校長室より
【校長室】会心の舞台「俺、勇者になります」(演劇部草加フェア)
本日11月3日(日)草加市立中央公民館において「2024演劇fair in そうか(草加フェア)」の1日目が開催され、本校演劇部が出場しました。
「草加フェア」は9月に行われた東部南地区秋季大会の上位7校が参加する地区最終予選的な要素を持ち、今大会の最優秀作品に選ばれた作品が彩の国さいたま芸術劇場で行われる中央大会(県大会)に出場する権利を獲得することとなっています。
また「草加フェア」は、草加市青少年健全育成市民会議の皆さまと埼玉県高等学校演劇連盟東部南支部の共催による発表会となっており、地域の学校の演劇活動を通じて青少年の健全育成を図ることを目的としており、今年は埼葛地区の強豪春日部女子高校と地元の草加市立瀬崎中学校を招いて計9校の演劇部が参加しました。
本校の上演の直前に行われた春日部女子高校の作品も鑑賞しましたが、部員数も多く多彩な役どころを見事に演じていました。演目も「トイレのはなこさん」という学校の怪談を、いじめや人間関係をテーマにしたシリアスな課題を描く作品に仕上げ、教育者として考えさせられる素晴らしい内容でした。
休憩時間を挟んで15時に幕を開けた本校演劇部の作品「俺、勇者になる」は、部長の和多田夏鈴さん(2年)が描いたオリジナル作品で、何をやっても上手くいかない男子高校生とその息子の成長を願う母親、そして生徒に寄り添う情熱溢れる担任の3者による人間ドラマを、今どきの高校生らしくRPG(ロール・プレイング・ゲーム)の世界感で描いており、リアルとバーチャルの世界を上手にマッチングさせた興味深い作品となっています。
劇中では、生徒と担任がバーチャル学習教材の開発に携わる母親の仕組んだプログラムに没入し、どこかとぼけて愛嬌のある魔王を倒すために孤軍奮闘する中で、互いの信頼を深め成長する姿は、リアルな学校生活の中で生徒たちが求める本来の教師と生徒の在り方なのではないかと感じられるストーリーでした。
しかも、バーチャルな世界から帰還した後のエンディングは、ダメダメな生徒が寄り添う担任の想いを受け入れ、厚生していくハッピーエンドな筋書きで、教師である私にとっては感情を揺さぶられるとてもリアリティのある作品でした。
今回上演された本校の作品は9月の地区大会で一度鑑賞していましたが、それから一月余りの間に大きくブラッシュアップされ、格段に完成度が向上しており、同じストーリーでも全く別物の作品に感じられるほど細部に拘って作り上げられていました。
もともとの台詞の間に新たな台詞を加えたり、表情やアクションを変えることでコメディタッチな場面が増え、それが絶妙なタイミングで表現されることで見事に観客の笑いを誘い、知らず知らずのうちにストーリーへの没入感を高めていました。特に生徒と担任とのやり取りは、半ば掛け合いの様なシーンがたくさんあり、見る人の心をがっちりと掴むとともに、この一月余りの部員たちの努力がはっきりと伝わるとても素晴らしい作品となりました。
60分間の上演終了後に部員たちに声を掛けると、演者として舞台に立った生徒も、音響や照明などの裏方で演者を支えた生徒も、全ての部員が満遍の笑顔で挨拶をしてくれたので、生徒たちなりにも大きな満足感と達成感があったのだと思います。
そうした感情が得られるのは、幾多の壁に真摯に向き合い、相応の悩みや苦労を乗り越えてきた証しであり、チームとして一つの作品の完成に心を一つにして向き合ってきた成果であると言えます。こうした体験が生徒を大人にする部活動の醍醐味なのであり、本校をはじめ多くの学校が部活動を推奨する理由なのだと思います。部員たちには、ここで満足せず、更なる高みを目指して精進を重ねてほしいと願います。
また、本日は休日にも関わらず、多くのご家族の皆さまにご来場いただき心より感謝申し上げます。生徒たちの本日の笑顔は、日頃のご家族の皆さまのあたたかなご支援の賜物と考えております。今後とも変わらねご支援を賜りますようお願い申し上げます。
頑張れ越南生!頑張れ演劇部!
【校長室】全国の舞台「書の甲子園」へ!(書道部)
去る10月11日(木)から10月13日(土)にかけて大阪府内にて第33回国際高校生選抜書展の審査が行われました。この大会は、別名「書の甲子園」と言われており、高校生の公募型書道展では国内最大規模かつ最も権威ある大会とされています。
全国の高校生書道家たちは、毎年8月に行われる全国高等学校総合文化祭とともに、この「書の甲子園」での入選を大きな目標としており、生徒たちにとっては、まさに高校生活の集大成を披露する場となっています。
展覧会には全国から1万635点(国内1万494点、海外141点)の応募があり、全国10の地区大会(本県は北関東地区大会)を勝ち抜いた作品が本大会に出展され、国内で入賞200点、入選1,800点、海外で入賞6点、入選21点の計入賞206点、入選1,821点が選ばれました。
本校からは、書道部の部員たちが日頃の成果と「書」に対する想いを込めた渾身の作品を出展しました。それぞれの作品には、日々の地道な活動で身に付けた「書」の知識や筆遣いなどのスキル、自らが題材として選んだ「書」に対する想いが詰まっており、まさに青春を賭して取り組んできた部活動の集大成ともいえる作品となっています。
過日行われた審査会の結果が発表され、本校からは秀作賞に塚本彩可さん(2年)が2年連続で選ばれました。また、入選作には村田優月さん(2年)、金安加穏さん(2年)、大久保心花さん(2年)、五十嵐穂乃さん(1年)の4名が選ばれました。
書道部の皆さんは、文化祭やイベントなどで行う書道パフォーマンスが華やかで活気ある印象がありますが、普段の活動の様子を見に行くと、いつもそれぞれが真剣なまなざしで「書」に向き合い、一筆一筆に想いを込めて、黙々と筆を滑らせている姿がとても印象的です。こうした基礎基本を大切にした地道な鍛錬の継続こそが、やがて実を結ぶということは、どの部活動でも同じなのだと感じています。
今回入賞や入選という形で評価をいただくことができた生徒も、今回は入賞や入選を逃すこととなった生徒も、他の部員たちと切磋琢磨しながら直向きに好きな活動に打ち込み共に成長することは、部活動でなければ味わうことのできない貴重な経験や財産となっているはずです。
また、生徒たちが日々部活動に情熱を持って没頭できるのも、保護者の方をはじめとしたご家族の皆さまのご理解とご協力があればこそのことであると感じています。生徒たちには日頃の活動を支えてくださる皆さまに感謝しつつ、今まで以上に精進を重ね、更なる飛躍を目指してほしいと願います。
入賞した塚本さんの作品は、令和7年2月5日(水)から2月9日(日)までの期間、兵庫県神戸市の原田の森ギャラリー(兵庫県立美術館王子分館)本館2階大展示室で開催される全国展覧会にて展示されることになっています。ご都合のつく方は、是非現地にてご鑑賞いただけますと幸甚に存じます。
頑張れ、越南生!頑張れ、書道部!
【校長室】タスキで繋ぐ「南の風」(陸上部)
本日10月30日(水)、熊谷市の熊谷スポーツ文化公園陸上競技場及び周辺道路を使った特設コースにて、令和6年度男子第75回・女子第36回全国高等学校駅伝競走大会埼玉県予選会が開催され、本校陸上部の男女が出場しました。
朝から小雨混じりで肌寒い天候でしたが、長距離ランナーにとっては、むしろ適度な湿度もあり走りやすいコンディションとなりました。
大会には、男子が68校(77チーム)が、女子は39校(45チーム)が出場し、それぞれ優勝したチームが12月に京都市内の都大路で開催される全国高等学校駅伝競走大会への出場権を獲得するとともに、上位6校が11月に群馬県で行われる北関東大会への出場権を獲得することとなっています。
午前10時にスタートした男子のレースは7区間42.195kmで、本校は大崎葵(1)、小若隆埜(2)、長尾謙(2)、小川槇士(1)、安岡讓伸(2)、浅井颯斗(1)、大矢陸(3)の7名が出場しました。レースは全員がベストを尽くしたものの、序盤からうまく波に乗ることができず終始60位から70位前後でタスキを繋ぐ厳しい展開となる中、アンカーの大矢君が意地の力走を見せ、総合順位57位でフィニッシュしました。
午後1時30分にスタートした女子のレースは5区間21.0975kmで本校は前島美桜 (1)、前田笑美子 (1)、東江咲良 (1)、渡邉彩菜 (1)、若林朋佳 (2)の5人が出場し、男子チームの悔しさをリベンジすべく意気込みを持ってレースに臨みましたが、男子同様に序盤からの遅れをなかなか取り戻すことができず、唯一の2年生でアンカーの若林さんが奮闘を見せたものの、総合順位は29位という結果となりました。
今回のレースでは、男女とも満足できる結果を手にすることはできませんでしたが、チーム全体で同じ目標を持って日々の精進に取り組むことは、スポーツの醍醐味とも言われる他者をリスペクトし共助するチームワークやスポーツマンシップを育むことにつながるものであり、上位進出を目指してベストを尽くした皆さんのレースは十分に意味があり称賛に値するものであったと考えています。
陸上部の皆さんには、今後のトラックやフィールドでのトレーニングで更なる精進を積み重ね、次なるレースの舞台でリベンジを目指してほしいと願います。
頑張れ越南生!頑張れ陸上部!
【校長室】「芸術の秋」到来!(文化部活躍の季節)
我が国は、国が位置する北緯や島国であること、東南には大きな海が広がっていることなどから、1年を通じて春夏秋冬の四季が存在し、季節ごとの気候変化が明確に感じられる世界でも類を見ない特徴ある国であり、先日の「越南ブログ」に紹介された地理総合の授業でも取り上げられていたケッペンの気候区分では、日本はほぼ温暖湿潤気候か湿潤大陸性気候に属するとされています。
こうした特徴に合わせて、我が国では古くから季節に応じた行事や風習、祭りやしきたりなど、風土に合わせた特色ある文化が各地で生まれ、大切な伝統として代々受け継がれてきました。近年のインバウンドにより世界中から我が国を訪れる外国人が、「日本」を目的地とする理由の一つが、この四季折々特有の風情や文化であるとされています。
私たち日本人にとっては日常であり、もはや特段の魅力も感じないほど当たり前となった四季ですが、外国人にとってはとても魅力的で興味深いものであり、我が国の安定した治安状況やインフラの利便性、環境衛生や「おもてなしの心」を持った国民性などと相まって、世界中の人々の「行ってみたい国」ナンバー1に選ばれる理由ともなっています。
さて、10月下旬と言えば暦の上では冬の到来を感じるべき季節のはずですが、今年は観測史上最も暑かった夏の余韻が未だ感じられる中、最近やっと長袖のシャツや上着が手放せなくなってきて、ようやく「秋がやってきたな」と本格的に感じています。
わが国では、「秋」は気候が安定し過ごしやすく、何をするにも適切な時期であるとされ、四季の中でも最も良い季節であるとされています。故に「食欲の秋」「スポーツの秋」「読書の秋」「収穫の秋」「味覚の秋」など、「秋」に因んだ様々なワードが生まれ、それぞれの趣向に合わせた過ごし方をするのが一つの幸せの形となっています。
そうした中で、文武両道を校訓とし、勉学とともに部活動に情熱を注ぐ生徒たちが多い本校では、「芸術の秋」という言葉も見逃せないワードの一つであると考えています。
「芸術の秋」という言葉の由来は諸説あるとされていますが、一説にはある雑誌の記事がきっかけとなったといわれています。今から106年前の1918年に発行されたある雑誌の中で「美術の秋」という記載があったことから派生したことが「芸術の秋」の由来とされ、加えて、秋には日本を代表する各種展覧会が集中して開催されることからも「芸術の秋」といわれるようになったとされています。
学校の部活動というと、その活動のインパクトから、どうしても運動部活動の方が活発な活動に見られがちで、ことさら「スポーツの秋」を連想しがちですが、運動部の各競技において新人大会等の公式戦が盛んに開催される一方で、本校では文化部の生徒たちも運動部員たちに負けず劣らず熱心に活動し、輝かしい成果を上げ続けています。
文化部の活動は、その特性から自分の感性やスキルに向き合うことが求められ、スポーツの活動に比べて派手さはなく、自分以外に向けた外向きなエネルギーを感じにくい傾向がありますが、その作品の本質には、観る人聴く人に対する作者の熱いメッセージが込められており、制作背景や創造されたストーリーには、スポーツと同様に「人の心を動かす力」が確実に存在するものだと考えています。実際、演劇部や吹奏楽部などの公演を見に行くと、知らず知らずのうちに心をグラグラと動かされる場面に遭遇し、決まって涙腺が崩壊しそうになる自分と向き合うことになるのです。
そんな「芸術の秋」は、高校生文化部員たちにとってもやはり重要な発表の時期であるとされており、実際に様々な文化部活動の公式大会に相当する発表会や展示会が次々と行われます。この時期に開かれる発表会や展示会の多くは、次年度実施される全国高等学校総合文化祭(文化部のインターハイ)の県内選考会を兼ねたものが多く、生徒たちにとっては来夏の全国大会出場権を賭けた真剣勝負の場となっています。
本校文化部の部員たちも、下記のとおりそれぞれのステージで日頃の努力の成果である作品を出展・披露いたします。ご家族の皆さまや学校関係者に限らず、生徒たちが情熱をかけて作り上げた作品の数々を、一人でも多くの皆さまにご覧いただきたく存じます。そして、ご覧いただいた時に感じた素直な感想や生徒たちの活動に対する想いなどを直接伝えていただくことができれば幸甚に存じます。
各発表会や展示会では、皆さまのご来場をお待ちしております。
【演劇部】
大会名 2024演劇fair in そうか(草加フェア)
日 時 11月3日(日)※本校の作品上映は15時開演となります。
場 所 草加市立中央公民館ホール
【写真部】
大会名 第41回埼玉県高等学校写真展
期 間 令和6年11月6日(水)~11月10日(日)
場 所 埼玉会館
【書道部】
大会名 第63回埼玉県高等学校書道展
期 間 令和6年11月20日(水)~11月24日(日)
場 所 県立近代美術館
【美術部】
大会名 第67回埼玉県高等学校美術展
期 間 令和6年11月27日(水)~12月1日(日)
場 所 県立近代美術館
【校長室】可能性を感じた関東大会(陸上部)
本日10月20日(日)栃木県宇都宮市のカンセキスタジアムとちぎにて関東高等学校選抜新人陸上競技選手権大会が開催され、本校からは9月末に行われた県大会で2位に入賞し、関東大会への出場権を獲得していた長尾謙君(2年)が男子800mに出場しました。
長尾君は県大会の決勝でわずか5/100秒差で優勝を逃しており、関東大会はリベンジの場でもありました。
レースは午前11時45分から予選が始まり、各県の代表27人が3組に分かれ、各組の上位2着に加えて3着以下の選手の中でタイム順に上位2人が午後に行われる決勝に進むレギュレーションとなっています。
ウォーミングアップを終えて待機場所に戻って来た長尾君は、県大会以上の大会には初出場にも関わらずリラックスした表情で「こんにちは」と元気に挨拶してくれるとともに、笑顔で「すごく楽しみです」と言って招集所に向かって行ったので、きっと良いレースができる予感がしました。
長尾君は第3組にエントリーしましたが、第1組の4人がいきなり長尾君のパーソナルベストを大きく上回る記録を出し、第2組は平凡な記録であったものの、長尾君は第3組で2着以内が決勝進出の条件となりました。
もともと長尾君にとっては、今大会をチャレンジの舞台と位置づけ、つわ者たちの中で前半から積極的にレースを引っ張り、後半どこまで勝負できるかを試すプランであったため、他の組の結果に関わらずレースプラン自体は変わりませんでした。
迎えた第3組、スタートとともに飛び出した長尾君は、1周目のバックストレートで2位に付け、プランどおり良い展開でレースを進め、1周目のラップもベストより1秒ほど速いペースで積極的に仕掛けました。
しかし、2周目に入っていきなりペースを上げた後方の2選手に抜かれ、2周目バックストレートでは前3人に囲まれる厳しい展開となり、なんとか抜け出すチャンスを伺うものの前に出られない中で残り200mの勝負となりました。
そのまま最終コーナーまで団子状態で進み、ラスト100mのストレート勝負となったところで、ようやく外に持ち出してスパートをしましたが、1人をかわすに留まり、2着と0.17秒差の3着となりました。
結果は、各組3着以下のタイムでも3番目で全体の9位となり、残念ながら決勝に進むことはできませんでした。
ただ、タイムだけで見れば全体の7番目のタイムであり、パーソナルベストを更新したことを考えれば、長尾君にとっては関東でも十分に戦える手応えを感じられるベストに近いレースだったのだと思います。
しかも、今大会は東京、神奈川、千葉など強豪ひしめく1都7県すべてが集まる関東大会であり、来年のインターハイ予選を兼ねる北関東大会(埼玉、栃木、群馬、山梨の4県)なら十分に全国が狙える位置にいるはずです。
長尾君は、レース後素直に「後方の選手の動きが見えていなかった」と反省していました。また、レース中盤のスタミナも課題にあげていました。本人的には悔しさの方が大きいのだと思いますが、この結果を糧に新たに見つかった課題の克服に取り組んでほしいと思います。
長尾君は、初めて挑んだ関東大会で確実に足跡を残し、南の風を吹かしてくれました。ベストを尽くした自身の結果に胸を張って帰校してほしいと思います。
会場には長尾君の応援のためにたくさんの陸上部の仲間たちが駆け付けてくれました。こうした仲間意識がチームを強くし、個人を成長させるのです。皆さんの声援は長尾君にとって間違いなく大きな力となったはずです。そして次は皆さんの番です。長尾君とともに切磋琢磨しながら共に高みを目指してほしいと願います。
また、長尾君のご両親にも遠方まで応援に駆け付けていただき、誠にありがとうございました。指導者の声に素直に耳を傾け、尊敬の念を持って実直に取り組む長尾君の姿勢は、アスリートに関わらず勝者となるために必要不可欠なスキルであり、これまでのご両親のご指導の賜物であると強く感じています。今後とも変わらずあたたかく見守っていただけますようお願い申し上げます。
頑張れ越南生!頑張れ陸上部!
【校長室】保護者と学校の共通理解(第2学年保護者対象修学旅行説明会、進路講演会)
本日10月12日(土)、さわやかな秋晴れの空のもと、本校体育館において第2学年の保護者の皆さまを対象とした修学旅行説明会並びに進路講演会を開催しました。
保護者の皆さまにおかれましては、ご多忙の中、またお休みの日にもかかわらず300名余りの皆さまにご参加いただき、心より感謝申し上げます。
第2学年の修学旅行もいよいよ2か月後に迫ってまいりましたが、現在の2年生は中学校時代にコロナによる様々な制限のもとでの学校生活を強いられ、本来経験できるはずの学校生活を十分に送ることができなかった世代であると認識しています。生徒たちの中には、部活動や学校行事だけでなく、中学校で最も楽しみにしていた修学旅行に行くことが叶わなかった生徒もいるのではないでしょうか。
本校入学後は徐々に制限も緩和され、現在は特段の制約もない教育活動を展開することができていますが、その中でも修学旅行は生徒たちにとって特別の想いのある行事だと捉えています。学校といたしましても、生徒たちに可能な限り良い環境を提供し、有意義な経験をしてほしいと考えています。
前半に行いました修学旅行説明会では、引率団の紹介に加え、担当教諭より訪問地及び学習内容、日程及び行程、宿泊施設、交通手段、所持金や服装、食事や健康に関する事項、その他留意事項などについてご説明いたしました。
学校からの説明に続いて、修学旅行の企画運営をご担当いただく株式会社JTBの本校担当者様より、旅行会社の視点からの留意事項として、各種保険の適用範囲や不参加の場合のキャンセル料、配送対応となる荷物の取り扱いなどについてご説明いただきました。
保護者の方々からは、様々な角度からご質問もいただき、細かな点についても確認し、共通理解を図ることができました。
後半は、進路説明会として、フィナンシャルプランナーであるT&Rコンサルティング有限会社CFPの新見昌也様をお迎えして、大学や専門学校などへの進学に係る費用や各種奨学金の手続きの流れなど、主に経済的視点からの今後の見通しについて、プロのお立場から約1時間にわたり具体的なご講演をいただきました。
保護者の皆さまも、配布された資料に目を通しつつ、時折ペンを走らせながら説明に聞き入っている姿が印象的でした。
本日の保護者会を振り返り、保護者の皆さまのニーズにすべてお応えするにはまだまだ十分ではない部分があるものの、一定程度の情報提供と共通理解が図れたのではないかと考えております。また、学校における教育活動やお子様の将来に対する保護者の皆さまの関心の強さを改めて再確認させていただきました。
本日感じた課題や反省点を踏まえ、学校といたしましては、生徒たちにより良い学習環境を提供するため、更なる努力に邁進してまいりたいと存じます。保護者の皆さまにおかれましては、今後とも変わらぬお力添えを賜りますようお願い申し上げます。
本日は、誠にありがとうございました。
【校長室】新たな星が関東の舞台へ!(陸上部)
本日10月10日(木)6限にオンラインにて表彰式と壮行会を行い、関東高等学校選抜新人陸上競技選手権大会に出場する長尾謙君(2年)を全校で応援しました。
長尾君は、9月27日(金)から29日(日)の期間に熊谷スポーツ文化公園で行われた令和6年度県民総合体育大会兼埼玉県高等学校陸上競技新人大会兼関東高等学校選抜新人陸上競技選手権大会県予選の男子800mに出場し、予選、準決勝をともに全体の2位で通過し、迎えた決勝では最後までトップを争うデッドヒートを繰り広げ、惜しくも5/100秒、わずか数cmの差で優勝を手にすることはできませんでしたが、それでも見事に埼玉県第2位に輝き、関東選抜大会の出場権を獲得していました。
陸上競技は、どの種目も他の選手と記録を競い合う競技ですが、一方で自分自身の限界と記録に挑戦するという側面を持った競技でもあります。長尾君は、中距離種目を得意とし、すべての種目の中で最も苦しく過酷であるとの呼び声も高い800mで関東の頂点に挑みます。
長尾君をはじめ陸上部の皆さんは、3年生の木戸君や岩崎君が同じように自分の限界に挑み、見事に全国の舞台で輝いている姿を間近に見ていて、自分たちも輝くことができるはずだと思えたはずです。そして、輝くために何をすべきかも感じられたはずです。
そうした意識と想いがチームに継承されることが、強いチームの伝統の力なのだと思います。陸上部のTシャツの胸に刻まれた「南風」はそうしたことを意味するのだと思います。
関東選抜大会は、10月20日(日)に栃木県宇都宮市のカンセキスタジアムとちぎで行われます。長尾君には、本校の代表として、そして埼玉県の代表として自信とプライドを持って自分の力で手にした関東という大舞台で「南の風」を思い切り吹かしてきてほしいと願います。そこでの経験が、きっとまた一歩、長尾君を、そして陸上部全体を成長させてくれるはずです。健闘を祈ります。
頑張れ、越南生!頑張れ、陸上部!
【校長室】お詫びと御礼(第6回学校説明会)
本日10月5日(土)本校体育館において本年度6回目の学校説明会を開催いたしました。
昨日の天気とは打って変わり、あいにくの雨模様の中、また、この時期多くの学校が説明会を実施する中、本校の説明会にご参加いただき、心より感謝申し上げます。
本日ご来校いただきました皆さまの中には、夏季休業期間中に実施した説明会への参加が叶わなかった方も多数いらっしゃったことと拝察いたします。本校を含め、県立学校には体育館に空調設備が設置されていないことから、本校では、猛暑の時期に開催する説明会についてはご来校いただく皆さまの健康管理を最優先事項と考え、冷房の効いた部屋での実施としたため、各回の募集定員は100名前後が上限となりました。そこで、1日複数回の実施や他校より多く夏季休業期間中合計5回の開催などの工夫はしたものの、受付開始からわずかな時間で申込み定員に達してしまいましたため、申込みが叶わなかった皆さまには本日までお待ちいただくこととなりましたこと、心よりお詫び申し上げます。
さて、本日は気候も落ち着き、過ごしやすい時期となってきたことから、説明会の会場を体育館に移して実施いたしました。今回は、ご希望されるすべての方に参加していただくことができるよう、当初予定しておりました募集定員を拡大して、第1部、第2部ともに定員を450組900名とし、合計900組1800人の皆さまにご参加いただきました。
説明会では、教頭から本校の学校概要や教育方針、生徒の様子や進路実績、入試関連情報などの全般的な説明を、国際部担当教諭からは外国語科特有の教育活動について具体的にご説明いたしました。併せて、約1時間の限られた時間での説明であったため、その後個別相談を行い、個々の疑問や質問にお答えすることとして対応いたしました。
また、説明会の前後で多くの皆さまに校内の施設設備などをご見学いただくとともに、校内で実施していた部活動などもご覧いただき、本校生徒の学校生活をよりリアルに感じていただくことができたものと考えております。
本日ご参加いただいた中学生及び保護者の皆さんには、本校に限らず多くの高校をご覧いただいた上で、本校の校訓や教育方針の軸である「高いレベルでの文武両道の実現」に共感し、本校で高校生活を送ることで現在の在校生や卒業生たちのように輝く自分を手に入れたいと考えてくださる皆さんに1人でも多く第1志望校として選んでいただければ幸甚に存じます。
本校教職員一同、皆さんの入学を心よりお待ちしております。
頑張れ、中学3年生!
【校長室】「Last Olive」に込めた3年生の想い(衣替えの儀)
本校では、近年の気候変動を考慮して制服移行期間1ヵ月を含むものの、基本的には9月30日(月)をもって衣替えとなり、10月1日(火)から多くの生徒たちは夏場に着用した越南伝統のOlive カラーの制服を脱ぎ、紺色の冬服を身に纏って登校してきます。
衣替えは、四季折々の季節によって気候が大きく変化する我が国の特徴的な文化で、古くは平安時代の宮中行事から始まったとされています。当時の衣替えの時期は旧暦の4月1日と10月1日とされていましたが、明治時代に政府が役人などの制服を定め、夏服を6月1日から9月30日まで着用することと制定したことから、以降広く一般的に6月1日と10月1日が衣替えの時期とされ、制服を導入した現在の教育現場でも運用されています。
教育の現場では、衣替えに関わらず、日本古来の季節行事や農産物など、四季折々の歴史や文化を身近に感じる教育活動はとても重要であり、日本人の持つ心の豊かさもこうした教育活動によるところが大きいと感じています。
一方で近年、地球温暖化が進み、夏は体温を超える酷暑の日々が、冬は氷点下の極寒の日々が多くなるとともに、豪雨や突風、竜巻や自然火災などが多発するなど、異常な気象状況が年々拡大しています。私が高校生の頃と比べると単純に5度以上平均気温が上昇しており、生徒たちが親となり老後を迎える時代には、どのような生活が強いられるのか本当に心配でなりません。
そうした中、本校生徒たちも衣替えの時期を迎え、10月1日より紺色の冬服にチェンジした姿で学校生活を送ることになります。本校の制服は夏服・冬服ともに日本を代表するデザイナーである森英恵氏のデザインによるもので、特に夏服は純白とOliveカラーを採用していることで、良くも悪くも一目で本校の生徒と分かる特徴ある制服となっています。
生徒からすると、このOliveカラーの制服には賛否両論があるようですが、確かに見た目のインパクトは大きいものの、全校生徒が着用しているのを日常的に見ていると、男子はとても爽やかに、女子はとてもキュートに見えることから、大人の感覚としてはとても素敵な制服であると認識しています。
生徒たちも、初めてOliveカラーの制服に袖を通すときは戸惑いがあるようですが、みんなで着ているうちにだんだんと愛着がわくようで、女子のセーラーの襟部分にあしらわれた格子柄を「メロンパン」などと称して楽しんでいるようです。
そんな生徒たちの中でも3年生にとっては、この衣替えで3年間着用した夏服を着ることが最後となり、複雑な思いに駆られているようです。3年生界隈では一部の女子生徒を中心に「Last Olive」なる言葉が飛び交い、Oliveカラーの制服を着ることが最後となったことに対して寂しい気持ちを表現しているようです。
制服に限らず、生徒たちが自分の母校の様々なアイテムに誇りや愛着を持つことはとても重要なことであり、言い換えれば自分自身の学校生活に対してポジティブな想いを持っている証であると考えています。
はじめは戸惑いのあったOliveカラーも、やがては当たり前となり、そして失うことへの寂しさを感じる。まさに制服を含めた自身の3年間の歩みを肯定できた結果であるのではないでしょうか。そうした意味では、本校での教育活動が皆さんにとって有意義なものであったということであり、皆さんに寄り添ってきた我々教職員にとっては、何より嬉しいことでもあります。
先日イオンレイクタウンで行った吹奏楽部のイベントで、たまたま私の横に立った女性が本校の卒業生だったらしく、部員たちがOliveカラーの制服で演奏する姿を見て「懐かしい~、私も着てた~」と喜んでいたのを思い出しました。皆さんも、やがてきっと、そんな日がやってくるのだと思います。
3年生にとっては、もうOliveカラーの制服を纏って登校することはなくなりますが、皆さんには、まだ卒業まであと半年間の高校生活が残っています。現在は「なりたい自分」を実現するための最終章を迎え、楽しいことよりも大変なことの方が多い時期ではあると思いますが、そうした中でも、ともに過ごし友情を育んできた仲間たちとの関係を大切にし、卒業してからも本校での高校生活を「大切な記憶」と思えるよう、日々噛みしめながら過ごしてほしいと願います。
大丈夫、皆さんなら「なりたい自分」を実現し、次のステップで、また新たな喜びや楽しみを手にすることができると信じています。
頑張れ、越南生!頑張れ、3年生!
【校長室】ありのままの…(学校公開ご来校の御礼)
本日9月28日(土)本校では、中学生やその保護者の皆さま及び本校在校生徒の保護者の皆さまを対象とした授業公開並びに個別相談対応、部活動見学会を実施しました。
このところ、めっきり秋らしい気温の日が続き、長袖を身に付ける姿も多く見かけるようになってきましたが、本日は朝から思い出したかのように強い日差しが照り付け、未だに汗ばむような厳しい残暑を感じる中での開催となりました。
本日は、在校生の保護者の皆さまも含めて750名を超える皆さまにご来校いただき、心より御礼申し上げます。本日生徒たちは、午前中に4時間の平常授業を実施し、午後の5限目の授業を公開対象としたため、お昼前後から正門前の列にお並びいただきました皆さまには、開門まで日陰の少ない校外にてお待ちいただくこととなり、心よりお詫び申し上げます。
また、在校生の保護者の皆さまを含め、多くの皆さまにご来校いただきましたことで、各教室前の廊下が大変混雑し、ご希望クラスの授業を見学しにくい状況がございましたことや、空調設備は稼働させたものの校舎内の室温が上がり、快適な空間をご提供することができなかったことを重ねてお詫び申し上げます。
本日ご覧いただいた授業に関しましては、公開のための特別な授業は企画せず、通常実施している授業をそのままの形で公開いたしました。生徒たちも、皆さまに見られていることでほど良い緊張感はあったようですが、そうした意味では、良いこともそうでないことも含めて普段行われているありのままの授業の様子や生徒たちの様子をご覧いただけたのではないかと考えております。
また、放課後までお残りいただいた皆さまには、授業や部活動の見学を通じて、本校の生徒が普段どのような学校生活を送っているかにつきましても、よりリアルに感じていただけたのではないでしょうか。
本校は、開校以来50年以上にわたり「高いレベルでの文武両道」を志向し、多くの生徒たちがその実現のために青春を賭けて真摯に取り組んでいます。文武両道を志向する学校は他にもたくさんありますが、近年学校の特色を強く打ち出す私学の台頭も相まって、学内での生徒の住み分けも含め「進学実績」か「部活動実績」のいずれかに軸足を強く傾ける学校が多くなる中、本校に入学した多くの生徒たちが運動部・文化部を問わず様々な部活動で思い切り青春を謳歌しながら輝かしい成果を上げるとともに、希望する進路を実現し、なりたい自分を手に入れている姿は、どこの学校にでも実現できることではない本校の最も大きな魅力であり特色であると自負しております。
本日は、そうした生徒たちの日常の姿をご覧いただくことで、皆さまにも「本校で輝く自分やお子様の姿」を想像していただき、やがては、チーム越南「南の風」の一員として大きな風を吹かすとともに、保護者の皆さまとともに生徒の成長に寄り添っていくことができれば幸甚でございます。
また、本校在校生の保護者の皆さまにおかれましては、ご多忙にもかかわらずご来校いただき、心より感謝申し上げます。本日は、普段お子様がどのような学校生活を送っているのかを身近に感じていただくことができたのではないかと考えております。こうして生徒たちがなりたい自分の実現に全力で取り組めるのも、保護者の皆さまをはじめとしたご家族の皆さまのご理解とご協力があればこそ実現できることであり、心より感謝申し上げます。今後とも、あたたかく見守っていただきますとともに、変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。
なお、本校では今後、10月5日(土)、11月16日(土)、12月13日(金)に本校にて学校説明会を予定しております。詳細は、本ホームページのトップページにご案内しておりますので、ご希望の皆さまはご確認いただけますようお願い申し上げます。
本日は、ご来校いただき誠にありがとうございました。