校長室より

校長室より

共通理解の深化に感謝(PTA後援会臨時本部会)

 昨日11月8日(土)午後2時から、本校会議室において臨時のPTA後援会本部会を開催しました。

 この会議は、本年度これまでに実施した本部会や理事会の席上で、私から理事の皆さまにご相談してきたPTA会費と後援会費徴収額の按分の変更を協議することについて、これまでに行った会議では、なぜ校長がそう考えているのか、どのように変更しようとしているのか、PTAや後援会組織としてはどう考えるべきなのかなどについての説明が不十分であったこともあり、理事の皆さまに対してご理解を深めていただき、自分事として考えていただくために説明の機会を頂戴したものです。

 会議には、大変ご多用の中、また年間計画にはなかったにもかかわらず、多くの本部役員の皆さまにご出席いただき、心より感謝申し上げます。

 会議では、発案者である私から、全国的に広がるPTA組織に対する保護者の意識の変容やPTAを取り巻く全国的な実情、統括組織からの脱退や各校で直面するPTA非加入問題、義務教育諸学校(小中学校)と高等学校のPTA組織の位置付けや活動内容の違い、PTA及び後援会の各会費の使途、他校の現状や本校における対応策の検討案などについてスライドを使って丁寧に説明させていただきました。

 校長といたしましては、ご出席いただいた本部役員の皆さまには、PTAを取り巻く実情や課題、本校においての会費按分額の変更を検討した理由などについて一定のご理解をいただけたものと考えております。

 また、会議では、役員の皆さまからのご意見も踏まえ、結論として、本校PTAの置かれている実情や今後のPTAの組織運営に関する課題をご理解いただいた上で、近隣他校の状況等も鑑み、先にご提案した会費按分額の変更については、実際にPTA非加入者が出るまで見送ることとし、次年度については本年度同様の対応とすることといたしました。

 同時に、全国的に見て現在各校のPTAが直面している課題には変わりなく、今後学校とPTAの皆さまとが協力して主体的に対応していかなければならないことも確認させていただきました。

 今回の結論に至るに当たり、本部役員の皆さまからは忌憚のないご意見を頂戴し、本当に感謝しております。また、こうして共通理解を深めることができたことについても大変感謝しております。結論については2月の理事会にて理事の皆さまに簡潔にご説明させていただきます。

 また、会議ではPTA会長から、次年度以降の役員数の見直しや役員旅費の支給方法の変更、次年度行事計画における本部会・理事会の追加などについて提案がなされました。

 どの議案についても、各組織のリーダーを担う役員の皆さまからの実情の説明や役員の立場からの多くのご意見を頂戴し、有意義な議論をすることができました。役員数の見直しについては一定の理解を得たものの、2月の会議に結論は持ち越すこととなりました。また、役員旅費の支給方法の変更と本部会・理事会の追加開催については賛同多数で2月の理事会に提案する運びとなりました。

 PTA・後援会各会員の皆さまにおかれましては、今回、臨時に本部会を開催させていただいたことにより、学校としての考え方も、そして役員の皆さまからの様々なご意見なども広く皆さまと共有することができ、大変有意義な会議となりましたことをご報告させていただきます。

 学校は、PTAや後援会の皆さまのご理解やご支援なしでは、生徒たちに対して十分な教育環境を提供することはできません。日頃の皆さまのご理解とご協力、ご支援があるからこそ、生徒たちに「文武両道」の実現に全力で挑戦する環境を提供できているのです。そうした皆さまのご支援に改めて感謝申し上げるとともに、今後とも、共通理解を深めながら、変らぬご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

ついに頂点を見た(埼玉県高等学校写真展)

 本日11月8日(土)埼玉会館で開催されている第42回埼玉県高等学校写真展に本校生徒の作品が出展されているので見に行ってきました。

 この写真展は埼玉県高等学校総合文化祭を兼ねており、この展覧会で推薦された作品は、来年7月に秋田県秋田市で開催される文化部のインターハイ、全国高等学校総合文化祭に出展されることとなります。故に、全国の高校生写真家たちにとっては、1年間で最も思い入れのある展覧会であると言えます。

 「芸術の秋」を迎えたこの時期、文化部に所属する生徒たちにとってはまさに来夏の全国総文祭への出展権をかけたビッグイベントの時期となっており、11月5日(水)から明日9日(日)まで開催されている写真展を皮切りに、19日(水)から23日(日)までは美術展、26日(水)から30日(日)までは書道展が開催される予定となっています。

 本日の写真展には県内72校の写真部員たちの作品の中から975点の作品が出展されました。本年度は「うれしい、たのしい、しあわせ」をテーマとした作品とされ、本校からは写真部員の中から10名の作品が選ばれ展示されていました。

 写真展を見に行くといつも感じることですが、展示された作品にはどの作品にも作者が切り取った一瞬の画像の奥に作者が心を奪われたそれぞれのストーリーがあるのであり、その作品に込められた想いを観る側である私たちが感じ取ることができる作品が高い評価を受けるのだと感じています。また、それぞれの作品は作者の感性で切り取られ、その中にどれだけ観る人の心を動かすメッセージを込められるかが評価の分かれ目なのだと感じます。

 そうした中で本校生徒の作品は、一昨年度の展覧会で優秀賞を受賞して昨年度の全国総文祭に出展された「最愛」を筆頭に毎回複数名が入選を果たし、県内高校写真部の強豪として常に高評価を受けている実績がありますが、なんと今回は3年生のパスマイカさんの作品「揺れる心、揺れない心」がすべての作品の中の頂点である最優秀賞を受賞する快挙を成し遂げました。最優秀賞は全975点の作品の中でわずか3点しか選ばれないTop of topの作品であり、まさに悲願の受賞であると言えます。本写真展はプロの写真家が審査するのですが、パスマイカさんの作品は、そうしたプロの目から見ても、撮影シーンを選ぶ感性や感じた想いをメッセージとして画像に込める撮影技法、機材の機能を巧みに操る撮影技術など、すべてにおいて高い評価を得た証であると言えます。

 パスマイカさんは、生徒会と写真部の二刀流に挑戦し、どちらも中心となっていつも一生懸命に、そして笑顔で成果をあげてきた真の努力人です。本校生徒たちが目指す「文武両道」を体現し、これまでも数々の入選を果たしてきましたが、今回は持ち前の地道な努力で見事に頂点に辿り着いたと言えます。そんなパスマイカさんの栄誉に心から称賛の拍手を送りたいと思います。また、努力を積み重ねた末に頂点に辿り着いたパスマイカさんには、頂点に立った者にしか見えないこれまでとは違った「新たな景色」が見えたはずです。同時にその景色を見たことによって、今まで見えなかった新たな階段も見えたはずです。パスマイカさんにはそうした新たな気付きを糧に更なる精進に繋げてほしいと願うとともに、後輩たちにも自分が見た新たな景色や階段を共有し、南の風の仲間みんなでStep upしてほしいと願います。

 本来であれば、パスマイカさんの作品は来年度の全国総文祭に出展されるはずの素晴らしい作品なのですが、パスマイカさんが3年生であり、春には卒業を迎えてしまうことから残念ながらその権利は与えられず、代わりに2月に開催される関東高等学校写真展(関東大会)に埼玉県代表作品として出展されることとなります。

 また、この他2年生の臼倉優姫さんの「帰りを待つ」と1年生の岡本莉空くんの「灰色の巨人」が優良賞を獲得しました。臼倉さんの作品は、愛犬が主人の帰りを待ちながら、今か今かと切ない表情を見せる愛らしい場面を、岡本くんの作品は曇天の中、天に向かって伸びるたくさんのポールの背後に銀色に輝くスカイツリーが圧倒的な存在感を放つ姿を捉えた作品でした。どちらも作者が遭遇した瞬間に心を奪われたことが伝わる素晴らしい作品でした。

 この他、本校からは2年生の寺田優真くんの「蒼い奔流」、鵜川紗友姫さんの「朱炎の庭」、金子朔來さんの「朱に濡れて」、濱田輝くんの「楽園伝説、ここにあり」、吹澤拓実くんの「灯火に導かれて」、浜田琉海くんの「黎明時」、1年生の後藤匡平くんの「新たな門出」が出展されましたが、惜しくも入選することは叶いませんでした。

 展示された作品は、どの作品も迫力があり、今にも動き出しそうな瞬間をうまく切り取ったものばかりで、高校生写真家たちのレベルの高さを感じました。私が一つひとつの作品に見入っていると、突然後ろから「校長先生」と声をかけられました。そこに居たのは2年生の男子部員たちで、他の高校の生徒達の作品を見に来たとのことでした。彼らと話していると、その後次から次へと本校部員たちが現れ、声をかけてくれました。おかげで沢山の写真部員たちとともに作品を鑑賞し、直接激励することができました。彼らは、午後から部の撮影会で東京都の昭和記念公園に向かう途中で立ち寄ったとのことで、きっと様々な作品からたくさんの刺激を受けたことで、今日覗いたファインダーの先に見える景色が少し変わったのではないでしょうか。

 写真部の部員たちは、いつ見ても真面目にそして地道に研鑽を積んでいます。また、多くの生徒たちがパスマイカさんと同様に生徒会と兼部して頑張っています。そうした取組はまさに「越南スタイル」を地でゆく本校生徒の姿であると言えます。身近にいる目標であるパスマイカさんの背中を見ながらこれからも飽くなき向上心を持って、人の心に響く作品を撮影し続けてほしいと願います。

 頑張れ、越南生!頑張れ、写真部!

 

 

 

南の風たちの活躍(男女ハンドボール部、剣道部の新人大会地区大会)

 11月4日(火)朝の職員打合せにて、現在行われている運動部の新人大会東部地区予選結果に関するお知らせが2件ありました。高いレベルでの「文武両道」の実現を目指す本校生徒たちにとっては、部の中心であった3年生からチームを引き継いで以来最初の公式戦となる大会であり、同時に自分たちの現在位置を確認するための貴重な挑戦の場でもあります。

 本日報告があったのは男女ハンドボール部と剣道部です。男女ハンドボール部は中間考査翌日の10月24日(金)から大会が始まり、11月3日(月)に全日程が終了しました。本校は男女とも予選リーグを全勝で勝ち上がり順当にベスト4に進出しました。男子は準決勝で宮代高校に30対22で勝利し、決勝では宿敵三郷北高校を29対27で下して貫禄の優勝を飾りました。女子は準決勝で優勝候補筆頭の三郷北高校に気力の勝負を挑み、見事に完勝して男子とともに決勝に進出しました。迎えた決勝戦では強豪春日部女子高校との対戦となり、試合巧者の相手の前に一歩力及ばず準優勝となりました。男女とも、今週末には県大会が控えています。仕切り直して県大会で頑張ってほしいと願います。

 また、剣道部も11月2日(日)に久喜北陽高校会場にて行われた東部地区新人大会団体戦に参加しました。男子は2回戦で昌平高校を、3回戦で越谷東高校を撃破し、ベスト4に進出しました。準決勝では強豪春日部高校の前に僅差で敗れましたが、堂々の第3位入賞を果たしました。女子は1回戦で会場校の久喜北陽高校に敗れる悔しい結果となり、次回の大会に向けてリベンジを誓いました。

 本来であれば、こうした活躍を見せる生徒たちの姿を見に行きたかったのですが、残念ながら今回は校務があり会場で直接応援することが叶いませんでした。選手たちには、県大会をはじめ次なる大会で更に輝きを放つ活躍を見せてほしいと願います。次こそは、会場にて応援したいと思います。

 本日報告のあった部活動の生徒たちは、この大会に臨むにあたって、日々鍛錬を積み重ねてきました。今回の大会では、自分が積み重ねた努力の成果を肌で感じることができたと思います。結果は勝っても負けても今は新チームが始まったばかり。大切なのは、自分たちの現在位置をしっかりと把握し、客観的な視点で自分たちの取組の見直しを図ること。上手くいかなかったことはたくさんあるのだと思いますが、そうしたことを一つひとつ解決していくのが鍛錬であり成長であるのです。

 是非、自分たちの現在位置から目を逸らさず、更なる高みを目指して挑戦し続けてほしいと願います。明日の自分は、今日の自分より必ず成長しているはずです。

 頑張れ、越南生!頑張れ、南の風たち!

更なる高みを目指す授業改善(高等学校体育地区研究協議会)

 昨日10月29日(水)の午後、本校を会場として令和7年度高等学校体育地区研究協議会が開催され、県教育局保健体育課から2名の学校体育担当指導主事にご臨席を賜るとともに東部地区第1班各校代表の保健体育科教諭13名(他地区1名含む)にご出席いただき、無事終了することができました。

 この研究協議会は、高等学校の保健体育教育に特化して教師の指導力と授業の質の向上を図ることを目的としたもので、県教育局保健体育課の発案によって昭和の時代から続く権威ある研究協議会(研修の機会)であり、すべての県立高等学校を東西南北で合計13地区にエリア分けし、各地区ごとに担当校を決めて持ち回りで開催するものです。

 本校が所属する東部地区第1班には越谷市南部、草加市、三郷市、八潮市、吉川市の13校が所属しており、本校は平成25年度以来12年ぶりに会場校を担当することとなりました。

 13時から始まった開会行事では、会場校校長として挨拶したのちに、研究協議会全体の指導・助言を賜る県保健体育課の指導主事お二人にご挨拶をいただきました。その後、第5時限目に行われた授業をご覧いただき、第6時限目以降にご覧いただいた授業に関する研究協議と、保健体育課からの指導講評及び保健体育教育に関する国や県の動向や最新情報などの情報共有が行われました。

 公開した授業は1年生女子の授業で、単元は、経験のない生徒にとってはやや難しい競技である硬式テニスとなりました。本校では、テニスコートが6面確保できるなど施設設備に恵まれるとともに部活動でも硬式テニス部を設置していることから、世界共通のネット型スポーツである硬式テニスを教材としており、生徒たちは卒業までに経験する複数の球技種目の一つとして、最後はゲームで競い合い楽しむことを目標に取り組んでいます。

 授業では、フォアとバックのストロークの技能を高め、ラリーを継続することでテニス本来の楽しさを味わうことを目標として、ボールの落下点の見極めと正しいフォームの修得のためにICT機器を活用して各々のフォームを撮影し、理想のフォーム動画と比較しながら、生徒たち同士で修正すべき点を考察し、相互に助言し合いながら上達を目指すというスポーツ科学の視点を取り入れた授業に挑戦しました。

 生徒たちは、思いどおりに飛んでいかないボールにジレンマを味わいつつも、見本となる動画と自身のフォームを見比べて違いを理解しつつ、お互いに指摘し合いながらフォームの修正に取り組んでいました。

 授業後に行われた研究協議会では、授業者であった飯島教諭から、授業のねらいや工夫、反省などについて説明がなされるとともに、ご出席いただいた各校の先生方から様々な質問や意見が寄せられました。

 そうした中で、多くの先生方から一様に聞かれたのは、本校生徒たちの授業に臨む姿勢に関することでした。どの先生方からも、集合や挨拶、準備運動や補強運動などのルーティンはもとより、実際の活動においても教師の指示をしっかりと聞き、目標やねらいを理解した上で、体育委員を中心に生徒たち同士で協力し合いながら活動している姿に、「とても素晴らしい」とのお褒めの言葉をいただきました。

 これは、生徒の皆さんが部活動とともに授業においても日常的に「より高いレベルの活動」を目指して取り組んでいる努力の成果であり、皆さんの力によって越南スタンダードとして受け継がれている本校の素晴らしい伝統なのだと感じています。本校の生徒たちにとっては当たり前なことでも、他校の生徒たちにとってはそうでないことが事実として存在するのであり、指導主事の方々や他校の先生方からいただいた多くのお褒めの言葉によって、越南生のレベルの高さを再確認することができました。

 研究協議会の後半には、指導主事のお二人から、現在行われている次期学習指導要領改訂に向けた検討の中での変更点や課題など、国や県の方針について説明があり、今後各校が目指すべき保健体育教育の方向性について情報の共有を図ることができました。

 こうした教科ごとの研究協議会はすべての教科で行われているわけではなく、開催の頻度や規模などは教科ごとに大きく異なります。保健体育に関しては、古くから県教育局保健体育課によって制度化され、毎年定期的に実施されており、各校の授業力向上や教師の指導力向上の観点で大きな役割を果たしていると言えます。

 本校におきましても、会議の席上にていただいた様々なご指導やご助言などを活かし、更なる高みへと向かうべく改善を図ってまいりたいと思います。

 頑張れ、越南生!頑張れ、南の風たち!

最後に勝つのは想いの強い者と良い準備をした者(考査が終わって再開されたこと)

 中間考査も昨日10月22日(水)で終わり、放課後には、考査期間1週間前から勉学に集中するために活動を停止していた部活動が一斉に再開されました。 

 文武両道の実現を目指す本校の生徒たちには、日頃から可処分時間を有効に活用して学習活動に取り組む時間を確保することによって自分たちが情熱を注ぐ部活動に打ち込む時間を確保することを求めています。こうした考え方に意義を見出し、自らの意思で生活をコントロールしてなりたい自分に向かっていくことを、本校では「自走」と呼んでおり、生徒たちは真摯に「自走」に取り組んでいます。

 しかしながら、生徒たちにとって定期考査は、ある意味部活動の大会や発表会に匹敵する学習面での大切な自己表現の場であり、自身の実力をはかる重要な機会でもあります。普段から「自走」に取り組んではいるものの、大会や発表会の前には部活動に集中したいと考えるのと同様に、考査前は学習活動に集中するのが良い結果を手にするためには当然であると言えます。勝負事には勝者があれば敗者もあります。定期考査を勝負事とするには語弊があるかもしれませんが、果たして、生徒たちは、そうした「学習活動に集中すべき時間」を成果につなげ勝者となることができたのでしょうか。その解は、本日10月23日(木)から徐々に返却されはじめた答案用紙だけが知っているのでしょう。手にした成果を客観的に分析し、次へのステップとしてほしいと願います。

 さて、考査が終了したということで、もうひとつ再開したことがあります。それは、自己実現に向かう3年生の入試対策です。10月以降総合型選抜による入試が始まり、11月からはいよいよ学校推薦型の入試が始まります。どちらの試験も、多くの場合「小論文」や「面接」が課せられ、受験する生徒たちは対策と準備に追われています。

 そうした中、9月初旬の就職希望者を皮切りに、9月下旬以降は大学入試に向かう生徒たちが私のところに面接の練習にきています。やってくる生徒たちは、担任や学年、教科担当の先生など頼れる先生方に複数回指導を受けたのちに私のところに来るケースが多いようです。故に、ほとんどの生徒は十分に自分を表現できる状況にはなっていますが、いざ生徒を前にすると、かつて自分が担任であった頃のように「この生徒を絶対に合格させたい」という想いが沸々と湧いてきて、これまでの長い教員人生で培った知識と経験のすべてを伝授したくなるものです。

 それ故、生徒たちには「時間がかかること」を覚悟して臨んでもらい、その代わり、自信をもって試験に臨めるように丁寧に助言をしています。

 そうした「面接練習」も中間考査が終わった昨日から再開されました。昨日は1人、本日は3人の生徒が放課後校長室にやってきました。どの生徒たちも緊張感をもってやってきますが、いざ練習が始まると、礼儀作法や立ち振る舞いの考え方など、問答以外のことにもしっかりと気を配りながら、様々な助言を貪欲に吸収して、アッという間に自分のものにしてくれます。そして、練習が終わった頃には自信をもって笑顔で帰っていきます。

 もちろん「入学試験」ですから、結果は思いどおりに行くものばかりとは限りませんが、生徒たちには、「自分を出せなかった」や「想いを伝えられなかった」といった悔いが残る受験とならないことを強く願っています。

 大丈夫。昔から勝負の世界では「最後に勝つのは想いの強い者と良い準備をした者」と言われています。今まで地道に良い準備を重ねてきた皆さんなら、きっと輝く未来を手にできるはずです。

 頑張れ、越南生!頑張れ、3年生!