校長室より

校長室より

たくさんの理事の皆さんの出席に感謝(PTA後援会第3回理事会)

 本日2月8日(土)、本年度最後となるPTA・後援会第3回本部会並びに理事会などが開催されました。本部役員及び理事の皆さまには、貴重な休日にご出席いただき、心より感謝申し上げます。

 本日は13時から会議室にて本部会が行われ、理事会の議題及び会議の進行について確認し、続いて13時50分からLL3にて理事会が行われました。

 本日の理事会では、多数の理事の皆さまにご出席いただき、本部並びに各委員会の下半期の活動が報告されるとともに、3月に行われる入学許可候補者説明会や次年度入学式での対応などについて話し合われました。

 また、令和7年度事業計画の概要について協議され、大まかな活動の骨子がまとめられるとともに、次年度の役員改選などについても確認されました。

 理事会終了後は、15時10分から学年委員会、15時50分から専門委員会が行われ、それぞれの学年や委員会にて本年度の取りまとめと次年度に向けた検討がなされました。

 すべての日程が終了したのは、既に暗くなりかけたころで、半日の会議の中で次年度につながる様々な議論がなされ、全体での本年度最後の活動を締めくくりました。

 近年、義務教育学校を中心にPTA活動の位置付けについて様々な議論が起こり、PTA活動そのものの是非が問われるなど、PTA活動の土台が揺るがす報道なども散見されますが、そもそも地域に密着した義務教育学校のPTA活動と高等学校におけるPTA活動は性格が大きく異なるものであり、県内広域から生徒が集まる高等学校におけるPTAの位置付けは、人的・財政的支援の面から見ても学校運営の特色化を支え、生徒に有意義な学習環境を提供するために多大な影響を与えるものでもあります。言い換えれば、県立学校は県の支援だけでは学校を運営することが困難であり、PTA・後援会の皆さまの活動やご支援があるからこそ、生徒に充実した学びの環境を提供することができているということでもあります。

 各理事の皆さまには、年に数回の会議等にご出席いただくなどのご負担をおかけいたしますが、理事の皆さまのそうしたことに対するご理解とご支援により、本校においても様々な面で、生徒たちがそれぞれの目指す自己実現のための活動に効率よく没頭できる環境を提供することができているのが実情でもあります。

 保護者の皆さまにおかれましては、PTAの活動に対して様々なお考えがあることは承知しておりますが、お子様が有意義な高校3年間を送るためにも、PTA・後援会の諸活動に対しまして格別のご理解とご支援を賜るとともに、理事の皆さまの活動に対しましてもご理解を賜りますようお願い申し上げます。

多様なご助言に感謝(第2回学校評議員会、学校評価懇話会)

 昨日2月4日(火)本校応接室及び会議室において令和7年度第2回学校評議員会並びに学校評価懇話会を開催いたしました。各委員の皆さまには、年度末の大変ご多用の中でご出席を賜り、心より感謝申し上げます。

 学校評議員会は、本校における第三者評価的な意味合いを持ち、学識経験者や地域の代表者、近隣教育機関や行政担当者などの中から、本校の場合は5名の皆さまに委員を委嘱させていただいており、年2回の会議を開催して、本校が目指す学校像に向けた具体的な教育活動の取組目標や方策、成果などについて情報を共有し、第三者のお立場からのご意見をいただきながら、学校教育活動の改善に取り組んでいくものです。

 学校評価懇話会は、更に視点を増やし、学校評議員の皆さまに保護者代表2名と生徒代表3名を加え、より多様な立場からのご意見をいただきながら、改善を加速させようとするものです。

 当日は、委員の皆さまのご都合もあり、学校評議員会は授業見学を中心に学校教育活動の実態を把握していただきました。授業では様々な科目の教室にお邪魔しましたが、どの科目でもICTを効果的に活用しながら質の高い教育活動が行われており、多くの生徒たちが主体的に学んでいるとのお褒めのお言葉を頂戴しました。

 学校評価懇話会では、本校教頭から自己評価システムシートや学校評価アンケートの結果などを中心に1年間の取組成果を報告するとともに、進路指導主事や国際部主任からそれぞれの取組について具体的な説明をいたしました。

 委員の皆さまからは、委員として同席した生徒会生徒に対して授業におけるICT機器の活用性やPISAタイムの学習成果などについて生徒目線での意見を求められたり、インスタグラムや学校ホームページなどのネットを活用した広報活動への評価をいただいたり、外国語科特有の取組に深い興味を持っていただくなど活発なご意見を頂戴することができました。

 また、大学入試の変容と対策や外国語検定の重要性など高校卒業後を見据えた指導の在り方、学校評価アンケートの在り方など多岐にわたる内容が話し合われました。

 今回の会議では、生徒を含めた多くの委員の皆さまから、本校の取組について一定の評価をいただくとともに、多様な視点から課題解決に向けた問題定義や生徒のモチベーションが教育活動に与える影響など、貴重なご意見をいただくことができました。

 学校といたしましては、本日いただいたご意見などについてしっかりと検討をすすめるとともに、実現可能なものから改善を図ってまいりたいと考えております。

 委員の皆さまには、今後とも本校の教育活動にご理解とご助言を賜りますようお願い申し上げます。併せて生徒及び保護者の皆さまには、両会議の概要につきまして、以上のとおりご報告いたします。

決勝進出の壁に跳ね返され…(サッカー部新人大会準決勝)

 本日2月1日(土)越谷市しらこばと運動公園陸上競技場にて、サッカーの東部支部新人大会準決勝が行われ、先週行われた準々決勝を4対2で勝利して準決勝にコマを進めていた本校サッカー部が出場しました。

 しらこばと運動公園は、地元越谷市が管理する総合運動公園であり、近年サッカー専用スタジアムで使用されている常緑の洋芝と異なり、冬には枯れてしまうティフトン芝ではあるものの、天然芝の競技場でプレーできることは、サッカープレーヤーにとっては恵まれた環境であり、結果を積み重ねた者しか味わうことのできない貴重な1日となりました。

 対戦相手は、東部地区有数の強豪校である越谷西高校となりました。越谷西高校は、昔から運動部活動に力を入れ、どの部活動も東部地区を代表する学校として名を馳せてきたスポーツ重視の学校であり、サッカー部も、ここ20年ほど東部地区の覇権を争う好成績を収めてきました。それ故に、自然と強豪クラブチームなどから公立志向の地元の優秀な選手が数多く集まり、個人スキルや戦術理解度が高い選手が多数在籍するチームとなっています。近年は、顧問の異動などにより勢力分布が変化し、私立高校の後塵を拝していますが、それでもなお強豪校であることに変わりはなく、本校にとっては挑戦者として試合に臨むこととなりました。

 試合は午前10時に越谷西高校のキックオフで始まり、戦前の予想通り開始直後からボールを握られ、少ないタッチから大きな展開へと移る攻撃は見事で、完全にゲームを支配され、フロントコートにボールを運べない展開が続きました。

 監督からは、試合前に開始10分の集中力と守備重視のゲームプランが示され、心構えはできていたものの、相手のポゼッションについていけず、押し込まれた場面ではCK(コーナーキック)に逃れるのがやっとの苦しい時間が続きました。それでも本校イレブンは、集中を切らさず、強固なブロックを形成して跳ね返し続け、効果的な攻撃には移れないまでも、だんだんと守備のリズムが構築されていきました。

 それまで何度かあったピンチを凌いでゲームが膠着し始めた矢先で迎えた前半25分、ハーフライン左サイドのミドルゾーンでセカンドボールを拾われ、ディフェンスラインがアップしようとした一瞬の隙にゴール正面のバイタルエリアにアーリークロスを入れられ、1人残っていた相手FW(フォワード)にディフェンスラインの背後に抜けられてしまいました。本校はサイドバックとセンターバックがサンドする形で突破を阻もうと試みましたが、その真ん中を上手く抜けられて、ゴール正面から左上の隅にミドルシュートを叩き込まれ、痛恨の失点となりました。苦しいながらもリズムができつつあった時間であったため、選手たちが受けたダメージは大きく、掴みかけた流れが一気にふりだしとなってしまいました。

 その後も相手の猛攻は波のように続き、苦しい展開は続きましたが、本校イレブンも粘り強くボールに喰らいつき、前半は1点ビハインドのまま終了しました。

 ハーフタイムには、相手がピッチサイドで休んでいるのに対して、本校は一旦ロッカールームに引き上げて、心と身体のリセットを図りました。勝てば夢の県大会出場という舞台に過度な硬さが見られた前半でしたが、闘志は決して失ってない本校イレブン。前節の鷲宮戦で今大会初めて先制点を奪われた後、後半怒涛の攻撃で4点をもぎ取り勝利したことが思い出され、監督やコーチからの指示をしっかりと頭に叩き込んで、気合十分で後半のピッチに飛び出していきました。

 すると、後半開始から運動量に勝る本校に流れが傾き、敵陣での攻防の時間が徐々に増えてきました。前に出てセカンドボールを拾い、相手を執拗に追いかけてボールを奪うなど、相手を苦しめる場面が増えましたが、肝心のフィニッシュシーンまでは持ち込むことができず、相手ディフェンスに跳ね返される展開が続きました。

 決め手を欠く本校イレブンに対して、相手は奪ったボールを丁寧にポゼッションし、徐々にリズムを取り戻され、残り時間が刻一刻と少なくなっていく中、本校は1点を返すために前がかりとなり、その隙を突かれて相手に大きなサイドチェンジから背後へのスルーパスを幾度となく通され、あわや失点という大ピンチが何度かありましたが、最終ラインとゴールキーパーの体を張ったプレーで凌ぎ続けました。

 本校は、なんとか同点弾をゲットすべく、フレッシュな選手を同時に2人投入し、更なる攻撃の活性化を図りますが、百戦錬磨の相手は冷静に本校の攻撃を跳ね返し続け、前半に失った1点が重くのしかかるまま、最後まで相手ゴールのネットを揺らすことが叶いませんでした。

 試合終了を告げる無念のホイッスルを聞いたイレブンは、全力を尽くしたものの、心は不完全燃焼のまま、強烈な悔しさで一杯となったのだと思います。ただ、客観的に見れば、メンタルの成熟度では本校の方が勝っていたものの、やはり技術や戦術の面では相手に一日の長があったことは否めません。そうした「差」を体感し、素直に受け止めることも、今後の成長のためには重要なスキルのひとつであると言えます。

 試合後、応援に駆けつけてくださった保護者の皆さまに対して挨拶する際に、キャプテンが「全力を尽くしたが勝つことができなかった。でも明日は絶対に勝って、必ず賞状を持ち帰る」と力強く語っていたことが印象に残りました。

 勝負事には勝者もあれば、敗者もあります。たとえ敗者となったとしてもタダで起き上がるのではなく、敗れたことから何かを掴んで成長につなげ、次こそは自分たちが勝者となるんだと強く心に誓うことができれば、必ず道は拓けるものです。サッカーは思い通りにいかないからこそ面白いスポーツなのです。本校イレブンには、強豪校ばかりがひしめく春の関東大会予選に向かうためにも、明日の3位決定戦でこの悔しい想いをリベンジし、笑顔で大会を終えてほしいと願います。

 本日も、ご多用の中、多くの保護者の皆さまにスタンドにてご声援を賜り、心より感謝申し上げます。残念ながら、本日は勝利でお応えすることができませんでしたが、皆さまのご声援が生徒たちを力強く後押ししていただけているものと感じております。生徒たちは、明日今大会最後の試合となる3位決定戦に臨みます。今後とも、変らぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。

 頑張れ、越南生!頑張れ、サッカー部!

いざ出陣、自らの力で未来を掴め(大学一般受験開幕)

 明日から2月を迎えます。巷では明日から全国の多くの大学で一般入試が本格的に始まります。「いよいよ」なのか「とうとう」なのかは人それぞれであると思いますが、心穏やかでない3年生も多いのではないでしょうか。

 本校からも、200人弱の3年生が一般受験に挑戦します。華やかな大学生活を夢に見つつも、現時点では何も成し遂げていないことや4月からの自分の生活に確固たる想像ができない状況に不安や恐怖を感じるのは、至極当然なことであると思います。

 本年度の大学受験者数は65万4000人と言われ、全国の高校生の約6割、埼玉県では約65%が大学に進学する中で、大学の定員充足率は59.2%であり、誰もが「行きたい」と思う大学に人気が集中する二極分化が加速している現状があります。

 本校の生徒たちがターゲットとしている多くの大学は、そうした大学のうち比較的志願者の多い大学が大半を占め、「難関大学」とされる大学に挑戦する生徒も多数います。こうした現状から考えても、自信を持って試験に向かうことは容易なことでないことは想像に難くないことであるとも思います。

 でも、心配することはありません。そうした狭き門とされる高倍率の大学を目指す生徒は、総じてみんな大きな不安を抱えているのです。また、簡単でないからこそ、誰もがその実現に闘志を燃やしているのです。

 そうした痺れるような緊張感を伴う勝負の行方を分けるのは、いつの時代も「平常心」なのであり、言い換えれば、押しつぶされそうな不安感や緊張感の中でも、持てる力を十分に発揮できたかどうかが分岐点となるのです。そしてこれは、皆さんが3年間情熱を傾け、青春を賭して取り組んできた部活動と全く同じ構図なのです。

 これまで3年間、真面目に、そして直向きに努力を重ねてきた皆さんなのだから、この難局を乗り越える力は、自分が思っている以上に身についているはずです。大切なのは、その力を余すことなくぶつけること。もしも会場で座席についても不安な気持ちに押しつぶされそうになったら、これまで皆さんを支えてくれた仲間たちや家族など大切な誰かの顔を思い浮かべてみてください。その誰かがきっと皆さんに勇気と自信を持たせてくれるはずです。

 自分の力を信じて、そして大切な誰かのために、強い想いを持って試験に挑んでください。そして最後の1秒まで諦めることなく全力を尽くしてください。苦しい時間のその先には、必ず光り輝く瞬間が待っているはずです。

 3学年の先生方や顧問の先生方とともに、皆さんが望む結果を手にできることを心から信じています。

 大丈夫、皆さんなら必ず成し遂げられるはずです。

 頑張れ、越南生!頑張れ、3年生!

素敵なお兄さん、お姉さんになりました(明正小学校との交流事業)

 本日1月27日(月)越谷市立明正小学校体育館において、本校3年生29人が明正小学校6年生の児童157人と英語を活用した交流事業を行いました。

 明正小学校との交流事業は以前も実施していましたが、コロナ禍によりここ数年中止となっていました。明正小学校と光陽中学校の校長先生に本校の学校評議員を務めていただいており、昨年6月の会議の際にお二人から交流事業についてご要望をいただいたことから、本日の実施となりました。

 光陽中学校との交流事業は先方の要望に応える形で、昨年12月以降に部活動同士の交流として実施しており、今回は明正小学校との交流事業を実施することとなりました。

 本事業実施に当たり、外国語科を中心に3年生に希望者を募ったところ、多くの生徒が手を挙げてくれ、そのうち本日の参加が可能な29名が小学生との交流事業に臨みました。

 今回の交流事業は、小学校からの要望もあり、小学校でも導入が始まった英語教育の一環として高校生とともに小学生が楽しく英語を学ぶというコンセプトのもと、本校ALTの派遣元であるハートコーポレーション様のご協力をいただき、4名のALTとともにゲームやダンスなどを通じて英語によるコミュニケーションを図りました。

 陽気で気さくなALTの進行のもと、8名から10名前後の小学生グループに本校生徒が2名ずつ配置され、それぞれがTeacher役となって小学生に対応しました。初めての先生役に最初は戸惑いを見せていた本校生徒たちですが、小学生の元気さや積極性に刺激を受け、アッという間にお兄さんお姉さんらしい頼もしい振る舞いになっていきました。

 最初は、小学生がタブレットで3枚のスライドを作って名前と好きなものなどの自己紹介をし、本校生徒がコメントすることから始まり、打ち解けてきたところで英語の曲に合わせてみんなでペンギンダンスを踊って盛り上がりました。そして、本日のメインであるスリーヒントクイズでは、高校生が答えにまつわる3つのヒントを英語で表現し、小学生が答えてポイントを競うというゲームで、どのグループも楽しそうに小学生との交流の時間を過ごしていました。小学校の4時間目の授業を活用して実施したため、45分間という限られた時間の中での交流となり、両者が楽しそうに過ごす時間もアッという間にエンディングとなってしまいました。

 今回明正小学校にお邪魔して感じたのは、小学生の英語理解力と想像力の高さで、高校生たちが話す英語をほとんどの小学生が理解しており、更に高校生が何を伝えようとしているのかを想像して答えるという場面が頻繁に見られました。明正小学校での英語教育の成果と小学生の学びに対する意欲的な姿勢を目の当たりにし、多忙を極める小学校の先生方のご指導の質の高さに頭の下がる思いでした。

 また、市内義務教育を所管する越谷市教育委員会の方も視察に訪れており、本校生徒たちの取組の様子を見ていただくことができました。

 普段接することの少ない小学生と過ごした時間は、本校生徒たちにとってもとても心温まる時間であり、人に対して優しい気持ちになれる時間でもあったのだと思います。また、「英語」というツールが高校生に年長者としての自覚を深め、本日の立派な対応につながったのだと思います。同時に、人を導くことの難しさも感じることができたのではないでしょうか。

 授業終了後は、先方の校長先生からもお褒めの言葉をいただき、生徒たちはちょっとした充実感や達成感を得られたようです。こうした経験は、本日参加してくれた皆さんにとって確実に豊かな心を育む財産となったはずです。やさしい気持ちで人のために何かをできる人間は、やがて多くの人から愛され、どんな人よりも多くの幸せを感じることができるのだと思います。本日の経験がまた一歩皆さんを成長させてくれたはずです。

 今後皆さんは、高校を卒業して、新たなステージで新たな挑戦を続けていくことになります。どのような道に進むにせよ、人と接するスキルがこの後の人生を大きく左右することは言うまでもありません。いつまでも本日のような優しい気持ちと笑顔で過ごしていける、そんな人生を送れることを心から願っています。

 頑張れ、越南生!

打楽器8重奏、吹奏楽部の挑戦(アンサンブルコンテスト西関東大会)

 本日1月26日(日)山梨県甲府市のYCC県民文化ホールにて第30回西関東アンサンブルコンテストが開催され、本校吹奏楽部の打楽器パートの部員8名が打楽器8重奏で出場しました。

 アンサンブルコンテストは通常の吹奏楽の大会とは異なり、同じ種別の楽器を奏でる数名の演奏スキルと織りなすアンサンブルの美しさを競うもので、いわば吹奏楽のベースとも言うべきパートごとの大会とされています。西関東大会は、埼玉県、群馬県、山梨県、新潟県の4県から推薦された精鋭25チームが参加し、金賞を受賞したチームのうち最も高評価を受けた2チームが3月に福井県で行われる第48回全日本アンサンブルコンテストへの出場権を獲得する規定となっています。

 本校吹奏楽部は11月に行われた県大会に金管楽器パートと打楽器パートの2チームが出場し、そのうち打楽器パートが金賞を受賞して埼玉県から10チームのみが出場できる西関東大会へと駒を進めていました。

 打楽器パート(パーカッション)は奏でる楽器の種類も多く、重低音から高音まで様々な音色を奏でることができますが、それ故にアンサンブルで美しい音色を奏でるのが非常に難しいパートでもあります。そんな打楽器パートで本校は難度が最も高い8重奏にチャレンジしました。

 年末のインフルエンザによる学級閉鎖やウィンターコンサートなどがあったため限られた練習時間の中で、部訓である「最高の音楽を全員で」を体現すべく8名が個々の演奏スキルを磨き、気持ちを合わせて美しいアンサンブルを作り上げてきました。

 本日の演奏順が午前中の早い時間であったため、前日から現地入りして調整し、早朝から音合わせをして会場入りしました。また、サポートメンバーたちが本日現地入りし、演奏メンバーと会場で合流して楽器の運搬など演奏メンバーがベストな演奏ができるようサポートしました。

 午前10時すぎに演奏順9番で本校打楽器8重奏の演奏が始まり、年末のウィンターコンサートで披露した「Gate to Heaven」を披露しました。この楽曲は、演奏の冒頭が重低音の大迫力から始まり、木琴と鉄琴の目にも止まらぬスピードのバチさばきが見どころで、パーカッション特有の体の芯まで響く音の波動が次々と迫りくる楽曲となっています。演奏のリズムが速いため8人がピッタリと息を合わせなければ美しいアンサンブルとならない難しい楽曲ですが、本校部員たちはものともせずに日頃の練習の成果を存分に発揮し、渾身の演奏を披露しました。

 午後からは職場・一般の部の演奏も行われ、すべてのチームの演奏が終了した後に結果が発表されましたが、本校打楽器8重奏はベストを尽くしたものの銀賞の受賞にとどまり、夢の全日本大会への出場は叶いませんでした。今大会では、金賞を獲得したチームがすべて埼玉県のチームであったこともあり、生徒たちは悔しい想いを感じていることと思います。しかし、結果が物語っているとおり、埼玉県のレベルは他県に比べて圧倒的に高く、そうした強豪ひしめく中で西関東大会のステージに立ったこと自体が素晴らしい成果であり、誇れるものでもあると言えます。もちろん生徒たちが目指しているのはその先にある全国大会の景色を見ることであり、決して満足することはできないのだと思いますが、このステージに立ったことを自信にして、悔しさを糧に次なる目標に向かってほしいと願います。

 本大会への出場にあたり、保護者の皆さまをはじめ、多くの関係の皆さまに格別のご支援を賜り、心より感謝申し上げます。今後とも、本校吹奏楽部の活動をあたたかく見守っていただくとともに、変わらぬご支援をいただければ幸甚に存じます。

 頑張れ、越南生!頑張れ、吹奏楽部!

イオンレイクタウンで3×3大会開催(女子バスケットボール部)

 本日1月25日(土)イオンレイクタウンKAZE光の広場にてバスケットボール3×3 U-18(18才以下) Ripple’s Challenge2025の1日目予選リーグが開催され、本校女子バスケットボール部が出場しました。

 Ripple’s Challenge2025は、昨年度行われた本校生徒と越谷市長との対談の中で、本校女子バスケットボール部員たちの想いを越谷市長に受け止めていただき、プロバスケットボールチーム越谷アルファーズの拠点でもある越谷市が国内最大級の集客力を誇るイオンレイクタウンKAZEとタッグを組んでバスケットを盛り上げようと企画していただいたイベントで、市内の高校で頑張る女子バスケットボール部員たちに活躍の場を提供し、その様子を広く一般の方々に知ってもらう狙いで開催が実現したものです。

 また、開催にあたり、イオンレイクタウンKAZEのご担当者様には、事前の打ち合わせで幾度となく本校にご来校いただくとともに、イオンレイクタウンを訪れる一般のお客様が最も多く通る一等地である光の広場に会場を設定していただくなど、格別のご配慮をいただき本日の開催となったものでもあります。

 大会には、本校のほか、市内に所在する高校にお声掛けし、趣旨に賛同いただいた越ヶ谷高校、越谷北高校、越谷西高校、越谷総合技術高校、叡明高校の6校が参加し、各校複数のチームを作ってリーグ戦を戦いました。

 3×3(スリーエックススリー)は、ストリートから派生してローカルルールで行われる3on3(スリーオンスリー)とは異なり、FIBA(国際バスケットボール連盟)による世界基準のルールが存在する競技で、パリオリンピックに採用された3人制バスケットボールの正式競技です。通常ゲームの1/4である10分1ゲームで勝敗を争い、得点も通常の1ゴールが1点、スリーポイントが2点で換算されます。4人1組のチームで、そのうち3人が出場し交代は自由、ショットクロックは12秒、相手からボールを奪ったら一度スリーポイントラインの外側にボールを運ばなければシュートできないルールとなっています。

 本校からは4チーム(越谷南TAKADO JAPAN、越谷南ワンダーランド石川、越谷南Grand Finale、越谷南Phoenix)が参加し、4チームずつ4ブロックに分けられたリーグ戦に1チームずつ出場しました。

 午前10時に始まった開会式では、多くのギャラリーが見守る中、本校キャプテンがこの大会の立役者である越谷市長に向かって力強く選手宣誓をして熱戦の火蓋が切られました。

 試合は、どのゲームも目まぐるしく攻守が入れ替わり、シュート場面も多く、スピーディーな展開が随所に見られ、見る側からすると手に汗握りっぱなしのとてもエキサイティングなシーンの連続でした。また、どの高校の選手たちもフェアプレーであるとともに常に全力で戦うその姿は、高校生らしく爽やかでもあり、選手たちを見つめる多くのギャラリーたちは、その直向きさに知らず知らずのうちに引き込まれて、ワンプレーごとに一喜一憂し、大きな歓声をあげ、手を叩きながら応援する人たちで会場が埋め尽くされていました。

 各校の選手たちも、普段の試合で応援していただくのは保護者の方々に限られていますが、本日はこの大会を目的とせずにたまたまイオンレイクタウンにお越しいただいた多くのお客様たちの前でプレーすることができ、更には声援までいただくという経験に、さながらプロ選手になったような気分でプレーできたことだと思います。会場で足を止めていただいた皆さまが作り上げるそうした雰囲気が選手たちを力強く後押しし、神業のように高確率でシュートを決める選手が現れるなど素晴らしいプレーが随所に見られ、会場は大盛り上がりでした。

 本校から出場した4チームは、大会ホスト校としてすべてのゲームでオフィシャルやボールパーソンなどを担当して大会運営に貢献するとともに、それぞれ出場したリーグ戦で好成績を残し、明日のトーナメント戦では上位枠に配される見込みとなりました。明日はノックアウト方式で順位が決まる痺れる試合が続きますが、1試合1試合全力で戦って頂点を目指すとともに、普段経験できない貴重な「見ていただける場」の雰囲気を存分に味わってほしいと願います。

 高校生たちにとっては、日常の部活動とは異なり、一般公開され多くの見ず知らずの方々が見守る中でプレーし、応援していただけたことは、日ごろから自分たちが情熱を持って取り組んでいることを自己肯定できる貴重な機会であり、掛け替えのない特別なシーンとして心に刻まれるとともに、人としても大きな成長につながる素晴らしい機会であるはずです。こうしたことは、学校の力だけでは成し遂げられないことでもあり、今回、頑張る高校生たちに対して他の高校では味わえない貴重な機会をご提供いただきました越谷市長様をはじめとする越谷市関係の皆さま、イオンレイクタウンKAZEスタッフの皆さま、そして本事業に賛同しご協力・ご協賛いただきました関係企業等の皆さまに心より深く感謝申し上げます。

 また、本日は多くの保護者の皆さまや本校生徒たちにご来場いただくとともに、ご声援いただき、感謝申し上げます。試合は明日がノックアウトラウンドとなります。更に白熱した好ゲームが展開されると思いますので、お時間の許す限りイオンレイクタウンKAZE光の広場にお越しいただき、ご声援をいただけますと幸甚に存じます。

 頑張れ、越南生!頑張れ、女子バスケットボール部!

保護者の皆さまと野球部の応援に感謝(サッカー部新人大会ベスト4進出)

 本日1月25日(土)本校第2グラウンドにて、サッカー東部地区新人大会の準々決勝が行われ、先週までに支部ベスト8に進出していた本校サッカー部がベスト4進出と関東大会県予選の出場権獲得を賭けて鷲宮高校と対戦しました。

 鷲宮高校は、本年度から越谷西高校サッカー部を県内強豪校として育て一時代を作り上げた東部地区を代表する名将を監督として配し、わずか半年足らずで戦う集団になってきたチームで、核となる選手のスキルは高く、チーム全員が労を惜しまず献身的にプレーするとても素晴らしいチームでした。

 試合は、本校野球部員が大声で校歌を歌ってピッチに立つ選手たちを鼓舞する中、午前10時に相手のキックオフで始まり、開始直後から積極性に勝る本校が相手陣内に押し込み、本校が先にペースを握る展開となりました。相手は、よく走り球際に厳しく、シンプルに跳ね返すスタイルで、本校は優勢にゲームを進めながらも、なかなかチャンスを作れない展開が続きました。

 試合が動いたのは前半10分頃で、ミドルゾーンでボールを不用意に失ったところからショートカウンターを受け、ペナルティエリア左を縦に抜け出されてシュートを打たれ、本校GK(ゴールキーパー)が一度はセービングしたものの、逆サイドにこぼれたボールに詰められて、ワンタッチで強烈なシュートを叩き込まれてしまいました。

 本校にとっては、今大会で初めてリードを許す形となり、追う展開から冷静さを欠いたミスが頻発し、相手の勢いを止められないまま時間ばかりが過ぎて、強いストレスを感じながら前半を終えることとなりました。

 ハーフタイムには、コーチや監督から様々な指摘や助言を受けるとともに、監督の「想定内だから慌てるな。ここからが勝負。漢になってこい」と檄を飛ばされ、再び闘志を漲らせてピッチに向かいました。

 後半は、開始直後から気持ちを前面に出す本校イレブンが次々と気迫のプレーでボールを奪って怒涛の攻撃を繰り返し、相手は堪らずクリアに徹する展開となりました。波状攻撃を見せる本校は、ファーサイドまで深く入れた右コーナーキックのこぼれ球を、ゴール正面から左隅に豪快に叩き込み、ついに同点に追いつきました。

 ゲームを振り出しに戻すこの同点ゴールでチームが一気に活気づき、野球部員たちの大声援にも背中を押され、完全にゲームを支配する展開の中から、同点弾同様に右コーナーキックから連続して奇麗にヘディングを合わせて2点を追加して、すがる相手を意気消沈させました。更に畳みかけるように攻撃は続き、敵陣でルーズボールを拾った直後に見事なスルーパスで本校エースが抜け出したところを、相手が背後からのタックルで倒してPK(ペナルティキック)を獲得しました。これを本校の精神的支柱でもあるディフェンスリーダーが冷静に決めてアッという間に4点目を奪って試合を決めました。

 その後、諦めずに粘る相手にミドルゾーンでボールを奪われ、縦1本のスルーパスから2点目を失いましたが、5分間確保されたアディショナルタイムも含めて最後まで闘志を持って闘い続けた本校イレブンが4対2で勝利を手にしました。

 本日手にした勝利の意味は大きく、春先に行われる関東大会県予選(県内上位32校のみが出場)に東部支部代表として出場を確定させるものとなりました。併せて、本日の勝利の結果、来週2月1日(土)にしらこばと運動公園陸上競技場で行われる準決勝への進出も決まりました。

 準決勝の舞台は夢に見た天然芝の競技場となります。対戦相手は、本日久喜北陽高校との激闘をPK戦で制した越谷西高校となりました。本日から1週間、戦術面での再確認とともにリカバリーやコンディショニングなどの「良い準備」を重ねて、素晴らしい環境で思い切り「南の風」を吹かしてほしいと願います。次の準決勝を制することができれば、東部支部から2チームしか出場することができない新人大会県大会への出場が決まります。強い想いを持って戦った先には、新人大会県大会が待っています。

 また、先週に続き、本日もたくさんの保護者の皆さまにご来校いただきますとともに、あたたかいご声援を賜り、心より感謝申し上げます。先制された前半はハラハラドキドキの連続でしたが、皆さまのご声援の力で、なんとか勝ち切り、関東大会予選の出場権を獲得することができました。次戦は2月1日(土)しらこばと運動公園会場で午前10時キックオフとなります。今後とも変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。

 頑張れ、越南生!頑張れ、サッカー部!

貫禄の地区優勝(男女バレーボール部東部地区新人大会)

 先週末の1月18日(土)と19日(日)の2日間にわたり、県民総合スポーツ大会兼高等学校男女バレーボール新人大会東部地区予選会が越谷北高校など複数の学校会場で開催されました。

 この大会は、地区予選を免除される全日本高等学校選手権大会県ベスト4進出チームを除くすべてのチームが参加する県新人大会の地区予選であり、東部地区からは男子9校、女子8校が県大会への出場権を獲得するレギュレーションとなっています。

 本校男子バレーボール部は、昨年行われたインターハイ予選で県3位と好成績を収めましたが、新チームで臨んだ全日本高等学校選手権大会では県ベスト4進出を逃してベスト8止まりであったため、今大会は第1シードとして地区大会に出場することとなりました。

 試合は1月18日(土)に越谷北高校体育館にて2回戦が行われ、その日の第1試合でフルセットの末に1回戦を勝ち上がった八潮南高校と対戦しました。本校は昨年のチームのような絶対エースはいないものの、その分チーム全員で拾って、繋いで、攻撃に転じる総合力を武器とするとともに、昨年から試合に出場していた2年生を中心に高レベルのスキルも強豪校としてのプライドも備えており、ミスはありながらも順当にストレートで勝利して準々決勝にコマを進めました。

 翌日の1月19日(日)に行われた準々決勝では、会場校である越谷北高校と対戦し、完全アウェーの洗礼を受ける中、雰囲気に呑まれずに着実にポイントを重ね、追いすがる相手を振り切ってストレート勝ちを収めました。

 2試合挟んで行われた準決勝は、第4シード校の春日部高校との対戦となりました。技術的には本校がやや有利ではあるものの、春日部高校は集中力も予測力も高く、粘り強いチームカラーが特徴の好チームで、白熱した試合展開となりましたが、最後は本校の地力が勝り25-21、25-23の僅差ではありましたがストレートで勝利して無事に決勝にコマを進めました。

 迎えた決勝戦では、近年バレーボールに力を入れる草加高校との対戦となりましたが、準決勝で厳しい試合を制したことから本校選手たちの心も整理され、気負うことなく実力を十分に発揮して25-15で第1セットを奪うと、続く第2セットも勢いそのままに25-21で制し、全試合失セットなしの完全制覇で見事に東部地区の頂点に立ち、優勝を果たしました。

 第1シードとして今大会に臨んだことを考えれば、チームにとって優勝は最低目標であったのかもしれませんが、公式戦の場で持てる力を発揮しながら勝利を重ねることは決して簡単なことではありません。そうした意味では、大会に臨むに当たり昨年のチームで手にした県3位チームとしてのプライドを持って「良い準備」を重ね、そのプライドに違わない「強い想い」をプレーに反映できたことが、結果として優勝に結びついたのだと思います。そうした強豪校が代々伝承する好循環を県大会でも発揮して、快進撃してくれることを期待したいと思います。

 一方、女子バレーボール部は、男子と同様に全日本高等学校選手権大会で県大会に進出しましたが、残念ながら1回戦で強豪の国際学院高校に惜敗し、地区予選からの出直しとなりました。女子の初戦は1月18日(土)に八潮高校で行われ、八潮高校と八潮南高校の合同チームとの対戦となりました。

 相手は合同チームながらも、指導者の情熱ある指導のもと、運動能力や技能の高い選手が揃っており、粘り強く拾って繋ぐバレーが身上の好チームでした。

 試合は第1セットから一進一退のゲームとなり、互いにミスした方がセットを失う流れの中で、本校選手たちはキャプテンを中心に声を出し合って戦いましたが、苦しい場面でのミスや相手の闘志あふれるプレーに押され、相手の粘りに屈する形で20-25で第1セットを奪われてしまいました。

 後がなくなった本校は、監督の指示をしっかりと共有し、気を引き締め直して第2セットに臨み、何とか試合の流れを引き戻そうと懸命にボールに喰らいつきましたが、最後まで相手のリズムを攻略することができず、22-25で第2セットも失ってゲームセットとなりました。

 今回の試合では、自分たちの積み上げてきた力を十分に発揮することができず、コートに立ったメンバーもバックアップメンバーも悔しい気持ちでいっぱいなのだと思いますが、敗れた試合には必ず修正すべき反省点があるはずで、そうした視点では学べることも多いはずです。

 また、皆さんがこれまで積み重ねてきた努力は決して間違ったものではなかったはずです。実際、私自身は、皆さんが日々必死な努力を重ねて真剣な表情で練習に取り組んでいる姿を幾度となく見てきました。今回は残念ながら望む結果を手にすることはできませんでしたが、積み重ねてきたことに対する成果を手にすることができる日が必ず来るはずです。この悔しさを糧にして、今まで以上に自分たちに厳しい目を向けながら、チーム全員で精進を重ね、次の大会で思い切り悔しさをぶつけてリベンジできれば良いのではないでしょうか。女子バレーボール部の皆さんには、いつもの明るい笑顔を忘れずに、次に向かってチャレンジしてほしいと願います。

 頑張れ、越南生!頑張れ、男女バレーボール部!

タフなゲームを制したイレブン(サッカー部新人大会2回戦)

 2日連続サッカー部の記事となりますが、本日1月19日(日)八潮南高校グラウンドにて、サッカー部の東部地区新人大会2回戦が行われ、応援に行ってきました。

 相手は、昨日行われた1回戦を1対0の完封で勝ち上がってきた八潮南高校となりました。八潮南高校は部員数こそ少ないものの、監督の熱心な指導のもとで、チーム全員で体を張って粘り強く守り、奪ったボールを丁寧につないでゴールを目指すシンプルなスタイルで、着実に力をつけているチームです。

 試合は午前10時に本校のキックオフで始まり、予想通りミドルゾーンでのボールの奪い合いとなりました。どちらのチームもボールをつなごうという意識は見られるものの、相手との距離が近く、1人剝がしたところで次の相手につかまってはね返されるというシーンの連続で、双方ともになかなか背後のスペースをつくことができない苦しい展開となりました。

 運動量の面で本校がやや優勢に試合を進めるものの、相手はGK(ゴールキーパー)の広い守備範囲や素晴らしいセービングと密集した守備陣形でのチャレンジ&カバーが的確で、シュートシーンまで持ち込めないまま試合が進む中、相手はシンプルにカウンターを狙って縦1本のロングフィードから、あわや失点というケースが何度かあり、ヒヤヒヤの展開となりました。

 本校選手たちも多くの時間を敵陣でプレーしながらも、状況判断ミスや雑なコントロールによって奪われるシーンが目立ち、攻めながらも決め手を欠く攻撃にストレスを感じたまま前半が終了しました。

 ハーフタイムには、コーチから「焦らずにもっとゲームを楽しもう」と助言があり、監督からは、優しくも厳しい檄とともに「GK以外の縦へのロングボールを恐れずに前に出よう」と具体的な指示があり、選手たちも気を引き締め直して後半のピッチに飛び出していきました。

 後半は開始直後から本校選手が指示通り前に出るプレーでゲームを支配し、怒涛の攻撃を仕掛けて幾度となくビッグチャンスを迎えますが、フィニッシュに精度を欠き、時間ばかりが過ぎていきました。相手もGKを中心に体を張った気迫のプレーを見せながら徐々に守りのリズムを掴んでいったためシンプルにはね返され、両者得点に至らないまま後半が終了して、延長戦にもつれ込む緊迫したゲームとなりました。

 一度ベンチサイドに戻った選手たちは、疲労回復のためのマッサージを受けながら、再度監督からの熱いメッセージを受け、憔悴しかけていたハートに再び炎を燃やし、ギラギラした目でピッチに出ていきました。

 延長戦に入っても、勝ちたい気持ちに勝る本校イレブンの攻撃の手は止まず、延長前半5分にミドルゾーンで奪ったボールを左サイドから展開し、逆サイドまで幅を使ったサイドチェンジで攻め上がり、最後はペナルティエリア右サイドからの折り返しにゴール正面からワンタッチで奇麗に合わせて待望の先制点を奪いました。

 その後も本校イレブンは守勢に回ることなく闘志を持って前に出て、相手の捨て身の反撃を着実にはね返し続けて試合終了のホイッスルを聞き、ウノゼロ(1対0)の僅差のゲームを制しました。

 試合は戦前の予想通りタフなゲームとなりましたが、ミスは目立ちながらも集中力を切らさずに走り切った本校イレブンが薄氷の想いの中で見事に勝利を収め、1月25日(土)に本校会場にて行われる準々決勝への挑戦権を獲得することができました。本日対戦した八潮南高校もGKを中心に個人スキルの高い選手も複数いて、集中を切らさずにチーム全員で戦う素晴らしいチームでした。

 選手たちは、縦へのパスをことごとくはね返され、スペースを取ることができなかった悔しさや、パスの繋ぎや守備のブロックが上手く機能しなかったことにストレスを感じていることだと思います。ただ、やはり公式戦とはそう言うもので、必死な者同士の対戦では思い通りにいかないことの方が圧倒的に多いのがサッカーというものなのです。

 大いに反省することは必要であると思いますが、凹む必要は微塵もありません。ベンチメンバーを含めた選手同士でポジショニングや距離感、タイミングやコーチングの仕方などについて意見をぶつけ合って、チームメイト全員で次のゲームに向けた「良い準備」を重ねてほしいと願います。

 次は目標の関東大会予選出場権を賭けた大一番となります。相手もこれまで以上に手ごわい相手となるはずです。臆することなく全力で立ち向かえば、きっと道は拓けると信じています。

 また、昨日に引き続き、本日もたくさんの保護者の皆さまに会場にてご声援を賜り、心より感謝申し上げます。準々決勝は1月25日(土)本校グラウンドにて10時キックオフ、対戦相手は開智未来高校と鷲宮高校の勝者となります。ピッチに立った選手はもとより、ベンチメンバーも含めすべての部員が心を一つにして次なる戦いに挑みますので、今後とも変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。

 頑張れ、越南生!頑張れ、サッカー部!

チーム力で手にした勝利(サッカー部新人大会)

 本日1月18日(土)本校グラウンドにてサッカー部の東部支部新人大会1回戦が開催されました。

 サッカーの新人大会は東西南北の各支部ごとに予選が行われ、各支部の上位校が本年度新人大会県大会及び令和7年度関東大会県予選の出場権を獲得するレギュレーションとなっています。東部支部では、上位2チームに新人大会県大会への、上位6チームに関東大会予選への出場権が与えられることとなっています。

 我が国では、戦後の復興に伴う高度経済成長やテレビの普及により様々なスポーツの裾野が広がる中、昭和の時代のスポーツといえば野球1強で、ほとんどの子供がプロ野球選手に憧れて野球に勤しんでいましたが、1993年にJリーグが開幕してサッカーがプロ化すると徐々にサッカー人気が高まり、程なくして競技人口では野球を抜きサッカーが最も多くなりました。

 世界の多くの国でサッカーが国民的スポーツとして位置付けられていることを考えれば、ボールひとつあればいつでもどこでも楽しめるサッカーの普及は自然なことであったのかもしれません。

 ただ、どのスポーツにおいても真の意味での普及のためにはトップカテゴリーの「プロ化」が最大の要因であり、将来的にスポーツを生業として人生を設計できる希望こそが、子供たちに「夢」を与え、競技人口の裾野を拡大することにつながることは必須の条件であると言えます。近年ではサッカーのプロ化を手本として、バスケットボールやバレーボール、ラグビー、卓球などがプロ化したことで爆発的な人気となっているのがその好事例であると言えます。

 一方で、加速度的に進む少子化と幼少期世代のスポーツ離れに加え、人工芝などのプレー環境やリーグ戦導入に伴うレベルカテゴリーの分断、公式戦へのシードの優遇などにより、高校年代では国内どの地域においても各校の部員数が二極化していることが大きな影となっていることも事実です。

 その結果、財力や柔軟な入試制度により部活動に力を入れる私立高校に部員が集中して公立高校では部員が集まりにくい状況が顕著となり、競技人口が最も多いサッカーにおいても部員不足により他校との合同チームを構成して出場せざるを得ない学校が急激に増加している現状があります。他の競技においては更に顕著な傾向が強く、どの競技においても大会への参加校数は年々減少の一途を辿っており、スポーツに情熱を持って「夢」を追いかける中高生世代が希望を持って挑戦できる「活躍の場」が減少している実情があります。そうした厳しい環境の中で、本校はサッカー部に限らずほとんどの部活動で情熱を持った生徒たちが多く集い、「夢」を追いかける生徒たちの「活躍の場」が確保されているのが「文武両道」を高いレベルで実現している本校の強みです。

 本校入学までのカテゴリーでサッカーと出会い、サッカーの魅力に夢中になっている本校サッカー部員たちの初戦は午前10時キックオフで吉川美南高校と松栄学園高校の合同チームとの対戦となりました。

 相手は合同チームながらも個々のポテンシャルは十分に備えており、指導者の指示のもと熱いハートを持って真摯に戦う好チームでした。試合は本校のキックオフで始まり、開始直後から激しいボールの奪い合いとなりましたが、やや優勢にゲームを進めた本校が、前半5分に左サイドから展開してゴール前に折り返し、こぼれ球を押し込んで先制しました。その後は双方譲らない展開が続きましたが、前半35分に再び左サイドを突破して入れたクロスをバイタルエリアで繋ぎ、ゴール正面から豪快に蹴り込んで2点目を奪いました。

 ハーフタイムには、監督やコーチからポジショニングや状況判断について細かく指示があり、気持ちを引き締め直して後半に臨みましたが、迎えた後半5分に不用意なミスからボールを失い30mのミドルシュートを豪快に決められて1点差に迫られました。

 ここから相手が一気に勢い付く中で本校の選手たちの冷静さを欠いたミスも重なり、互角の展開となりましたが、走力や集中力に勝る本校が徐々に落ち着きを取り戻すと、サイドに展開しながら敵陣に攻め込む展開が増えてきました。

 迎えた後半25分に左サイドからの折り返しをゴール正面から豪快に突き刺し3点目を奪うと、勢いそのままに、その直後にも左右に大きく展開する中でペナルティエリア内の混戦で体を張ってボールを拾い、最後はゴール正面からネットを揺らして4点目をゲットしました。

 その後は、双方選手交代を重ねてフレッシュなメンバーを投入しながら局面の打開を目指しますが、落ち着いてポゼッションする場面が減少して大味な展開となり、両者決め手を欠いたままタイムアップの笛を聞きました。

 結果的には4対1での勝利を掴みましたが、選手たちは日頃の成果を出し切れなかった悔しさが残った様子で、勝利の喜びを感じながらもゲームを振り返り反省を口にする姿がありました。

 ピッチに立った選手としては十分な満足感は得られなかったのかもしれませんが、そもそも公式戦とはそう言うもので、相手も普段とは違った必死な気持ちで挑んでくるため、練習やトレーニングマッチでできたことのうち、公式戦でできることはほんの一部であることが当たり前なのです。公式戦で通用した技術や戦術が本物の実力なのであり、だからこそ普段から公式戦と同じような意識や強度でトレーニングすることが求められるのです。先日の全国高校サッカー選手権大会で決勝に進んだ流通経済大学付属柏高校の選手が「どんな試合より部内の紅白戦が一番激しい」とコメントしていましたが、常勝軍団となるためには、そうした日常の熾烈な切磋琢磨が重要であることは、今も昔も変わらない普遍的なセオリーであると言えます。

 反省点はありつつも、1回戦を無事に勝利した本校イレブンは、明日1月19日(日)東部地区ベスト8を賭けて2回戦に臨みます。24時間後にはピッチに立つことを意識し、リカバリーとコンディショニングに努めて心身ともにリフレッシュして明日のゲームに臨んでほしいと願います。

 明日の試合は八潮南高校の会場で本日と同じ10時キックオフとなります。対戦相手は本日行われている八潮南高校と合同③(白岡、幸手桜、蓮田松韻)の勝者となります。

 また、本日は多くの保護者の皆さまにご来校いただくとともに、選手たちに熱いご声援を賜り、誠にありがとうございました。皆さまの後押しのお陰で無事勝利を収め、明日の試合に臨むことができました。重ねて感謝申し上げますとともに、明日以降も、ぜひ会場にてご声援を賜りますようお願い申し上げます。

 頑張れ、越南生!頑張れ、サッカー部!

自分を信じろ。結果は必ずついてくる。(共通テストに挑む3年生諸君へ)

 今週末の1月18日(土)と19日(日)の2日間にわたり、大学一般受験の本番となる大学入学共通テストが全国各地で一斉に行われます。これに伴い、本校3年生は本日1月14日(火)から午前授業となり、午後は入試に向けた準備に集中する時間となりました。きっと、多くの3年生が共テや個別入試に向けてラストスパートをかけていることでしょう。

 本年度の高校3年生は高校で学ぶ学習指導要領においても新課程が施行された年代であり、これまで知識力中心であった出題傾向から、読解力、分析力、思考力、表現力など多様な観点を踏まえた出題へと大きな変更がなされました。加えて教科情報が出題科目に追加され、5教科7科目から6教科8科目へと受験生の負担が増す改革元年となります。

 こうした学習指導要領の改訂や大学共通テストの変更は、本校が読解力向上のために「PISAタイム」に取り組んでいるのと同じように、OECD(経済協力開発機構)の示す学習到達度調査の結果をもとにした日本の児童生徒の学力における国際競争力の向上を目的としています。

 実際に生徒が受験する科目数は、受験する大学や学部・学科等によって差があるとともに、2月以降には各大学の個別試験も課されることとなりますが、ほとんどの大学が共通テスト受験を課していることを踏まえれば、やはり受験生にとっては最初の難関であり、このテストの出来によって受験先の再検討が迫られることになるのだと言えます。

 3年生の皆さんは、共通テスト本番を今週末に控え、言いようのない不安と恐怖を感じている生徒がたくさんいるのではないでしょうか。人生を賭けた一発勝負となる大学入試の合否でこの先の人生の方向性が決まると捉えれば、当然そうした不安や恐怖に押しつぶされそうになるのは無理もありません。

 でも、大丈夫です。そう思っているのは決してあなただけではありません。目指す大学の学部・学科や難易度等に関わらず、試験当日に会場で顔を合わすであろうすべての受験生が、今、あなたと同じように大きな不安と恐怖を感じているはずです。

 条件は、みな同じです。戦うのは周りの誰かではなく、自分自身。あとは持てる力をすべて出し切れた者が、望む結果を手にすることができるのだということです。

 共通テストは、皆さんにとっては今後の人生を左右する大きな勝負なのでしょう。だとすれば、勝負事は昔から、「『良い準備をした者』と『想いの強い者』が最後に勝つ」と決まっているのです。皆さんは、今日まで自分ができる最善の準備はしてきたはずです。これからできる準備は、心と身体のコンディションを整えて、試験会場に無事に辿りつくこと。そして、座席に座ったら「最後に勝つのは俺だ!」と信じて、熱い心で、そして冷静に問題に向き合うこと。

 大丈夫、今まで頑張ってきた皆さんなら、きっとベストを尽くせるはず。そして「南の風」がそっと皆さんの背中を押してくれるはずです。

 全力でチェレンジした先には、きっと素晴らしい結果が待っています。自分の力を信じ、自信を持って、持てる力を存分に発揮してきてください。

 なお、1,2年生は、共通テストの日を1年後2年後に控え、1月18日(土)にプレ共通テストとなる総合学力模試を受験します。1,2年生も来るべき勝負の日に備えて、自分の現在位置をしっかりと確認し、良い準備を重ねてほしいと願います。

 頑張れ、越南生!頑張れ、3年生!

「良い準備」と「想いの強さ」(サッカー部トレーニングマッチ)

 本日1月12日(日)雲に覆われ寒さの厳しい本校グラウンドでは、東部支部新人大会を1週間後に控えたサッカー部が、大会前最後のトレーニングマッチを実施しました。

 サッカー部の公式戦は、年間を通じて行われるリーグ戦の他に、インターハイ予選、全国高校サッカー選手権大会予選、そして新人大会の3つの大会で構成されています。この他、新人大会支部予選のシード校を決めるための支部大会と新人大会の上位校のみが出場できる関東大会予選の2つの大会が公式戦として位置付けられています。

 本校は、新チームとなって初めての大会となる11月の東部支部大会で3戦全勝したことで、今回行われる東部支部新人大会はシード権を持って出場することとなります。

 昨今の高等学校スポーツは、教職員の働き方改革に伴う部活動の在り方の見直しや地域移行に加え、コロナ禍による活動制限が重くのしかかり、特に公立高校ではそうした国の意向が大きな影響を及ぼしている現状があります。一方で、公立高校に比べると国や県の制約を受けにくい私立高校が、充実した施設設備や柔軟な入試制度を活用して台頭し、あらゆる競技で優位な立場にいる傾向が強くなっています。

 こうした中で、本校をはじめとする公立高等学校の役割は、チャンピオンシップスポーツであるからこそ勝利を追求することはもちろんですが、同時にスポーツの本質である競技の特性に触れながらスキルアップを目指し、生涯にわたって楽しむ素地を育むことや、スポーツを通じて自己肯定感を高め、健全で豊かな人格の育成を目指すことであると言えます。

 本校の目指す「高いレベルでの文武両道」による自己実現は、まさにそうした公立高等学校の在り方を具現化するものであり、引退後の人生を豊かなものにするためにも、部活動だけに偏らない全人教育を目指すものでもあります。

 本日は、大会前の最後のチーム戦術の確認の場として、南部地区の川口北高校とのトレーニングマッチに臨みました。対戦相手となった川口北高校は本校と創立年度を共にし、同じように「文武両道」による人格の育成を軸とする学校で、校風や生徒たちの様子など本校と似たような傾向が強く、どちらの選手も素直で真面目であり、直向きに努力するチームカラーが特徴のチーム同士の対戦となりました。

 試合は、前述のとおり同じようなチームカラーであるが故に、目指している戦い方も重なるものがあり、お互いに気持ちのこもった気迫あるプレーの連続となりました。ただ、グループ戦術の浸透レベルや個々の技術レベルでは、僅かに相手が上回っており、セカンドボールの回収率や各エリアでのポゼッション率は相手に一日の長があり、本校にとっては劣勢な試合展開となりました。

 相手が大切にボールを保持し、ショートパスをシンプルにつないで打開を図る展開が多くみられる中、本校は守備のブロックを形成してボールの奪いどころを絞って対応を試みましたが、相手の推進力を止めることができずに2失点し、大会前最後の試合を勝利で飾ることはできませんでした。

 試合後には、公式戦を想定してPK戦(ペナルティ・キック)を行いました。PK戦は相手の心理に読み勝つ力と、平常心で正確にコントロールする力の戦いですが、実戦さながらの緊張感の中、本校のGK(ゴールキーパー)が2本のスーパーセーブを見せ、見事に6-5で勝利しました。

 第2試合では、分析班の生徒を中心に戦術の確認を行い、第1試合でのビハインドを取り返すべく試合に臨みましたが、相手も集中力の高いクレバーなチームで、1試合目同様に一進一退の攻防となりました。前半左サイドの展開からボールがつながり、ペナルティアリア付近の左45度からのミドルシュートが決まり先制しましたが、自陣ペナルティーエリア内でのGKと相手との交錯からのこぼれ球を押し込まれ、同点のままハーフタイムを迎えました。

 トップチーム同士のゲームでは、残念ながら勝利を手にして気持ちよく大会に向かうというプランは崩れたものの、逆に自分たちの修正すべき点や戦術面での綻びなどを再確認する良い機会となったのではないでしょうか。また、PK戦ではGKの大活躍など、プレッシャーのかかる実戦の中で結果を残したことは、多くの選手の自信につながったのではないでしょうか。

 東部支部新人大会では、上位2チームに県大会への、上位6チームに関東大会予選への出場権が与えられます。まずは1戦1戦集中してチーム全員が一つとなって勝利を目指すことを大切にし、結果的に関東大会予選出場権の獲得につながれば良いのではないかと思います。そうした積み重ねの先に県大会出場などの未来が待っているのだと思います。

 部員たちには、日頃から自分たちが熱い想いを持って取り組んでいることにプライドを持ち、そして監督やコーチからどのようなことを求められているのかを再確認して、大会までのあと1週間「良い準備」を重ね、「強い想い」を持って大会に臨んで大きな「南の風」を吹かしてきてほしいと願います。

 本校の1回戦は1月18日(土)の本校第2グラウンドにおいて午前10時にキックオフとなります。対戦相手は吉川美南高校と松栄学園高校の合同チームとなっています。保護者の皆さまをはじめ、お時間の許す方は、ぜひ会場にて部員たちに熱い声援をいただけますようお願い申し上げます。

 頑張れ、越南生!頑張れ、サッカー部!

受検生と保護者の皆さまへ

 昨日1月9日(木)に県内中学3年生の12月15日時点での進路希望状況調査の結果が発表され、本日1月10日(金)の新聞紙面にて報道がなされました。

 校長といたしましては、本校を第1志望校とする受検生の状況は、とても気になっておりましたが、おかげさまで多くの受検生の皆さんから第1志望校として希望していただき、安堵するとともに、希望していただいた受検生の皆さんの未来を充実したものにするべく、より一層学びの環境を整えなければならないと、決意を新たにしたところでございます。

 併せて、本校を希望される受検生はもとより、すべての受検生の皆さんには、それぞれの希望が叶うよう応援していますので、最後まで諦めることなく、自分の力を信じてベストを尽くしてほしいと願っています。

 また、今回発表となった各校の倍率などを見て、不安な気持ちを抱いている受検生もたくさんいるのではないでしょうか。特に本校の場合は、多くの皆さんに希望していただいたおかげで高い倍率をいただくこととなりました。例年の状況を踏まえると、実際の出願時には、もう少し落ち着いた状況となることが見込まれますが、自分の人生を賭した高校受検ですから、誰もが不安な気持ちになることは当たり前のことであると思います。

 ただ、一つはっきりしていることは、「最終的に皆さんが決断して入学した学校で皆さんは高校3年間を過ごすことになる」ということです。

 学校説明会の場でもお話ししましたが、高等学校は中学校と違い、それぞれが特色ある教育活動に取り組んでいます。言い換えれば、学校によって、生徒に対して提供される教育内容や求められる理想像が異なるということです。だからこそ、自身が考える「夢」や「目標」に情熱を持ってチャレンジするためには、皆さんが抱く未来への想いと、入学する高校の校風や教育方針、学びの環境などがマッチしていることが大切な条件となるのではないでしょうか。

 本校の校長としては、すべての受検生が希望する進路を実現できることを心から願っていますが、一方で各受検生にはそれぞれが抱える様々な事情があることも十分承知しています。だからこそ、保護者の方やご家族の皆さん、中学校の先生方などと十分に検討を重ねた上で、最終的には自分自身が納得できる志望校を選んでほしいと願っています。

 今後、志望校の最終決定の時期を迎えますが、どの高校を志望校とするにせよ、春から新生活をスタートさせる学校が、可能な限り皆さんが「夢」や「目標」の実現にチャレンジできる環境であることを願っています。そして、越谷南高校は、そうした環境をしっかりと整え、本校を第1志望校とする皆さんの高校生活を全力で支えていく準備ができています。最終的に皆さんが決断した志望校が越谷南高校であることを心から期待しています。

 「南の風」の一員として、一緒に「夢」の実現に挑戦しましょう。

 頑張れ、受検生!

年始早々の向かい風を乗り越えて(始業式)

 本日1月8日(水)2025年初の登校日となり、生徒たちが爽やかな笑顔とともに元気な姿で登校してきました。

 ところが、私が今朝出勤すると、校内が全館停電しており、原因も復旧の目途も不明であるとのことでした。急遽本日と万が一復旧しなかった場合の明日以降の日程や生徒対応などについて教職員に指示するとともに、業者への対応を依頼し、突然のアゲインスト(向かい風)の中であわただしい初日のスタートとなりました。

 生徒たちも、教室の電気もストーブも点かずチャイムも鳴らないなど異変を感じる中での始業式となりましたが、教職員以上に生徒たちは落ち着いており、当初の予定のとおり体育館において、予備バッテリーを使ってスライド投影をしながら始業式を実施しました。

 始業式の講話では、生徒たちに対して、年始に当たり自分が決意した新たな目標を達成するための「あたりまえ」の捉え方について大谷翔平選手や北口榛花選手の事例を踏まえてお話ししました。お話した内容の要点は以下のとおりです。

①   何事もスキルアップを果たし、望む結果を手にするためには、それ相応の鍛錬を可能とする環境に身を置き、それ相応の犠牲を払うことが必要であり、それを「あたりまえ」だと感じることができることが重要であること。

②   「あたりまえ」とすべき取組のレベルは、毎日のルーティンにできるレベルから始め、PDCAサイクルを回しながら徐々にレベルアップを目指すこと。

③   自己評価は、取り組んだ「時間や分量」ではなく「何ができるようになったか」にコミットすること。

④   自らに課す「あたりまえ」は、自らの意志で決めるものであるとともに、その目的は自分自身のためではなく大切な誰かのためであるべきであり、「なぜそれに取り組むのか」という目的をはっきりとさせること。

⑤   個々が「あたりまえ」とする価値観やレベルは異なるが、礼儀正しくきちんとした挨拶ができることがとても素晴らしい越南生の「あたりまえ」のレベルであるように、すべての越南生が「南の風」の一員であることにプライドを持って、越南スタンダードである「あたりまえ」のレベルを高め合い、競い合って「なりたい自分」の実現を目指すこと。

 生徒たちは、照明の点かない薄暗い体育館の中で、しっかりと顔を上げ、スライドに投影される画面と講話の内容を目と耳に焼き付けていました。そうした純粋な生徒たちの姿を目の当たりにして、改めて教職員が一丸となって全力で生徒たちの自己実現を支えていかなければならないと再確認したところでございます。

 校長講話の後には教頭から停電に関する状況と今後の見通しについての説明があり、万が一今日中に復旧のめどが立たない場合、水道が止まりトイレの確保ができないため、臨時休校の可能性もありうることと、今後の学校からの連絡を確認するよう指示しましたが、その後、業者による対応も迅速に行っていただくことができ、午前中のうちに修繕が終了し、無事に全面復旧を果たしました。

 生徒の皆さん並びに保護者の皆さまには、年始早々ご心配をおかけすることとなり心よりお詫び申し上げます。明日以降は、予定どおりの通常日程となりますので、併せてご報告いたします。

 頑張れ、越南生!

世界へ羽ばたく第一歩(外国語科1年生TGG体験)

 新春を迎え、いよいよ本校の2025年の教育活動が本格的に始動しました。

 3学期の始業式を翌日に控え、冬季休業期間の最終日となる本日1月7日(火)、本校外国語科1年生の生徒たちが、TGG(Tokyo Global Gateway)で一足早い語学研修に挑戦しました。

 TGGは、グローバル社会で活躍するための第一歩として、また海外研修の代替学習プランや国内での簡易留学体験の場として東京都教育委員会と株式会社TOKYO GLOBAL GATEWAYが設立した体験型英語学習施設で、日常から離れ、海外をイメージして作られた非日常の設定の中でグローバルな世界感を体験し、効果的に英語学習に取り組める施設です。

 近年グローバル化が加速度的に進み、国内においても外国語での対応の必要性が急激に高まる中、これまで国内で英語漬けの体験学習ができる場所は、福島県にあるBritish Hillsに限られており、気軽に英語三昧の学習プログラムを体験できる施設は他にはありませんでした。

 そうした中、東京都のお台場という好立地(多くの生徒が幼少時代に行ったであろう日本科学未来館の隣)に、日帰りで英語漬けの学習が体験できる研修施設として都内の中高生向けに設立したのがTGGで、近県の国際理解教育に力を入れる学校の多くが体験学習を実施する英語学習施設となっています。

 施設内は、アトラクションエリアとアクティブイマージョンエリアで構成され、アトラクションエリアはホテル、エアポート、トラベル、キャンパスの4つのゾーンに区分されています。また、アクティブイマージョンエリアでは専門的なスタジオやブース、多目的な部屋などが多数設置され、各エリア・ゾーンごとに多彩なシチュエーションのプログラムが用意されており、端的に表現するなら、学生向け英語版キッザニアのように、海外で遭遇するであろう様々な体験をALL ENGLISHで行うことを軸とした英語学習プログラムとなっています。

 本校の生徒たちは、定刻の午前8時40分に現地施設前への集合を完了。担任から簡単なレクチャーを受けたあと、各班に1名ずつ配置された外国人スタッフが登場し、30分程度のアイスブレイクで生徒たちと一気に打ち解け、その後班ごとに設定された様々なプログラム会場に意気揚々と散っていきました。

 午前中のプログラムはエアポートゾーンでの飛行機搭乗体験、空港ショップでの買い物体験、レストランでの食事注文体験とメディアラボでのニュース番組の制作体験となりました。ニュース番組の制作体験では、班員全員がキャスターやレポーター、制作スタッフなどの役割を持ち、チームで1つの番組を制作して実際に放送映像として鑑賞しました。

 各プログラムでは、すべての生徒に個別のミッションが与えられ、生徒たちはそのミッションのクリアを目指してゲーム感覚で楽しみながら取り組めるのが大きな特徴です。

 昼食を挟んだ午後からは、アクティブイマージョンエリアでのプログラムとなり、無人島に漂着したシチュエーションで生き延びるためのサバイバル術の体験と、英語で役を演じる演劇に挑戦しました。

 サバイバル術では火起こしや飲み水の確保、寝床や生活拠点づくりに必要な紐結びなどについて、どうすれば上手くいくのかを班で協力して考えながら最適解を探していきました。英語劇では、人前で英語で演じることへの壁を取り除き、ペアでの寸劇を全員の前で披露することにトライしました。

 こういったプログラムでは、多くの生徒が受け身な活動となってしまうケースが多いのですが、そうした心配は全く不要だったようで、さすが外国語科の生徒たちだけあって、どの生徒も積極的に活動し、一言も日本語を聞かないまますべてのプログラムが終了しました。

 特に感心したのは、殆どの生徒が笑顔に溢れ、楽しみながら積極的にプログラムに参加していたこと。劣等感や羞恥心なるものは微塵も感じさせず、皆英語でのやり取りに何の違和感もなく没入し、本当に外国に居るのではないかと錯覚するようなパフォーマンスを見せてくれたことです。

 もちろんプログラムをコーディネートし、体験活動をリードしてくださった外国人スタッフの素晴らしいサポートが生徒たちの支えとなったことは言うまでもありませんが、それ以上に生徒たちのハイレベルなパフォーマンスに改めて感心するとともに、近い将来、実際に日本を飛び出して様々な国で実体験をしてほしいと強く感じました。

 技術革新によるアナログからデジタルへの変化と同様に、近年私たちの生活を取り巻く環境は大きく変化しています。社会構造のグローバル化はその最たるものであり、インバウンドの拡大とともに、現代の若者たちは、今後どのような生活をしても外国人との対応を避けて通ることができなくなる時代が、近い将来必ずやってきます。そうしたグローバル社会の中で「なりたい自分」を実現し、有意義な人生を送るための第一歩として、本日のプログラムは、貴重な体験となったはずです。

 本日、生徒たちをサポートしてくださったTGGのスタッフの皆さまに心より感謝申し上げますとともに、生徒たちには、本日見せてくれたパフォーマンスのように「自分が将来活躍すべきステージは国内だけではない」という広い視野と意識を持って、自身の将来の姿を想像してほしいと願います。

 頑張れ、越南生!頑張れ、外国語科!

 

2025年も皆さまとともに(投稿初め)

 本日1月1日(水)より2025年が始まりました。

 日頃より、本校の教育諸活動に対しまして、格別のご理解、ご協力、そしてご支援を賜っております皆さまに、謹んで新年のお慶びを申し上げます。

 本校は、開校以来これまで50年余りにわたり「文武両道、知・徳・体」を校訓に掲げ、学習活動及び部活動の両面に高い志を持って、全力で挑戦することを通じて自己実現を果たすことを目指す生徒の育成に取り組んでまいりました。

 かつて、レイクタウンという地名も駅もなく、学校の周辺には畑しかなかった昭和の時代から、平成、令和へと移り行く中で、それぞれの時代の生徒たちや保護者の方々、そして教職員の皆さまが、校訓の実現のために想いを一つにして、ブレずに地道な努力を積み重ねてきたことが、本校の素晴らしい伝統となり、魅力ある校風となって、現在の姿があるのだと考えております。

 そして、そうした皆さまが、長きにわたり妥協せずに高みを目指し続けてきたからこそ、「文武両道」を高いレベルで実現できる県内でも有数の学校として、様々な方面から確固たる評価をいただけていているのだと考えております。

 新年を迎えるにあたり、校長といたしましては、これまで本校の伝統を築いてこられた皆さまの意思をしっかりと引き継ぎ、この素晴らしい伝統を更に輝かせ、他校には真似のできない特色ある学校づくりに邁進してまいります。

 また、在校生や今後入学してくる生徒たちが、青春を賭して全力で「夢」の実現に向かい、自己肯定感を高めながら充実した学校生活を過ごせるよう、教職員一丸となって全力で支えていかなければならないと決意を新たにしたところでございます。

 国では、学校の教育活動から部活動が切り離され、地域移行する方向で施策が検討されており、義務教育諸学校では、既にそうした動きが進んでいる現状があります。高等学校においてもこうした動きは例外ではなく、近い将来そうした風潮が高等学校教育にも強まっていくことが予想されます。

 しかし一方で、部活動は学校における「教育活動の一環としての部活動」であるからこそ意義があることでもあり、単に「興味ある活動に取り組む場」ではなく、「部活動を通じた豊かな人間形成の場」なのであり、上達することを主たる目的とする地域クラブ活動とは一線を画した、学校の教育活動全般を踏まえた上での活動だからこそ、偏りのない真の人格形成につながっていることも事実です。

 本校では、生徒や保護者の皆さまのニーズを十分に受け止めた上で、世の中の流れを理解しつつも、社会の変化に柔軟に対応しながら、本校が大切にしてきた教育理念(文武両道を通じた人間形成)をブレることなく貫き通してまいります。

 つきましては、保護者の皆さまにおかれましては、改めてこれまでのご理解、ご協力に感謝申し上げますとともに、本年も変わらぬご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

 本年が、皆さまにとって幸多き年となりますことを、ご祈念申し上げます。

 

 埼玉県立越谷南高等学校長 相原 博和

【校長室】1年の感謝を込めて(投稿納め)

 本日12月27日(金)大人の社会では、全国的に仕事納めとなる本日、学校におきましても教職員の仕事納めを迎えることとなりました。

 年の瀬を迎えるに当たり、日頃より、本校の教育諸活動に対しまして格別のご理解、ご協力、そしてご支援を賜っております保護者の皆さま、関係の皆さまに、本年の教育活動が無事に終了しますことをご報告いたしますとともに、今年1年のご厚情に心より深く感謝申し上げます。

 また、たくさんの方々が本校のホームページ及び各種ブログなどに関心を持ち、活躍する生徒たちの様子をはじめ、学校から発信する様々な情報をご覧いただき、重ねて感謝申し上げます。

 本校は、ご案内のとおり「文武両道」を校訓に掲げ、進学を中心とした学習面での自己実現と、部活動を中心とした人格形成面での自己実現を、共に高いレベルで実現することを追求する生徒の育成に取り組んでおり、実際に、多くの生徒たちが「自走」しながら、「勉学」と「部活動」の「二兎を追う」学校生活に、誇りと情熱を持って取り組んでいる姿があります。

 そうした生徒たちの中には、部活動に情熱を注ぎながらも難関大学への進学を実現したり、可処分時間を有効活用して勉学に励みつつ、部活動で全国大会や関東大会などのハイレベルなステージで輝きを見せる生徒たちもたくさん見られました。

 また、高いレベルでの自己実現を目指しながらも、わずかに目指す目標を手にできなかった生徒たちも、一様に本校での学校生活や部活動においての自分自身の成長に手ごたえを感じるとともに、高い自己肯定感を持ちながら日々の生活を送れていると感じています。

 校内の至るところで見られる生徒たちの活気ある声やエネルギッシュに活動する姿、キラキラと輝く笑顔を見るたびに、そうした生徒たちの心の内を垣間見ることができています。

 こうした生徒たちの姿は、生徒たち自身の学校生活に対するモチベーションと自己実現に対する高い意識レベル、そして様々な助言を素直に受け入れながら、真摯に努力を積み重ねられる人柄によるところが大きいことは言うまでもありませんが、それをあたたかく見守り、苦しい時や躓いた時にそっと手を差し伸べ、優しく背中を押してくださる保護者の皆さまをはじめとしたご家族の皆さま、そして、部活動などでお世話になっている関係の皆さまや本校の教育諸活動を快く受け入れてくださる地域の皆さまの存在なしには、生徒たちがこのような充実した学校生活を送ることはできないと考えております。

 校長といたしましては、そうした生徒たちの姿を見るたびに、生徒たちが心に秘める「なりたい自分」を実現させるべく、教職員一丸となって活動を支えるとともに、より良い学びの場を提供していかなければならないと、決意を新たにしているところでございます。

 一方で、生徒たちには、新年を迎えるに当たり、現在の自分に甘んじることなく、更なる高みを目指してほしいと強く願います。皆さんが今後経験するであろう様々なことは、そのレベルが高ければ高いほど、自分自身に対するリターンも大きなものとなります。誰でもが経験できることでないレベルの経験を手に入れ、少しでも豊かな人生を送るためにも、これまで以上に「学び」の質の向上を目指してほしいと願います。

 生徒たちを支える本校のキャッチフレーズ「南の風」は、そうした生徒たちと皆さまの力によって成り立ち、本校の生徒が拠り所としているものであると考えております。

 改めて、本校に関わる全ての皆さまの今年1年のご支援に深く感謝申し上げますとともに、学校といたしましても来年を更なる飛躍の年にするべく、生徒たちとともに全力を尽くしてまいりますので、2025年も変わらぬご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

 年末の寒さ厳しき折、ご自愛されますとともに、2025年が皆さまにとって素晴らしい年となりますようご祈念申し上げます。

【校長室】成長の手応え(サッカー部対外試合)

 本日12月27日(金)サッカー部が冬季休業を利用したフェスティバルに参加し本校第2グラウンドで試合をしていたので、久しぶりに見に行ってきました。

 本日の対戦相手は、西部地区の雄である県立川越高校です。川越高校は県内屈指の進学校で、国が主導するSSHをはじめ国際競争力の中で活躍できる人材を育成するハイレベルな教育活動に積極的に取り組み、探究学習を中心とする主体的な学びの最前線をいく学校です。部員は決して多くはありませんが、集中力が高く、堅実で侮れない印象のチームで、学力レベルには違いがあるものの、どことなく本校のスタイルに似た雰囲気を感じるチームでした。

 本校サッカー部は、長期休業中の試合期に選手たちに対して試合でのプレー時間を確保するため、東部地区の多くの学校が参加する別のカップ戦(ウィンターカップ)にも参加しており、本日はチームの半分の選手たちは松伏高校会場で別の試合に臨んでいました。

 本校会場での試合は、公式戦よりやや時間が短い30分ハーフ(B戦は25分ハーフ)で行われ、2試合の対戦となりました。

 私が見に行った時には、既に前半残り5分程度となっていましたが、本校の1点リードで進んでおり、内容もやや優勢で相手陣内でのプレーが多く見られました。

 ハーフタイムには、伊藤コーチから前半の修正点と後半に向けた戦術・戦略の確認があり、選手たちは元気にピッチに散っていきました。

 仕切り直して始まった後半は、相手も反省点を修正し、ともにアグレッシブなプレーが随所にみられるようになり、一進一退の緊迫した好ゲームとなりました。後半中盤からは、持久力に勝る本校選手に徐々に余裕が生まれ、相手陣内での展開が多くなるとともに、セカンドボールを回収できる場面が増え、少しずつポゼッションが向上しました。

 そうした中、ミドルゾーン左サイドで前を向いてルーズボールを拾った本校左サイドバックの選手が、絶妙なコントロールのあとにワンステップで左足を一閃。約30mはあろうかという目の覚めるような弾丸ライナーがゴール右上の隅に突き刺さる見事なゴールで追加点をもぎ取りました。その後も積極的なプレーでゲームを支配し、優勢に試合を勧めつつも追加点は奪えず、結局2-0での勝利となりました。

 本校の生徒たちは、もともと真面目で直向きであり、努力を惜しまない気質を持っており、ことサッカー部においてもそうした気質が大きな財産となっていましたが、試合を見ていて感じたのは、そうした生真面目さの中で「状況を見て、判断して、考えて、最善の選択をする」というプレーの意図が少しずつ感じられる場面が増えてきたことです。

 サッカーは、もともと足でプレーする競技性から、上手くいかないことやミスとなることが他の競技に比べて圧倒的に多く、だからこそ意図するプレーを形にすることも難しいスポーツと言われています。そうした中で、闇雲にボールを蹴るのではなく、考えて意図した形を作り出し、ボールやゴールを奪うことができるようになることがサッカーの醍醐味であり、選手たちの目指すところでもあります。コーチ陣からグループ戦術や個人戦術などの専門的な知識や技術のレクチャーを受け、日々のトレーニングの中で実践することで、少しずつサッカーIQの高まりを感じるとともに、自分たちでも手ごたえを感じつつあるのではないでしょうか。

 澤岡監督のご厚意で、2試合目に向かう前の選手たちに一言声をかける機会をいただいたので、「ミスは有りつつも意図が感じられるプレーが増えたこと」と「意図を形に変えるためには、味方と共有することが必要なのではないか」ということを伝えました。選手たちの眼はしっかりとこちらを見つめ、自分のものにしようとする意欲を強く感じました。

 直後に行われた2試合目は、全員ができるだけ均等にプレー時間を確保できるようメンバーやポジションをチェンジして行われました。両軍ともに疲労の色が見え始め、プレーが雑になりつつある中、本校選手たちはオフ・ザ・ボールでのポジショニングや体の向き、相手や味方との距離や位置関係、ファーストコントロールでボールを置く位置など様々なことに頭をフル回転させて意識しながらプレーしましたが、流石に相手も集中力が高く、シンプルにディフェンスラインの背後をつくパスを多用しながらゴールに迫り、一瞬のスキを突かれてついにゴール正面から強烈なシュートを叩き込まれて先制を許しました。

 しかし、ビハインドになっても気落ちしないのが本校選手の良いところ。その後も集中を保ちながら運動量を確保し、徐々に支配率を高めると、2ゴールを奪って試合をひっくり返し、そのままタイムアップとなりました。

 私もサッカーを愛する1人として、サッカー部員たちの動向は常に気になっており、なかなかグラウンドに見に行けない中でジレンマを感じていましたが、本日久しぶりに見た部員たちは、越南生伝統の泥臭い頑張りとともにインテリジェンスなプレーが随所にみられるようになり、大きな成長を感じた1日となりました。

 スポーツの世界では、よく「最後には『良い準備をした者』と『想いの強い者』が勝つ」と言われます。サッカー部の部員たちには、来月行われる新人大会で勝利につながるプレーをするための良い準備を重ね、部員全員が強い想いを持って関東大会予選出場権を獲得してほしいと願います。

 また、本日は、試合を観戦に来ていただいた保護者の方から部員たちにエナジーゼリーの差し入れを頂戴し、口にした選手たちは元気よくピッチを走り回っていました。年末のお忙しい中、平日にもかかわらず、ご支援ご観戦をいただき、心より感謝申し上げます。

 学校における部活動は、保護者やご家族の皆さまはもとより地域の方々など関係するすべての方々にその活動を認められ、応援していただいて初めてその価値が高まるものと考えています。日頃のご支援に重ねて感謝申し上げますとともに、今後とも本校サッカー部並びに本校の教育活動に対しまして、変らぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。

 頑張れ、越南生!頑張れサッカー部!

【校長室】引き継がれる越南サウンド(吹奏楽部ウィンターコンサート)

 本日12月26日(木)午後4時から、三郷市文化会館大ホールにて、第23回吹奏楽部ウィンターコンサートが実施されました。

 本コンサートは、毎年3年生が引退し、新たに編成された新チームの最初の公式戦となるアンサンブルコンテストの県予選が終わったところで、1年の締めくくりとして、日頃ご支援をいただいているご家族の皆さま、応援してくださっている関係各所の皆さま、OB・OGの皆さま及び本校吹奏楽部に関心を持ってくださる中学生などに対して、心を込めて現段階で奏でられる精一杯の音楽をご披露することにより、吹奏楽部の現在位置をご覧いただくとともに、日頃のご支援に対する感謝の気持ちをお伝えするコンサートとなっています。

 部員たちは、この日のために、日々遅くまで楽器と向き合い、少しでも心に届く音楽が奏でられるよう、演奏スキルの向上に努めてきました。

 2学期末には、学校全体をインフルエンザの猛威が襲い、学級閉鎖などにより全体での音合わせも十分にできない中、それでも前を向き「最高の音楽を全員で」の部訓のもと、今自分たちができる最高の準備を積み重ねて本日のステージに立ちました。

 コンサートは定刻に顧問の岡田教諭が登場して始まり、第1部はコンクール仕様の重厚で迫力のあるクラシックステージで、演目は2012年度の課題曲である行進曲「希望の空」で始まり、2001年度の課題曲である式典のための行進曲「栄光をたたえて」、そして11月の全日本高等学校吹奏楽大会in横浜で演奏した新チームの看板曲で、パーカッションの存在感が光る「エル・カミーノ・レアル」が次々と演奏されました。特に「エル・カミーノ・レアル」は、20世紀を代表する音楽家アルフレッド・リードが作曲した吹奏楽曲でアメリカ空軍の軍楽隊が演奏したことから、いきなり打楽器の大音量演奏から始まり、「度肝を抜かれた」という感じで会場を圧倒するド迫力の楽曲でした。

 当初予定していた交響組曲「ハリー・ポッター(賢者の石)」は都合により変更となりましたが、どの曲も迫力があり、会場全体が一気に引き込まれました。

 第1部の終了後20分間の休憩を挟んで始まった第2部は、前半で過日行われたアンサンブルコンテスト参加チームのステージから始まり、金賞を受賞し西関東大会出場を決めた打楽器8重奏の「Gate to Heaven」が披露され、両手に持ったバチ遣いの余りの速さと正確性、「静」と「動」の音のコントラストに圧倒されました。続いて銅賞を受賞した金管8重奏の「火天の舞」が披露され、こちらも高音と低音の金管楽器特有の美しい音色が心地よいアンサンブルを奏でていました。最後は11月10日(日)に行われた「吹奏楽の日in埼玉」に出場した金管5重奏の「Quintet No3」が披露され、5人がほとんどソロ演奏の緊張感の中での演奏となりました。

 後半は明るく楽しい雰囲気で、音楽に乗ってついつい踊りだしたくなるようなリズム感の楽曲を集めたポップスステージで、クリスマスメドレーから始まり、吹奏楽部の隠し球であるシンフォニー戦隊ビートファイターが登場して笑いを誘いながら観客と一体となる振り付けで会場を一気に盛り上げ、極めつけは保護者世代のハートを鷲掴みにする昭和アイドルの楽曲をキュートな部員たちが歌って踊る素敵なステージが披露されました。昭和生まれの私も、まさかのトップアイドル5組(国生さゆり、キャンディーズ、松本伊代、山口百恵、松田聖子)の登場に若かりし頃を思い出し、見事に心を射抜かれて、まるで当時の紅白歌合戦を観ている気分でした。

 続いてアナ雪と銀河鉄道999のアニメメドレーでは、アナとエルサ、オラフに扮した3人の寸劇を交えた見どころ満点のステージで、3人はそれぞれの衣装のまま、最後まで演奏していたのが印象的でした。

 フィナーレを前に部を代表して部長の岩田さんの挨拶がありましたが、先代の柴田部長に劣らぬ流暢で丁寧な挨拶で、新チームの活動状況と日頃感じている感謝の気持ちを会場の皆さまにお伝えする立派な姿に感心しました。

 フィナーレは、色とりどりのポンチョを身に纏い、吹奏楽部十八番の「宝島」で会場が一体となって、楽しかったコンサートが、あっという間にエンディングを迎えました。

 終演後は部員全員が退場する来場者をホワイエで出迎え、一人一人の部員たちが改めて感謝の気持ちを直接伝える姿がありました。

 本日は遠方にもかかわらず、また年末のご多忙の折、たくさんの保護者やご家族の皆さま、関係の皆さまにご来場いただきますとともに、あたたかな拍手で部員たちを励ましていただき、心より感謝申し上げます。

 こうして部員たちが大好きな音楽に真剣に向き合い、聴く人の心に響く音楽を一心に追求できるのも、皆さまのあたたかなご支援があればこそのことであると強く感じております。

 おかげさまで、部員たちは音楽に青春を賭け、思い切り没頭しながら、夢である全国の舞台を目指して邁進し続けています。

 来夏には、皆さまのご期待に応えるとともに、自分たちの目標を必ずや実現できるよう、部員及び顧問一同心を一つにして精進してまいりますので、今後とも変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。

 頑張れ、越南生!頑張れ、吹奏楽部!