校長室より
【校長室】「光陰矢の如し」関東高等学校写真展出展へ!(写真部)
本年度埼玉県高等学校写真連盟が主催した埼玉県高等学校写真展6月写真展と11月写真展の入選作品の中から、来夏に香川県で行われる全国高等学校総合文化祭と来年2月に千葉県で行われる関東地区高等学校写真展への出展作品の選考が行われ、本校から春の6月写真展で優秀賞を受賞していた富田陽優君(3年)の作品「光陰矢の如し」が見事に関東地区高等学校写真展への出展作品に選ばれました。
富田君の作品は以前も紹介しましたが、本人が大の鉄道ファンだということで、4枚1組の作品のすべての被写体を電車車両などの鉄道写真とし、独自の構図と撮影スキルで無機物にメッセージを吹き込みました。
様々な写真展を鑑賞していると、一瞬を切り取った1枚の写真を題材とする作品が圧倒的に多く、撮影者が感じた感性をその1枚にすべて託すというのが一般的ですが、富田君は、あえて4枚組の写真を採用して、その4枚それぞれに込めた想いを1つのストーリーとしてメッセージを吹き込んでおり、そうした作品が上位展覧会の出展作品に選考されることは、とても難しいことであると感じています。
第31回関東地区高等学校写真展千葉大会は令和7年2月4日(火)から2月9日(日)の期間に千葉県千葉市にある千葉県立美術館第5展示室にて開催されます。富田くんには、受験本番真只中ではありますが、自身の作品を自信を持って出展するとともに、他県を代表する高校生写真家たちの作品を鑑賞しながら、更なるスキルアップに繋げてほしいと願います。
頑張れ、越南生!頑張れ、写真部!
【校長室】打楽器8重奏(Percussion octet)西関東の舞台へ!(吹奏楽部)
去る12月16日(月)久喜総合文化会館にて行われた第48回埼玉県アンサンブルコンテスト高等学校部門の県大会に本校吹奏楽部の2チームが出場しました。県大会は11月に5日間かけて行われた選考会を勝ち抜いた40チームが出場し、金賞を獲得したチームのうち10チームが西関東大会への出場権を獲得するレギュレーションとなっています。
アンサンブルコンテストは本校吹奏楽部が夏に西関東大会出場を決めた高等学校吹奏楽コンクールとともに、関東大会(本県代表は西関東大会)及び全国大会へと続く高校吹奏楽界では2大大会とされている権威ある大会です。
また、多様な種類の楽器によりハーモニーを奏でる吹奏楽仕様とは異なり、単一種類の楽器のみの重奏によるアンサンブルの美しさを競うコンテストで、より個々の演奏スキルや各演奏者の奏でる音色の一体感が重視される技術コンテスト的な要素を強く持った大会となっています。
本校からは、金管楽器パートと打楽器パートの2チームが出場し、他校チームが3重奏や4重奏など少人数でのチーム構成とする中、2チームとも最難関の8重奏(8人による重奏)に挑戦しました。
吹奏楽部は、日頃から仲間たちと地道な練習を積み重ね、ひたむきに演奏スキルを磨いている姿が印象的であり、その取組姿勢は文武両道を高いレベルで実現することを目指す本校の象徴的な部活動のひとつであることはこれまでもお伝えしてきましたが、「最高の音楽を全員で」を合言葉とする部員たちが、様々な舞台で輝かしい成果を上げ続けられる根拠が、実直に個々のスキルアップに取り組む部員全員の共通した姿勢にあるのだと感じています。
だからこそ、個々のスキルに審査の重きが置かれるアンサンブルでは、より困難度の高い多人数での重奏に挑戦することは、どの学校でもできることではなく、日頃の鍛錬の成果を実感するためにも、とても価値あるものであるとも感じています。
そうした中で、西関東大会への出場権獲得を目指して出場した金管楽器パートと打楽器パートでしたが、金管楽器部門は実力を十分に発揮することができず銅賞の受賞に、打楽器部門では並み居る強豪校が打楽器で勝負する中で見事に金賞を受賞するとともに西関東大会への出場権を獲得しました。
西関東大会は令和7年1月26日(日)に山梨県甲府市のYCC県民文化ホールにて行われます。打楽器パートの8名には夏の西関東大会での悔しさを晴らすべく、部員全員の想いを胸に、自信を持って演奏してきてほしいと願います。
頑張れ、越南生!頑張れ、吹奏楽部!
【校長室】英語劇「Matilda」の校内公演に挑戦!(2年生外国語科)
過日三芳町で行われ、本校外国語科2年生の生徒たちがクラス全員で参加した埼玉県高等学校英語劇発表大会出展作品の校内公演会が、本日12月17日(火)第5時限目を活用して本校体育館にて行われました。
演目は、主役の天才少女マチルダと子供の教育に興味の薄い両親、マチルダの友人たちや個性あふれる学校の先生たちとの人間模様を描いた「Matilda」で、全体のストーリーを7つのシーンに分け、それぞれのシーンに登場する登場人物とナレーションをクラス全員で分担して演じました。
シーンを7つに分けたことで、主役のマチルダをはじめ、ほとんどの登場人物を複数の生徒が演じる構成となっており、同じ役柄でも別の生徒が演じることで、その役柄の人物が醸し出す場の雰囲気や人柄に違いが見られ、とても興味深く鑑賞することができました。
また、マチルダとその友人たちが見せる子供らしい悪戯や、陰の主役とも言える気性が激しく悪名高い校長のトランチブル先生が人形を使って時折見せるコメディータッチの演出が会場に笑いを誘い、全編英語オンリーで進行する劇の中で、とても心温まるアクセントになっていました。
ここ数日発熱などによる欠席者が増加し、本来の演者が欠席のため急遽別の役柄までこなさなければならなくなった生徒も多数いて、代役として舞台に立つ生徒は、他の人のセリフや演出を急いでインプットし、しかも英語で表現するという荒業に挑戦することとなり、生徒たちにとっては、十分な完成度での公演ができずに悔しい思いもあったことと思います。
しかし、観ていた私たちには、そうしたアクシデントにも果敢に立ち向かい、居ない生徒の分の代役を担った生徒を中心にクラスみんなでカバーしながら一つの作品を演じきった皆さんの姿は、とても心に響くものがありました。そして、英語の不得手な私には、個性あふれる各役柄に真摯に向き合う皆さんの姿がとても大きく見えました。
私は、自分の経験上、英語力は知識や活舌ではなく羞恥心や劣等感との戦いだと考えています。どうしても上手な生徒や外国の方の前では自分の英語力に自信が持てず、ついつい引っ込み思案になってしまうことが、私を含め、島国であるが故に外国の方々との接点が少なく日常生活の中で英語の必要性を感じることが少ない日本人が英語力が上達しにくい最も大きな要因であると捉えています。
だからこそ、こうした英語劇を通して、人前で堂々と英語で表現する機会を持てたことは、発声や発音の上手下手に関わらず、外国語科すべての生徒にとってとても貴重な経験となったはずです。
これからの我が国は、インバウンドが増加し、身近な場面で外国の方々と接する機会が急激に増加していくはずです。外国の方々との共存共生が避けられない未来を生きる皆さんには、例えブロークンであっても、多少文法的に自信が持てなくても、臆することなく英語で表現し、外国の方々と対等な立場で会話できる力を身に付けてほしいと願います。
頑張れ、越南生!頑張れ、外国語科!
【校長室】お詫びと御礼(第8回学校説明会)
昨日12月13日(金)本校外国語科棟及び生徒ホール(食堂)にて第8回学校説明会を開催しました。
出願まで1か月余りとなり、志望校選びも最終段階を迎える中、120組240名を超える中学生及び保護者の皆さまにご参加いただき、心より感謝申し上げます。
今回の説明会は、本校としては最終回となることから、他校との重複を避け、ご希望される皆さまに確実に参加していただくために、これまでと違って放課後の時間を活用して実施したことから、保護者の皆さまには、お仕事や家事などのご都合を調整していただいた上でご参加いただきましたこと、重ねて感謝申し上げます。
また、当初予定では、外国語科棟において1部制で実施する予定でございましたが、受付開始後にわずか数分で定員に達する状況となりました。
本校受検を検討されている中学3年生にとっては、今回の説明会が本校の教育活動を理解していただく上で最後のチャンスとなることから、ご希望されるすべての受検生に参加していただきたいとの思いで急遽定員及び会場を拡大し、2部制での実施といたしました。これに伴い、生徒ホール(学食)での実施となり、快適な環境を十分にご提供することができない状況がございましたことを心よりお詫び申し上げます。
一方で、高校入学後はお弁当ではなく学食で昼食を摂らせたいとお考えの保護者の皆さまには、本校学食の提供メニューや価格などもご確認いただけたのではないかと考えております。
他校では、急激に進む少子化に伴う利用者の減少から業者が撤退するなど、学食の営業がない学校が多数を占める中、本校は、本校卒業生である経営者が母校の生徒たちに対する熱い想いを持って営業していただいており、定期考査期間を除いて毎日営業し、ボリューム満点で温かく美味しいメニューが提供されています。また、女子生徒向けの軽食などもリーズナブルな値段で品数も充実しており、食欲旺盛な成長期の生徒たちの心と身体を満足させています。私をはじめ、多くの教職員も毎日利用しています。
本日参加された皆さまには、冒頭のご挨拶の中で、受検生自身やご家族が納得できる志望校選びをしていただきたいとお話しさせていただきました。
高等学校は、設置者(市町村教育委員会)の教育方針に則り画一的な教育活動を行う義務教育と異なり、国の定めた学習指導要領に則った教育内容を担保しつつ、各校が特色ある教育活動に取り組むことが強く求められており、同等の学力レベルや同じ種別の学科を設置する学校でも、提供されている教育方針や教育内容は全く異なるものとなっています。
それ故に、教育方針や教育内容に納得できる学校に入学することが、生徒にとって有意義で満足できる3年間を送ることにつながると考えており、高校生活に夢や希望を抱く皆さんには、どの高校に入学するにせよ、有意義な高校生活を送ってほしいと願っているからです。
そうした意味では、本日お越しの皆さんの中に、納得できる学校が本校ではないと考える方がいたとしても、本校としては残念ではありますが、受検生の皆さんにとっては当然のことであるとも考えています。
本校は、「文武両道」を校訓に掲げ、自己実現に向けた勉学に励みつつ、部活動に青春を賭け、自主自立(本校では「自走」としています)を促しながら高いレベルでの人間的な成長を強く求める教育活動に取り組んでいます。「自走」は青春を賭して取り組む大切な部活動の時間をしっかりと確保するための手段であり、文武両道を高いレベルで実現するための必須条件であると考えています。部活動の活動日や時間は各部活動によって異なり、学習活動のための一斉指導は生徒にとって部活動を犠牲にすることにつながり、高いレベルでの文武両道の実現には不向きであると考えています。故に課外の学習活動においては生徒個人個人が可処分時間(隙間時間)を有効に活用することを軸とした個別指導と自学自習を基本とし、可処分時間に個別学習に取り組む生徒たちを教職員全体で手厚く支援しています。
高校3年間、学習活動も部活動も決して諦めない高い志と日々の地道な努力の積み重ねが生徒を大人へと成長させ、やがては心に描く自己実現を達成することにつながると信じて、ほとんどの生徒が「自走」しながら勉学にも部活動にも情熱を持って熱心に取り組んでいます。
そうした生徒たちの精神的自立と切磋琢磨の成果が、他校以上に全国大会や関東大会などハイレベルなステージで活躍できる生徒を多数輩出することができる根拠となっています。
また、本校の生徒たちは、母校である「越南」を愛し、学校のキャッチフレーズである「南の風」にプライドを持っています。
「南の風」とは、主体的に勉学や部活動に取り組むとともに、共助の精神を持って、ともに高め合い、助け合い、誰一人欠けることなく全員で高いレベルのゴールを目指す精神を表したもので、本校の生徒と教職員の一体感を具現化した言葉です。どの部活動の生徒たちも、この「南の風」を吹かせるべく、強い一体感を意識しながら活動しているのが本校の大きな特徴の一つです。
本校では、「勉強だけ」とか「部活動だけ」でなく、どちらも諦めずにチャレンジすることを強く生徒に求めており、こうした校風に共感できる生徒の皆さんの入学を期待しています。
本日の説明会に参加し、本校の校風や教育活動への理解を深めていただいたことで、今後、様々な学校の特色と比較検討しつつ、最終的には、本校の校風にご納得いただき、皆さんが大切な高校3年間を「南の風」の一員として過ごすために本校を志望校に選んでいただくことにつながれば、本校としてはこの上ないことであると考えています。
また、本日お越しの保護者の皆さまとともに、「南の風」の一員となられたお子様たちの高校生活を支えていくことができれば幸甚に存じます。
なお、本日の説明会は1時間程度の短時間でのご対応となりましたため、理解を十分に深めていただくことができなかった方もいらっしゃると拝察いたします。ご不明な点等ございましたら、遠慮なく本校教頭あてにお問合せくださるようお願い申し上げます。
本校では、教職員生徒一同、皆さまのご入学をお待ちしています。
頑張れ、受検生!
【校長室】旅の終わりに…(2年生修学旅行最終日)
本日12月11日(水)、2年生は修学旅行最終日となりました。
本日の行程は大阪・京都の歴史や文化を学ぶクラス別研修でした。生徒たちは3クラスずつ平等院から清水寺見学、大阪城から嵐山散策、金閣寺から嵐山散策の3コースに分かれて、それぞれの街並みや建造物の背景にある歴史と文化を肌で感じながら、古(いにしえ)の時代の人々の暮らしぶりを想像していました。
私は金閣寺と嵐山散策のコースに帯同しましたが、数十年ぶりに見た金閣寺は相変わらず絢爛豪華に輝いており、生徒たちもその煌びやかさと猛烈な残暑のおかげで今頃真っ赤に色付いた美しい紅葉に見惚れているようでした。
次に向かった嵐山では、名勝の渡月橋を背景にクラス写真を撮影しましたが、今夏の大雨で起こった氾濫の爪痕が生々しく、橋の下流では重機が入って川底の土砂の撤去作業が行われていました。ただ生徒たちは嵐山駅周辺の観光ストリートに並ぶ土産店を中心に仲の良い仲間たちと三々五々に散策を楽しみ、袋いっぱいのお土産を片手に笑顔でバスに戻って来ました。
その後は京都駅前の都ホテルで昼食を摂り、15時過ぎの新幹線に分乗して、一路東京駅に向け帰路につきました。
東京駅に到着後、改札を抜けたところで流れ解散となり、先ほど全員がそれぞれの帰路につきました。
今回の修学旅行を通じて感じたのは、生徒たちの自立、自律した思考と行動でした。もちろん些細な違反や忘れ物など指導を受ける場面は散見されましたが、総じて協調性や社会性を持った活動ができ、安心して引率を終えることができました。これは、日常生活を通じて皆さんが身に付けた財産であり、越南生の素晴らしい資質であると言えます。生徒たちは大人として成長するための貴重な経験ができたのではないかと考えています。
一方で、何名か体調不良により個別に対応する場面はありましたが、概ね安全・安心な旅行が実施できたのは、生徒たちの心掛けはもとより、ご家庭でのご指導のおかげであると考えており、心より感謝申し上げます。また、生徒たちを心良く送り出してくださった保護者の皆さまに重ねて感謝申し上げます。誠にありがとうございました。
生徒の皆さんには、明日1日ゆっくりと身体を休め、13日(金)にはリフレッシュして笑顔で登校してほしいと願います。そして、修学旅行の余韻を楽しみつつ、気持ちを切り替えて更なる飛躍に向かってほしいと願います。
頑張れ、越南生!頑張れ、2年生