校長室より
世界へ羽ばたく第一歩(外国語科1年生TGG体験)
新春を迎え、いよいよ本校の2025年の教育活動が本格的に始動しました。
3学期の始業式を翌日に控え、冬季休業期間の最終日となる本日1月7日(火)、本校外国語科1年生の生徒たちが、TGG(Tokyo Global Gateway)で一足早い語学研修に挑戦しました。
TGGは、グローバル社会で活躍するための第一歩として、また海外研修の代替学習プランや国内での簡易留学体験の場として東京都教育委員会と株式会社TOKYO GLOBAL GATEWAYが設立した体験型英語学習施設で、日常から離れ、海外をイメージして作られた非日常の設定の中でグローバルな世界感を体験し、効果的に英語学習に取り組める施設です。
近年グローバル化が加速度的に進み、国内においても外国語での対応の必要性が急激に高まる中、これまで国内で英語漬けの体験学習ができる場所は、福島県にあるBritish Hillsに限られており、気軽に英語三昧の学習プログラムを体験できる施設は他にはありませんでした。
そうした中、東京都のお台場という好立地(多くの生徒が幼少時代に行ったであろう日本科学未来館の隣)に、日帰りで英語漬けの学習が体験できる研修施設として都内の中高生向けに設立したのがTGGで、近県の国際理解教育に力を入れる学校の多くが体験学習を実施する英語学習施設となっています。
施設内は、アトラクションエリアとアクティブイマージョンエリアで構成され、アトラクションエリアはホテル、エアポート、トラベル、キャンパスの4つのゾーンに区分されています。また、アクティブイマージョンエリアでは専門的なスタジオやブース、多目的な部屋などが多数設置され、各エリア・ゾーンごとに多彩なシチュエーションのプログラムが用意されており、端的に表現するなら、学生向け英語版キッザニアのように、海外で遭遇するであろう様々な体験をALL ENGLISHで行うことを軸とした英語学習プログラムとなっています。
本校の生徒たちは、定刻の午前8時40分に現地施設前への集合を完了。担任から簡単なレクチャーを受けたあと、各班に1名ずつ配置された外国人スタッフが登場し、30分程度のアイスブレイクで生徒たちと一気に打ち解け、その後班ごとに設定された様々なプログラム会場に意気揚々と散っていきました。
午前中のプログラムはエアポートゾーンでの飛行機搭乗体験、空港ショップでの買い物体験、レストランでの食事注文体験とメディアラボでのニュース番組の制作体験となりました。ニュース番組の制作体験では、班員全員がキャスターやレポーター、制作スタッフなどの役割を持ち、チームで1つの番組を制作して実際に放送映像として鑑賞しました。
各プログラムでは、すべての生徒に個別のミッションが与えられ、生徒たちはそのミッションのクリアを目指してゲーム感覚で楽しみながら取り組めるのが大きな特徴です。
昼食を挟んだ午後からは、アクティブイマージョンエリアでのプログラムとなり、無人島に漂着したシチュエーションで生き延びるためのサバイバル術の体験と、英語で役を演じる演劇に挑戦しました。
サバイバル術では火起こしや飲み水の確保、寝床や生活拠点づくりに必要な紐結びなどについて、どうすれば上手くいくのかを班で協力して考えながら最適解を探していきました。英語劇では、人前で英語で演じることへの壁を取り除き、ペアでの寸劇を全員の前で披露することにトライしました。
こういったプログラムでは、多くの生徒が受け身な活動となってしまうケースが多いのですが、そうした心配は全く不要だったようで、さすが外国語科の生徒たちだけあって、どの生徒も積極的に活動し、一言も日本語を聞かないまますべてのプログラムが終了しました。
特に感心したのは、殆どの生徒が笑顔に溢れ、楽しみながら積極的にプログラムに参加していたこと。劣等感や羞恥心なるものは微塵も感じさせず、皆英語でのやり取りに何の違和感もなく没入し、本当に外国に居るのではないかと錯覚するようなパフォーマンスを見せてくれたことです。
もちろんプログラムをコーディネートし、体験活動をリードしてくださった外国人スタッフの素晴らしいサポートが生徒たちの支えとなったことは言うまでもありませんが、それ以上に生徒たちのハイレベルなパフォーマンスに改めて感心するとともに、近い将来、実際に日本を飛び出して様々な国で実体験をしてほしいと強く感じました。
技術革新によるアナログからデジタルへの変化と同様に、近年私たちの生活を取り巻く環境は大きく変化しています。社会構造のグローバル化はその最たるものであり、インバウンドの拡大とともに、現代の若者たちは、今後どのような生活をしても外国人との対応を避けて通ることができなくなる時代が、近い将来必ずやってきます。そうしたグローバル社会の中で「なりたい自分」を実現し、有意義な人生を送るための第一歩として、本日のプログラムは、貴重な体験となったはずです。
本日、生徒たちをサポートしてくださったTGGのスタッフの皆さまに心より感謝申し上げますとともに、生徒たちには、本日見せてくれたパフォーマンスのように「自分が将来活躍すべきステージは国内だけではない」という広い視野と意識を持って、自身の将来の姿を想像してほしいと願います。
頑張れ、越南生!頑張れ、外国語科!
2025年も皆さまとともに(投稿初め)
本日1月1日(水)より2025年が始まりました。
日頃より、本校の教育諸活動に対しまして、格別のご理解、ご協力、そしてご支援を賜っております皆さまに、謹んで新年のお慶びを申し上げます。
本校は、開校以来これまで50年余りにわたり「文武両道、知・徳・体」を校訓に掲げ、学習活動及び部活動の両面に高い志を持って、全力で挑戦することを通じて自己実現を果たすことを目指す生徒の育成に取り組んでまいりました。
かつて、レイクタウンという地名も駅もなく、学校の周辺には畑しかなかった昭和の時代から、平成、令和へと移り行く中で、それぞれの時代の生徒たちや保護者の方々、そして教職員の皆さまが、校訓の実現のために想いを一つにして、ブレずに地道な努力を積み重ねてきたことが、本校の素晴らしい伝統となり、魅力ある校風となって、現在の姿があるのだと考えております。
そして、そうした皆さまが、長きにわたり妥協せずに高みを目指し続けてきたからこそ、「文武両道」を高いレベルで実現できる県内でも有数の学校として、様々な方面から確固たる評価をいただけていているのだと考えております。
新年を迎えるにあたり、校長といたしましては、これまで本校の伝統を築いてこられた皆さまの意思をしっかりと引き継ぎ、この素晴らしい伝統を更に輝かせ、他校には真似のできない特色ある学校づくりに邁進してまいります。
また、在校生や今後入学してくる生徒たちが、青春を賭して全力で「夢」の実現に向かい、自己肯定感を高めながら充実した学校生活を過ごせるよう、教職員一丸となって全力で支えていかなければならないと決意を新たにしたところでございます。
国では、学校の教育活動から部活動が切り離され、地域移行する方向で施策が検討されており、義務教育諸学校では、既にそうした動きが進んでいる現状があります。高等学校においてもこうした動きは例外ではなく、近い将来そうした風潮が高等学校教育にも強まっていくことが予想されます。
しかし一方で、部活動は学校における「教育活動の一環としての部活動」であるからこそ意義があることでもあり、単に「興味ある活動に取り組む場」ではなく、「部活動を通じた豊かな人間形成の場」なのであり、上達することを主たる目的とする地域クラブ活動とは一線を画した、学校の教育活動全般を踏まえた上での活動だからこそ、偏りのない真の人格形成につながっていることも事実です。
本校では、生徒や保護者の皆さまのニーズを十分に受け止めた上で、世の中の流れを理解しつつも、社会の変化に柔軟に対応しながら、本校が大切にしてきた教育理念(文武両道を通じた人間形成)をブレることなく貫き通してまいります。
つきましては、保護者の皆さまにおかれましては、改めてこれまでのご理解、ご協力に感謝申し上げますとともに、本年も変わらぬご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
本年が、皆さまにとって幸多き年となりますことを、ご祈念申し上げます。
埼玉県立越谷南高等学校長 相原 博和
【校長室】1年の感謝を込めて(投稿納め)
本日12月27日(金)大人の社会では、全国的に仕事納めとなる本日、学校におきましても教職員の仕事納めを迎えることとなりました。
年の瀬を迎えるに当たり、日頃より、本校の教育諸活動に対しまして格別のご理解、ご協力、そしてご支援を賜っております保護者の皆さま、関係の皆さまに、本年の教育活動が無事に終了しますことをご報告いたしますとともに、今年1年のご厚情に心より深く感謝申し上げます。
また、たくさんの方々が本校のホームページ及び各種ブログなどに関心を持ち、活躍する生徒たちの様子をはじめ、学校から発信する様々な情報をご覧いただき、重ねて感謝申し上げます。
本校は、ご案内のとおり「文武両道」を校訓に掲げ、進学を中心とした学習面での自己実現と、部活動を中心とした人格形成面での自己実現を、共に高いレベルで実現することを追求する生徒の育成に取り組んでおり、実際に、多くの生徒たちが「自走」しながら、「勉学」と「部活動」の「二兎を追う」学校生活に、誇りと情熱を持って取り組んでいる姿があります。
そうした生徒たちの中には、部活動に情熱を注ぎながらも難関大学への進学を実現したり、可処分時間を有効活用して勉学に励みつつ、部活動で全国大会や関東大会などのハイレベルなステージで輝きを見せる生徒たちもたくさん見られました。
また、高いレベルでの自己実現を目指しながらも、わずかに目指す目標を手にできなかった生徒たちも、一様に本校での学校生活や部活動においての自分自身の成長に手ごたえを感じるとともに、高い自己肯定感を持ちながら日々の生活を送れていると感じています。
校内の至るところで見られる生徒たちの活気ある声やエネルギッシュに活動する姿、キラキラと輝く笑顔を見るたびに、そうした生徒たちの心の内を垣間見ることができています。
こうした生徒たちの姿は、生徒たち自身の学校生活に対するモチベーションと自己実現に対する高い意識レベル、そして様々な助言を素直に受け入れながら、真摯に努力を積み重ねられる人柄によるところが大きいことは言うまでもありませんが、それをあたたかく見守り、苦しい時や躓いた時にそっと手を差し伸べ、優しく背中を押してくださる保護者の皆さまをはじめとしたご家族の皆さま、そして、部活動などでお世話になっている関係の皆さまや本校の教育諸活動を快く受け入れてくださる地域の皆さまの存在なしには、生徒たちがこのような充実した学校生活を送ることはできないと考えております。
校長といたしましては、そうした生徒たちの姿を見るたびに、生徒たちが心に秘める「なりたい自分」を実現させるべく、教職員一丸となって活動を支えるとともに、より良い学びの場を提供していかなければならないと、決意を新たにしているところでございます。
一方で、生徒たちには、新年を迎えるに当たり、現在の自分に甘んじることなく、更なる高みを目指してほしいと強く願います。皆さんが今後経験するであろう様々なことは、そのレベルが高ければ高いほど、自分自身に対するリターンも大きなものとなります。誰でもが経験できることでないレベルの経験を手に入れ、少しでも豊かな人生を送るためにも、これまで以上に「学び」の質の向上を目指してほしいと願います。
生徒たちを支える本校のキャッチフレーズ「南の風」は、そうした生徒たちと皆さまの力によって成り立ち、本校の生徒が拠り所としているものであると考えております。
改めて、本校に関わる全ての皆さまの今年1年のご支援に深く感謝申し上げますとともに、学校といたしましても来年を更なる飛躍の年にするべく、生徒たちとともに全力を尽くしてまいりますので、2025年も変わらぬご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
年末の寒さ厳しき折、ご自愛されますとともに、2025年が皆さまにとって素晴らしい年となりますようご祈念申し上げます。
【校長室】成長の手応え(サッカー部対外試合)
本日12月27日(金)サッカー部が冬季休業を利用したフェスティバルに参加し本校第2グラウンドで試合をしていたので、久しぶりに見に行ってきました。
本日の対戦相手は、西部地区の雄である県立川越高校です。川越高校は県内屈指の進学校で、国が主導するSSHをはじめ国際競争力の中で活躍できる人材を育成するハイレベルな教育活動に積極的に取り組み、探究学習を中心とする主体的な学びの最前線をいく学校です。部員は決して多くはありませんが、集中力が高く、堅実で侮れない印象のチームで、学力レベルには違いがあるものの、どことなく本校のスタイルに似た雰囲気を感じるチームでした。
本校サッカー部は、長期休業中の試合期に選手たちに対して試合でのプレー時間を確保するため、東部地区の多くの学校が参加する別のカップ戦(ウィンターカップ)にも参加しており、本日はチームの半分の選手たちは松伏高校会場で別の試合に臨んでいました。
本校会場での試合は、公式戦よりやや時間が短い30分ハーフ(B戦は25分ハーフ)で行われ、2試合の対戦となりました。
私が見に行った時には、既に前半残り5分程度となっていましたが、本校の1点リードで進んでおり、内容もやや優勢で相手陣内でのプレーが多く見られました。
ハーフタイムには、伊藤コーチから前半の修正点と後半に向けた戦術・戦略の確認があり、選手たちは元気にピッチに散っていきました。
仕切り直して始まった後半は、相手も反省点を修正し、ともにアグレッシブなプレーが随所にみられるようになり、一進一退の緊迫した好ゲームとなりました。後半中盤からは、持久力に勝る本校選手に徐々に余裕が生まれ、相手陣内での展開が多くなるとともに、セカンドボールを回収できる場面が増え、少しずつポゼッションが向上しました。
そうした中、ミドルゾーン左サイドで前を向いてルーズボールを拾った本校左サイドバックの選手が、絶妙なコントロールのあとにワンステップで左足を一閃。約30mはあろうかという目の覚めるような弾丸ライナーがゴール右上の隅に突き刺さる見事なゴールで追加点をもぎ取りました。その後も積極的なプレーでゲームを支配し、優勢に試合を勧めつつも追加点は奪えず、結局2-0での勝利となりました。
本校の生徒たちは、もともと真面目で直向きであり、努力を惜しまない気質を持っており、ことサッカー部においてもそうした気質が大きな財産となっていましたが、試合を見ていて感じたのは、そうした生真面目さの中で「状況を見て、判断して、考えて、最善の選択をする」というプレーの意図が少しずつ感じられる場面が増えてきたことです。
サッカーは、もともと足でプレーする競技性から、上手くいかないことやミスとなることが他の競技に比べて圧倒的に多く、だからこそ意図するプレーを形にすることも難しいスポーツと言われています。そうした中で、闇雲にボールを蹴るのではなく、考えて意図した形を作り出し、ボールやゴールを奪うことができるようになることがサッカーの醍醐味であり、選手たちの目指すところでもあります。コーチ陣からグループ戦術や個人戦術などの専門的な知識や技術のレクチャーを受け、日々のトレーニングの中で実践することで、少しずつサッカーIQの高まりを感じるとともに、自分たちでも手ごたえを感じつつあるのではないでしょうか。
澤岡監督のご厚意で、2試合目に向かう前の選手たちに一言声をかける機会をいただいたので、「ミスは有りつつも意図が感じられるプレーが増えたこと」と「意図を形に変えるためには、味方と共有することが必要なのではないか」ということを伝えました。選手たちの眼はしっかりとこちらを見つめ、自分のものにしようとする意欲を強く感じました。
直後に行われた2試合目は、全員ができるだけ均等にプレー時間を確保できるようメンバーやポジションをチェンジして行われました。両軍ともに疲労の色が見え始め、プレーが雑になりつつある中、本校選手たちはオフ・ザ・ボールでのポジショニングや体の向き、相手や味方との距離や位置関係、ファーストコントロールでボールを置く位置など様々なことに頭をフル回転させて意識しながらプレーしましたが、流石に相手も集中力が高く、シンプルにディフェンスラインの背後をつくパスを多用しながらゴールに迫り、一瞬のスキを突かれてついにゴール正面から強烈なシュートを叩き込まれて先制を許しました。
しかし、ビハインドになっても気落ちしないのが本校選手の良いところ。その後も集中を保ちながら運動量を確保し、徐々に支配率を高めると、2ゴールを奪って試合をひっくり返し、そのままタイムアップとなりました。
私もサッカーを愛する1人として、サッカー部員たちの動向は常に気になっており、なかなかグラウンドに見に行けない中でジレンマを感じていましたが、本日久しぶりに見た部員たちは、越南生伝統の泥臭い頑張りとともにインテリジェンスなプレーが随所にみられるようになり、大きな成長を感じた1日となりました。
スポーツの世界では、よく「最後には『良い準備をした者』と『想いの強い者』が勝つ」と言われます。サッカー部の部員たちには、来月行われる新人大会で勝利につながるプレーをするための良い準備を重ね、部員全員が強い想いを持って関東大会予選出場権を獲得してほしいと願います。
また、本日は、試合を観戦に来ていただいた保護者の方から部員たちにエナジーゼリーの差し入れを頂戴し、口にした選手たちは元気よくピッチを走り回っていました。年末のお忙しい中、平日にもかかわらず、ご支援ご観戦をいただき、心より感謝申し上げます。
学校における部活動は、保護者やご家族の皆さまはもとより地域の方々など関係するすべての方々にその活動を認められ、応援していただいて初めてその価値が高まるものと考えています。日頃のご支援に重ねて感謝申し上げますとともに、今後とも本校サッカー部並びに本校の教育活動に対しまして、変らぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。
頑張れ、越南生!頑張れサッカー部!
【校長室】引き継がれる越南サウンド(吹奏楽部ウィンターコンサート)
本日12月26日(木)午後4時から、三郷市文化会館大ホールにて、第23回吹奏楽部ウィンターコンサートが実施されました。
本コンサートは、毎年3年生が引退し、新たに編成された新チームの最初の公式戦となるアンサンブルコンテストの県予選が終わったところで、1年の締めくくりとして、日頃ご支援をいただいているご家族の皆さま、応援してくださっている関係各所の皆さま、OB・OGの皆さま及び本校吹奏楽部に関心を持ってくださる中学生などに対して、心を込めて現段階で奏でられる精一杯の音楽をご披露することにより、吹奏楽部の現在位置をご覧いただくとともに、日頃のご支援に対する感謝の気持ちをお伝えするコンサートとなっています。
部員たちは、この日のために、日々遅くまで楽器と向き合い、少しでも心に届く音楽が奏でられるよう、演奏スキルの向上に努めてきました。
2学期末には、学校全体をインフルエンザの猛威が襲い、学級閉鎖などにより全体での音合わせも十分にできない中、それでも前を向き「最高の音楽を全員で」の部訓のもと、今自分たちができる最高の準備を積み重ねて本日のステージに立ちました。
コンサートは定刻に顧問の岡田教諭が登場して始まり、第1部はコンクール仕様の重厚で迫力のあるクラシックステージで、演目は2012年度の課題曲である行進曲「希望の空」で始まり、2001年度の課題曲である式典のための行進曲「栄光をたたえて」、そして11月の全日本高等学校吹奏楽大会in横浜で演奏した新チームの看板曲で、パーカッションの存在感が光る「エル・カミーノ・レアル」が次々と演奏されました。特に「エル・カミーノ・レアル」は、20世紀を代表する音楽家アルフレッド・リードが作曲した吹奏楽曲でアメリカ空軍の軍楽隊が演奏したことから、いきなり打楽器の大音量演奏から始まり、「度肝を抜かれた」という感じで会場を圧倒するド迫力の楽曲でした。
当初予定していた交響組曲「ハリー・ポッター(賢者の石)」は都合により変更となりましたが、どの曲も迫力があり、会場全体が一気に引き込まれました。
第1部の終了後20分間の休憩を挟んで始まった第2部は、前半で過日行われたアンサンブルコンテスト参加チームのステージから始まり、金賞を受賞し西関東大会出場を決めた打楽器8重奏の「Gate to Heaven」が披露され、両手に持ったバチ遣いの余りの速さと正確性、「静」と「動」の音のコントラストに圧倒されました。続いて銅賞を受賞した金管8重奏の「火天の舞」が披露され、こちらも高音と低音の金管楽器特有の美しい音色が心地よいアンサンブルを奏でていました。最後は11月10日(日)に行われた「吹奏楽の日in埼玉」に出場した金管5重奏の「Quintet No3」が披露され、5人がほとんどソロ演奏の緊張感の中での演奏となりました。
後半は明るく楽しい雰囲気で、音楽に乗ってついつい踊りだしたくなるようなリズム感の楽曲を集めたポップスステージで、クリスマスメドレーから始まり、吹奏楽部の隠し球であるシンフォニー戦隊ビートファイターが登場して笑いを誘いながら観客と一体となる振り付けで会場を一気に盛り上げ、極めつけは保護者世代のハートを鷲掴みにする昭和アイドルの楽曲をキュートな部員たちが歌って踊る素敵なステージが披露されました。昭和生まれの私も、まさかのトップアイドル5組(国生さゆり、キャンディーズ、松本伊代、山口百恵、松田聖子)の登場に若かりし頃を思い出し、見事に心を射抜かれて、まるで当時の紅白歌合戦を観ている気分でした。
続いてアナ雪と銀河鉄道999のアニメメドレーでは、アナとエルサ、オラフに扮した3人の寸劇を交えた見どころ満点のステージで、3人はそれぞれの衣装のまま、最後まで演奏していたのが印象的でした。
フィナーレを前に部を代表して部長の岩田さんの挨拶がありましたが、先代の柴田部長に劣らぬ流暢で丁寧な挨拶で、新チームの活動状況と日頃感じている感謝の気持ちを会場の皆さまにお伝えする立派な姿に感心しました。
フィナーレは、色とりどりのポンチョを身に纏い、吹奏楽部十八番の「宝島」で会場が一体となって、楽しかったコンサートが、あっという間にエンディングを迎えました。
終演後は部員全員が退場する来場者をホワイエで出迎え、一人一人の部員たちが改めて感謝の気持ちを直接伝える姿がありました。
本日は遠方にもかかわらず、また年末のご多忙の折、たくさんの保護者やご家族の皆さま、関係の皆さまにご来場いただきますとともに、あたたかな拍手で部員たちを励ましていただき、心より感謝申し上げます。
こうして部員たちが大好きな音楽に真剣に向き合い、聴く人の心に響く音楽を一心に追求できるのも、皆さまのあたたかなご支援があればこそのことであると強く感じております。
おかげさまで、部員たちは音楽に青春を賭け、思い切り没頭しながら、夢である全国の舞台を目指して邁進し続けています。
来夏には、皆さまのご期待に応えるとともに、自分たちの目標を必ずや実現できるよう、部員及び顧問一同心を一つにして精進してまいりますので、今後とも変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。
頑張れ、越南生!頑張れ、吹奏楽部!