、こうして刺激し合う姿のことを「切磋琢磨」と言うのだと思います。高校3年間という年月は、必ずしも思いどおりになることばかりではないと思いますが、越南生の皆さんには、いつ、どんな時でも、そうした「高め合える仲間」であり続けてほしいと願います。

 頑張れ、越南生!頑張れ、書道部!

第1代表のプライド(関東公立高等学校テニス大会)

 本日8月12日(火)千葉県白子町の白子町サニーコートにて第14回関東公立高等学校テニス選手権大会が開催され、過日行われた県国公立大会で見事優勝を飾った本校男子テニス部が埼玉県第1代表として出場しました。

 昨今多くの運動部活動において、充実した施設設備や部活動に特化して生徒を集める私立高校が各大会の上位を占める中で、この大会は関東各都県の公立高校テニス部のチーム力及び技術力の向上を目指すことを目的とした大会で、各都県の公立高等学校大会を勝ち抜いた精鋭16チームが、「テニスの聖地」である白子町を舞台に、大会初日は4チーム総当りのリーグ戦を戦い、2日目は順位ごとのリーグ戦を行って順位を争う大会形式となっています。

 試合はセルフジャッジで1タイブレークセットマッチとし、シングルス3組、ダブルス2組の合計5組7名が出場し、3勝したチームが勝者となるレギュレーションとなっています。また、各チーム及び選手たちの強化という目的があるため、通常の公式戦のような3勝先取ではなく5試合全てを行い、出場選手たちにハイレベルな試合経験を積ませる配慮が成されているのもこの大会の特徴となっています。

 本校は、埼玉県第1位という位置付けで、水海道一(茨城県第2位)、柏南(千葉県第2位)、松が谷(東京都第3位)と同グループの組み合わせとなり、大会初日のリーグ戦を戦うこととなりました。

 午前9時から始まった初戦の相手は水海道一高校で、第1シングルスと第1ダブルスが同時に試合開始となりました。シングルスには本校エースが登場しましたが、強風の影響もありコントロールが定まらず、ミスから流れを失う負のスパイラルに苦しみ、ゲームカウント1-6で落としてしまいました。ダブルスは逆に相手のミスを誘い、良いリズムで試合を進め、6-1の完勝となりました。続く第2シングルスでは、闘志剥き出しの本校選手が一進一退で進む拮抗したゲームをタイブレークの末7-6で勝利し、更に第2ダブルスを6-1、第3シングルスを6-1で退け、対戦成績4勝1敗でまずは1勝目を挙げました。

 続く2試合目は、関東で最もレベルが高いとされる東京都第3位の松が谷高校で、戦前の予想どおりどの試合も苦戦を強いられました。第1シングルスでは、初戦で力が出せなかった本校エースが、声を出して自身を鼓舞しながら見事なパッシングショットを決めるなど本来の力を発揮しましたが、相手も簡単には崩れず5-7で落とすこととなりました。第1ダブルスは、序盤こそ相手ペースを崩せませんでしたが、声を掛け合いサーブで崩す戦法がハマり、6-3で勝利して勝敗を1勝1敗のタイに戻しました。しかし、続く第2シングルス、第3シングルスはともに相手の厳しいショットに対応できずに連敗し、結局シングルス3敗、ダブルス2勝の対戦成績2-3で惜敗という結果となりました。

 松が谷高校との対戦で苦しい試合を勝利できず悔しい想いをした本校選手たちは、昼食を摂って気持ちを切り替え、リーグ戦最終戦の柏南高校との対戦に臨みました。すると、ここまで2連敗を喫し、フラストレーションMAXの本校エースが見違えるような素晴らしいショットの連続で相手を圧倒し、6-2で幸先よく先勝しました。同時に始まった第1ダブルスは序盤にミスが連発して2-5と絶体絶命の大ピンチとなりましたが、ここから狙いすましたサーブとベースラインへのストロークで攻め、リターンを狙ってボレーで決める戦略が見事にハマり、一気に流れを掴んで、その後は一方的に攻め立て、7-5の逆転勝利を収めました。第2シングルスは、どの試合にも高い集中力で臨み、大きな声で雰囲気を引き寄せる理想的な戦い方で6-4と押し切り、3連勝で対戦成績の勝利を確定しました。その後行われた第2ダブルスと第3シングルスでは、チームの勝利が決まったからかミスが目立ち、3-6、4-6でそれぞれ敗れ、終わってみれば対戦成績3勝2敗での辛勝となりました。

 この結果、リーグ戦の対戦成績は2勝1敗の2位となり、大会2日目の明日は各リーグ戦の2位チームと対戦することとなりました。

 明日は、甲府工業(山梨県第1位)、竹園(茨城県第1位)、八千代(千葉県第3位)との対戦となります。どのチームも本日の対戦相手よりも更に手強い相手となることが容易に想像されます。しかし、そうした強豪チームと大会を通じて本気モードで戦えることは、勝敗以上に選手たちにとって大きな経験となり大切な財産となるはずです。受け身に回らず持てる力を存分に発揮してチャレンジャーとして試合に臨んでほしいと願います。

 また、試合を見ていて強く感じたのは、技術以上にメンタル面の影響が大きいということです。どの選手も、各都県で上位になるだけの能力はあるものの、ネット競技特有の「ミス=失点」という現実から自滅し、負のスパイラルに陥る選手が多く、こうした点で強いメンタルを発揮することができる選手が優位に試合を進めることができているということです。こうしたことからも、この大会を機に、本校選手たちには更なるメンタル強化、特にミスの後のプレーに目を向けて鍛錬を重ねてほしいと願います。

 本日は、お盆のご多用の中、また遠方にも関わらず、たくさんのご家族の皆さまに会場にお運びいただくとともにご声援を賜り、深く感謝申し上げます。また、様々な差し入れなども頂戴し、選手たちも良いコンディションで試合に臨むことができましたこと、重ねて感謝申し上げます。

 本日の皆さまのご対応を拝見して、ご家族皆さまで選手たちに寄り添い、あたたかく見守っていただけていることがしっかりと伝わってきました。こうしたご支援が選手たちを技術的にも精神的にも成長させてくれているのだと強く感じているところでございます。今後とも、変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。

 頑張れ、越南生!頑張れ、男子テニス部!

「最高の音楽」を目指して(埼玉県吹奏楽コンクールAの部県大会)

 高校生演奏家たちにとってまさに集大成とも言えるこの日がついにやってきました。昨日8月10日(日)さいたま市文化センター大ホールにて、第66回埼玉県吹奏楽コンクール県大会が開催され、去る8月6日(水)の地区大会において見事金賞を獲得し県大会へと駒を進めていた本校吹奏楽部が、強豪校がしのぎを削り合うAの部(最大演奏人数55人)に出場しました。

 この大会は、第31回西関東吹奏楽コンクールの埼玉県予選を兼ねており、出場校の中でより高い評価を受けた上位9校に9月7日(日)山梨県甲府市で行われる西関東吹奏楽コンクールへの出場権が与えられる規定となっています。

 本校は、平成20年代から6年連続で埼玉県代表の座を掴み、コロナ禍を挟んだ令和5年度、6年度と2年連続で西関東の舞台へと駒を進めており、自他ともに認める吹奏楽強豪校の地位を着実に築き上げてきました。そして、現在の部員たちは本年度も西関東大会への連続出場を自分たちが達成すべき目標とし、さらにその先の全日本吹奏楽コンクールへの出場を夢見て、この1年間自覚とプライドを持って地道な練習を積み重ねてきました。

 本年度の地区予選における県大会シード校が7校であったことを鑑みると、本年度シード権なしから県大会に臨んだ本校は、残り2枠を争う過酷なサバイバルの渦中という立場でありましたが、これまでの歴史や結果を見ても、本校がそれに見合った実力を十分に備えたチームであることに疑いの余地はありません。

 本年度の県大会は、演奏順8番目で、昼食休憩明けのBブロック2番目の演奏となりました。12時50分から始まったBブロックの演奏は、1番目で同じ市内の強豪ライバル校である越谷北高校が素晴らしい演奏を披露したのち、本校55人の精鋭たちが、トレードマークである黒のセットアップに身を包み、楽譜と楽器を抱えて入場してきました。穏やかな表情の中にも適度な緊張感と集中力が感じられ、ひととおりスタンバイが完了したころには55人の視線が指揮者である岡田教諭に集まり、いよいよ1回限りの本番の準備が整いました。

 穏やかな笑顔で頷きながらゆっくりと掲げた指揮者の両手が勢いよく降られた瞬間、課題曲Ⅲのマーチ「メモリーズ・リフレイン」の演奏が始まりました。

 この曲は、明るくリズミカルで動きのあるイベントのBGMを思わせる曲調で、中盤にピッコロが際立つ穏やかで優しいメロディとなり、終盤はアップテンポなリズムで、思わず身体を動かしたくなる盛り上がりを見せながら一気にクライマックスとエンディングを迎えます。曲とともに部員たちも上半身でリズムを刻み、全身を使って演奏している姿が印象的でした。

 続く自由曲は、地区予選と同じ「交響曲第3番」のⅠ・Ⅲ・Ⅳです。前回も書きましたが、この曲は至る所にソロパートが散りばめられており、演奏する生徒にとっては緊張感MAXの曲ですが、その分他校との違いを表現できる曲でもあります。

 ティンパニとチューバの独奏から始まり、序盤は静かで穏やかな雰囲気で始まり、中盤55人の一体感が際立つ重低音が体の芯に響き渡る迫力満点の見せ場を迎えます。終盤は再びソロパートで哀愁漂う寂し気な雰囲気から徐々に穏やかであたたかさを感じるハーモニーに移り変わり、最後は目の前に光が差し、希望に満ち溢れながら未来に向かって走り出すような盛り上がりで一気にクライマックスを迎える曲調で、聴く人にとってはとてもインパクトのある曲でした。

 最後は指揮者の両腕が大きく円を描き、力強く握られるとともにすべての楽器から一斉に音が消え、次の瞬間55人の演奏家たちが立ち上がり、会場から喝采の拍手を受けながら観客に向かって一礼して演奏を終えました。

 演奏を終えた生徒たちは、無事演奏を終えた安堵感と力を出し切った達成感に満ち、穏やかな笑顔でステージを後にしました。

 23校すべての演奏が終了した後に行われた表彰の結果、本校は残念ながら金賞の受賞を逃し銀賞の受賞に留まりました。本年度の金賞は、シード権を保有していた7校に留まり、銀賞の評価を得た9校から2校が西関東大会に推薦されることとなりましたが、本校は、残念ながら推薦校となることができず、目標としていた西関東大会への出場権を獲得することは叶いませんでした。

 吹奏楽部員たちは、120人余りの部員が切磋琢磨する本校一の大所帯ですが、日常はたくさんの教室に分かれ、パートごとに刺激し合いながら基礎基本の練習を繰り返す地道な努力を積み重ねています。そうした意味では「南の風」を標榜する本校生徒たちにとって、まさに象徴的な部活動だと言えます。

 今回は、惜しくも西関東大会出場は叶いませんでしたが、部員たちの奏でる音楽は確実に聴衆の心に響き、聴く人の心を動かす実力を持っています。今回のコンクールでは、ほんの僅かな差で目標を叶えることができず、部員たちは悔しさに涙していることと思いますが、部員たちには、演奏後に会場を埋め尽くした皆さまからいただいた喝采の拍手が物語るように、これまで積み重ねてきた日々の努力と高みを目指し続ける想いの強さ、そしてそれに裏付けられた皆さんが奏でる音楽は確実に私たち聴く者を感動させ、多くの人の心に届いていることに誇りを持ってほしいと思います。

 上位大会がある以上、評価の差があるのは必然であり、目標に届かなかったということは、何かしら足らないものがあったということでもあります。しかし、それは同時に、吹奏楽という枠に留まらず、皆さんにとって更なる成長の可能性があることの証でもあります。

 ひとしきり涙を流したら、気持ちを整理して、顔を上げて、そして新たなスタートに向き合ってほしいと願います。皆さんの奏でる音楽を聴きに来てくださる方々は、そうした姿を望んでいるはずであり、だからこそ寄り添い、応援してくださるのだと思います。

 明日8月12日(火)は越谷ドリームコンサート、そして9月の文化祭、サンクスコンサートと皆さんが立つべきステージは続きます。そうした場で、皆さんが目指す「最高の音楽」を、演奏する皆さんと聴きにくる観客全員でもう一度味わえることを楽しみにしています。

 昨日は、足元の悪い中、たくさんの保護者の皆さまにご来場いただき、誠にありがとうございました。こうして部員たちが部の合言葉である「最高の音楽を全員で」を追求し続けられるのも、ご家庭のご理解とご支援があればこそのことと重ねて感謝申し上げます。

 今回は、部員たちが目標としていた西関東大会への切符を手にすることはできませんでしたが、この悔しい想いを下級生たちが引き継ぎ、来年こそはリベンジを果たして夢を手にする瞬間が来ることを、皆さまとともに期待したいと思います。

 今後とも変わらぬご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。

 頑張れ、越南生!頑張れ、吹奏楽部!

「最高の音楽を全員で」Aの部編(埼玉県吹奏楽コンクール地区大会)

 本日8月6日(水)さいたま市文化センターにおいて、第66回埼玉県吹奏楽コンクール高等学校部門Aの部地区大会が開催され、本校吹奏楽部が出場しました。

 埼玉県吹奏楽コンクールは西関東吹奏楽コンクールの県予選を兼ねるコンクールで、高校生吹奏楽演奏家たちにとって最も権威が高く、1年間の活動の集大成を競い合う、最も思い入れの強い大会であり、同時に3年生部員たちにとっては高校生活最後の公式演奏会となっています。

 吹奏楽の世界では、演奏する人数によってAからDの4つの部門(埼玉県以外ではAからCの3部門)に分かれており、上位大会(県大会以上)への出場権が与えられるのはAの部(31人以上55人以下)とBの部(30人以下)のみで、Cの部(20人以下)とDの部(人数制限なし)は地区大会止まりの規定となっています。本校は、先日出場したDの部に続いて、今回は各校のエースチームが集うAの部に規定上限人数となる55人のチームを編成して出場しました。

 本日の地区予選は県内上位に位置付けられた数校がシード校に指定され、演奏はするものの県大会出場が約束されている中、本校は上位数校の次点に位置付けられ、シード権なしの本番演奏となりました。出場校のうち最終Dグループにエントリーされた本校は、休憩時間を挟んで観客を入れ替えた後、グループの先陣を切って午後3時45分からの演奏となりました。

 演奏開始5分前のブザーとともに55人のメンバーたちがトレードマークの黒のセットアップを身に纏い、楽器と楽譜を抱えてステージに現れ、指揮者である岡田教諭と目を合わせながらスタンバイが完了すると同時に定刻を告げるブザーが鳴りました。次の瞬間部員たちが一斉に起立し、礼をすると、会場を埋め尽くした観客の皆さまから大きな拍手で迎えられました。

 一呼吸置いて指揮者の両腕が振り下ろされると、課題曲Ⅲのマーチ「メモリーズ・リフレイン」の演奏が始まりました。マーチと題されたとおりリズミカルな曲調で、演奏に合わせて部員たちの身体が揺れるタイミングがしっかりと揃っており、部員たちのメンタルが充実し、気持ち良く演奏できているのが伝わってきました。

 続く自由曲には、交響曲第3番からⅠ、Ⅱ、Ⅲを選びました。この曲は、静けさの中でのソロパートが散りばめられており、演奏スキルが際立つ構成で、序盤は穏やかに美しく、中盤は全体での重厚感と迫力ある曲調で、終盤は再び美しいソロパートから徐々に一体感のある演奏となり、最後は山を駆け上がるように一気に盛り上がってエンディングを迎える特徴的な曲でした。

 演奏終了後、一斉に起立した部員たちの顔は清々しく満足感に溢れ、自分たちの目指す「最高の音楽」に近づけたのだと感じました。

 午後5時45分からの結果発表と表彰に参加できるのは出演者のみに限定されているため、ネットで結果を確認すると、金賞の受賞と県大会への出場権を無事に獲得することができました。

 部員たちが最低条件としている西関東大会出場権獲得を賭けて行われる県大会は、8月10日(日)に同じさいたま市文化センターにて行われます。県大会まであと3日、悔いなく準備して万全の体制で県大会に向かってほしいと願います。

 本日は、突然の激しい雷雨となる足元の悪い中、たくさんの保護者の皆さま、OBOGの皆さんにご来場いただき、誠にありがとうございました。皆さまのあたたかなご支援のおかげで無事に県大会出場権を獲得することができました。県大会では、本日の反省を活かしてこれまでで最高の音楽を奏で、西関東大会出場を決めてくれることと信じています。今後とも変わらねご支援を賜りますようお願い申し上げます。

 頑張れ、越南生!頑張れ、吹奏楽部!