校長室より

校長室より

自分を信じろ。結果は必ずついてくる。(共通テストに挑む3年生諸君へ)

 今週末の1月18日(土)と19日(日)の2日間にわたり、大学一般受験の本番となる大学入学共通テストが全国各地で一斉に行われます。これに伴い、本校3年生は本日から午前授業となり、午後は入試に向けた準備に集中する時間となりました。きっと、多くの3年生が共テや個別入試に向けてラストスパートをかけていることでしょう。

 本年度の高校3年生は高校で学ぶ学習指導要領においても新課程が施行された年代であり、これまで知識力中心であった出題傾向から、読解力、分析力、思考力、表現力など多様な観点を踏まえた出題へと大きな変更がなされました。加えて教科情報が出題科目に追加され、5教科7科目から6教科8科目へと受験生の負担が増す改革元年となります。

 こうした学習指導要領の改訂や大学共通テストの変更は、本校が読解力向上のために「PISAタイム」に取り組んでいるのと同じように、OECD(経済協力開発機構)の示す学習到達度調査の結果をもとにした日本の児童生徒の学力における国際競争力の向上を目的としています。

 実際に生徒が受験する科目数は、受験する大学や学部・学科等によって差があるとともに、2月以降には各大学の個別試験も課されることとなりますが、ほとんどの大学が共通テスト受験を課していることを踏まえれば、やはり受験生にとっては最初の難関であり、このテストの出来によって受験先の再検討が迫られることになるのだと言えます。

 3年生の皆さんは、共通テスト本番を今週末に控え、言いようのない不安と恐怖を感じている生徒がたくさんいるのではないでしょうか。人生を賭けた一発勝負となる大学入試の合否でこの先の人生の方向性が決まると捉えれば、当然そうした不安や恐怖に押しつぶされそうになるのは無理もありません。

 でも、大丈夫です。そう思っているのは決してあなただけではありません。目指す大学の学部・学科や難易度等に関わらず、試験当日に会場で顔を合わすであろうすべての受験生が、今、あなたと同じように大きな不安と恐怖を感じているはずです。

 条件は、みな同じです。戦うのは周りの誰かではなく、自分自身。あとは持てる力をすべて出し切れた者が、望む結果を手にすることができるだということです。

 共通テストは、皆さんにとっては今後の人生を左右する大きな勝負なのでしょう。だとすれば、勝負事は昔から、「『良い準備をした者』と『想いの強い者』が最後に勝つ」と決まっているのです。皆さんは、今日まで自分ができる最善の準備はしてきたはずです。これからできる準備は、心と身体のコンディションを整えて、試験会場に無事に辿りつくこと。そして、座席に座ったら「最後に勝つのは俺だ!」と信じて、熱い心で、そして冷静に問題に向き合うこと。

 大丈夫、今まで頑張ってきた皆さんなら、きっとベストを尽くせるはず。そして「南の風」がそっと皆さんの背中を押してくれるはずです。

 全力でチェレンジした先には、きっと素晴らしい結果が待っています。自分の力を信じ、自信を持って、持てる力を存分に発揮してきてください。

 なお、1,2年生は、共通テストの日を1年後2年後に控え、1月18日(土)にプレ共通テストとなる総合学力模試を受験します。1,2年生も来るべき勝負の日に備えて、自分の現在位置をしっかりと確認し、良い準備を重ねてほしいと願います。

 頑張れ、越南生!頑張れ、3年生!

「良い準備」と「想いの強さ」(サッカー部トレーニングマッチ)

 本日1月12日(日)雲に覆われ寒さの厳しい本校グラウンドでは、東部地区新人大会を1週間後に控えたサッカー部が、大会前最後のトレーニングマッチを実施しました。

 サッカー部の公式戦は、年間を通じて行われるリーグ戦の他に、インターハイ予選、全国高校サッカー選手権大会予選、そして新人大会の3つの大会で構成されています。この他、新人大会地区予選のシード校を決めるための支部大会と新人大会の上位校のみが出場できる関東大会予選の2つの大会が公式戦として位置付けられています。

 本校は、新チームとなって初めての大会となる11月の東部支部大会で3戦全勝したことで、今回行われる東部地区新人大会はシード権を持って出場することとなります。

 昨今の高等学校スポーツは、教職員の働き方改革に伴う部活動の在り方の見直しや地域移行に加え、コロナ禍による活動制限が重くのしかかり、特に公立高校ではそうした国の意向が大きな影響を及ぼしている現状があります。一方で、公立高校に比べると国や県の制約を受けにくい私立高校が、充実した施設設備や柔軟な入試制度を活用して台頭し、あらゆる競技で優位な立場にいる傾向が強くなっています。

 こうした中で、本校をはじめとする公立高等学校の役割は、チャンピオンシップスポーツであるからこそ勝利を追求することはもちろんですが、同時にスポーツの本質である競技の特性に触れながらスキルアップを目指し、生涯にわたって楽しむ素地を育むことや、スポーツを通じて自己肯定感を高め、健全で豊かな人格の育成を目指すことであると言えます。

 本校の目指す「高いレベルでの文武両道」による自己実現は、まさにそうした公立高等学校の在り方を具現化するものであり、引退後の人生を豊かなものにするためにも、部活動だけに偏らない全人教育を目指すものでもあります。

 本日は、大会前の最後のチーム戦術の確認の場として、南部地区の川口北高校とのトレーニングマッチに臨みました。対戦相手となった川口北高校は本校と創立年度を共にし、同じように「文武両道」による人格の育成を軸とする学校で、校風や生徒たちの様子など本校と似たような傾向が強く、どちらの選手も素直で真面目であり、直向きに努力するチームカラーが特徴のチーム同士の対戦となりました。

 試合は、前述のとおり同じようなチームカラーであるが故に、目指している戦い方も重なるものがあり、お互いに気持ちのこもった気迫あるプレーの連続となりました。ただ、グループ戦術の浸透レベルや個々の技術レベルでは、僅かに相手が上回っており、セカンドボールの回収率や各エリアでのポゼッション率は相手に一日の長があり、本校にとっては劣勢な試合展開となりました。

 相手が大切にボールを保持し、ショートパスをシンプルにつないで打開を図る展開が多くみられる中、本校は守備のブロックを形成してボールの奪いどころを絞って対応を試みましたが、相手の推進力を止めることができずに2失点し、大会前最後の試合を勝利で飾ることはできませんでした。

 試合後には、公式戦を想定してPK戦(ペナルティ・キック)を行いました。PK戦は相手の心理に読み勝つ力と、平常心で正確にコントロールする力の戦いですが、実戦さながらの緊張感の中、本校のGK(ゴールキーパー)が2本のスーパーセーブを見せ、見事に6-5で勝利しました。

 第2試合では、分析班の生徒を中心に戦術の確認を行い、第1試合でのビハインドを取り返すべく試合に臨みましたが、相手も集中力の高いクレバーなチームで、1試合目同様に一進一退の攻防となりました。前半左サイドの展開からボールがつながり、ペナルティアリア付近の左45度からのミドルシュートが決まり先制しましたが、自陣ペナルティーエリア内でのGKと相手との交錯からのこぼれ球を押し込まれ、同点のままハーフタイムを迎えました。

 トップチーム同士のゲームでは、残念ながら勝利を手にして気持ちよく大会に向かうというプランは崩れたものの、逆に自分たちの修正すべき点や戦術面での綻びなどを再確認する良い機会となったのではないでしょうか。また、PK戦ではGKの大活躍など、プレッシャーのかかる実戦の中で結果を残したことは、多くの選手の自信につながったのではないでしょうか。

 東部地区新人大会では、上位2チームに県大会への、上位6チームに関東大会予選への出場権が与えられます。まずは1戦1戦集中してチーム全員が一つとなって勝利を目指すことを大切にし、結果的に関東大会予選出場権の獲得につながれば良いのではないかと思います。そうした積み重ねの先に県大会出場などの未来が待っているのだと思います。

 部員たちには、日頃から自分たちが熱い想いを持って取り組んでいることにプライドを持ち、そして監督やコーチからどのようなことを求められているのかを再確認して、大会までのあと1週間「良い準備」を重ね、「強い想い」を持って大会に臨んで大きな「南の風」を吹かしてきてほしいと願います。

 本校の1回戦は1月18日(土)の本校第2グラウンドにおいて午前10時にキックオフとなります。対戦相手は吉川美南高校と松栄学園高校の合同チームとなっています。保護者の皆さまをはじめ、お時間の許す方は、ぜひ会場にて部員たちに熱い声援をいただけますようお願い申し上げます。

 頑張れ、越南生!頑張れ、サッカー部!

受検生と保護者の皆さまへ

 昨日1月9日(木)に県内中学3年生の12月15日時点での進路希望状況調査の結果が発表され、本日1月10日(金)の新聞紙面にて報道がなされました。

 校長といたしましては、本校を第1志望校とする受検生の状況は、とても気になっておりましたが、おかげさまで多くの受検生の皆さんから第1志望校として希望していただき、安堵するとともに、希望していただいた受検生の皆さんの未来を充実したものにするべく、より一層学びの環境を整えなければならないと、決意を新たにしたところでございます。

 併せて、本校を希望される受検生はもとより、すべての受検生の皆さんには、それぞれの希望が叶うよう応援していますので、最後まで諦めることなく、自分の力を信じてベストを尽くしてほしいと願っています。

 また、今回発表となった各校の倍率などを見て、不安な気持ちを抱いている受検生もたくさんいるのではないでしょうか。特に本校の場合は、多くの皆さんに希望していただいたおかげで高い倍率をいただくこととなりました。例年の状況を踏まえると、実際の出願時には、もう少し落ち着いた状況となることが見込まれますが、自分の人生を賭した高校受検ですから、誰もが不安な気持ちになることは当たり前のことであると思います。

 ただ、一つはっきりしていることは、「最終的に皆さんが決断して入学した学校で皆さんは高校3年間を過ごすことになる」ということです。

 学校説明会の場でもお話ししましたが、高等学校は中学校と違い、それぞれが特色ある教育活動に取り組んでいます。言い換えれば、学校によって、生徒に対して提供される教育内容や求められる理想像が異なるということです。だからこそ、自身が考える「夢」や「目標」に情熱を持ってチャレンジするためには、皆さんが抱く未来への想いと、入学する高校の校風や教育方針、学びの環境などがマッチしていることが大切な条件となるのではないでしょうか。

 本校の校長としては、すべての受検生が希望する進路を実現できることを心から願っていますが、一方で各受検生にはそれぞれが抱える様々な事情があることも十分承知しています。だからこそ、保護者の方やご家族の皆さん、中学校の先生方などと十分に検討を重ねた上で、最終的には自分自身が納得できる志望校を選んでほしいと願っています。

 今後、志望校の最終決定の時期を迎えますが、どの高校を志望校とするにせよ、春から新生活をスタートさせる学校が、可能な限り皆さんが「夢」や「目標」の実現にチャレンジできる環境であることを願っています。そして、越谷南高校は、そうした環境をしっかりと整え、本校を第1志望校とする皆さんの高校生活を全力で支えていく準備ができています。最終的に皆さんが決断した志望校が越谷南高校であることを心から期待しています。

 「南の風」の一員として、一緒に「夢」の実現に挑戦しましょう。

 頑張れ、受検生!

年始早々の向かい風を乗り越えて(始業式)

 本日1月8日(水)2025年初の登校日となり、生徒たちが爽やかな笑顔とともに元気な姿で登校してきました。

 ところが、私が今朝出勤すると、校内が全館停電しており、原因も復旧の目途も不明であるとのことでした。急遽本日と万が一復旧しなかった場合の明日以降の日程や生徒対応などについて教職員に指示するとともに、業者への対応を依頼し、突然のアゲインスト(向かい風)の中であわただしい初日のスタートとなりました。

 生徒たちも、教室の電気もストーブも点かずチャイムも鳴らないなど異変を感じる中での始業式となりましたが、教職員以上に生徒たちは落ち着いており、当初の予定のとおり体育館において、予備バッテリーを使ってスライド投影をしながら始業式を実施しました。

 始業式の講話では、生徒たちに対して、年始に当たり自分が決意した新たな目標を達成するための「あたりまえ」の捉え方について大谷翔平選手や北口榛花選手の事例を踏まえてお話ししました。お話した内容の要点は以下のとおりです。

①   何事もスキルアップを果たし、望む結果を手にするためには、それ相応の鍛錬を可能とする環境に身を置き、それ相応の犠牲を払うことが必要であり、それを「あたりまえ」だと感じることができることが重要であること。

②   「あたりまえ」とすべき取組のレベルは、毎日のルーティンにできるレベルから始め、PDCAサイクルを回しながら徐々にレベルアップを目指すこと。

③   自己評価は、取り組んだ「時間や分量」ではなく「何ができるようになったか」にコミットすること。

④   自らに課す「あたりまえ」は、自らの意志で決めるものであるとともに、その目的は自分自身のためではなく大切な誰かのためであるべきであり、「なぜそれに取り組むのか」という目的をはっきりとさせること。

⑤   個々が「あたりまえ」とする価値観やレベルは異なるが、礼儀正しくきちんとした挨拶ができることがとても素晴らしい越南生の「あたりまえ」のレベルであるように、すべての越南生が「南の風」の一員であることにプライドを持って、越南スタンダードである「あたりまえ」のレベルを高め合い、競い合って「なりたい自分」の実現を目指すこと。

 生徒たちは、照明の点かない薄暗い体育館の中で、しっかりと顔を上げ、スライドに投影される画面と講話の内容を目と耳に焼き付けていました。そうした純粋な生徒たちの姿を目の当たりにして、改めて教職員が一丸となって全力で生徒たちの自己実現を支えていかなければならないと再確認したところでございます。

 校長講話の後には教頭から停電に関する状況と今後の見通しについての説明があり、万が一今日中に復旧のめどが立たない場合、水道が止まりトイレの確保ができないため、臨時休校の可能性もありうることと、今後の学校からの連絡を確認するよう指示しましたが、その後、業者による対応も迅速に行っていただくことができ、午前中のうちに修繕が終了し、無事に全面復旧を果たしました。

 生徒の皆さん並びに保護者の皆さまには、年始早々ご心配をおかけすることとなり心よりお詫び申し上げます。明日以降は、予定どおりの通常日程となりますので、併せてご報告いたします。

 頑張れ、越南生!

世界へ羽ばたく第一歩(外国語科1年生TGG体験)

 新春を迎え、いよいよ本校の2025年の教育活動が本格的に始動しました。

 3学期の始業式を翌日に控え、冬季休業期間の最終日となる本日1月7日(火)、本校外国語科1年生の生徒たちが、TGG(Tokyo Global Gateway)で一足早い語学研修に挑戦しました。

 TGGは、グローバル社会で活躍するための第一歩として、また海外研修の代替学習プランや国内での簡易留学体験の場として東京都教育委員会と株式会社TOKYO GLOBAL GATEWAYが設立した体験型英語学習施設で、日常から離れ、海外をイメージして作られた非日常の設定の中でグローバルな世界感を体験し、効果的に英語学習に取り組める施設です。

 近年グローバル化が加速度的に進み、国内においても外国語での対応の必要性が急激に高まる中、これまで国内で英語漬けの体験学習ができる場所は、福島県にあるBritish Hillsに限られており、気軽に英語三昧の学習プログラムを体験できる施設は他にはありませんでした。

 そうした中、東京都のお台場という好立地(多くの生徒が幼少時代に行ったであろう日本科学未来館の隣)に、日帰りで英語漬けの学習が体験できる研修施設として都内の中高生向けに設立したのがTGGで、近県の国際理解教育に力を入れる学校の多くが体験学習を実施する英語学習施設となっています。

 施設内は、アトラクションエリアとアクティブイマージョンエリアで構成され、アトラクションエリアはホテル、エアポート、トラベル、キャンパスの4つのゾーンに区分されています。また、アクティブイマージョンエリアでは専門的なスタジオやブース、多目的な部屋などが多数設置され、各エリア・ゾーンごとに多彩なシチュエーションのプログラムが用意されており、端的に表現するなら、学生向け英語版キッザニアのように、海外で遭遇するであろう様々な体験をALL ENGLISHで行うことを軸とした英語学習プログラムとなっています。

 本校の生徒たちは、定刻の午前8時40分に現地施設前への集合を完了。担任から簡単なレクチャーを受けたあと、各班に1名ずつ配置された外国人スタッフが登場し、30分程度のアイスブレイクで生徒たちと一気に打ち解け、その後班ごとに設定された様々なプログラム会場に意気揚々と散っていきました。

 午前中のプログラムはエアポートゾーンでの飛行機搭乗体験、空港ショップでの買い物体験、レストランでの食事注文体験とメディアラボでのニュース番組の制作体験となりました。ニュース番組の制作体験では、班員全員がキャスターやレポーター、制作スタッフなどの役割を持ち、チームで1つの番組を制作して実際に放送映像として鑑賞しました。

 各プログラムでは、すべての生徒に個別のミッションが与えられ、生徒たちはそのミッションのクリアを目指してゲーム感覚で楽しみながら取り組めるのが大きな特徴です。

 昼食を挟んだ午後からは、アクティブイマージョンエリアでのプログラムとなり、無人島に漂着したシチュエーションで生き延びるためのサバイバル術の体験と、英語で役を演じる演劇に挑戦しました。

 サバイバル術では火起こしや飲み水の確保、寝床や生活拠点づくりに必要な紐結びなどについて、どうすれば上手くいくのかを班で協力して考えながら最適解を探していきました。英語劇では、人前で英語で演じることへの壁を取り除き、ペアでの寸劇を全員の前で披露することにトライしました。

 こういったプログラムでは、多くの生徒が受け身な活動となってしまうケースが多いのですが、そうした心配は全く不要だったようで、さすが外国語科の生徒たちだけあって、どの生徒も積極的に活動し、一言も日本語を聞かないまますべてのプログラムが終了しました。

 特に感心したのは、殆どの生徒が笑顔に溢れ、楽しみながら積極的にプログラムに参加していたこと。劣等感や羞恥心なるものは微塵も感じさせず、皆英語でのやり取りに何の違和感もなく没入し、本当に外国に居るのではないかと錯覚するようなパフォーマンスを見せてくれたことです。

 もちろんプログラムをコーディネートし、体験活動をリードしてくださった外国人スタッフの素晴らしいサポートが生徒たちの支えとなったことは言うまでもありませんが、それ以上に生徒たちのハイレベルなパフォーマンスに改めて感心するとともに、近い将来、実際に日本を飛び出して様々な国で実体験をしてほしいと強く感じました。

 技術革新によるアナログからデジタルへの変化と同様に、近年私たちの生活を取り巻く環境は大きく変化しています。社会構造のグローバル化はその最たるものであり、インバウンドの拡大とともに、現代の若者たちは、今後どのような生活をしても外国人との対応を避けて通ることができなくなる時代が、近い将来必ずやってきます。そうしたグローバル社会の中で「なりたい自分」を実現し、有意義な人生を送るための第一歩として、本日のプログラムは、貴重な体験となったはずです。

 本日、生徒たちをサポートしてくださったTGGのスタッフの皆さまに心より感謝申し上げますとともに、生徒たちには、本日見せてくれたパフォーマンスのように「自分が将来活躍すべきステージは国内だけではない」という広い視野と意識を持って、自身の将来の姿を想像してほしいと願います。

 頑張れ、越南生!頑張れ、外国語科!

 

2025年も皆さまとともに(投稿初め)

 本日1月1日(水)より2025年が始まりました。

 日頃より、本校の教育諸活動に対しまして、格別のご理解、ご協力、そしてご支援を賜っております皆さまに、謹んで新年のお慶びを申し上げます。

 本校は、開校以来これまで50年余りにわたり「文武両道、知・徳・体」を校訓に掲げ、学習活動及び部活動の両面に高い志を持って、全力で挑戦することを通じて自己実現を果たすことを目指す生徒の育成に取り組んでまいりました。

 かつて、レイクタウンという地名も駅もなく、学校の周辺には畑しかなかった昭和の時代から、平成、令和へと移り行く中で、それぞれの時代の生徒たちや保護者の方々、そして教職員の皆さまが、校訓の実現のために想いを一つにして、ブレずに地道な努力を積み重ねてきたことが、本校の素晴らしい伝統となり、魅力ある校風となって、現在の姿があるのだと考えております。

 そして、そうした皆さまが、長きにわたり妥協せずに高みを目指し続けてきたからこそ、「文武両道」を高いレベルで実現できる県内でも有数の学校として、様々な方面から確固たる評価をいただけていているのだと考えております。

 新年を迎えるにあたり、校長といたしましては、これまで本校の伝統を築いてこられた皆さまの意思をしっかりと引き継ぎ、この素晴らしい伝統を更に輝かせ、他校には真似のできない特色ある学校づくりに邁進してまいります。

 また、在校生や今後入学してくる生徒たちが、青春を賭して全力で「夢」の実現に向かい、自己肯定感を高めながら充実した学校生活を過ごせるよう、教職員一丸となって全力で支えていかなければならないと決意を新たにしたところでございます。

 国では、学校の教育活動から部活動が切り離され、地域移行する方向で施策が検討されており、義務教育諸学校では、既にそうした動きが進んでいる現状があります。高等学校においてもこうした動きは例外ではなく、近い将来そうした風潮が高等学校教育にも強まっていくことが予想されます。

 しかし一方で、部活動は学校における「教育活動の一環としての部活動」であるからこそ意義があることでもあり、単に「興味ある活動に取り組む場」ではなく、「部活動を通じた豊かな人間形成の場」なのであり、上達することを主たる目的とする地域クラブ活動とは一線を画した、学校の教育活動全般を踏まえた上での活動だからこそ、偏りのない真の人格形成につながっていることも事実です。

 本校では、生徒や保護者の皆さまのニーズを十分に受け止めた上で、世の中の流れを理解しつつも、社会の変化に柔軟に対応しながら、本校が大切にしてきた教育理念(文武両道を通じた人間形成)をブレることなく貫き通してまいります。

 つきましては、保護者の皆さまにおかれましては、改めてこれまでのご理解、ご協力に感謝申し上げますとともに、本年も変わらぬご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

 本年が、皆さまにとって幸多き年となりますことを、ご祈念申し上げます。

 

 埼玉県立越谷南高等学校長 相原 博和

【校長室】1年の感謝を込めて(投稿納め)

 本日12月27日(金)大人の社会では、全国的に仕事納めとなる本日、学校におきましても教職員の仕事納めを迎えることとなりました。

 年の瀬を迎えるに当たり、日頃より、本校の教育諸活動に対しまして格別のご理解、ご協力、そしてご支援を賜っております保護者の皆さま、関係の皆さまに、本年の教育活動が無事に終了しますことをご報告いたしますとともに、今年1年のご厚情に心より深く感謝申し上げます。

 また、たくさんの方々が本校のホームページ及び各種ブログなどに関心を持ち、活躍する生徒たちの様子をはじめ、学校から発信する様々な情報をご覧いただき、重ねて感謝申し上げます。

 本校は、ご案内のとおり「文武両道」を校訓に掲げ、進学を中心とした学習面での自己実現と、部活動を中心とした人格形成面での自己実現を、共に高いレベルで実現することを追求する生徒の育成に取り組んでおり、実際に、多くの生徒たちが「自走」しながら、「勉学」と「部活動」の「二兎を追う」学校生活に、誇りと情熱を持って取り組んでいる姿があります。

 そうした生徒たちの中には、部活動に情熱を注ぎながらも難関大学への進学を実現したり、可処分時間を有効活用して勉学に励みつつ、部活動で全国大会や関東大会などのハイレベルなステージで輝きを見せる生徒たちもたくさん見られました。

 また、高いレベルでの自己実現を目指しながらも、わずかに目指す目標を手にできなかった生徒たちも、一様に本校での学校生活や部活動においての自分自身の成長に手ごたえを感じるとともに、高い自己肯定感を持ちながら日々の生活を送れていると感じています。

 校内の至るところで見られる生徒たちの活気ある声やエネルギッシュに活動する姿、キラキラと輝く笑顔を見るたびに、そうした生徒たちの心の内を垣間見ることができています。

 こうした生徒たちの姿は、生徒たち自身の学校生活に対するモチベーションと自己実現に対する高い意識レベル、そして様々な助言を素直に受け入れながら、真摯に努力を積み重ねられる人柄によるところが大きいことは言うまでもありませんが、それをあたたかく見守り、苦しい時や躓いた時にそっと手を差し伸べ、優しく背中を押してくださる保護者の皆さまをはじめとしたご家族の皆さま、そして、部活動などでお世話になっている関係の皆さまや本校の教育諸活動を快く受け入れてくださる地域の皆さまの存在なしには、生徒たちがこのような充実した学校生活を送ることはできないと考えております。

 校長といたしましては、そうした生徒たちの姿を見るたびに、生徒たちが心に秘める「なりたい自分」を実現させるべく、教職員一丸となって活動を支えるとともに、より良い学びの場を提供していかなければならないと、決意を新たにしているところでございます。

 一方で、生徒たちには、新年を迎えるに当たり、現在の自分に甘んじることなく、更なる高みを目指してほしいと強く願います。皆さんが今後経験するであろう様々なことは、そのレベルが高ければ高いほど、自分自身に対するリターンも大きなものとなります。誰でもが経験できることでないレベルの経験を手に入れ、少しでも豊かな人生を送るためにも、これまで以上に「学び」の質の向上を目指してほしいと願います。

 生徒たちを支える本校のキャッチフレーズ「南の風」は、そうした生徒たちと皆さまの力によって成り立ち、本校の生徒が拠り所としているものであると考えております。

 改めて、本校に関わる全ての皆さまの今年1年のご支援に深く感謝申し上げますとともに、学校といたしましても来年を更なる飛躍の年にするべく、生徒たちとともに全力を尽くしてまいりますので、2025年も変わらぬご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

 年末の寒さ厳しき折、ご自愛されますとともに、2025年が皆さまにとって素晴らしい年となりますようご祈念申し上げます。

【校長室】成長の手応え(サッカー部対外試合)

 本日12月27日(金)サッカー部が冬季休業を利用したフェスティバルに参加し本校第2グラウンドで試合をしていたので、久しぶりに見に行ってきました。

 本日の対戦相手は、西部地区の雄である県立川越高校です。川越高校は県内屈指の進学校で、国が主導するSSHをはじめ国際競争力の中で活躍できる人材を育成するハイレベルな教育活動に積極的に取り組み、探究学習を中心とする主体的な学びの最前線をいく学校です。部員は決して多くはありませんが、集中力が高く、堅実で侮れない印象のチームで、学力レベルには違いがあるものの、どことなく本校のスタイルに似た雰囲気を感じるチームでした。

 本校サッカー部は、長期休業中の試合期に選手たちに対して試合でのプレー時間を確保するため、東部地区の多くの学校が参加する別のカップ戦(ウィンターカップ)にも参加しており、本日はチームの半分の選手たちは松伏高校会場で別の試合に臨んでいました。

 本校会場での試合は、公式戦よりやや時間が短い30分ハーフ(B戦は25分ハーフ)で行われ、2試合の対戦となりました。

 私が見に行った時には、既に前半残り5分程度となっていましたが、本校の1点リードで進んでおり、内容もやや優勢で相手陣内でのプレーが多く見られました。

 ハーフタイムには、伊藤コーチから前半の修正点と後半に向けた戦術・戦略の確認があり、選手たちは元気にピッチに散っていきました。

 仕切り直して始まった後半は、相手も反省点を修正し、ともにアグレッシブなプレーが随所にみられるようになり、一進一退の緊迫した好ゲームとなりました。後半中盤からは、持久力に勝る本校選手に徐々に余裕が生まれ、相手陣内での展開が多くなるとともに、セカンドボールを回収できる場面が増え、少しずつポゼッションが向上しました。

 そうした中、ミドルゾーン左サイドで前を向いてルーズボールを拾った本校左サイドバックの選手が、絶妙なコントロールのあとにワンステップで左足を一閃。約30mはあろうかという目の覚めるような弾丸ライナーがゴール右上の隅に突き刺さる見事なゴールで追加点をもぎ取りました。その後も積極的なプレーでゲームを支配し、優勢に試合を勧めつつも追加点は奪えず、結局2-0での勝利となりました。

 本校の生徒たちは、もともと真面目で直向きであり、努力を惜しまない気質を持っており、ことサッカー部においてもそうした気質が大きな財産となっていましたが、試合を見ていて感じたのは、そうした生真面目さの中で「状況を見て、判断して、考えて、最善の選択をする」というプレーの意図が少しずつ感じられる場面が増えてきたことです。

 サッカーは、もともと足でプレーする競技性から、上手くいかないことやミスとなることが他の競技に比べて圧倒的に多く、だからこそ意図するプレーを形にすることも難しいスポーツと言われています。そうした中で、闇雲にボールを蹴るのではなく、考えて意図した形を作り出し、ボールやゴールを奪うことができるようになることがサッカーの醍醐味であり、選手たちの目指すところでもあります。コーチ陣からグループ戦術や個人戦術などの専門的な知識や技術のレクチャーを受け、日々のトレーニングの中で実践することで、少しずつサッカーIQの高まりを感じるとともに、自分たちでも手ごたえを感じつつあるのではないでしょうか。

 澤岡監督のご厚意で、2試合目に向かう前の選手たちに一言声をかける機会をいただいたので、「ミスは有りつつも意図が感じられるプレーが増えたこと」と「意図を形に変えるためには、味方と共有することが必要なのではないか」ということを伝えました。選手たちの眼はしっかりとこちらを見つめ、自分のものにしようとする意欲を強く感じました。

 直後に行われた2試合目は、全員ができるだけ均等にプレー時間を確保できるようメンバーやポジションをチェンジして行われました。両軍ともに疲労の色が見え始め、プレーが雑になりつつある中、本校選手たちはオフ・ザ・ボールでのポジショニングや体の向き、相手や味方との距離や位置関係、ファーストコントロールでボールを置く位置など様々なことに頭をフル回転させて意識しながらプレーしましたが、流石に相手も集中力が高く、シンプルにディフェンスラインの背後をつくパスを多用しながらゴールに迫り、一瞬のスキを突かれてついにゴール正面から強烈なシュートを叩き込まれて先制を許しました。

 しかし、ビハインドになっても気落ちしないのが本校選手の良いところ。その後も集中を保ちながら運動量を確保し、徐々に支配率を高めると、2ゴールを奪って試合をひっくり返し、そのままタイムアップとなりました。

 私もサッカーを愛する1人として、サッカー部員たちの動向は常に気になっており、なかなかグラウンドに見に行けない中でジレンマを感じていましたが、本日久しぶりに見た部員たちは、越南生伝統の泥臭い頑張りとともにインテリジェンスなプレーが随所にみられるようになり、大きな成長を感じた1日となりました。

 スポーツの世界では、よく「最後には『良い準備をした者』と『想いの強い者』が勝つ」と言われます。サッカー部の部員たちには、来月行われる新人大会で勝利につながるプレーをするための良い準備を重ね、部員全員が強い想いを持って関東大会予選出場権を獲得してほしいと願います。

 また、本日は、試合を観戦に来ていただいた保護者の方から部員たちにエナジーゼリーの差し入れを頂戴し、口にした選手たちは元気よくピッチを走り回っていました。年末のお忙しい中、平日にもかかわらず、ご支援ご観戦をいただき、心より感謝申し上げます。

 学校における部活動は、保護者やご家族の皆さまはもとより地域の方々など関係するすべての方々にその活動を認められ、応援していただいて初めてその価値が高まるものと考えています。日頃のご支援に重ねて感謝申し上げますとともに、今後とも本校サッカー部並びに本校の教育活動に対しまして、変らぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。

 頑張れ、越南生!頑張れサッカー部!

【校長室】引き継がれる越南サウンド(吹奏楽部ウィンターコンサート)

 本日12月26日(木)午後4時から、三郷市文化会館大ホールにて、第23回吹奏楽部ウィンターコンサートが実施されました。

 本コンサートは、毎年3年生が引退し、新たに編成された新チームの最初の公式戦となるアンサンブルコンテストの県予選が終わったところで、1年の締めくくりとして、日頃ご支援をいただいているご家族の皆さま、応援してくださっている関係各所の皆さま、OB・OGの皆さま及び本校吹奏楽部に関心を持ってくださる中学生などに対して、心を込めて現段階で奏でられる精一杯の音楽をご披露することにより、吹奏楽部の現在位置をご覧いただくとともに、日頃のご支援に対する感謝の気持ちをお伝えするコンサートとなっています。

 部員たちは、この日のために、日々遅くまで楽器と向き合い、少しでも心に届く音楽が奏でられるよう、演奏スキルの向上に努めてきました。

 2学期末には、学校全体をインフルエンザの猛威が襲い、学級閉鎖などにより全体での音合わせも十分にできない中、それでも前を向き「最高の音楽を全員で」の部訓のもと、今自分たちができる最高の準備を積み重ねて本日のステージに立ちました。

 コンサートは定刻に顧問の岡田教諭が登場して始まり、第1部はコンクール仕様の重厚で迫力のあるクラシックステージで、演目は2012年度の課題曲である行進曲「希望の空」で始まり、2001年度の課題曲である式典のための行進曲「栄光をたたえて」、そして11月の全日本高等学校吹奏楽大会in横浜で演奏した新チームの看板曲で、パーカッションの存在感が光る「エル・カミーノ・レアル」が次々と演奏されました。特に「エル・カミーノ・レアル」は、20世紀を代表する音楽家アルフレッド・リードが作曲した吹奏楽曲でアメリカ空軍の軍楽隊が演奏したことから、いきなり打楽器の大音量演奏から始まり、「度肝を抜かれた」という感じで会場を圧倒するド迫力の楽曲でした。

 当初予定していた交響組曲「ハリー・ポッター(賢者の石)」は都合により変更となりましたが、どの曲も迫力があり、会場全体が一気に引き込まれました。

 第1部の終了後20分間の休憩を挟んで始まった第2部は、前半で過日行われたアンサンブルコンテスト参加チームのステージから始まり、金賞を受賞し西関東大会出場を決めた打楽器8重奏の「Gate to Heaven」が披露され、両手に持ったバチ遣いの余りの速さと正確性、「静」と「動」の音のコントラストに圧倒されました。続いて銅賞を受賞した金管8重奏の「火天の舞」が披露され、こちらも高音と低音の金管楽器特有の美しい音色が心地よいアンサンブルを奏でていました。最後は11月10日(日)に行われた「吹奏楽の日in埼玉」に出場した金管5重奏の「Quintet No3」が披露され、5人がほとんどソロ演奏の緊張感の中での演奏となりました。

 後半は明るく楽しい雰囲気で、音楽に乗ってついつい踊りだしたくなるようなリズム感の楽曲を集めたポップスステージで、クリスマスメドレーから始まり、吹奏楽部の隠し球であるシンフォニー戦隊ビートファイターが登場して笑いを誘いながら観客と一体となる振り付けで会場を一気に盛り上げ、極めつけは保護者世代のハートを鷲掴みにする昭和アイドルの楽曲をキュートな部員たちが歌って踊る素敵なステージが披露されました。昭和生まれの私も、まさかのトップアイドル5組(国生さゆり、キャンディーズ、松本伊代、山口百恵、松田聖子)の登場に若かりし頃を思い出し、見事に心を射抜かれて、まるで当時の紅白歌合戦を観ている気分でした。

 続いてアナ雪と銀河鉄道999のアニメメドレーでは、アナとエルサ、オラフに扮した3人の寸劇を交えた見どころ満点のステージで、3人はそれぞれの衣装のまま、最後まで演奏していたのが印象的でした。

 フィナーレを前に部を代表して部長の岩田さんの挨拶がありましたが、先代の柴田部長に劣らぬ流暢で丁寧な挨拶で、新チームの活動状況と日頃感じている感謝の気持ちを会場の皆さまにお伝えする立派な姿に感心しました。

 フィナーレは、色とりどりのポンチョを身に纏い、吹奏楽部十八番の「宝島」で会場が一体となって、楽しかったコンサートが、あっという間にエンディングを迎えました。

 終演後は部員全員が退場する来場者をホワイエで出迎え、一人一人の部員たちが改めて感謝の気持ちを直接伝える姿がありました。

 本日は遠方にもかかわらず、また年末のご多忙の折、たくさんの保護者やご家族の皆さま、関係の皆さまにご来場いただきますとともに、あたたかな拍手で部員たちを励ましていただき、心より感謝申し上げます。

 こうして部員たちが大好きな音楽に真剣に向き合い、聴く人の心に響く音楽を一心に追求できるのも、皆さまのあたたかなご支援があればこそのことであると強く感じております。

 おかげさまで、部員たちは音楽に青春を賭け、思い切り没頭しながら、夢である全国の舞台を目指して邁進し続けています。

 来夏には、皆さまのご期待に応えるとともに、自分たちの目標を必ずや実現できるよう、部員及び顧問一同心を一つにして精進してまいりますので、今後とも変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。

 頑張れ、越南生!頑張れ、吹奏楽部!

【校長室】「成功」の反対とは…(第2学期終業式)

 本日12月24日(火)巷ではクリスマスムード一色に染まる中、本校では第2学期の最終日を迎え、終業式を実施しました。今回は、先週インフルエンザの罹患者が急増したことで学級閉鎖を実施したことから、感染症拡大防止対策の観点からオンラインでの実施としました。

 学校社会では、2学期は期間が最も長く1年間の中心的な学期であり、本校においても文化祭や修学旅行などの大きな学校行事に加え、各部活動の新人大会などの大会が盛んに行われ、それぞれのステージで輝く生徒たちの姿をたくさん見ることができました。

 本校の生徒たちを見ていると、本当に真面目で素直な生徒が多いと感じます。例えば、授業を見に行くと、廊下ですれ違ったり、私が教室に入った途端すぐに明るく爽やかな笑顔で挨拶してくれる姿があり、授業が始まれば一気に教室の雰囲気が変わり、真剣な眼差しで教師を見つめ「話を目で聴く」生徒たちの姿があります。この「人の話を目で聴く」ことは、物事に対する集中力、執着力の表れであり、学びの質の高さの尺度には欠かせないことで、これはどの学校の生徒にもできることではないと感じており、越南生の持つ特に素晴らしい資質の一つであると強く感じます。

 一方で放課後になれば、校内の至るところで賑やかな声とともに活発に部活動に勤しむ姿があります。本校生徒の部活動加入率は90%を超えており、これも他校には真似できない驚異的な姿であると言えます。しかも、その取組は学習活動以上に熱を帯び、生徒一人一人が見せるその姿は常に真剣そのものであるのも大きな特徴です。

 ことさら感じるのは、生徒たちが指導者である顧問を信頼し、指導者から受ける様々な助言を素直な気持ちで受け入れ、純粋な思考で目標の実現にトライしていることです。部活動に関わらずどのような場面でも、「他者の言うことを素直に受け入れる力」があるということは、他者に認められ、成功するために最も重要なスキルであると言えます。

 とりわけ高校生年代ともなると、ある程度身についた知識や経験と精神的自立から自我が強くなり、指導者の意見を素直に受け入れられなかったり、時には反発したりする姿が見られるものですが、本校生徒たちからは、ほとんどそのような姿を見ることはありません。こうした素直で実直な姿勢が生徒たちの成長を加速させ、効率よく高みへと導いているのだと強く感じます。

 そんな生徒たちに向けて、終業式では「成功と失敗の捉え方」についてお話ししました。大谷翔平選手をはじめ、松下幸之助やトーマスエジソンなどの著名な成功者の言葉や生き様を紹介しながら、人生を輝かせるために必要なのは、成功者に共通した考え方である「成功の反対は失敗ではなく、諦めることである」と伝えました。

 上手くいかない場面や失敗した場面に遭遇した時に、その次の場面でどのようなアクションを取るのかにより成功者となるのか失敗者となるのかが決まるのであり、例え上手くいかなくとも、簡単に諦めずに「上手くいかない方法を見つけた」とポジティブに捉え、失敗の原因を熟考し手法を変えた上で何度も挑戦を繰り返すことこそ成功者への必須条件であると伝えました。

 Z世代と呼ばれる現代の若者たちは、大学卒業後の就職先も転職することを前提で選ぶと言われています。事実20代前半の3年以内離職率は34.9%とされ、実に3人に1人が3年以内に離職している現状があります。しかも、その傾向は年々加速しています。自分の考えや能力に自信を持つことは大切である一方で、転職=キャリアアップと捉える安易な思考をはじめとした見極めや諦めの早いZ世代の生き方に一抹の危うさを感じる人も多いのではないでしょうか。Z世代の真っ只中で生きる現代の高校生たちには、人生のどこかの場面で「なりたい自分」を実現し、自分自身が成功者となるためにも、自身の意に反する場面や困難に直面した場面で簡単に諦めることなく、ある程度の忍耐力を持って成功するまで挑戦し続けるタフさ(強さ)を身に付けてほしいと強く感じます。

 併せて、生徒たちには、年末年始を迎えるに当たり自分自身の今年1年を客観的に振り返り、「なりたい自分」をいつかきっと現実のものとするために、次の1年で飛躍することを目指して、新たな「目的」や「目標」を固めてほしいとも伝えました。

 3学期の始業式の朝、元気に登校する生徒たちの顔が、晴れやかな笑顔とともに新たな決意に満ち溢れていることを願って2025年を迎えたいと思います。

 筆末となりますが、保護者の皆さまにおかれましては、日ごろから本校の教育諸活動に対しまして格別のご理解、ご協力、そしてご支援を賜り、心より深く感謝申し上げます。生徒たちが本校での高校生活を謳歌し、様々な場面で輝いたり素敵な笑顔が見られるのも、偏に保護者の皆さまやご家族の皆さまが、生徒たちをあたたかく見守るとともに、本校の教育活動を力強く後押ししていただいているお陰であると強く感じています。今年1年の皆さまのご支援に改めて感謝申し上げますとともに、2025年も変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。

 皆さまにとって2025年が良い年となりますことをご祈念申し上げます。

 頑張れ、越南生!頑張れ、南の風!

【校長室】「南の風」ついに世界へ!(外国語科1年和田青依さん)

 「アジアの中の日本」を意識し、グローバル・ローカルの視点から、発信力・交渉力・論理的思考力を鍛え、未来のグローバル日本社会を創造するリーダーの育成を図るために埼玉県教育委員会が取り組んでいる県立学校グローバルリーダー育成プロジェクトに和田青依さん(外国語科1年)が選ばれ、本日12月23日(月)、年明けに西関東大会に出場する吹奏楽部と関東大会に作品を出展する写真部の生徒たちとともに壮行会を行いました。

 このプロジェクトは平成23年度から埼玉県教育委員会が主導して開始され、グローバル化が進む現代社会の中で、将来グローバルリーダーとして世界の様々な舞台で活躍しうる人材を育成することを目的に、県内の高校生の中からわずか40名を選考して、国内研修を積ませた上で、実際に海外に派遣して様々な体験をさせるプログラムで、これまでは選考試験の難易度の高さから埼玉県を代表するような名だたる進学校の生徒たちが選ばれることが慣例となっていました。

 本校は、平成6年度入学生から外国語科を設置し、オーストラリア短期留学をはじめとした独自の学習プログラムを実施しながら国際理解教育や生徒の英語力向上に取り組んできましたが、これまで本プロジェクトに本校生徒が選ばれたのはわずか数名であり、本校としては久しぶりの快挙となりました。

 これは、和田さん自身の語学力や学習に対する努力の成果、そして保護者の方の子育てに関する考え方やご指導の賜物であることは言うまでもありませんが、同時に、これまで本校の国際理解教育に携わってきた外国語科教諭をはじめとした本校教育活動の成果であるとも言えます。

 和田さんは、今年7月上旬に派遣が決定して以来、派遣国であるシンガポールとのオンライン交流会や国際連合関連機関での模擬研修、港区にあるシンガポール大使館への訪問などの10回にわたる国内研修に参加してきましたが、いよいよ来月、埼玉県の代表として1月18日(土)から8日間シンガポール共和国及びマレーシアに派遣され、大使館やシンガポール国立大学などを舞台に行われる様々な学習プログラムに参加することになっています。

 和田さんには、選ばれし者のみが経験することができるこの貴重な機会に、未知なる体験の連続となると思いますが、臆することなく積極的に、そして全力でチャレンジしてきてほしいと思います。

 また、切磋琢磨しながら高いレベルでの自己実現を目指す「南の風」の一員として、自信とプライドを持って、思い切り自身の肌で「世界」を感じてきてほしいと願います。

 頑張れ、越南生!頑張れ、外国語科!

【校長室】「光陰矢の如し」関東高等学校写真展出展へ!(写真部)

 本年度埼玉県高等学校写真連盟が主催した埼玉県高等学校写真展6月写真展と11月写真展の入選作品の中から、来夏に香川県で行われる全国高等学校総合文化祭と来年2月に千葉県で行われる関東地区高等学校写真展への出展作品の選考が行われ、本校から春の6月写真展で優秀賞を受賞していた富田陽優君(3年)の作品「光陰矢の如し」が見事に関東地区高等学校写真展への出展作品に選ばれました。

 富田君の作品は以前も紹介しましたが、本人が大の鉄道ファンだということで、4枚1組の作品のすべての被写体を電車車両などの鉄道写真とし、独自の構図と撮影スキルで無機物にメッセージを吹き込みました。

 様々な写真展を鑑賞していると、一瞬を切り取った1枚の写真を題材とする作品が圧倒的に多く、撮影者が感じた感性をその1枚にすべて託すというのが一般的ですが、富田君は、あえて4枚組の写真を採用して、その4枚それぞれに込めた想いを1つのストーリーとしてメッセージを吹き込んでおり、そうした作品が上位展覧会の出展作品に選考されることは、とても難しいことであると感じています。

 第31回関東地区高等学校写真展千葉大会は令和7年2月4日(火)から2月9日(日)の期間に千葉県千葉市にある千葉県立美術館第5展示室にて開催されます。富田くんには、受験本番真只中ではありますが、自身の作品を自信を持って出展するとともに、他県を代表する高校生写真家たちの作品を鑑賞しながら、更なるスキルアップに繋げてほしいと願います。

 頑張れ、越南生!頑張れ、写真部!

【校長室】打楽器8重奏(Percussion octet)西関東の舞台へ!(吹奏楽部)

 去る12月16日(月)久喜総合文化会館にて行われた第48回埼玉県アンサンブルコンテスト高等学校部門の県大会に本校吹奏楽部の2チームが出場しました。県大会は11月に5日間かけて行われた選考会を勝ち抜いた40チームが出場し、金賞を獲得したチームのうち10チームが西関東大会への出場権を獲得するレギュレーションとなっています。

 アンサンブルコンテストは本校吹奏楽部が夏に西関東大会出場を決めた高等学校吹奏楽コンクールとともに、関東大会(本県代表は西関東大会)及び全国大会へと続く高校吹奏楽界では2大大会とされている権威ある大会です。

 また、多様な種類の楽器によりハーモニーを奏でる吹奏楽仕様とは異なり、単一種類の楽器のみの重奏によるアンサンブルの美しさを競うコンテストで、より個々の演奏スキルや各演奏者の奏でる音色の一体感が重視される技術コンテスト的な要素を強く持った大会となっています。

 本校からは、金管楽器パートと打楽器パートの2チームが出場し、他校チームが3重奏や4重奏など少人数でのチーム構成とする中、2チームとも最難関の8重奏(8人による重奏)に挑戦しました。

 吹奏楽部は、日頃から仲間たちと地道な練習を積み重ね、ひたむきに演奏スキルを磨いている姿が印象的であり、その取組姿勢は文武両道を高いレベルで実現することを目指す本校の象徴的な部活動のひとつであることはこれまでもお伝えしてきましたが、「最高の音楽を全員で」を合言葉とする部員たちが、様々な舞台で輝かしい成果を上げ続けられる根拠が、実直に個々のスキルアップに取り組む部員全員の共通した姿勢にあるのだと感じています。

 だからこそ、個々のスキルに審査の重きが置かれるアンサンブルでは、より困難度の高い多人数での重奏に挑戦することは、どの学校でもできることではなく、日頃の鍛錬の成果を実感するためにも、とても価値あるものであるとも感じています。

 そうした中で、西関東大会への出場権獲得を目指して出場した金管楽器パートと打楽器パートでしたが、金管楽器部門は実力を十分に発揮することができず銅賞の受賞に、打楽器部門では並み居る強豪校が打楽器で勝負する中で見事に金賞を受賞するとともに西関東大会への出場権を獲得しました。

 西関東大会は令和7年1月26日(日)に山梨県甲府市のYCC県民文化ホールにて行われます。打楽器パートの8名には夏の西関東大会での悔しさを晴らすべく、部員全員の想いを胸に、自信を持って演奏してきてほしいと願います。

 頑張れ、越南生!頑張れ、吹奏楽部!

【校長室】英語劇「Matilda」の校内公演に挑戦!(2年生外国語科)

 過日三芳町で行われ、本校外国語科2年生の生徒たちがクラス全員で参加した埼玉県高等学校英語劇発表大会出展作品の校内公演会が、本日12月17日(火)第5時限目を活用して本校体育館にて行われました。

 演目は、主役の天才少女マチルダと子供の教育に興味の薄い両親、マチルダの友人たちや個性あふれる学校の先生たちとの人間模様を描いた「Matilda」で、全体のストーリーを7つのシーンに分け、それぞれのシーンに登場する登場人物とナレーションをクラス全員で分担して演じました。

 シーンを7つに分けたことで、主役のマチルダをはじめ、ほとんどの登場人物を複数の生徒が演じる構成となっており、同じ役柄でも別の生徒が演じることで、その役柄の人物が醸し出す場の雰囲気や人柄に違いが見られ、とても興味深く鑑賞することができました。

 また、マチルダとその友人たちが見せる子供らしい悪戯や、陰の主役とも言える気性が激しく悪名高い校長のトランチブル先生が人形を使って時折見せるコメディータッチの演出が会場に笑いを誘い、全編英語オンリーで進行する劇の中で、とても心温まるアクセントになっていました。

 ここ数日発熱などによる欠席者が増加し、本来の演者が欠席のため急遽別の役柄までこなさなければならなくなった生徒も多数いて、代役として舞台に立つ生徒は、他の人のセリフや演出を急いでインプットし、しかも英語で表現するという荒業に挑戦することとなり、生徒たちにとっては、十分な完成度での公演ができずに悔しい思いもあったことと思います。

 しかし、観ていた私たちには、そうしたアクシデントにも果敢に立ち向かい、居ない生徒の分の代役を担った生徒を中心にクラスみんなでカバーしながら一つの作品を演じきった皆さんの姿は、とても心に響くものがありました。そして、英語の不得手な私には、個性あふれる各役柄に真摯に向き合う皆さんの姿がとても大きく見えました。

 私は、自分の経験上、英語力は知識や活舌ではなく羞恥心や劣等感との戦いだと考えています。どうしても上手な生徒や外国の方の前では自分の英語力に自信が持てず、ついつい引っ込み思案になってしまうことが、私を含め、島国であるが故に外国の方々との接点が少なく日常生活の中で英語の必要性を感じることが少ない日本人が英語力が上達しにくい最も大きな要因であると捉えています。

 だからこそ、こうした英語劇を通して、人前で堂々と英語で表現する機会を持てたことは、発声や発音の上手下手に関わらず、外国語科すべての生徒にとってとても貴重な経験となったはずです。

 これからの我が国は、インバウンドが増加し、身近な場面で外国の方々と接する機会が急激に増加していくはずです。外国の方々との共存共生が避けられない未来を生きる皆さんには、例えブロークンであっても、多少文法的に自信が持てなくても、臆することなく英語で表現し、外国の方々と対等な立場で会話できる力を身に付けてほしいと願います。

 頑張れ、越南生!頑張れ、外国語科!

【校長室】お詫びと御礼(第8回学校説明会)

 昨日12月13日(金)本校外国語科棟及び生徒ホール(食堂)にて第8回学校説明会を開催しました。

 出願まで1か月余りとなり、志望校選びも最終段階を迎える中、120組240名を超える中学生及び保護者の皆さまにご参加いただき、心より感謝申し上げます。

 今回の説明会は、本校としては最終回となることから、他校との重複を避け、ご希望される皆さまに確実に参加していただくために、これまでと違って放課後の時間を活用して実施したことから、保護者の皆さまには、お仕事や家事などのご都合を調整していただいた上でご参加いただきましたこと、重ねて感謝申し上げます。

 また、当初予定では、外国語科棟において1部制で実施する予定でございましたが、受付開始後にわずか数分で定員に達する状況となりました。 

 本校受検を検討されている中学3年生にとっては、今回の説明会が本校の教育活動を理解していただく上で最後のチャンスとなることから、ご希望されるすべての受検生に参加していただきたいとの思いで急遽定員及び会場を拡大し、2部制での実施といたしました。これに伴い、生徒ホール(学食)での実施となり、快適な環境を十分にご提供することができない状況がございましたことを心よりお詫び申し上げます。

 一方で、高校入学後はお弁当ではなく学食で昼食を摂らせたいとお考えの保護者の皆さまには、本校学食の提供メニューや価格などもご確認いただけたのではないかと考えております。

 他校では、急激に進む少子化に伴う利用者の減少から業者が撤退するなど、学食の営業がない学校が多数を占める中、本校は、本校卒業生である経営者が母校の生徒たちに対する熱い想いを持って営業していただいており、定期考査期間を除いて毎日営業し、ボリューム満点で温かく美味しいメニューが提供されています。また、女子生徒向けの軽食などもリーズナブルな値段で品数も充実しており、食欲旺盛な成長期の生徒たちの心と身体を満足させています。私をはじめ、多くの教職員も毎日利用しています。

 本日参加された皆さまには、冒頭のご挨拶の中で、受検生自身やご家族が納得できる志望校選びをしていただきたいとお話しさせていただきました。

 高等学校は、設置者(市町村教育委員会)の教育方針に則り画一的な教育活動を行う義務教育と異なり、国の定めた学習指導要領に則った教育内容を担保しつつ、各校が特色ある教育活動に取り組むことが強く求められており、同等の学力レベルや同じ種別の学科を設置する学校でも、提供されている教育方針や教育内容は全く異なるものとなっています。

 それ故に、教育方針や教育内容に納得できる学校に入学することが、生徒にとって有意義で満足できる3年間を送ることにつながると考えており、高校生活に夢や希望を抱く皆さんには、どの高校に入学するにせよ、有意義な高校生活を送ってほしいと願っているからです。

 そうした意味では、本日お越しの皆さんの中に、納得できる学校が本校ではないと考える方がいたとしても、本校としては残念ではありますが、受検生の皆さんにとっては当然のことであるとも考えています。

 本校は、「文武両道」を校訓に掲げ、自己実現に向けた勉学に励みつつ、部活動に青春を賭け、自主自立(本校では「自走」としています)を促しながら高いレベルでの人間的な成長を強く求める教育活動に取り組んでいます。「自走」は青春を賭して取り組む大切な部活動の時間をしっかりと確保するための手段であり、文武両道を高いレベルで実現するための必須条件であると考えています。部活動の活動日や時間は各部活動によって異なり、学習活動のための一斉指導は生徒にとって部活動を犠牲にすることにつながり、高いレベルでの文武両道の実現には不向きであると考えています。故に課外の学習活動においては生徒個人個人が可処分時間(隙間時間)を有効に活用することを軸とした個別指導と自学自習を基本とし、可処分時間に個別学習に取り組む生徒たちを教職員全体で手厚く支援しています。

 高校3年間、学習活動も部活動も決して諦めない高い志と日々の地道な努力の積み重ねが生徒を大人へと成長させ、やがては心に描く自己実現を達成することにつながると信じて、ほとんどの生徒が「自走」しながら勉学にも部活動にも情熱を持って熱心に取り組んでいます。

 そうした生徒たちの精神的自立と切磋琢磨の成果が、他校以上に全国大会や関東大会などハイレベルなステージで活躍できる生徒を多数輩出することができる根拠となっています。

 また、本校の生徒たちは、母校である「越南」を愛し、学校のキャッチフレーズである「南の風」にプライドを持っています。

 「南の風」とは、主体的に勉学や部活動に取り組むとともに、共助の精神を持って、ともに高め合い、助け合い、誰一人欠けることなく全員で高いレベルのゴールを目指す精神を表したもので、本校の生徒と教職員の一体感を具現化した言葉です。どの部活動の生徒たちも、この「南の風」を吹かせるべく、強い一体感を意識しながら活動しているのが本校の大きな特徴の一つです。

 本校では、「勉強だけ」とか「部活動だけ」でなく、どちらも諦めずにチャレンジすることを強く生徒に求めており、こうした校風に共感できる生徒の皆さんの入学を期待しています。

 本日の説明会に参加し、本校の校風や教育活動への理解を深めていただいたことで、今後、様々な学校の特色と比較検討しつつ、最終的には、本校の校風にご納得いただき、皆さんが大切な高校3年間を「南の風」の一員として過ごすために本校を志望校に選んでいただくことにつながれば、本校としてはこの上ないことであると考えています。

 また、本日お越しの保護者の皆さまとともに、「南の風」の一員となられたお子様たちの高校生活を支えていくことができれば幸甚に存じます。

 なお、本日の説明会は1時間程度の短時間でのご対応となりましたため、理解を十分に深めていただくことができなかった方もいらっしゃると拝察いたします。ご不明な点等ございましたら、遠慮なく本校教頭あてにお問合せくださるようお願い申し上げます。

 本校では、教職員生徒一同、皆さまのご入学をお待ちしています。

 頑張れ、受検生!

【校長室】旅の終わりに…(2年生修学旅行最終日)

 本日12月11日(水)、2年生は修学旅行最終日となりました。

 本日の行程は大阪・京都の歴史や文化を学ぶクラス別研修でした。生徒たちは3クラスずつ平等院から清水寺見学、大阪城から嵐山散策、金閣寺から嵐山散策の3コースに分かれて、それぞれの街並みや建造物の背景にある歴史と文化を肌で感じながら、古(いにしえ)の時代の人々の暮らしぶりを想像していました。

 私は金閣寺と嵐山散策のコースに帯同しましたが、数十年ぶりに見た金閣寺は相変わらず絢爛豪華に輝いており、生徒たちもその煌びやかさと猛烈な残暑のおかげで今頃真っ赤に色付いた美しい紅葉に見惚れているようでした。

 次に向かった嵐山では、名勝の渡月橋を背景にクラス写真を撮影しましたが、今夏の大雨で起こった氾濫の爪痕が生々しく、橋の下流では重機が入って川底の土砂の撤去作業が行われていました。ただ生徒たちは嵐山駅周辺の観光ストリートに並ぶ土産店を中心に仲の良い仲間たちと三々五々に散策を楽しみ、袋いっぱいのお土産を片手に笑顔でバスに戻って来ました。

 その後は京都駅前の都ホテルで昼食を摂り、15時過ぎの新幹線に分乗して、一路東京駅に向け帰路につきました。

 東京駅に到着後、改札を抜けたところで流れ解散となり、先ほど全員がそれぞれの帰路につきました。

 今回の修学旅行を通じて感じたのは、生徒たちの自立、自律した思考と行動でした。もちろん些細な違反や忘れ物など指導を受ける場面は散見されましたが、総じて協調性や社会性を持った活動ができ、安心して引率を終えることができました。これは、日常生活を通じて皆さんが身に付けた財産であり、越南生の素晴らしい資質であると言えます。生徒たちは大人として成長するための貴重な経験ができたのではないかと考えています。

 一方で、何名か体調不良により個別に対応する場面はありましたが、概ね安全・安心な旅行が実施できたのは、生徒たちの心掛けはもとより、ご家庭でのご指導のおかげであると考えており、心より感謝申し上げます。また、生徒たちを心良く送り出してくださった保護者の皆さまに重ねて感謝申し上げます。誠にありがとうございました。

 生徒の皆さんには、明日1日ゆっくりと身体を休め、13日(金)にはリフレッシュして笑顔で登校してほしいと願います。そして、修学旅行の余韻を楽しみつつ、気持ちを切り替えて更なる飛躍に向かってほしいと願います。

 頑張れ、越南生!頑張れ、2年生

 

【校長室】USJ三昧(2学年修学旅行3日目)

 本日12月10日(火)修学旅行の3日目となり、旅行も後半戦となりました。本日の行程は、修学旅行のメインイベント、待望のUSJ班別自由行動です。生徒たちは、この日のためにアトラクションもショップもお土産も入念にチェックしてプランを立てており、昨日の夜から心が高鳴って眠れなかったのではないでしょうか。

 パーク内で楽しむ時間をできるだけ確保するために、開園時刻から逆算して3グループに分かれてビュッフェスタイルで朝食を摂りました。大阪リーベルホテルは、朝夕ともにビュッフェスタイルですが、メインからデザートまで料理の品数も多く、食べ盛りの男子高校生がテンコ盛りに取り分けても十分な量が確保されており、施設だけでなく食事面でも満足度の高いホテルです。

 朝食は、いつもよりちょっと早い6時30分から始まり心と身体をしっかりと目覚まし、早いクループは7時40分頃には徒歩15分ほど離れたUSJのエントランスに向かって元気よく出発していきました。開園時刻は8時30分でしたが、早朝にもかかわらず既に大勢の一般客が並んでおり、生徒たちもアッという間に行列の中に消えて行きました。

 明日12月11日(水)に新エリアのドンキーコングが公開される前日だったので空いているんじゃないかと想像していましたが、さすがUSJだけあって、園内は来場者で溢れかえっており、どのアトラクションもアッという間に1時間以上の待ち時間が表示されていました。中には120分を超える待ち時間が発生したアトラクションも複数ありました。

 生徒たちの一番人気はジュラシックパークエリアの大型ジェットコースターのフライング・ダイナソーです。新手の吊り下げ型シートにしがみつき、絶叫しながら青空を飛び回っていました。また、Harry PotterやThe Nintendo Worldなどが人気で、生徒たちにとっては待機時間もまた思い出のひとつになったことだと感じています。

 私もいくつかのアトラクションに参加しつつ、広い園内で導線が確保できないほどの混雑の中歩いていると、突然男子生徒が「校長先生」と声をかけてきて「一緒に写真を撮ってください」と言われました。校長になって以来、なかなか私に声をかけてくれる生徒が多くない状況でしたので、うれしい気持ちになりました。

 340名を超える人数が園内に居たはずの本校生徒たちですが、圧倒的な人数の一般入場者の中では全く目立つこともなく、しかも、私服で見分けにくいだけでなく、ほとんどの生徒が長蛇の列に並んでいる時間が多かったせいか、あまり本校生徒の姿を見かけることができませんでした。それでも、やっぱり本校生徒たちは優秀で、午後5時45分に設定された帰宿時刻には両手にいっぱいのお土産と頭には被り物やカチューシャなどの装飾をして、次から次へと帰宿してきました。

 さて、楽しい時間は過ぎていくのもアッという間で、明日12月11日(水)はいよいよ修学旅行最終日となります。明日は朝からバスで京都に向かい、金閣や清水寺、平等院鳳凰堂、嵐山などをクラス別に訪問します。

 ここにきて旅の疲れが出てきた生徒も散見されますが、過ぎ去った3日間の想い出は心にしまって、残り1日を大切に過ごさせたいと思います。

 いよいよ明日は修学旅行の最終日を迎えます。保護者の皆さまをはじめとしたご家族の皆さまには、明日の夜生徒が帰宅した際には、話したいことがたくさんあると思いますが、可能であれば本人の話に寄り添い、聞き上手な体制で帰宅をお迎えいただけると幸甚に存じます。

 頑張れ、高校生!頑張れ、越南生!

 

【校長室】神戸と大阪を食べ尽くせ!(2年生修学旅行2日目)

 本日12月9日(月)は修学旅行2日目となりました。本日は4日間の行程で唯一の班別自主研修の日でした。朝から暖かな日差しが降り注ぎ、心も身体も気持ちの良い1日となりました。

 出発時間の都合で、3クラスずつの時間差となりましたが、生徒たちは元気な顔で朝食会場に現れ、しっかりと朝食を摂ったあと、大型の荷物をトラックに積み込み、クラス別にバスで広島駅に向かいました。団体旅行の特権で2列になって集団で改札を抜け、事前に班ごとに下調べをして計画した目的地となる神戸or大阪方面に向け、新幹線に乗り込んで、いざ出発となりました。

 私は、新神戸グループに帯同しましたが、新幹線で新神戸駅到着後、駅ビル内で最後の確認を済ますと、生徒たちは三々五々に三ノ宮の街中に散っていきました。神戸グループの大きな目的は神戸牛を食することとポートタワーやメリケン波止場などの景勝地の散策のようで、JR三ノ宮駅周辺の飲食店や南京町の中華街で神戸グルメを堪能したようです。その後ベイエリアに移動してポートタワーに登り、眼下に広がる海と神戸の街並などの景色を鑑賞し、夕食は大阪市内で大阪のグルメも堪能する欲張りコースとなりました。

 一方、大阪グループは、新大阪駅に降り立ち、一目散に大阪の台所“難波”に向かったようです。心斎橋や道頓堀周辺の喰い倒れの街を周遊し、食べ歩きをしながらリサーチしてきた飲食店に向かい、お好み焼きやたこ焼きなどの「粉もの」をはじめ、思い思いのグルメをじっくりと堪能したようです。

 どちらのグループも、広島からの新幹線移動があったため、昼頃からの散策となりましたが、夜のホテル集合までの時間を逆算して、たっぷりと仲間たちとの至福の時間を楽しんだようです。

 夕方以降に大阪環状線で発生した電車の遅延などのアクシデントもありましたが、無事に当初の目的を果たしてホテルに帰着した生徒たちは一様に満足した表情で、充実した1日となったようです。

 また、本日の宿泊ホテルはUSJに隣接し、園内を眼下に臨める好立地の大阪リーベルホテル。しかも、昨日のヒルトン広島に劣らない超奇麗なホテルで、クリスマスに向けてイルミネーションでライトアップされたリッチなホテルに本日と明日の連泊となります。生徒たちにとっては、こちらの満足度も爆上がりで、旅を彩る良い思い出になったはずです。

 明日は、いよいよ待望の終日USJ三昧の日です。疲れが見えはじめた生徒も散見されますが、一晩ぐっすりと寝てエネルギーを充電し、きっと明日の朝には、元気一杯な笑顔で現れてくれることでしょう。さあ、明日から修学旅行も後半戦、魅惑のUSJを思い切り楽しみ尽くして素敵な思い出を心に焼き付けましょう。

 頑張れ、越南生!頑張れ、2年生!

【校長室】ついに広島上陸!(2年生修学旅行1日目)

 本日12月8日(日)本校2年生は、広島・関西方面への修学旅行に出発し、1日目を終えました。

 本年度の修学旅行は新幹線での移動となるため、午前7時30分という早い時刻に東京駅集合となっておりましたが、当日の体調不良や欠席などなく、参加予定であった346名全員が元気に新幹線に乗り込みました。生徒たちの日頃の行いが良いのか好天にも恵まれ、良い旅になる予感がしました。

 列車が動き始めると同時にカードゲームや言葉遊びのゲームに興じたり、会話を楽しんだりと、生徒たちのテンションは一気に修学旅行モードとなりました。

 小田原を過ぎると、突然車窓から大パノラマに広がる富士山を右手に見ながら更に高揚感を高め、名古屋駅で積み込んだ名物「味噌カツ弁当」を堪能しながら、これから始まる4日間の旅にワクワクドキドキが止まらない様子でした。

 12時30分ごろ広島駅に到着し、頬を伝う風に肌寒さを感じる中、最初に訪れたのは、この旅行のメインの学習活動ともいえる平和記念公園です。第2次世界大戦終結のきっかけとなった原爆投下が物語るものについては、これまで事前学習を重ねてきましたが、自身の眼で見て確かめるということは、机上の学習では理解できない大切な学びを生徒たちの心に刻んでくれたはずです。

 平和記念公園に到着後、目の前に見える朽ち果てた原爆ドームや原爆の子の像をはじめ園内の至るところに奉納された無数の千羽鶴、そして原爆投下時の様子をリアルに感じることができる平和記念資料館などを見学し、原爆死没者慰霊碑の前でクラスごとに集合写真を撮影しました。生徒たちは一様に真剣なまなざしでガイドさんの話を聞きながら、我が国で実際に起こった戦争の惨劇をその眼に焼き付けていました。

 その後向かったのは、広島随一の観光地「宮島」です。バスで宮島口まで移動し、フェリーで対岸の宮島に上陸しました。船上では生徒たちの心も観光モードに切り替わり、徐々に近づいてくる厳島神社の鳥居を見るために、ほとんどの生徒が寒空の中でも甲板に出て写真を撮影するなどしていました。

 宮島では、約2時間の自由行動となりましたが、生徒たちが真っ先に向かったのは参道に並ぶ食べ歩きのショップで、広島名物のもみじ饅頭や揚げ饅頭、生牡蠣や牡蠣フライに舌鼓を打ち、ひとしきり広島の味を堪能しました。中でも牡蠣フライが大人気で、笑顔で頬張る生徒がたくさん見られました。小腹を満たしたところで厳島神社への参拝に向かい、シンボルの大鳥居を写真に収めると、本殿にお参りをしたりおみくじをひいたりと思い思いの時間を過ごしていました。

 日が沈み、辺りが暗くなったころ、再びフェリーに乗ってバスに戻り、本日の宿「ヒルトン広島」に到着しました。ヒルトン広島は、皆さんご存じのとおり広島県内で最高峰の高級ホテルで、修学旅行団体では滅多に宿泊できるホテルではありません。生徒たちは、到着するなり、その高級感溢れる造りに「すご~い」の連発でご機嫌な様子でした。到着後はすぐに競技場にある大型ビジョン並みのモニターが四方に設置された食事会場でビュッフェスタイルの夕食となり、それぞれ思い思いにホテルの味を楽しんでいました。

 本日1日目が終了しましたが、生徒たちの行動は総じて自立しており、明るい挨拶や説明をしっかり聞く様子、集団行動を意識した協調性など、どれをとっても素晴らしいものでした。バス会社のガイドさんたちも心から感心しており、とても気持ちよくお仕事ができた様子でした。何より生徒たちが見せた学校のそれとは違った笑顔が「楽しめているのだな」と感じさせてくれるものでした。こうした姿を見ると、普段ご家庭で保護者の皆さまがしっかりとお子様をご指導いただけていることが如実に感じられ、改めて、保護者の皆さまに感謝する次第でございます。

 明日は、班別自由行動で、新神戸や大阪市内に向かいます。事前に決めたルートを班員とともにたどりながら、夕食まで班ごとに済ませて午後7時30分までに大阪市内のホテルに集合することとなっています。本日のように、明日も生徒たちは様々な体験をしながら学びつつ、素晴らしい社会性や協調性を発揮してくれることと期待します。

頑張れ、越南生!頑張れ、2年生!

  

【校長室】心は既に…(2年生修学旅行事前指導)

 明日12月8日(日)より本校2年生は関西方面に向けて3泊4日の修学旅行に出発します。修学旅行は、かつて我々大人たちが高校生の頃、青春の1ページとして鮮明に心に刻まれた思い出となったように、今を生きる高校生たちにとっても、高校生活最大のイベントであることは言うまでもありません。

 この日のために2年生は、学期末考査を3日間繰り上げ、他学年に先んじて考査を終了しました。考査最終日となった12月6日(金)の朝には、色とりどりのスーツケースを転がしながら万遍の笑顔で登校し、先行発送する荷物をトラックに積み込みました。

 考査終了後には、2年生全員が体育館に集合し、最後の事前学習が行われ、冒頭のあいさつで、「良く学び、良く遊べ」の由来となったアメリカ大統領の話を織り交ぜながら、「平和とはどのようなことか」「自分たちは何をすべきか」を学ぶとともに、友人や現地の人々との交流を通じて社会性や協調性を磨き、大人としての思考や言動のスキルを向上することを求めました。併せて、心に刻まれる最高の思い出を作れるよう、まさに「良く学び、良く遊んでほしい」と伝えました。

 生徒たちの目は、一様にキラキラと輝き、心は既に広島の地に向いているようでした。生徒たちには、初めて見聞きするであろう様々な体験を通じて、心に刻まれる瞬間を、笑顔で思い切り謳歌してほしいと願います。

 明日から4日間、生徒とともに経験する様々な体験を通して、見聞や見識を広めるとともに、友情を再確認しながら一回り大きくなった自分自身を体感し、何より全員が無事に帰県できるよう、引率教職員一同全力で生徒たちを見守ってまいります。

 修学旅行の実施に当たり、経済的なご負担を含め、快くお子様を送り出してくださいました保護者の皆さまや本旅行を安全安心に実施するためにご尽力いただきます株式会社JTB様をはじめとした関係の皆さまに、心より感謝申し上げます。

 生徒たちにとって、最高の笑顔で過ごす4日間となるよう心から期待しています。

 頑張れ、越南生!頑張れ2年生!

【校長室】埼玉県議会の「顔」に抜擢!(書道部)

 本日12月4日(水)埼玉県議会事務局より校長宛てに郵便が届きました。中身を確認すると、校長及び本校生徒に宛てた丁寧なお礼状が封入されていました。

 お礼状の対象となった生徒は、本年度の全国高等学校総合文化祭「清流の国ぎふ総文2024」の書道部門に埼玉県代表として作品を出展していた書道部の横山璃乃さん(3年)です。

 横山さんは、他の部員たちとともに日々切磋琢磨しながら地道に「書」と向き合い、基礎基本となるスキルを磨き上げるとともに、一筆一筆に想いを込めて鍛錬を積み重ねてきた成果として、自らの力で全国の舞台への扉を開いたものです。

 こうした輝かしい実績を評価し、頑張る高校生の活躍を広く県民に伝えることを目的として、今回、埼玉県議会の広報担当者から、埼玉県議会の「顔」とも言えるホームページの題字の執筆について依頼を受け、横山さんが県議会をイメージしながら、想いを持って書いた題字作品を提供したものです。

 担当者からは、12月からのホームページへの掲載に当たり、校長宛てに丁寧な文面のお礼状を頂戴するとともに、横山さん本人に対しては、お礼のお手紙と図書カードが送られました。書道部の顧問を通じてお礼の手紙と図書カードを手にした横山さんは、万遍の笑顔で喜んでいました。

 横山さんが書いた題字は、12月から約3か月間にわたり埼玉県議会の「顔」としてホームページを飾ることとなります。横山さんをはじめ本校生徒の皆さんには、これを契機に本県の県政を担い、県民の生活を支える県議会の役割や活動にも目を向け、政治の仕組みなどについても学んでほしいと思います。

 高いレベルでの文武両道の実現を、情熱を持って目指した横山さんの輝かしい功績を讃えるとともに、今後も更なる飛躍を目指して精進を積み重ねてほしいと願います。

 なお、横山さんが執筆した題字は、下記のとおり埼玉県議会のホームページからご覧いただくことができますので、ご希望の方は、是非アクセスしてみてください。

 また今回、本校生徒に対しまして、こうした貴重な機会をご提供いただきました埼玉県議会及び関係の皆さまに心より感謝申し上げますとともに、今後も本校の教育諸活動に対しましてご理解を賜りますと幸甚に存じます。

 頑張れ、越南生!頑張れ、書道部!

 

《埼玉県議会ホームページ》 https://www.pref.saitama.lg.jp/s-gikai/  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【校長室】1枚のキャンバスに賭けた青春(埼玉県高等学校美術展:美術部)

 本日11月30日(土)さいたま市浦和区(北浦和)の県立近代美術館において開催されている第67回埼玉県高等学校美術展に行ってきました。

 この美術展は、年齢などの制限がなく県内すべての美術家の作品が出展される県展と違い、来夏に香川県において行われる全国高等学校総合文化祭に出展する作品の選考会を兼ねるため、出展資格が高校美術部に所属する2年生以下の生徒とされており、高校生世代の展覧会としては最も格式高い展覧会とされています。

 本展覧会では、第1部の平面作品(絵画、版画、デザイン、工芸、彫刻)、立体作品(彫刻、デザイン、工芸)、映像メディアの各部門に出展された作品の中から埼玉県知事賞、埼玉県教育委員会教育長賞、埼玉県芸術文化祭実行委員会会長賞と来夏の全国高等学校総合文化祭出展作品となる優秀賞(平面作品9点、立体作品5点)及び本展覧会における優秀賞(約40点)が審査員の投票により選出される規定となっています。また、併せて第2部には授業作品やポスター作品が出展され、ポスター作品の中から数点の優秀賞が選出される規定となっています。

 また、芸術関連学科を設置する学校以外は各校における出展数が7点までと規定されており、各校の代表作品として2年生部員の作品が出展されることが多いのが特徴であるとも言えます。

 本校からは、美術部員の中から選ばれた2年生の部員7名(長内杏樹さん、前亜沙美さん、小島あさひさん、大塚友結さん、金井結麻さん、藤野美裕さん、島村心結さん)が個々に題材や構図を決め、長い時間をかけてキャンバスに向かい、想いの丈のすべてを詰め込んだ渾身の作品を出展しました。7名の作品はともに規定される大きさの中で最も大きなサイズで、愛猫や幼い子ども、ネイルした手や夜桜、チーズバーガーなどどれも個性的なテーマで、それぞれ細かな部分まで丁寧に描かれており、今にも額から飛び出してきそうな迫力を感じる作品に仕上がっていました。

 それぞれの作品には、制作者である生徒の想いが詰まっており、題材に対する愛情や「好き」という思い入れが強く感じられ、観る人に大きなインパクトを与える素晴らしい作品となっていましたが、他校の生徒の作品もそれぞれに特徴があり見応え十分な作品ばかりで、本校生徒の作品は惜しくも入賞を果たすことは叶いませんでした。

 5月に行われた県展で高校生世代の最優秀作品となる高校生奨励賞を受賞した豊島礼芽さん(3年)の作品「桜」(現在埼玉県庁の教育委員会室に展示)もそうでしたが、今回の展覧会で上位入賞を果たした作品は、総じて大きなキャンバスをミリ単位の細かさで繊細に描かれており、素人目に見ても描く技術はもとより制作にかけた時間と労力が伝わる大作となっていました。

 本校美術部の生徒たちは、活動している様子をたまに見に行くと、日頃から黙々とキャンバスに向かい、一筆一筆丁寧に描いている姿が印象的です。また一方で、キャンバスに向かっているときの真剣な表情とは別に、校長室に案内を持ってきてくれた際など、高校生らしい素敵な笑顔で明るく話してくれる姿が目に焼き付いています。今回は残念ながら入賞を逃す事となりましたが、みなさんの描いた作品が、観る人の心にしっかりと届いていることに自身を持って、今後もそれぞれの感性を磨き、さらなるスキルの向上を目指して精進してほしいと願います。

 頑張れ、越南生!頑張れ、美術部!

 
 

【校長室】書道部2年連続で全国へ(埼玉県高等学校書道展)

 本日11月23日(土)さいたま市浦和区(北浦和)の県立近代美術館で開催されている第63回埼玉県高等学校書道展に行ってきました。

 この展覧会は、県内の高等学校に在籍する高校生書道家たちが、日頃の活動の成果を発表する最大の展覧会で、来夏に香川県で行われる全国高等学校総合文化祭(文化部のインターハイ)に出展される作品を決める選考会を兼ねており、高校生にとってはまさに高校部活動の集大成ともいうべき権威ある展覧会となっています。

 会場には県内109の学校から、756点の作品が展示されており、オーソドックスな漢字のみの作品や仮名のみの作品、仮名混じりの作品に加え、皿や板に書かれた作品など、様々なスタイルの作品が並んでいました。作品は、同じテーマを選んで同じ文字を書いた作品でも、全く趣の異なる作品に仕上がっており、それぞれの生徒が一筆一筆に想いを込めて書いたもので、どの作品も迫力があり見応え十分な作品ばかりでした。

 審査は、県内書道界を代表する専門家の方々による投票での得票数により来夏の全国総文祭に出展する県代表作品が選ばれる規定となっており、多様な専門的観点を持つプロの審査員たちに認められた作品が全国への切符を手にすることになります。

 本校からは、2年生の書道部員12名が、それぞれ入学以来コツコツと磨いてきたスキルを全投入して書いた渾身の作品を出展し、その中から村田優月さん(2年)の作品「杜甫飲中八仙歌巻」(草書)が、全756点の作品の中から12点しか選ばれない最優秀作品に選ばれ、見事来夏に四国香川県で行われる全国高等学校総合文化祭(かがわ総文祭2025)に埼玉県代表作品として出展されることが決まりました。

 顧問の先生によれば、村田さんは、本校入学以来長時間の通学時間を苦にすることなく、直向きに、そして地道に腕を磨いてきたとのことで、自身の作品が県代表に選出されたことを知った瞬間、その瞳からは大粒の涙が溢れ出たとのことでした。それほどの強い想いを持って「自身のやりたいこと」に向き合い、その成果としてプロの目に留まるほどの作品を作り上げることができたのは、紛れもなく村田さん自身の「書」に対する情熱と不断の努力の賜物であり、文武両道の実現を目指す本校生徒たちの模範でもあります。

 本校書道部は、昨年度のこの展覧会において同様に全国出展作品に選ばれた横山璃乃さん(3年)の作品「臨 伊都内親王願文」に続き、2年連続で全国総文祭出展の切符を手にしたことで、部員たちが「書」に向き合うレベルの高さが伺える形となりました。

 また、今回残念ながら入選を逃した他の生徒の作品も、それぞれに想いが込められ、迫力を感じる素晴らしい作品となっていました。

 書道部の皆さんは、日頃から顧問の指導のもと、静かな書道室で地道に根気強く書に向き合い、一筆一筆に想いを込めながら、黙々とそして丁寧に鍛錬を重ねている姿がとても印象的です。イベントで見せてくれる笑顔溢れる書道パフォーマンス以外の活動は、決して派手さはありませんが、その真剣な眼差しと張り詰めた緊張感の積み重ねが、こうして全国への扉を開く力を確実に育んでいるのだと考えます。

 書道部の皆さんには、今後も基礎基本を大切にしながら、自身の心とその手に握った筆の描く書に向き合い、向上心を持ってスキルを磨いてほしいと願います。次は、あなたの作品が大きく輝く時を迎えるはずです。

 頑張れ、越南生!頑張れ書道部!

 

 

【校長室】激闘を制し男女ともに代表決定戦へ(男女ハンドボール部新人大会)

 本日11月23日(土)三郷市総合体育館において埼玉県高等学校ハンドボール大会新人大会の3位決定戦兼関東大会第2代表決定戦進出トーナメントが開催され、いずれも準決勝で惜敗し決勝進出を逃していた本校男女ハンドボール部が関東大会への第2代表決定戦進出を賭けて試合に臨みました。

 先に試合があったのは女子で、私が会場に着くと、ウォーミングアップ前の女子部員が集まってくれたので一言激励すると、私を見つめる部員たちの瞳は自信と闘志に満ちてギラギラとしており、良いゲームができそうな予感がしました。試合は10時開始で、今年3月まで本校の顧問として部員たちを指導していただいていた園部先生が率いる三郷北高校と対戦しました。園部先生は当然ながら本校部員の特徴や戦い方を熟知しており、周到に対応策を打ってくることが予想されましたが、試合が始まってみれば、昨年からレギュラーの座を確保していたエースフローターとサイドの攻撃が開始直後から次々と決まり、幸先よく5点のリードを奪うことができました。

 しかし、相手も流石にベスト4に進んできた強豪チームだけあってやられっぱなしで進むはずもなく、本校エースフローターにマンマークを付けて攻撃のリズムを寸断するとともに、相手エースの強烈なシュートからあっという間に2点を返され、一気に緊張感のある試合展開となりました。以降は一進一退の展開が続きましたが、自軍のミスから与えたPS(ペナルティスロー)を本校GK(ゴールキーパー)が見事にセーブしたことを契機に試合の流れが一気に本校に傾き、終始リードを保ちながら前半を17‐7の大差で折り返しました。ハーフタイムには監督・コーチの指示に加え、キャプテンを中心に声を掛け合って戦術を確認し、気を引き締め直して後半に臨みました。

 後半は開始直後から一気にペースを掴み、堅実なディフェンスから相手のミスを誘ってボールを奪い、速攻から得点を重ねて一方的な展開となり、残り10分余りとなった頃には30‐9と大量リードを奪って試合を決定づけました。

 何とかリズムを変えたい相手がタイムアウトを取ったタイミングで、本校は明日の代表決定戦に備えてレギュラーメンバーを温存し、セカンドチームをコートに送り出しました。代わって出たセカンドチームのメンバーは重要な公式戦であるという緊張感からか、声を掛け合い必死にプレーするもののコンビが上手く合わず、リズムを掴めない中で5連続失点を喫しましたが、最後は正面から豪快にシュートを決め、良い形でタイムアップのブザーを聞くことになりました。終わってみれば31‐14の完勝で、危なげなく明日の代表決定戦への進出を決めました。

 女子の試合に続いて11時30分から始まった男子の試合は、私立の強豪埼玉栄高校との対戦となりました。女子の勝利で応援席も一体感を増し、更に女子部員たちの気持ちのこもった大声援で盛り上がりを見せる本校は、開始直後から相手を攻め立て、10分余りの間に7‐2と大きなリードを奪いました。このまま一方的な試合展開になりそうなタイミングで相手監督が堪らずタイムアウトを要求し、立て直しの檄を飛ばすと、相手も徐々に実力を発揮し始め、その後は一進一退の攻防となりました。前半14分が経過した頃、11‐5とリードした場面で、相手の巧みなパスワークからのシュートシーンに対応した本校選手に反則があり2分間のペナルティが課せられ、1人少ない状況で耐える時間が続きました。

 このタイミングで、相手は本校のエースにマンマークを付け、エース封じの策に打って出たことで、本校も攻撃のリズムを失い、一進一退のまま試合が続きました。

 苦しい展開の中、2分間のペナルティが解けたタイミングでコートインしようとした本校選手が、まさかの不正入場のジャッジを受け、更に2分間のペナルティが課され、1人少ない状況での対応を強いられたこの4分間で徐々に相手に流れが傾いて行きましたが、本校はGKを中心に粘り強く守り、4点のリードを保ったまま前半を折り返しました。

 ハーフタイムには、女子の試合と同様に監督の指示を受け、選手同士で入念な戦術の確認をして後半に臨むと、開始直後に相手がペナルティにより1名少ない状況となり、一気に試合を決めに行きましたが、本校にもミスが連発し、逆に点差を詰められることとなりました。エースがマンマークされリズムを失っていた本校は効果的な攻撃が封じられたことで、やむなくエースフローターを下げ、それまでサイドだった1年生をフローターに据えました。これが見事に功を奏し、一時は2点差まで迫られた苦しい状況で、代わった1年生フローターが、しなやかな身のこなしから絶妙なシュートを次々と決め、失いかけていたリズムを引き戻し、その後は5点以上の差を保って試合を進めました。

 最後は残り2分余りとなったところで犯した自軍のファールにより1人少ない苦しい展開となる中、鬼気迫る迫力で追いすがる相手を冷静にいなし、終わってみれば39‐34とセーフティリードを保ったまま試合終了のブザーを聞きました。

 試合後に集まってくれた男子部員たちにねぎらいと激励の言葉をかけると、その眼には本日のゲームでの失敗に対する悔しさを感じると同時に、明日の試合に向けて挑戦する決意と自信に満ちたエネルギーを感じました。

 男女の試合を通じて感じたのは、エース封じに特化した相手の戦術に苦しむ中で、次なるエースが台頭しヒーロー、ヒロインとなってチームを救ったこと。そして、男女ともディフェンスが安定し、相手のストロングポイントを発揮させなかったことが勝利に繋がりました。その中でも、男女ともにGKのスーパーセーブが特に素晴らしく、自軍の大ピンチを幾度となく防いで、試合の流れを相手に渡しませんでした。専門外ながら私の主観では本日のMVPは男女ともにGKではないかと感じました。

 本日の勝利で、男女揃って3位が確定するとともに、明日関東大会出場を賭けて開智高等学校で行われる第2代表決定戦に臨むこととなりました。対戦相手は男女とも本日行われた決勝戦で敗れた名門浦和実業高等学校となりました。相手は全国大会常連の強豪校で、厳しい試合となることが予想されますが、チャレンジ精神を持って、最後まで諦めることなく全力で戦ってほしいと願います。自分たちの力を信じて自信を持って挑んだ先に「勝利」が待っているのだと思います。気負わず、焦らず、闘志を持って闘うことを願います。

 また、本日はたくさんの保護者の皆さまにご来場いただくとともに、選手の背中を押す熱いご声援をいただき、心より感謝申し上げます。本日の勝利は、ご家族の皆さまの日頃からのご支援と、熱いご声援の賜物であると考えております。残念ながら明日は無観客での試合となり、部員たちの勇姿を見ることは叶いませんが、必ずやベストを尽くし、関東大会への出場権を獲得してくれると信じ、皆さまとともに吉報を待ちたいと存じます。今後とも、変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。

 頑張れ、越南生!頑張れ男女ハンドボール部!

 

 

 

【校長室】お詫びと御礼(第7回学校説明会)

 昨日11月16日(土)本校外国語科棟及び生徒ホール食堂にて第7回学校説明会を開催しました。

 この時期、多くの高校で盛んに学校説明会が行われる中、本校の説明会に200組400名を超える中学生及び保護者の皆さまにご参加いただき、誠にありがとうございました。

 当初の予定では、外国語科棟において2部制で実施する予定でございましたが、受付開始後に多数の皆さまからのお申し込みがあり、短期間で定員に達する状況がございました。 

 中学3年生にとっては、この時期は志望校を決定する上で最も重要な時期でもあり、10月末に発表された各校の志願倍率などを参考にしながら、候補となる学校を絞り込んでいく最終段階となる時期でもあります。こうした状況を踏まえ、本校への受検をご検討いただいているすべての受検生に参加していただけるよう、急遽会場を増やし、3部制での実施といたしました。これに伴い、生徒ホール(食堂)での実施となり、快適な環境を十分にご提供することができない状況がございましたことを心よりお詫び申し上げます。

 一方で、高校入学後にお弁当ではなく食堂で昼食を摂らせたいとお考えの保護者の皆さまには、食堂の提供メニューや金額などもご確認いただけたのではないかと考えております。他校では、業者の撤退等により食堂の営業がない学校が増加している中、本校の食堂は、本校卒業生である経営者が母校の生徒たちに対する熱い想いを持って営業していただいており、定期考査期間を除いて毎日営業し、ボリューム満点で美味しいメニューが提供されており、食欲旺盛な成長期の生徒たちの胃袋を満足させています。私をはじめ、多くの教職員も毎日利用しています。

 本日参加された皆さまには、冒頭のご挨拶の中で、受検生自身やご家族が納得できる志望校選びをしていただきたいとお話しさせていただきました。高等学校は義務教育と違い、学習指導要領に則った教育内容を担保しつつ、各校が特色ある教育活動に取り組むことが求められており、同じ普通科の学校でも、提供されている教育方針や教育内容は全く異なるものであり、その学校の教育方針や教育内容に納得して入学することが、生徒にとって有意義で満足できる3年間を送ることにつながると考えており、受検される皆さんには、どの高校に入学するにせよ、入学後に有意義な高校生活を送ってほしいと願っているからです。そうした意味では、納得できる学校が本校ではないと考える方がいても、本校としては残念ではありますが、それはやむを得ないことであるとも考えています。

 本校は、「文武両道」を校訓に掲げ、自己実現に向けた勉学に励みつつ、部活動に青春を賭け、自主自立を促しながら人間的な成長を強く求める教育活動に取り組んでいます。高校3年間、勉強も部活動も決して諦めない高い志と日々の地道な努力の積み重ねが生徒を大人へと成長させ、やがては心に描く自己実現を達成することにつながると信じて、ほとんどの生徒が「自走」しながら勉学にも部活動にも熱心に取り組んでいます。

 また、本校の生徒は、学校のキャッチフレーズである「南の風」にプライドを持っています。「南の風」とは、主体的に勉学や部活動に取り組むとともに、共助の精神を持って、ともに高め合い、助け合い、誰一人欠けることなく全員で高いレベルのゴールを目指す精神を表したもので、本校の生徒と教職員の一体感を具現化した言葉です。どの部活動の生徒たちも、この「南の風」を吹かせるべく、強い一体感を意識しながら活動しているのが本校の大きな特徴の一つです。

 本校では、「勉強だけ」とか「部活動だけ」でなく、どちらも諦めずにチャレンジすることを強く生徒に求めており、こうした校風に共感できる生徒の皆さんの入学を期待しています。

 本日の説明会に参加し、本校の校風や教育活動への理解を深めていただいたことで、今後、様々な学校の特色と比較検討しつつ、最終的には、本校の校風にご納得いただき、皆さんが大切な高校3年間を「南の風」の一員として過ごすために本校を志望校に選んでいただくことにつながれば、本校としてはこの上ないことであると考えています。

 なお、本日の説明会は1時間程度の短時間でのご対応となりましたため、理解を十分に深めていただくことができなかった方もいらっしゃると拝察いたします。ご不明な点等ございましたら、遠慮なく本校教頭あてにお問合せいただければ幸甚に存じます。

 本校では、教職員生徒一同、皆さまのご入学をお待ちしています。

 頑張れ、受検生!

【校長室】県大会準優勝、外国語科の輝き!(埼玉県高等学校英語スピーチコンテスト)

 昨日11月11日(木)さいたま市立浦和高等学校において第75回埼玉県高等学校英語スピーチコンテストが開催され、過日行われた校内予選を勝ち抜いた伊藤笑理菜さん(2年:外国語科)が本校代表として出場しました。

 この大会は、高校生の英語力向上と県内高等学校の英語教育の充実を目指すとともに、生徒のグローバルな活躍を期待するもので、本年度は県内の公立高校及び私立高校34校から代表者1名、計34名が参加しました。

 午前9時からコンテストが始まり、発表者は段上に設置された演台の前に立って審査員の視線を一斉に浴び、強烈な緊張感に包まれながら順にスピーチに臨みました。

 スピーチのテーマや内容は、発表者自身が決定し、自身の経験や知識をもとに考察した自身の考えや想いを聴衆に発信し、その内容と英語力、情熱や伝達力などを基準として審査が行われました。

 伊藤さんは全体の28番目に登場し、校内選考時に発表した「How to Overcome Your Hidden Fear」を披露しました。スピーチの内容は中学校時代の自分から脱却し、自身の望む高校生活を送るために進学先となる高校を選び、周囲の反応に対する恐怖心を乗り越えて自己実現を果たしつつあるという本人の実体験を題材にした人生ストーリーで、これまでに直面した苦悩や決断などの場面で本人が感じた想いについて熱意を持って語りました。伊藤さんの渾身のスピーチに、会場からは大きな拍手が沸き上がるとともに、聞いていた審査員の心にも大きく響く内容となりました。

 全参加者の発表が終了後、審査結果が発表され、伊藤さんは審査員の皆さまからも高い評価をいただき、ネイティブスピーカーがたくさん出場する中で見事に準優勝に輝きました。

 県大会で準優勝という快挙は、本校史上最も優れた成績であり、伊藤さんの高いスピーチスキルと実体験に基づいた聴く人の心を動かす内容が認められたものと言えます。

 ネイティブスピーカーとして出場した伊藤さんは、優勝者が同じくネイティブスピーカーであったため、2名とされている関東大会への出場枠のうちネイティブスピーカー枠の推薦者は1名とするという大会規定により、残念ながら関東大会への出場を逃すこととなりました。伊藤さんにとっては、準優勝という評価をポジティブに受け入れつつも、同時に悔しさも感じていることと思いますが、他の外国語科設置校をはじめ強豪校がひしめく中で手にした準優勝は十分称賛に値するものであり、胸を張って良いものだと感じています。

 我が国では、今後少子化が急激に進むとともにインバウンドによる外国人訪日者や定住者が拡大し、必然的に外国の方々と接する機会が拡大していくことになります。そうした社会を生きる皆さんには、外国の方々と議論できる程度に英語力を向上し、外国の方々と接することにコンプレックスや恐怖心を持たずに、グローバルな視点で物事を考え対処できるような生徒が増えることを願います。

 頑張れ、越南生!

【校長室】「備えあれば患いなし」(心肺蘇生法講習会)

 2日後に長距離大会を控えた本日11月11日(月)の放課後、本校体育館において、越谷市消防局から2名の消防隊員の方をお迎えして、生徒と教職員約50名が心肺蘇生法と心臓マッサージに関する実技講習を受講しました。

 こうした知識や体験は、実際に必要とされる場面に遭遇しないことが一番だと思いますが、いつ、どんな時に必要とされる場面に遭遇するかわかりません。万が一そうした場面に遭遇した時に知識や経験を有しているかどうかは、患者を目の前にして、勇気をもって一歩を踏み出して対応できるかどうかの分岐点になるのだと思います。

 本日は、約1時間という限られた時間の中での実技講習のため、簡易キットを利用した基礎的なものとなりましたが、講師としてお越しいただいた2人の消防の方は、患者の発見から救急隊に引き渡すまでの一連の対応の流れについて、実演を踏まえながら丁寧に説明していただくとともに、心臓マッサージや人工呼吸に加え、AEDの使い方に至るまで全方位を網羅した心肺蘇生法の基本となる知識と対処方法をご教示いただきました。最後は、参加した生徒によるお礼の言葉で締めくくり、約1時間20分にわたる講習会が終了しました。

 参加した生徒も先生方も、終始真剣な表情で講師の方のお話しを傾聴し、実技演習では額に汗しながら心臓マッサージに取り組むなど、とても充実した経験ができたのではないでしょうか。

 本日は公務ご多忙の中、ご指導いただきました越谷市消防局の皆さまには、心より感謝申し上げます。

 実際には、本日学んだことを生かす場面が起きないことを切に願いますが、「備えあれば患いなし」というとおり、有事の際に必要となるリスクマネジメントを想定しながら、万全の態勢で当日を迎えたいと思います。

 生徒の皆さんは、食事や睡眠、休養といった体調管理だけでなく、メンタルな部分のコンディションの調整も含めて良い状態で大会に臨んでほしいと思います。そして、本番当日は、自分の持てる力を十分に発揮し、満足感や達成感を味わいながら笑顔でゴールしてほしいと願います。

 頑張れ、越南生!頑張れ、先生方!

 

 

【校長室】読書のススメ(1学年POP展示)

 四季折々の気候の変化や、祭りやイベントなどの季節に応じた様々な活動を楽しむことができることが我が国の大きな魅力であることは、皆さんも感じていることと思います。

 しかし今年は、観測史上最も暑い夏と言われ、本来快適で過ごしやすく最も行楽に向いているとされる「秋」が訪れたと思ったら、アッという間に気温が下がり、冬の訪れを感じずにはいられない状況となり、日本の大切な魅力が無くなってしまうのではという危機感を感じました。

 本来「秋」は何をするのにも適切な時期であることから、「食欲の秋」「スポーツの秋」「味覚の秋」「芸術の秋」などと言われますが、こと学問的に考えると「読書の秋」も見過ごせないワードの一つです。こうした気候の良い時期に、時間を確保して、じっくりと読書に耽るのも、我が国ならではの文化なのではないでしょうか。

 近年デジタル書籍が普及し、紙の本を手にする機会が急激に減少する中、本校1年生は、紙を媒体とした現代の文学作品と向き合い、「本」を読むことから得られる学びを大切にし、読書への志向を高めるために、夏季休業中に1冊の文庫本を読み、自分が感じたその本の魅力を他者に伝えるための「POP」の制作に挑戦しました。

 「POP」とは「Point of purchase advertising」を略したもので、「ポップ」あるいは「ピーオーピー」と呼ばれ、紙や布、ボードなどに名称や価格、セールスポイントや説明文などを記して陳列された品物の魅力を伝えるもので、私たちも、日常生活で立ち寄るスーパーや飲食店などで良く目にする広報媒体のことを示します。

 POPは、単に品物の情報を伝えるのではなく、いかに消費者や利用者の目を引き、その品物への興味を掻き立てられるかを目的とするもので、品物の魅力を端的かつインパクトのある表現で伝え、購買意欲や利用意欲を高める効果が求められます。

 生徒たちは、それぞれ興味のある本を1冊選び、じっくりとその内容を鑑賞したのちに、どんなPOPを作れば自分が感じたその本の魅力を他の生徒と共有し手に取ってもらえるのかを工夫し、A5版という限られた紙面に表現しました。

 それぞれが作成したPOPは、9月にクラス内で生徒同士による予備審査が行われ、その後、優秀な作品が生徒昇降口の掲示板に展示され、1学年の生徒全員の投票による最終審査が行われました。

 展示された作品は、どれも丁寧に描かれ、それぞれに個性があり、同じ本をテーマとしたPOPでも全く違う雰囲気の作品に仕上がっていました。また、色遣いや挿絵の構図、フォントの形状や大きさなどに拘りがあり、個性的なインパクトを放つとともに上手にその本の魅力をアピールするものばかりで、私自身も「この本はどんな本なんだろう」と興味を掻き立てられました。

 10月中旬には審査結果がまとまり、最優秀賞に「姜尚中と読む夏目漱石(姜尚中)」のPOPを作成した1年1組の久保田絢香さん、優秀賞には「女の子はどう生きるか、教えて上野先生!(上野千鶴子)」のPOPを作成した1年1組の阿部莉音さん、学年主任賞には「『お客様』がやかましい(森真一)」のPOPを作成した1年2組の島崎実穂さんが選ばれました。また、私が最も興味を惹かれた作品として1年7組の柴良枝さんの作品「その情報、本当ですか?(塚田祐之)」に校長賞を贈りました。

 生徒たちが作成したPOPは、現在それぞれのテーマとなった本とともに図書室に展示されています。2学期末までの展示期間となっていますので、1年生だけでなく上級生を含めた多くの生徒たちに見に行ってほしいと思います。

 また、こうしたPOPの作成や、展示作品の見学をきっかけに29,900冊の蔵書を誇る図書室に足を運び、自分の趣味や趣向にあった本を探してみてはいかがでしょうか?

 もしかしたら、偶然手に取った1冊には、皆さんのこの先の人生に大きく影響するような刺激的なことが書かれているかもしれません。

  

 

 

 

【校長室】個性と感性の輝き(写真部高校写真展)

 本日11月9日(土)さいたま市の埼玉会館第3展示室で行われている第41回埼玉県高等学校総合文化祭高校写真展に行ってきました。

 この展示会は、埼玉県高等学校文化連盟写真専門部が主催する秋の大会(11月展)で、「セカイの一瞬をつかまえろ」を今年のテーマとして各校1,2年生の高校生フォトグラファーたちが、一夏を越えて磨きをかけた撮影スキルを駆使して、自分の感性を表現できる被写体を定め、構図や色調、露出やピントなどを調節しながら、四角いファインダーから見える一瞬の景色に想いを馳せた最高の1枚を出展しています。

 展示会には県内73校から985点の作品が出展され、その中から審査を通過した581点の作品が展示されました。

 本校からは写真部の部員27人が春から夏にかけて撮影した写真の中から、それぞれ想いの詰まった渾身の1枚を出展し、その中から審査を通過した13人の作品が会場に展示されました。

 展示された13人の作品は、構図も被写体も個性豊かで、見る者に対するメッセージも全く異なりますが、展示会のテーマのとおり、日常の生活の中で自分自身が感性を揺さぶられた「一瞬」を切り取った1枚であることは変わりありません。どの作品も色調やシャッタースピード、露出などに工夫が見られ、それぞれの感性や個性がしっかりと表現されていました。

 その中から、強烈なオーラを発しながら教室の床に座り無表情でファインダーを見つめる男子生徒を被写体にした矢島史悠くん(2年)の作品「剛(ごう)」と、無数に輝く光の軌跡を捕え「動」を表現した濱田輝くん(1年)の作品「霹靂閃電(へきれきせんでん)」が優良賞を、また、3体並ぶダルマのうち眉間に「進路」と書かれた1体だけが異なる方向を向く場面を捕えた朴珍さん(2年)の作品「こっち向いてほい」が奨励賞を受賞しました。

 展示された本校生徒の作品を鑑賞していると、背後から突然「こんにちは」と声を掛けられ、驚いて振り向くと、優良賞を獲得した矢島くんたち2年生の男子3人が鑑賞に来ていました。彼らも他校の生徒の作品を鑑賞して大きな刺激を受けたようで、更なる撮影スキルの向上に意欲を掻き立てられていました。

 展示された作品を観ながら、かつて自分も生徒たちの自然な笑顔に魅了され、幸せな瞬間を生徒たちと共有し一体感を持った教育活動をしたいとの想いから、一瞬を捕えた写真の魅力にハマり、生徒たちを被写体に撮影した写真で教室の一面を飾ったり、フォトムービーにしてプレゼントしたりしていた頃を思い出し、改めて写真の魅力は無限だと感じました。

 写真は、動画とともに今その瞬間に目の前で起っている事実を画像として記録する手段でありますが、動画と違って、その一瞬の表情や現象とともに、その瞬間に感じた撮影者や被写体の感情や風情を逃さずに切り取ってありのままの姿で表現し記録できる最高の技術であると言えます。その特性は、時間軸の長い動画よりも「想い」が凝縮され、深く記憶に刻まれる思い出の1シーンとなる大切な媒体であり、そうした「想い」を巧みな技術でより際立たせるスキルは奥深く、それ故に観る者に大きな感動や情動を与える作品が生まれるのだと思います。

 近年はデジタル技術が飛躍的に進歩し、コストを気にしながら撮影していたフィルムカメラの時代から、デジタルカメラの出現によりコストを気にせず多数の撮影が可能となり、画像をメディアに撮りため、その場で確認・消去できるお手軽な時代となりました。更に、誰もがスマートフォンを持つことが当たり前の時代を迎え、動画も静止画も何時でも何処でも気軽に高画質の画像が撮影できるとともに、手元の端末で簡単にエフェクトできる環境となりました。一方で、解像度の低い昔のデジカメで撮れる写真が「エモい」とされ、若者を中心に流行りとなるレトロ回帰の風潮もある中、一眼レフを駆使してファインダーから覗く一コマに青春をかける写真部の皆さんの活動は、人としての感性を磨くとても素晴らしいものです。

 皆さんには、今回の展示会での評価に関わらず、これからも撮影スキルを向上し、ファインダーから見える景色に映る様々な被写体を捕えた一瞬に想いを馳せ、それぞれの個性や感性を磨いてほしいと願います。

 展示会は明日10日(日)まで開催されています。お時間の許す方は、会場にてご鑑賞いただけますと幸甚に存じます。また、校内では東西の渡り廊下にすべての出展作品が展示されていますので、学校にお越しの際は、是非ご鑑賞ください。

 頑張れ越南生!頑張れ写真部!

 

 

 

【校長室】更なる飛躍のために(女子バレーボール部県大会)

 本日11月4日(月)さいたま市のサイデン化学アリーナにて令和6年度第77回全日本バレーボール高等学校選手権大会埼玉県予選会県大会が開催され、本校女子バレーボール部が出場しました。

 私は、バレーボールは専門種目ではありませんが、ボールを落としてはいけない、ボールを持ったり連続してプレーすることができないなどのルールから、その競技性は数あるスポーツの中でも特に難しく、個人の技術以上にチームワークが大きく勝敗を左右するスポーツだと感じており、故に見るのもプレーするのも自分の専門種目と同じくらい大好きなスポーツのひとつです。 

 女子バレーボール部の生徒たちは、明るく元気で、いつも爽やかな挨拶をしてくれる好感度の高い生徒たちばかりですが、関東大会に出場したりインターハイ予選で県3位となった男子バレーボール部の蔭で、あまり目立った活躍が見せられずにいました。それでも体育館に行くと、いつも部員同士でしっかりと声を掛け合い、基礎基本を大切にしながら地道な練習を辛抱強く続けている姿がとても印象的でした。

 過日行われた東部地区大会ではそうした日々の努力が実り、準決勝で越ヶ谷高校に惜敗したものの、初戦から危なげなく順当に勝ち上がり地区ベスト4に進出して、地区予選を免除されていた男子バレーボール部と共に県大会出場を決めていました。

 今大会の対戦相手は、インターハイ予選のエイトシード校でスポーツ推薦を活用して選手を集める私立の強豪国際学院高校で、実績では相手の方が一枚も二枚も上であり、戦前から厳しい闘いになることが想定されましたが、本校は持ち前のチームワークと粘り強い守備で、泥臭く喰らいついて勝利を目指す闘いとなりました。

 試合はサブコードの第3試合で正午過ぎに始まりました。相手はスタートメンバーのほとんどが170cmを超す大柄な選手ばかりで、レフトもライトも高い打点から強烈なアタックを打ち、開始から7連続失点を許して一気に試合の流れを掴まれてしまいました。

 本校はそれでも粘り強くボールを繋いで相手のミスを誘い、3点を返した頃から相手の攻撃パターンが変化し、アウトサイド攻撃よりもミドルのクイックを多用し始めると、本校はブロックすることができず失点を重ねる展開となりました。本校もタイムアウトで監督の指示を受け、仕切り直しをしながら必死に喰らいついて行きましたが、流れを掴んだ相手に力で押し切られ7-25で第1セットを失いました。

 セット間の休憩では、監督を中心に円陣を組んで改めて作戦を共有するとともに、選手同士が積極的に声を掛け合い、相手の攻撃に対する対策を確認しました。

 コートチェンジの後、メンバーチェンジなく第2セットが始まると、本校もボールを拾ってレフト攻撃を仕掛ける場面が連続して見られ、ドキドキする試合展開となりましたが、相手のブロックは高く、本校のアタックはことごとく跳ね返されてしまいました。高いブロックを避けてコースを狙ったアタックは、しっかりとカバーに入られて、なかなか決めきることができない中、中盤からは変化するサーブとミドルからのクイックを決められ、終始リードを許す厳しい展開となりました。

 本校の選手たちはそれでも諦めずにボールを拾い、怯むことなく闘い続けましたが、最後も強烈なアタックを決められて6-25で第2セットを奪われ、セットカウント0-2での敗退となりました。

 残念ながら試合には敗れたものの、苦しい場面でもしっかりと声を掛け合い、全力を尽くして闘う姿はとても素晴らしいものでした。何より、厳しい闘いの中でも終始笑顔で仲間のミスをカバーし、自分たちが持てる力をすべて発揮しようとする姿が印象的でした。そうした意味では、強豪校との真剣勝負は彼女たちにとって貴重な体験となったはずです。

 試合後に部員たちが集合してくれたので声を掛けると、部員たちの顔には悔しさの中にも充実感を感じるものがあり、今回の敗戦を糧に更に鍛錬を重ね、春にはきっとまた一歩成長した姿が見られると確信しました。

 部員たちには、東部地区の代表として県大会で闘ったことに自信を持って、これまでどおり基礎基本を大切にしながら、自分たちが目指す目標に向かって精進を重ねてほしいと願います。

 また、本日はご多忙の中、多数の保護者の皆さまにご来場いただくとともに、あたたかなご声援を賜り心より感謝申し上げます。皆さまのご声援は生徒たちにとって大きな勇気となったはずです。生徒たちがこうして全力で部活動に取り組めるのも、ご家族の皆さまのご支援があってこそのことと考えています。今後とも変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。

 頑張れ越南生!頑張れ女子バレーボール部!

 

【校長室】会心の舞台「俺、勇者になります」(演劇部草加フェア)

 本日11月3日(日)草加市立中央公民館において「2024演劇fair in そうか(草加フェア)」の1日目が開催され、本校演劇部が出場しました。

 「草加フェア」は9月に行われた東部南地区秋季大会の上位7校が参加する地区最終予選的な要素を持ち、今大会の最優秀作品に選ばれた作品が彩の国さいたま芸術劇場で行われる中央大会(県大会)に出場する権利を獲得することとなっています。

 また「草加フェア」は、草加市青少年健全育成市民会議の皆さまと埼玉県高等学校演劇連盟東部南支部の共催による発表会となっており、地域の学校の演劇活動を通じて青少年の健全育成を図ることを目的としており、今年は埼葛地区の強豪春日部女子高校と地元の草加市立瀬崎中学校を招いて計9校の演劇部が参加しました。

 本校の上演の直前に行われた春日部女子高校の作品も鑑賞しましたが、部員数も多く多彩な役どころを見事に演じていました。演目も「トイレのはなこさん」という学校の怪談を、いじめや人間関係をテーマにしたシリアスな課題を描く作品に仕上げ、教育者として考えさせられる素晴らしい内容でした。

 休憩時間を挟んで15時に幕を開けた本校演劇部の作品「俺、勇者になる」は、部長の和多田夏鈴さん(2年)が描いたオリジナル作品で、何をやっても上手くいかない男子高校生とその息子の成長を願う母親、そして生徒に寄り添う情熱溢れる担任の3者による人間ドラマを、今どきの高校生らしくRPG(ロール・プレイング・ゲーム)の世界感で描いており、リアルとバーチャルの世界を上手にマッチングさせた興味深い作品となっています。

 劇中では、生徒と担任がバーチャル学習教材の開発に携わる母親の仕組んだプログラムに没入し、どこかとぼけて愛嬌のある魔王を倒すために孤軍奮闘する中で、互いの信頼を深め成長する姿は、リアルな学校生活の中で生徒たちが求める本来の教師と生徒の在り方なのではないかと感じられるストーリーでした。

 しかも、バーチャルな世界から帰還した後のエンディングは、ダメダメな生徒が寄り添う担任の想いを受け入れ、厚生していくハッピーエンドな筋書きで、教師である私にとっては感情を揺さぶられるとてもリアリティのある作品でした。

 今回上演された本校の作品は9月の地区大会で一度鑑賞していましたが、それから一月余りの間に大きくブラッシュアップされ、格段に完成度が向上しており、同じストーリーでも全く別物の作品に感じられるほど細部に拘って作り上げられていました。

 もともとの台詞の間に新たな台詞を加えたり、表情やアクションを変えることでコメディタッチな場面が増え、それが絶妙なタイミングで表現されることで見事に観客の笑いを誘い、知らず知らずのうちにストーリーへの没入感を高めていました。特に生徒と担任とのやり取りは、半ば掛け合いの様なシーンがたくさんあり、見る人の心をがっちりと掴むとともに、この一月余りの部員たちの努力がはっきりと伝わるとても素晴らしい作品となりました。

 60分間の上演終了後に部員たちに声を掛けると、演者として舞台に立った生徒も、音響や照明などの裏方で演者を支えた生徒も、全ての部員が満遍の笑顔で挨拶をしてくれたので、生徒たちなりにも大きな満足感と達成感があったのだと思います。

 そうした感情が得られるのは、幾多の壁に真摯に向き合い、相応の悩みや苦労を乗り越えてきた証しであり、チームとして一つの作品の完成に心を一つにして向き合ってきた成果であると言えます。こうした体験が生徒を大人にする部活動の醍醐味なのであり、本校をはじめ多くの学校が部活動を推奨する理由なのだと思います。部員たちには、ここで満足せず、更なる高みを目指して精進を重ねてほしいと願います。

 また、本日は休日にも関わらず、多くのご家族の皆さまにご来場いただき心より感謝申し上げます。生徒たちの本日の笑顔は、日頃のご家族の皆さまのあたたかなご支援の賜物と考えております。今後とも変わらねご支援を賜りますようお願い申し上げます。

 頑張れ越南生!頑張れ演劇部!

【校長室】全国の舞台「書の甲子園」へ!(書道部)

 去る10月11日(木)から10月13日(土)にかけて大阪府内にて第33回国際高校生選抜書展の審査が行われました。この大会は、別名「書の甲子園」と言われており、高校生の公募型書道展では国内最大規模かつ最も権威ある大会とされています。

 全国の高校生書道家たちは、毎年8月に行われる全国高等学校総合文化祭とともに、この「書の甲子園」での入選を大きな目標としており、生徒たちにとっては、まさに高校生活の集大成を披露する場となっています。

 展覧会には全国から1万635点(国内1万494点、海外141点)の応募があり、全国10の地区大会(本県は北関東地区大会)を勝ち抜いた作品が本大会に出展され、国内で入賞200点、入選1,800点、海外で入賞6点、入選21点の計入賞206点、入選1,821点が選ばれました。

 本校からは、書道部の部員たちが日頃の成果と「書」に対する想いを込めた渾身の作品を出展しました。それぞれの作品には、日々の地道な活動で身に付けた「書」の知識や筆遣いなどのスキル、自らが題材として選んだ「書」に対する想いが詰まっており、まさに青春を賭して取り組んできた部活動の集大成ともいえる作品となっています。

 過日行われた審査会の結果が発表され、本校からは秀作賞に塚本彩可さん(2年)が2年連続で選ばれました。また、入選作には村田優月さん(2年)、金安加穏さん(2年)、大久保心花さん(2年)、五十嵐穂乃さん(1年)の4名が選ばれました。

 書道部の皆さんは、文化祭やイベントなどで行う書道パフォーマンスが華やかで活気ある印象がありますが、普段の活動の様子を見に行くと、いつもそれぞれが真剣なまなざしで「書」に向き合い、一筆一筆に想いを込めて、黙々と筆を滑らせている姿がとても印象的です。こうした基礎基本を大切にした地道な鍛錬の継続こそが、やがて実を結ぶということは、どの部活動でも同じなのだと感じています。

 今回入賞や入選という形で評価をいただくことができた生徒も、今回は入賞や入選を逃すこととなった生徒も、他の部員たちと切磋琢磨しながら直向きに好きな活動に打ち込み共に成長することは、部活動でなければ味わうことのできない貴重な経験や財産となっているはずです。

 また、生徒たちが日々部活動に情熱を持って没頭できるのも、保護者の方をはじめとしたご家族の皆さまのご理解とご協力があればこそのことであると感じています。生徒たちには日頃の活動を支えてくださる皆さまに感謝しつつ、今まで以上に精進を重ね、更なる飛躍を目指してほしいと願います。

 入賞した塚本さんの作品は、令和7年2月5日(水)から2月9日(日)までの期間、兵庫県神戸市の原田の森ギャラリー(兵庫県立美術館王子分館)本館2階大展示室で開催される全国展覧会にて展示されることになっています。ご都合のつく方は、是非現地にてご鑑賞いただけますと幸甚に存じます。

 頑張れ、越南生!頑張れ、書道部!

 

【校長室】タスキで繋ぐ「南の風」(陸上部)

 本日10月30日(水)、熊谷市の熊谷スポーツ文化公園陸上競技場及び周辺道路を使った特設コースにて、令和6年度男子第75回・女子第36回全国高等学校駅伝競走大会埼玉県予選会が開催され、本校陸上部の男女が出場しました。

 朝から小雨混じりで肌寒い天候でしたが、長距離ランナーにとっては、むしろ適度な湿度もあり走りやすいコンディションとなりました。

 大会には、男子が68校(77チーム)が、女子は39校(45チーム)が出場し、それぞれ優勝したチームが12月に京都市内の都大路で開催される全国高等学校駅伝競走大会への出場権を獲得するとともに、上位6校が11月に群馬県で行われる北関東大会への出場権を獲得することとなっています。

 午前10時にスタートした男子のレースは7区間42.195kmで、本校は大崎葵(1)、小若隆埜(2)、長尾謙(2)、小川槇士(1)、安岡讓伸(2)、浅井颯斗(1)、大矢陸(3)の7名が出場しました。レースは全員がベストを尽くしたものの、序盤からうまく波に乗ることができず終始60位から70位前後でタスキを繋ぐ厳しい展開となる中、アンカーの大矢君が意地の力走を見せ、総合順位57位でフィニッシュしました。

 午後1時30分にスタートした女子のレースは5区間21.0975kmで本校は前島美桜 (1)、前田笑美子 (1)、東江咲良 (1)、渡邉彩菜 (1)、若林朋佳 (2)の5人が出場し、男子チームの悔しさをリベンジすべく意気込みを持ってレースに臨みましたが、男子同様に序盤からの遅れをなかなか取り戻すことができず、唯一の2年生でアンカーの若林さんが奮闘を見せたものの、総合順位は29位という結果となりました。

 今回のレースでは、男女とも満足できる結果を手にすることはできませんでしたが、チーム全体で同じ目標を持って日々の精進に取り組むことは、スポーツの醍醐味とも言われる他者をリスペクトし共助するチームワークやスポーツマンシップを育むことにつながるものであり、上位進出を目指してベストを尽くした皆さんのレースは十分に意味があり称賛に値するものであったと考えています。

 陸上部の皆さんには、今後のトラックやフィールドでのトレーニングで更なる精進を積み重ね、次なるレースの舞台でリベンジを目指してほしいと願います。

 頑張れ越南生!頑張れ陸上部!

 

【校長室】「芸術の秋」到来!(文化部活躍の季節)

 我が国は、国が位置する北緯や島国であること、東南には大きな海が広がっていることなどから、1年を通じて春夏秋冬の四季が存在し、季節ごとの気候変化が明確に感じられる世界でも類を見ない特徴ある国であり、先日の「越南ブログ」に紹介された地理総合の授業でも取り上げられていたケッペンの気候区分では、日本はほぼ温暖湿潤気候か湿潤大陸性気候に属するとされています。

 こうした特徴に合わせて、我が国では古くから季節に応じた行事や風習、祭りやしきたりなど、風土に合わせた特色ある文化が各地で生まれ、大切な伝統として代々受け継がれてきました。近年のインバウンドにより世界中から我が国を訪れる外国人が、「日本」を目的地とする理由の一つが、この四季折々特有の風情や文化であるとされています。

 私たち日本人にとっては日常であり、もはや特段の魅力も感じないほど当たり前となった四季ですが、外国人にとってはとても魅力的で興味深いものであり、我が国の安定した治安状況やインフラの利便性、環境衛生や「おもてなしの心」を持った国民性などと相まって、世界中の人々の「行ってみたい国」ナンバー1に選ばれる理由ともなっています。

 さて、10月下旬と言えば暦の上では冬の到来を感じるべき季節のはずですが、今年は観測史上最も暑かった夏の余韻が未だ感じられる中、最近やっと長袖のシャツや上着が手放せなくなってきて、ようやく「秋がやってきたな」と本格的に感じています。

 わが国では、「秋」は気候が安定し過ごしやすく、何をするにも適切な時期であるとされ、四季の中でも最も良い季節であるとされています。故に「食欲の秋」「スポーツの秋」「読書の秋」「収穫の秋」「味覚の秋」など、「秋」に因んだ様々なワードが生まれ、それぞれの趣向に合わせた過ごし方をするのが一つの幸せの形となっています。

 そうした中で、文武両道を校訓とし、勉学とともに部活動に情熱を注ぐ生徒たちが多い本校では、「芸術の秋」という言葉も見逃せないワードの一つであると考えています。

 「芸術の秋」という言葉の由来は諸説あるとされていますが、一説にはある雑誌の記事がきっかけとなったといわれています。今から106年前の1918年に発行されたある雑誌の中で「美術の秋」という記載があったことから派生したことが「芸術の秋」の由来とされ、加えて、秋には日本を代表する各種展覧会が集中して開催されることからも「芸術の秋」といわれるようになったとされています。

 学校の部活動というと、その活動のインパクトから、どうしても運動部活動の方が活発な活動に見られがちで、ことさら「スポーツの秋」を連想しがちですが、運動部の各競技において新人大会等の公式戦が盛んに開催される一方で、本校では文化部の生徒たちも運動部員たちに負けず劣らず熱心に活動し、輝かしい成果を上げ続けています。

 文化部の活動は、その特性から自分の感性やスキルに向き合うことが求められ、スポーツの活動に比べて派手さはなく、自分以外に向けた外向きなエネルギーを感じにくい傾向がありますが、その作品の本質には、観る人聴く人に対する作者の熱いメッセージが込められており、制作背景や創造されたストーリーには、スポーツと同様に「人の心を動かす力」が確実に存在するものだと考えています。実際、演劇部や吹奏楽部などの公演を見に行くと、知らず知らずのうちに心をグラグラと動かされる場面に遭遇し、決まって涙腺が崩壊しそうになる自分と向き合うことになるのです。

 そんな「芸術の秋」は、高校生文化部員たちにとってもやはり重要な発表の時期であるとされており、実際に様々な文化部活動の公式大会に相当する発表会や展示会が次々と行われます。この時期に開かれる発表会や展示会の多くは、次年度実施される全国高等学校総合文化祭(文化部のインターハイ)の県内選考会を兼ねたものが多く、生徒たちにとっては来夏の全国大会出場権を賭けた真剣勝負の場となっています。

 本校文化部の部員たちも、下記のとおりそれぞれのステージで日頃の努力の成果である作品を出展・披露いたします。ご家族の皆さまや学校関係者に限らず、生徒たちが情熱をかけて作り上げた作品の数々を、一人でも多くの皆さまにご覧いただきたく存じます。そして、ご覧いただいた時に感じた素直な感想や生徒たちの活動に対する想いなどを直接伝えていただくことができれば幸甚に存じます。

 各発表会や展示会では、皆さまのご来場をお待ちしております。

【演劇部】

 大会名 2024演劇fair in そうか(草加フェア)

 日 時 11月3日(日)※本校の作品上映は15時開演となります。

 場 所 草加市立中央公民館ホール

【写真部】

 大会名 第41回埼玉県高等学校写真展

 期 間 令和6年11月6日(水)~11月10日(日)

 場 所 埼玉会館

【書道部】

 大会名 第63回埼玉県高等学校書道展

 期 間 令和6年11月20日(水)~11月24日(日)

 場 所 県立近代美術館

【美術部】

 大会名 第67回埼玉県高等学校美術展

 期 間 令和6年11月27日(水)~12月1日(日)

 場 所 県立近代美術館

【校長室】可能性を感じた関東大会(陸上部)

 本日10月20日(日)栃木県宇都宮市のカンセキスタジアムとちぎにて関東高等学校選抜新人陸上競技選手権大会が開催され、本校からは9月末に行われた県大会で2位に入賞し、関東大会への出場権を獲得していた長尾謙君(2年)が男子800mに出場しました。

 長尾君は県大会の決勝でわずか5/100秒差で優勝を逃しており、関東大会はリベンジの場でもありました。

 レースは午前11時45分から予選が始まり、各県の代表27人が3組に分かれ、各組の上位2着に加えて3着以下の選手の中でタイム順に上位2人が午後に行われる決勝に進むレギュレーションとなっています。

 ウォーミングアップを終えて待機場所に戻って来た長尾君は、県大会以上の大会には初出場にも関わらずリラックスした表情で「こんにちは」と元気に挨拶してくれるとともに、笑顔で「すごく楽しみです」と言って招集所に向かって行ったので、きっと良いレースができる予感がしました。

 長尾君は第3組にエントリーしましたが、第1組の4人がいきなり長尾君のパーソナルベストを大きく上回る記録を出し、第2組は平凡な記録であったものの、長尾君は第3組で2着以内が決勝進出の条件となりました。

 もともと長尾君にとっては、今大会をチャレンジの舞台と位置づけ、つわ者たちの中で前半から積極的にレースを引っ張り、後半どこまで勝負できるかを試すプランであったため、他の組の結果に関わらずレースプラン自体は変わりませんでした。

 迎えた第3組、スタートとともに飛び出した長尾君は、1周目のバックストレートで2位に付け、プランどおり良い展開でレースを進め、1周目のラップもベストより1秒ほど速いペースで積極的に仕掛けました。

 しかし、2周目に入っていきなりペースを上げた後方の2選手に抜かれ、2周目バックストレートでは前3人に囲まれる厳しい展開となり、なんとか抜け出すチャンスを伺うものの前に出られない中で残り200mの勝負となりました。

 そのまま最終コーナーまで団子状態で進み、ラスト100mのストレート勝負となったところで、ようやく外に持ち出してスパートをしましたが、1人をかわすに留まり、2着と0.17秒差の3着となりました。

 結果は、各組3着以下のタイムでも3番目で全体の9位となり、残念ながら決勝に進むことはできませんでした。

 ただ、タイムだけで見れば全体の7番目のタイムであり、パーソナルベストを更新したことを考えれば、長尾君にとっては関東でも十分に戦える手応えを感じられるベストに近いレースだったのだと思います。

 しかも、今大会は東京、神奈川、千葉など強豪ひしめく1都7県すべてが集まる関東大会であり、来年のインターハイ予選を兼ねる北関東大会(埼玉、栃木、群馬、山梨の4県)なら十分に全国が狙える位置にいるはずです。

 長尾君は、レース後素直に「後方の選手の動きが見えていなかった」と反省していました。また、レース中盤のスタミナも課題にあげていました。本人的には悔しさの方が大きいのだと思いますが、この結果を糧に新たに見つかった課題の克服に取り組んでほしいと思います。

 長尾君は、初めて挑んだ関東大会で確実に足跡を残し、南の風を吹かしてくれました。ベストを尽くした自身の結果に胸を張って帰校してほしいと思います。

 会場には長尾君の応援のためにたくさんの陸上部の仲間たちが駆け付けてくれました。こうした仲間意識がチームを強くし、個人を成長させるのです。皆さんの声援は長尾君にとって間違いなく大きな力となったはずです。そして次は皆さんの番です。長尾君とともに切磋琢磨しながら共に高みを目指してほしいと願います。

 また、長尾君のご両親にも遠方まで応援に駆け付けていただき、誠にありがとうございました。指導者の声に素直に耳を傾け、尊敬の念を持って実直に取り組む長尾君の姿勢は、アスリートに関わらず勝者となるために必要不可欠なスキルであり、これまでのご両親のご指導の賜物であると強く感じています。今後とも変わらずあたたかく見守っていただけますようお願い申し上げます。

 頑張れ越南生!頑張れ陸上部!

【校長室】保護者と学校の共通理解(第2学年保護者対象修学旅行説明会、進路講演会)

 本日10月12日(土)、さわやかな秋晴れの空のもと、本校体育館において第2学年の保護者の皆さまを対象とした修学旅行説明会並びに進路講演会を開催しました。

 保護者の皆さまにおかれましては、ご多忙の中、またお休みの日にもかかわらず300名余りの皆さまにご参加いただき、心より感謝申し上げます。

 第2学年の修学旅行もいよいよ2か月後に迫ってまいりましたが、現在の2年生は中学校時代にコロナによる様々な制限のもとでの学校生活を強いられ、本来経験できるはずの学校生活を十分に送ることができなかった世代であると認識しています。生徒たちの中には、部活動や学校行事だけでなく、中学校で最も楽しみにしていた修学旅行に行くことが叶わなかった生徒もいるのではないでしょうか。

 本校入学後は徐々に制限も緩和され、現在は特段の制約もない教育活動を展開することができていますが、その中でも修学旅行は生徒たちにとって特別の想いのある行事だと捉えています。学校といたしましても、生徒たちに可能な限り良い環境を提供し、有意義な経験をしてほしいと考えています。

 前半に行いました修学旅行説明会では、引率団の紹介に加え、担当教諭より訪問地及び学習内容、日程及び行程、宿泊施設、交通手段、所持金や服装、食事や健康に関する事項、その他留意事項などについてご説明いたしました。

 学校からの説明に続いて、修学旅行の企画運営をご担当いただく株式会社JTBの本校担当者様より、旅行会社の視点からの留意事項として、各種保険の適用範囲や不参加の場合のキャンセル料、配送対応となる荷物の取り扱いなどについてご説明いただきました。

 保護者の方々からは、様々な角度からご質問もいただき、細かな点についても確認し、共通理解を図ることができました。

 後半は、進路説明会として、フィナンシャルプランナーであるT&Rコンサルティング有限会社CFPの新見昌也様をお迎えして、大学や専門学校などへの進学に係る費用や各種奨学金の手続きの流れなど、主に経済的視点からの今後の見通しについて、プロのお立場から約1時間にわたり具体的なご講演をいただきました。

 保護者の皆さまも、配布された資料に目を通しつつ、時折ペンを走らせながら説明に聞き入っている姿が印象的でした。

 本日の保護者会を振り返り、保護者の皆さまのニーズにすべてお応えするにはまだまだ十分ではない部分があるものの、一定程度の情報提供と共通理解が図れたのではないかと考えております。また、学校における教育活動やお子様の将来に対する保護者の皆さまの関心の強さを改めて再確認させていただきました。

 本日感じた課題や反省点を踏まえ、学校といたしましては、生徒たちにより良い学習環境を提供するため、更なる努力に邁進してまいりたいと存じます。保護者の皆さまにおかれましては、今後とも変わらぬお力添えを賜りますようお願い申し上げます。

 本日は、誠にありがとうございました。

【校長室】新たな星が関東の舞台へ!(陸上部)

 本日10月10日(木)6限にオンラインにて表彰式と壮行会を行い、関東高等学校選抜新人陸上競技選手権大会に出場する長尾謙君(2年)を全校で応援しました。

 長尾君は、9月27日(金)から29日(日)の期間に熊谷スポーツ文化公園で行われた令和6年度県民総合体育大会兼埼玉県高等学校陸上競技新人大会兼関東高等学校選抜新人陸上競技選手権大会県予選の男子800mに出場し、予選、準決勝をともに全体の2位で通過し、迎えた決勝では最後までトップを争うデッドヒートを繰り広げ、惜しくも5/100秒、わずか数cmの差で優勝を手にすることはできませんでしたが、それでも見事に埼玉県第2位に輝き、関東選抜大会の出場権を獲得していました。

 陸上競技は、どの種目も他の選手と記録を競い合う競技ですが、一方で自分自身の限界と記録に挑戦するという側面を持った競技でもあります。長尾君は、中距離種目を得意とし、すべての種目の中で最も苦しく過酷であるとの呼び声も高い800mで関東の頂点に挑みます。

 長尾君をはじめ陸上部の皆さんは、3年生の木戸君や岩崎君が同じように自分の限界に挑み、見事に全国の舞台で輝いている姿を間近に見ていて、自分たちも輝くことができるはずだと思えたはずです。そして、輝くために何をすべきかも感じられたはずです。

 そうした意識と想いがチームに継承されることが、強いチームの伝統の力なのだと思います。陸上部のTシャツの胸に刻まれた「南風」はそうしたことを意味するのだと思います。

 関東選抜大会は、10月20日(日)に栃木県宇都宮市のカンセキスタジアムとちぎで行われます。長尾君には、本校の代表として、そして埼玉県の代表として自信とプライドを持って自分の力で手にした関東という大舞台で「南の風」を思い切り吹かしてきてほしいと願います。そこでの経験が、きっとまた一歩、長尾君を、そして陸上部全体を成長させてくれるはずです。健闘を祈ります。

 頑張れ、越南生!頑張れ、陸上部!

【校長室】お詫びと御礼(第6回学校説明会)

 本日10月5日(土)本校体育館において本年度6回目の学校説明会を開催いたしました。

 昨日の天気とは打って変わり、あいにくの雨模様の中、また、この時期多くの学校が説明会を実施する中、本校の説明会にご参加いただき、心より感謝申し上げます。

 本日ご来校いただきました皆さまの中には、夏季休業期間中に実施した説明会への参加が叶わなかった方も多数いらっしゃったことと拝察いたします。本校を含め、県立学校には体育館に空調設備が設置されていないことから、本校では、猛暑の時期に開催する説明会についてはご来校いただく皆さまの健康管理を最優先事項と考え、冷房の効いた部屋での実施としたため、各回の募集定員は100名前後が上限となりました。そこで、1日複数回の実施や他校より多く夏季休業期間中合計5回の開催などの工夫はしたものの、受付開始からわずかな時間で申込み定員に達してしまいましたため、申込みが叶わなかった皆さまには本日までお待ちいただくこととなりましたこと、心よりお詫び申し上げます。

 さて、本日は気候も落ち着き、過ごしやすい時期となってきたことから、説明会の会場を体育館に移して実施いたしました。今回は、ご希望されるすべての方に参加していただくことができるよう、当初予定しておりました募集定員を拡大して、第1部、第2部ともに定員を450組900名とし、合計900組1800人の皆さまにご参加いただきました。

 説明会では、教頭から本校の学校概要や教育方針、生徒の様子や進路実績、入試関連情報などの全般的な説明を、国際部担当教諭からは外国語科特有の教育活動について具体的にご説明いたしました。併せて、約1時間の限られた時間での説明であったため、その後個別相談を行い、個々の疑問や質問にお答えすることとして対応いたしました。

 また、説明会の前後で多くの皆さまに校内の施設設備などをご見学いただくとともに、校内で実施していた部活動などもご覧いただき、本校生徒の学校生活をよりリアルに感じていただくことができたものと考えております。

 本日ご参加いただいた中学生及び保護者の皆さんには、本校に限らず多くの高校をご覧いただいた上で、本校の校訓や教育方針の軸である「高いレベルでの文武両道の実現」に共感し、本校で高校生活を送ることで現在の在校生や卒業生たちのように輝く自分を手に入れたいと考えてくださる皆さんに1人でも多く第1志望校として選んでいただければ幸甚に存じます。

 本校教職員一同、皆さんの入学を心よりお待ちしております。

 頑張れ、中学3年生!

【校長室】「Last Olive」に込めた3年生の想い(衣替えの儀)

 本校では、近年の気候変動を考慮して制服移行期間1ヵ月を含むものの、基本的には9月30日(月)をもって衣替えとなり、10月1日(火)から多くの生徒たちは夏場に着用した越南伝統のOlive カラーの制服を脱ぎ、紺色の冬服を身に纏って登校してきます。

 衣替えは、四季折々の季節によって気候が大きく変化する我が国の特徴的な文化で、古くは平安時代の宮中行事から始まったとされています。当時の衣替えの時期は旧暦の4月1日と10月1日とされていましたが、明治時代に政府が役人などの制服を定め、夏服を6月1日から9月30日まで着用することと制定したことから、以降広く一般的に6月1日と10月1日が衣替えの時期とされ、制服を導入した現在の教育現場でも運用されています。

 教育の現場では、衣替えに関わらず、日本古来の季節行事や農産物など、四季折々の歴史や文化を身近に感じる教育活動はとても重要であり、日本人の持つ心の豊かさもこうした教育活動によるところが大きいと感じています。

 一方で近年、地球温暖化が進み、夏は体温を超える酷暑の日々が、冬は氷点下の極寒の日々が多くなるとともに、豪雨や突風、竜巻や自然火災などが多発するなど、異常な気象状況が年々拡大しています。私が高校生の頃と比べると単純に5度以上平均気温が上昇しており、生徒たちが親となり老後を迎える時代には、どのような生活が強いられるのか本当に心配でなりません。

 そうした中、本校生徒たちも衣替えの時期を迎え、10月1日より紺色の冬服にチェンジした姿で学校生活を送ることになります。本校の制服は夏服・冬服ともに日本を代表するデザイナーである森英恵氏のデザインによるもので、特に夏服は純白とOliveカラーを採用していることで、良くも悪くも一目で本校の生徒と分かる特徴ある制服となっています。

 生徒からすると、このOliveカラーの制服には賛否両論があるようですが、確かに見た目のインパクトは大きいものの、全校生徒が着用しているのを日常的に見ていると、男子はとても爽やかに、女子はとてもキュートに見えることから、大人の感覚としてはとても素敵な制服であると認識しています。

 生徒たちも、初めてOliveカラーの制服に袖を通すときは戸惑いがあるようですが、みんなで着ているうちにだんだんと愛着がわくようで、女子のセーラーの襟部分にあしらわれた格子柄を「メロンパン」などと称して楽しんでいるようです。

 そんな生徒たちの中でも3年生にとっては、この衣替えで3年間着用した夏服を着ることが最後となり、複雑な思いに駆られているようです。3年生界隈では一部の女子生徒を中心に「Last Olive」なる言葉が飛び交い、Oliveカラーの制服を着ることが最後となったことに対して寂しい気持ちを表現しているようです。

 制服に限らず、生徒たちが自分の母校の様々なアイテムに誇りや愛着を持つことはとても重要なことであり、言い換えれば自分自身の学校生活に対してポジティブな想いを持っている証であると考えています。

 はじめは戸惑いのあったOliveカラーも、やがては当たり前となり、そして失うことへの寂しさを感じる。まさに制服を含めた自身の3年間の歩みを肯定できた結果であるのではないでしょうか。そうした意味では、本校での教育活動が皆さんにとって有意義なものであったということであり、皆さんに寄り添ってきた我々教職員にとっては、何より嬉しいことでもあります。

 先日イオンレイクタウンで行った吹奏楽部のイベントで、たまたま私の横に立った女性が本校の卒業生だったらしく、部員たちがOliveカラーの制服で演奏する姿を見て「懐かしい~、私も着てた~」と喜んでいたのを思い出しました。皆さんも、やがてきっと、そんな日がやってくるのだと思います。

 3年生にとっては、もうOliveカラーの制服を纏って登校することはなくなりますが、皆さんには、まだ卒業まであと半年間の高校生活が残っています。現在は「なりたい自分」を実現するための最終章を迎え、楽しいことよりも大変なことの方が多い時期ではあると思いますが、そうした中でも、ともに過ごし友情を育んできた仲間たちとの関係を大切にし、卒業してからも本校での高校生活を「大切な記憶」と思えるよう、日々噛みしめながら過ごしてほしいと願います。

 大丈夫、皆さんなら「なりたい自分」を実現し、次のステップで、また新たな喜びや楽しみを手にすることができると信じています。

 頑張れ、越南生!頑張れ、3年生!

 

 

【校長室】ありのままの…(学校公開ご来校の御礼)

 本日9月28日(土)本校では、中学生やその保護者の皆さま及び本校在校生徒の保護者の皆さまを対象とした授業公開並びに個別相談対応、部活動見学会を実施しました。

 このところ、めっきり秋らしい気温の日が続き、長袖を身に付ける姿も多く見かけるようになってきましたが、本日は朝から思い出したかのように強い日差しが照り付け、未だに汗ばむような厳しい残暑を感じる中での開催となりました。

 本日は、在校生の保護者の皆さまも含めて750名を超える皆さまにご来校いただき、心より御礼申し上げます。本日生徒たちは、午前中に4時間の平常授業を実施し、午後の5限目の授業を公開対象としたため、お昼前後から正門前の列にお並びいただきました皆さまには、開門まで日陰の少ない校外にてお待ちいただくこととなり、心よりお詫び申し上げます。

 また、在校生の保護者の皆さまを含め、多くの皆さまにご来校いただきましたことで、各教室前の廊下が大変混雑し、ご希望クラスの授業を見学しにくい状況がございましたことや、空調設備は稼働させたものの校舎内の室温が上がり、快適な空間をご提供することができなかったことを重ねてお詫び申し上げます。

 本日ご覧いただいた授業に関しましては、公開のための特別な授業は企画せず、通常実施している授業をそのままの形で公開いたしました。生徒たちも、皆さまに見られていることでほど良い緊張感はあったようですが、そうした意味では、良いこともそうでないことも含めて普段行われているありのままの授業の様子や生徒たちの様子をご覧いただけたのではないかと考えております。

 また、放課後までお残りいただいた皆さまには、授業や部活動の見学を通じて、本校の生徒が普段どのような学校生活を送っているかにつきましても、よりリアルに感じていただけたのではないでしょうか。

 本校は、開校以来50年以上にわたり「高いレベルでの文武両道」を志向し、多くの生徒たちがその実現のために青春を賭けて真摯に取り組んでいます。文武両道を志向する学校は他にもたくさんありますが、近年学校の特色を強く打ち出す私学の台頭も相まって、学内での生徒の住み分けも含め「進学実績」か「部活動実績」のいずれかに軸足を強く傾ける学校が多くなる中、本校に入学した多くの生徒たちが運動部・文化部を問わず様々な部活動で思い切り青春を謳歌しながら輝かしい成果を上げるとともに、希望する進路を実現し、なりたい自分を手に入れている姿は、どこの学校にでも実現できることではない本校の最も大きな魅力であり特色であると自負しております。

 本日は、そうした生徒たちの日常の姿をご覧いただくことで、皆さまにも「本校で輝く自分やお子様の姿」を想像していただき、やがては、チーム越南「南の風」の一員として大きな風を吹かすとともに、保護者の皆さまとともに生徒の成長に寄り添っていくことができれば幸甚でございます。

 また、本校在校生の保護者の皆さまにおかれましては、ご多忙にもかかわらずご来校いただき、心より感謝申し上げます。本日は、普段お子様がどのような学校生活を送っているのかを身近に感じていただくことができたのではないかと考えております。こうして生徒たちがなりたい自分の実現に全力で取り組めるのも、保護者の皆さまをはじめとしたご家族の皆さまのご理解とご協力があればこそ実現できることであり、心より感謝申し上げます。今後とも、あたたかく見守っていただきますとともに、変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。

 なお、本校では今後、10月5日(土)、11月16日(土)、12月13日(金)に本校にて学校説明会を予定しております。詳細は、本ホームページのトップページにご案内しておりますので、ご希望の皆さまはご確認いただけますようお願い申し上げます。

 本日は、ご来校いただき誠にありがとうございました。

【校長室】世界に挑むためのアイテム(外国語科英語スピーチコンテスト)

 本日9月26日(木)午後2コマの授業を使って外国語科恒例の英語スピーチコンテストが開催されました。

 今年度は外部施設ではなく外国語科棟3階のLL3教室に1年生から3年生まですべての外国語科の生徒が集まり、120名余りの生徒や教職員の前で各学年の代表者合計13名によるスピーチが行われました。

 1年生は6つの課題文の中から自分で選んだ英文を暗唱するレシテーション部門に挑み、5名の代表者がそれぞれ選択した文章の内容や場面、文章に込められた想いなどを汲み取り、自分なりの表現で発表しました。

 同じ文章を選んだスピーチも話す人によって雰囲気や表現に違いがあると同時に、正しい英文をよりネイティブに近い発音で表現しようと一生懸命挑戦する姿に感心しました。

 また、2年生からは5名、3年生からは3名の代表者がスピーチ部門に出場しました。2,3年生は、日常生活で感じている様々な経験からスピーチするテーマを決め、選んだテーマに対する想いをどのような英語で表現するのかなど発表のすべてを自分で考え作り上げるとともに、それぞれが流暢なスピーチと豊かな表情、身体全体を使ったアクションで自身の考えや想いを伝えました。そのスピーチには、それぞれの発表者が聴く人に訴えかけるメッセージ性が強く、高校生らしい視点から感じているのであろうトピックに対する意識や想いがしっかりと込められていました。

 総じて感じたのは、100名を超える聴衆の前に立っても、どの生徒も堂々とした姿でスピーチに臨んでいたことで、苦手意識があると羞恥心も相まってどうしても消極的になりがちな若者たちの殻を破って、勇気と自信を持って自分自身をオープンに表現する姿に感銘を受けました。

 中には、目を閉じるともはやネイティブじゃないかと思うほど流暢な英語でスピーチする生徒もみられ、スピーチした皆さんの英語力の高さと現代の若者たちの持つエネルギーに感心するとともに、聴いていたこちらが勇気と感動をもらった気がしました。

 今回のスピーチコンテストでは、レシテーション部門、スピーチ部門それぞれ皆さんの優秀なパフォーマンスを讃えて表彰を行いました。その中でスピーチ部門に出場し、最も優秀なパフォーマンスを見せた2年生の伊藤笑理菜さんが最優秀賞を獲得し、11月に行われる埼玉県高等学校英語スピーチコンテストに出場することとなりました。伊藤さんには、本校の代表として自信を持ってコンテストに臨み「南の風」を吹かしてきてほしいと思います。

 近年は人生100年時代と言われます。高校生の皆さんからすると、この先80年以上の人生が待っていることになります。皆さんが大人になり社会に出ていくこれからの世の中では、AIの台頭で様々な職業がテクノロジーに奪われ、やがては人間にしかできない限られた職業に世界中の人々が自身の身の置き場を求めることになります。そうした社会ではOnly Japaneseの狭小な考えでは満足する生活を維持することが難しくなる未来が必ずやってきます。グローバル化が加速度的に進む未来においては、日本国内にとどまらず外国の方々と外国語で対等なコミュニケーションを取り、意思疎通を図りながら協働する力が必ず求められることになります。

 私は学生時代から英語が得意ではなく、上手く話せない羞恥心もあって英会話の熟達を疎かにしてきました。日本で教師を職としていくには大きな支障はないだろうと高を括っていましたが、実際に社会人となり大人になってから外国の方々と接する機会が思いのほかたくさんあり、そのたびに英語が喋れないことに大きなコンプレックスと不便さを感じています。そんな思いから、本日は私も勇気を出して英語でのあいさつや表彰に挑戦してみましたが、やはり本日素晴らしいスピーチをした皆さんのように上手くはいかず、「英語が喋れるカッコいい校長」は演じられなかったとともに、改めて修業が必要だと強く感じました。

 皆さんには、せっかく本校に入学し、外国語科の生徒になったのだからこそ、学ぶ力の大きい学生のうちに、臆せず気軽に英語に触れ、親しみ、グローバルな視点を持って世界中に見聞を広め、勇気をもって外国の方々と積極的に交流しながら、Only Japaneseの世界では味わえない未知なる体験に身を賭してほしいと願います。必死になって学んで身に付けた力は、どのような力やレベルであっても実際に活用しなければ身に付けていないことに等しく何の意味も生み出しません。失敗やうまくいかないことを恐れずに勇気をもって自分の力を試し、活用してみることで初めてその力に価値が宿るのだと思います。近い将来皆さんが世界に飛び出し様々な困難に直面した時には、皆さんが現在学んでいる語学力が皆さんを成功に導く大きなアドバンテージとなるはずです。そしてその先には、本日特別講師としてお越しいただいた本校外国語科42期生OGの石黒さんがおっしゃっていたように、世界の舞台で活躍するチャンスを手にできる可能性が高まるとともに、皆さんが求める「満足できる未来」が必ず待っているはずだと思います。

 大丈夫、皆さんなら、それが実現できると信じています。

 頑張れ、越南生!頑張れ、外国語科諸君!

【校内審査結果】

レシテーション部門(1年生) 1位:内館英里佳 2位:只野結菜 3位:持田那音

スピーチ部門(2,3年生) 1位:伊藤笑理菜 2位:高田真愛 3位:高橋琉奈

 レシテーション部門に挑戦した1年生

 スピーチ部門に出場した2年生

スピーチ部門に出場した3年生と企画を運営してくれた3年生

【校長室】越南サウンド継承の儀式(吹奏楽部サンクスコンサート)

 本日9月23日(月)越谷サンシティホール大ホールにて本校吹奏楽部による第38回サンクスコンサート~青春の1ページ~が開催されました。

 このサンクスコンサートは、本校吹奏楽部員たちにとって特別な意味を持っています。何故なら3年間ともに過ごし切磋琢磨しながら越南サウンドを磨いてきた3年生たちが3年間の活動の集大成として演奏するラストステージであり、3年生にとっては一般的な高校生が謳歌するであろう様々な楽しみを犠牲にして、聴く人の心に響く美しい音楽を追求し続けるために高校生活の大半を費やし、自分たちにとって最も居心地の良い居場所であった部活動から引退することを意味します。

 同時に下級生にとっては、高校生活を吹奏楽に捧げる覚悟と美しいハーモニーを追求し続ける姿を背中で示し、尊敬し追い続けてきた偉大な先輩から伝統の越南サウンドを引き継ぐ大切なセレモニーであるからです。

 コンサートは本日の主役である3年生の進行で幕を開け、第1部はこれまで数々のコンクールで演奏してきた勝負曲などを次々と演奏してくれました。

 中には今夏の西関東大会で演奏した課題曲「メルヘン」や自由曲「幻想交響曲より V.サバトの夜の夢」などの今年のチームにとって渾身の勝負曲の他、32人の3年生全員が心を一つにして奏でた「さくらのうた」など多彩なアレンジで、会場を埋め尽くした観客の心をしっかりと掴みました。

 第2部は、打って変わって明るく賑やかなポップスステージで、入学当初に1年生全員で初めて演奏した思い出の曲「100%勇気」など会場の誰もが1度は耳にしたことがある曲をメドレーで披露しました。

 中でも圧巻だったのは、演奏される曲に合わせて仮装した3年生が次々と舞台中央に登場して、キュートな踊りと笑顔で会場を盛り上げてくれたステージで、普段慣れ親しんだ楽器を持たずに全身で音楽を表現し、楽しそうに踊る姿にくぎ付けになりました。

 およそ2時間半に及ぶステージもアッという間にエンディングを迎え、部員を代表して柴田部長がマイクを握ると、仲間とともに3年間音楽に向き合い続けた想いといつもあたたかく支えてくださったご家族の皆さまや関係の方々への感謝の気持ちを伝えました。

 その姿は、まさに118人の部員を束ねるリーダーに相応しく、春の定期演奏会の時と同様にメモも見ずに流暢な言葉で、今その瞬間に心の中で感じていることを素直に話しているようで、彼ら彼女たちが奏でる数々の楽曲とともに、私をはじめ会場を埋め尽くした観客の心をグラつかせ涙腺が緩むほど心に響き、高校生が同じ目標に向かって同じ価値観を持ち、同じ時をともに重ねることで一歩一歩着実に成長していくことの素晴らしさ、そして本校が高いレベルでの文武両道の実現を生徒たちに求め続ける意義を改めて実感しました。

 ステージのフィナーレは越南吹奏楽部十八番の「宝島」をパートごとにカラフルな衣装を纏った118人の部員全員が笑顔で踊りながら演奏し、部員たちとともに会場が一体となって盛り上がったところで幕を閉じました。

 本日をもって引退する3年生たちには、これまで大切にしてきた「目標に向かってやり切る姿勢」に自信と誇りを持って残りの高校生活を自己実現のために全力で取り組み、なりたい自分の実現に一歩でも近づいてほしいと願います。

 また、願わくば卒業後も何らかの形で音楽に関わり、青春の日々を回顧しながら、またいつか、どこかで誰かの心に響く音楽を奏でてほしいと願います。

 本日はたくさんの保護者の皆さま、ご家族の皆さま、OBOGの皆さま、そして本校吹奏楽部を応援してくださる皆さまにご来場いただき心より深く御礼申し上げます。また、これまで3年生をはじめとした部員たちの活動をあたたかく見守りながら格別のご支援をいただき、重ねて感謝申し上げます。

 3年生の部員たちが誇りを持って守り続けた越南サウンドは、今日から下級生たちが覚悟と決意を持って継承してまいります。今後とも、本校吹奏楽部に変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。

 頑張れ、越南生!頑張れ、吹奏楽部!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【校長室】レイクタウンに響き渡る越南サウンド(吹奏楽部)

 本日9月21日(土)13時から本校の地元であるイオンレイクタウンKaze翼の広場にて越谷警察署秋の交通安全運動出発式が行われ、本校吹奏楽部の1,2年生86名が生演奏を披露しました。

 式典には、越谷市長や越谷警察署長らが出席し、1日警察署長に任命されたプロバスケットボールBリーグ越谷アルファーズ専属チアリーダーALPHAVENUSの3名とともに交通安全を呼びかけました。

 本校吹奏楽部はセレモニーのあとに登場し、1,2年生とは思えぬ堂々とした姿でポップな楽曲を演奏し始めると、その音色は多くのショップが立ち並ぶKazeのモール全体に響き渡り、部員たちが奏でる越南サウンドに誘われるように人が集まり、翼の広場を囲んで1階から3階までたくさんの観客で埋め尽くされました。

 日本一の大きさと集客を誇るショッピングモールというオープンなステージで、大観衆を前にしても緊張することなく約30分にわたり会場を盛り上げた部員たちはとてもカッコよかったです。

 最後は越南吹奏楽部の十八番「宝島」をノリノリで演奏し、集まった観客に「南の風」を届けると喝采の拍手を受けていたのが印象的でした。

 演奏終了後には、市長や警察署長から直接ご挨拶いただき、お礼とお褒めの言葉をいただきました。お話を伺いながら皆さんの活動がたくさんの方々に認められている証しであると感じました。

 皆さんが日頃頑張っていることは、自分が頑張ったと思うだけでは意味がなく、誰かに見てもらって、認めてもらって、そして応援してもらって初めてその価値が高まるのだと言えます。

 こうして地域の皆さまに必要とされ、本校とは縁のない方々からも越南生が頑張っている姿を見ていただき、あたたかく応援していただけることは、部員たちにとっても、そして越南生全体にとっても本当に意味のあることであり、幸せなことでもあります。

 本日演奏に臨んだ部員たちには、シチュエーションの違う様々な場数を踏むことで少しずつ自分たちのサウンドを磨き、来年の夏には3年生たちが果たせなかった西関東制覇と全国大会出場を成し遂げてほしいと願います。

 併せて、交通安全の啓発イベントに主催者側の立場で参加したことを契機に、自分たちの交通安全意識もしっかりと高めて、イベント関係者として率先してその責務を果たすことも忘れないでほしいと思います。

 保護者の皆さまをはじめ、ご鑑賞いただきました皆さまには心より感謝申し上げます。皆さまからいただいたたくさんの拍手は、生徒たちにとって自己肯定感を高める大きな後押しとなったはずです。今後ともあたたかく見守っていただければ幸いでございます。

 吹奏楽部は明後日9月23日(月・祝)に越谷サンシティホールにて3年生最後となるサンクスコンサート(15時開演)を開催します。お時間の許す方は、ここまで部を牽引しこのコンサートで引退となる3年生の勇姿と伝統の越南サウンドを引き継ぐ下級生たちの姿をご覧いただくとともに魅惑の越南サウンドをご堪能いただければ幸甚に存じます。多くの皆さまのご来場を部員一同心よりお待ちしております。

 頑張れ越南生!頑張れ吹奏楽部!

【校長室】国民スポーツ大会本大会出場(少年女子サッカー)

 本日9月18日(水)埼玉会館大ホールで第78回国民スポーツ大会「SAGA2024」及び第23回全国障害者スポーツ大会埼玉県選手団の結団式・壮行会が開催されました。

 国民スポーツ大会は、昨年度まで国民体育大会(国体)と呼ばれ、広く国民の間にスポーツを普及し国民の体力向上を図るとともに,地方スポーツの振興と地方文化の発展に寄与することを目的に1946年から全国の都道府県が開催地を持ち回りながら開催されてきました。

 大会は各都道府県が選抜チームを構成し、各競技ごとの成績のほか、すべての競技の成績をポイント換算して総合得点を争う形式で、埼玉県は例年男女総合(天皇杯)3位以内を目指しています。

 その中でも、埼玉県のサッカーは昔から静岡県と並んで「サッカー王国」と呼ばれ、本県にとって目標を達成するための大きな得点源として活躍が期待される重要な競技種目とされています。

 本校からは、日本女子プロサッカーリーグWEリーグ大宮アルディージャVENTUSのU-18に所属する内山わか菜選手(1年:MF)が埼玉県少年女子チームの選抜選手15人に選ばれ、埼玉県代表の一員として佐賀県で行われる第78回国民スポーツ大会「SAGA2024」本大会に出場します。

 サッカー競技は会期前2回目実施競技に指定され、10月上旬の中心会期に先立って9月21日(土)からSAGAサンライズパークで行われます。

 本日9月18日が開催地となる佐賀県への移動日と重なったため団結式・壮行会には欠席となりましたが、結団式では大ホールのスクリーンにしっかりと名前が紹介されました。

 少年女子のカテゴリーは、地方ブロック大会を勝ち抜いた16都道府県チームが出場して頂点を目指します。埼玉県は9月21日(土)に福井県と1回戦を戦います。順当に勝ち抜けば、24日(火)に行われる4回戦が決勝となります。

 内山選手には、郷土埼玉県の代表として誇りを持って大会に臨み、万全のコンディションを維持しながら、埼玉県のためにも、そして自分自身のためにも日頃鍛え上げたパフォーマンスを存分に発揮してほしいと願います。

 頑張れ越南生!

【校長室】保護者の皆さまのご協力に感謝(第2回PTA後援会理事会)

 昨日9月14日(土)の午後、本校においてPTA後援会第2回理事会を開催いたしました。ご多忙の中、また残暑厳しい中ご出席いただきました本部役員及び理事の皆さまには、心より感謝申し上げます。

 理事会では、100名を超える理事の皆さまにご出席いただき、PTA会長、後援会会長のご挨拶をいただくとともに、上半期の活動報告と下半期の活動計画について審議いたしました。

 会議に先立ち、昨年度の活動に対して県高P連から表彰状が送られた前PTA会長神田様と前PTA副会長荒川様に表彰状をお渡しさせていただきました。

 会議の前半は、連絡報告事項として本部及び各委員会からの上半期の活動が報告されました。特に本部役員からは、7月に千葉県で行われた関東大会や8月に茨城県で行われた全国大会における研修の成果について報告がありました。

 関東大会では、元埼玉県警サイバー捜査課の佐々木氏による講演で、SNSの怖さと保護者の責任についての報告がなされ、デジタル社会を生きる子供たちを保護者としてどう守っていくのかということについて考えさせられました。

 全国大会では、3つの分科会に分散して参加し、大家族の中での子育てから学ぶ子供との接し方や言葉のかけ方、義務教育諸学校を中心に広がるPTA不要論から今後のPTA活動をどのように考えるべきか、地域社会との連携や協働を軸としたコミュニティ・スクールとしての新たな学校支援組織の在り方などが報告されました。全体会では、大相撲二所ノ関部屋の親方、二所ノ関豊氏(元横綱稀勢の里)によるしきたりや常識に捕らわれない現代の相撲部屋の在り方と人材育成の信念についての講演内容が報告されました。

 会議後半は議題として10月16日(水)に実施するPTA大学見学会、11月13日(水)に実施予定の長距離大会への協力、本年度新たな取組として実施するフードドライブ活動について議論し、提案どおり可決しました。

 この他、本年度から各委員会の活動費や各理事の交通費などの支払い方法の変更について事務長からご説明させていただきました。

 理事会終了後は、学年ごとに分かれて学年委員会を行い、その後、総務、生活、進路、広報の委員会ごとに打合せを行ってそれぞれ下半期の活動について情報共有を図るとともに共通理解を深めました。

 長時間にわたりご審議いただき、理事及び委員の皆さまには心より感謝申し上げます。こうしてPTA後援会の皆さまが保護者の代表として様々な取組に主体的に参画し、ご自身の研鑽を積むと同時に生徒へのより良い学習環境の提供にご尽力いただいているおかげで、生徒たちがのびのびと、そして情熱を持って文武両道を体現し、なりたい自分に向かって頑張っていけるのだと考えております。

 日頃のご理解とご協力に心より感謝申し上げますとともに、今後とも変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。

【校長室】「俺、勇者になります!」(演劇部秋季演劇祭)

 9月13日(金)から15日(日)の3日間、三郷市の鷹野文化センターにて東部地区越谷市以南の15校が参加して東部南ブロック秋季演劇祭が行われ、本校演劇部が出演しました。

 この大会は、各校の1,2年生が参加する新人大会のような位置付けで、埼玉県を11のブロックに分け、各ブロックの優秀な作品が地区大会(東部南ブロックは草加フェア)に進出し、草加フェアで最も優秀な評価を受けた1校が東部地区代表として彩の国さいたま芸術劇場で行われる埼玉県高等学校総合文化祭(演劇祭)に出場するものです。そして、埼玉県高等学校総合文化祭での最優秀作品が来年度の全国高等学校総合文化祭(文化部のインターハイ)に埼玉県代表として出場権を獲得するレギュレーションとなっています。

 本校演劇部は大会2日目の9月14日(土)の午後4時からの上演開始であったため、同日午後に行われたPTA理事会終了後に会場に駆け付けると、ちょうど本校生徒たちが控室から舞台に向かうところで、私と目が合った生徒が「こんにちは」と笑顔であいさつをしてくれました。自分たちの出演を直後に控えた生徒たちは、適度にリラックスした雰囲気で、過度に緊張することなく自然体で演じられそうな予感がしました。

 上演5分前を知らせるブザーが鳴り、徐々に会場が静寂に包まれる中、午後4時ちょうどに緞帳が上がり、いよいよ本校演劇部の演目「俺、勇者になります!」が始まると、舞台上のキャストたちは演者としてのスイッチが入り、それぞれのキャストになり切って個性あふれる役柄を熱演していました。

 ストーリーは、とある高校の担任(灰田勤)が2者面談で2週間ぶりに登校した生徒(内藤守)に対して卒業後の進路について指導する場面から始まりました。何をやっても結果が出ずに将来を見通せなかった生徒が突然「俺、勇者になります!」と宣言し、行方不明だったこの2週間で経験した異世界での成功体験(異世界の国の姫を守るために勇者の剣で次々とモンスターを倒し、勇者として姫とともに異世界で暮らしていく)を熱く語りはじめ、その非現実的な語りに担任は頭を抱えてしまいます。

 困った担任が生徒をたしなめていると、なんと2人は生徒が語っていた異世界へと入り込んでしまうのです。生徒は異世界で内藤という名前を名乗ったことから「ナイト様」と呼ばれ、その国の姫に慕われています。一方担任は、灰田と名乗ったことから姫に「配下」と呼ばれ、生徒の家臣となってしまいます。異世界では、生徒が言っていたとおり、異世界を支配しようと暗躍する魔王から異世界の国の姫を守るために魔王と戦うこととなります。

 強大な魔王を倒すのは容易ではなく、姫の魔法を借りながら、ナイト様(生徒)が配下(担任)と力を合わせて魔王に立ち向かい、見事に魔王を倒すことに成功します。

 魔王を倒したことで生徒と担任は異世界に残ることができなくなり、やむなく姫と別れて現実の世界に戻って再び2者面談のシーンになったところで、それまで結果の出なかった生徒にずっと寄り添い親身になって支えてくれた担任に対して生徒が心を開き、担任の思いに応えるべく地道に頑張ることを約束しました。

 すると、面談のために担任が呼び出していた生徒の母親が登場し、衝撃の発言をするのです。なんと、生徒と担任が入り込んだ異世界は、バーチャル空間を利用したデジタル学習ソフトの開発を手掛ける母親が作り出したもので、不出来な息子を立ち直らせるために作為的に息子たちを異世界に送り込んだのでした。しかも、生徒が命を懸けて守りプロポーズまでした異世界の国の姫の正体は母親であり、すべてが母親の思惑どおりになっていたのでした。そうした事実を知った生徒と担任は愕然としますが、それでも生徒は異世界での体験を糧に立ち直り、前向きに自己実現を目指していくというハッピーエンドのストーリーでした。

 すべての演技が終わり緞帳がゆっくりと降り始めると、会場からは大きな拍手が沸き起こり、本校演劇部の公演を讃えてくれました。他校の保護者や生徒たちも多数観劇していましたが、一様に笑顔が見られたので、本校生徒たちの演技に込めたメッセージがしっかりと届いたのだと思います。

 今回の公演を観劇して驚いたのは、原作が本校生徒によるものであるということでした。一般的に高校演劇部の公演は、プロの原作者が書いた脚本を購入して自分たちなりにアレンジを加えて作品を作り上げるのですが、本校演劇部は約50分間にわたるストーリーのすべてを自分たちで創造して作品に落とし込んでいることは、高校生ではかなりハイレベルなことだと感心しました。しかも、学園もののテーマとバーチャルなRPGを掛け合わせたストーリーに、デジタル社会に生きる現代の若者らしさが感じられ、観る者に共感を与えるとても面白い発想だと感じました。

 中でも秀逸だったのは、担任や生徒が面談のシーンで口にするセリフの数々が、普段教師をしている私たちにとっての「あるある」で、現実の教室から本当に聞こえてきそうなセリフであったため、教師である私にとっては過去に経験したシーンが頭の中で鮮明に蘇り没入感はとても深いものとなりました。また、どんな時も生徒のすべてを受け止めてともに歩んでく担任の姿に、生徒が求める理想の教師像の原点を再確認させられたような気がしました。原作の脚本を描いた生徒たちが、いかに普段から先生たちの様子を観察しているのかが良く伝わる素晴らしい作品であったと感じました。

 キャストたちの演技もそれぞれの役柄になり切り、視線やアクション、声の強弱や表情など豊かな表現力で観客を魅了し、ストーリーの面白さを演出する見事な演技でした。

 また、舞台に立ったキャストは生徒、担任、姫&母親、魔王&モンスターの4名でしたが、舞台監督、照明、音響、演出など裏方としてキャストを支えたメンバーたちの働きも効果的で、チームとして一つの作品を作り上げていることがしっかりと伝わり、自然と引き込まれる素敵な上演となりました。

 文化祭の開会式で見せてくれたショートストーリーもとても面白い作品でしたが、今回は大会での発表作品として稽古を重ねてきた50分の大作を観劇し、生徒たちの創造力や表現力に感動するとともに、今後の成長に無限の可能性を感じました。そしてまた、次の舞台を早く見たいという気持ちになりました。演劇部員たちの今後の活躍をしっかりと見守っていきたいと思います。

 会場には、部員たちのご家族の皆さまにもご観覧に駆け付けていただき誠にありがとうございました。皆さまのご声援が部員たちにとって大きな勇気となり、思い切った演技を披露することができたのだと思います。今後とも部員たちの活動をあたたかく見守っていただければ幸甚に存じます。

 頑張れ越南生!頑張れ演劇部!

 

追伸

 9月16日(月)に大会結果の連絡が届き、本校演劇部の演目「俺、勇者になります!」が奨励賞(上位8校)に選出され、11月に実施される草加フェアへの出場が確定しました。脚本を自ら手掛け、協働しながら日々稽古を積み重ねた成果が審査員の心に届いたのだと思います。部員たちには、自分たちの演技に更に磨きをかけて草加フェアで大きな「南の風」を吹かしてほしいと願います。ご声援ありがとうございました。

【校長室】最高の音楽を全員で(吹奏楽部西関東大会)

 本日9月8日(日)新潟県新潟市民芸術文化会館りゅーとぴあにて第30回西関東吹奏楽コンクール高等学校Aの部(演奏者の人数が最大55人)が開催されました。

 本校吹奏楽部は8月9日(金)に行われた激戦の埼玉県予選で昨年に続いて2年連続で金賞を受賞し、埼玉県代表として出場しました。

 この大会は埼玉県のほか、群馬県、山梨県、新潟県の代表21校が出場し、金賞を獲得した学校のうち上位3校にしか与えられない全国大会の切符を目指して演奏するもので、全国の吹奏楽部員たちにとって数ある発表会のうち最も権威のある大会とされています。

 出場した各校が披露する演奏は同じ課題曲でも全く違った音色で、それぞれに良さがありどれも心を揺さぶられるほどに素晴らしく、さすが各県を代表する学校だと感心させられました。

 本校は最後から2番目、全体の20番目となる16時20分からの舞台に登場し、これまで1年間「最高の音楽を全員で」を合言葉に、地道な練習で個人の演奏スキルを高め、長い時間を共に過ごす中で心をひとつにして磨いてきた「越南サウンド」を披露しました。

 55人の生徒が配置に付き、一度深呼吸をして集中力に高めると、55人110個の瞳が一斉に指揮者である岡田教諭に集まり、静寂に包まれる中、振られた指揮棒に合わせて課題曲「メルヘン」と自由曲「幻想交響曲より 5.サバトの夜の夢」を堂々と奏で、会場を埋め尽くした満員の観客の心を一気に掴みました。

 観客席で聴いていた私も、本校の生徒という贔屓目無しに、彼ら彼女たちが奏でる音楽に心を奪われ引き込まれるほど素晴らしい演奏でした。

 何より指揮者の岡田教諭のにこやかな表情とダイナミックな指揮に合わせて適度に緊張感がほぐれた演奏は県大会の時より更に音色にメリハリを感じる迫力満点の演奏でした。

 今回の会場は舞台を中心に四方を観客席が囲む独特の作りだったため、初めて舞台の真横から演奏する姿を鑑賞しましたが、演奏に臨む各校の生徒たちの様子も様々で、譜面にビッシリと書き込みがあったり、意識する点を大きな文字で書いていたり、尊敬する演奏家の写真をお守りのように貼ったりしていました。中には譜面台に置いた譜面が白紙の学校もあり、身体で覚えているんだと感心しました。

 総じて感じたのは、演奏する生徒たちの目が常に指揮者に向いている学校は、素晴らしい演奏を奏でていました。もちろん本校の生徒たちもしっかりと指揮者を見ていたからこそ、素晴らしい演奏ができたのだと思います。

 すべての学校の演奏が終わり結果が発表されましたが、本校吹奏楽部は残念ながら銀賞の受賞となり、夢に見た全国大会の切符を手にすることはできませんでした。しかし、これまで積み重ねてきた努力の成果は十分発揮できたのだと思います。年度当初に講話で話したGRIDを体現し、やりきった生徒たちはとても立派でした。皆さんの奏でる「最高の音楽」は、私をはじめ会場にいたすべての観客にしっかりと届きました。下を見ることなく胸を張って帰校してほしいと願います。やりきった達成感とともに感じた悔しさは、来年のこの舞台で下級生たちが必ずリベンジしてくれると信じています。

 また、本日はたくさんの保護者、OGの皆さまに遠方まで応援にお越しいただき、心より感謝申し上げます。また、地元埼玉からご声援を送っていただいた皆さまにも重ねて御礼申し上げます。皆さまのご声援は生徒たちにとって何より大きな勇気となりました。今後も変わらず本校吹奏楽部にご支援とご声援をお願い申し上げます。

 頑張れ越南生!頑張れ吹奏楽部!

【校長室】進取果敢、取り戻せ無制限の青春を!(文化祭)

 9月6日(金)、7日(土)の2日間、第51回南校祭を実施しました。相変わらず気温は高いものの天候にも恵まれ爽快な気分のもと、生徒たちはクラスや部活動、有志団体などそれぞれの所属ごとに思い思いの企画に参加し、パッションを爆発させていました。

 今年はスローガンに「進取果敢、取り戻せ無制限の青春を!」を掲げ、固定観念にとらわれずに柔軟な発想で思い切り楽しむことを目指しました。

 開会式では、盛り上げ上手な文化祭実行委員長と生徒会長が体育館に設置された特設ステージに立ち、全校生徒に向けて文化祭にかけた熱いメッセージをぶつけ、一気に会場はボルテージMAXとなる中でステージ発表がスタートし、色とりどりのサイリウムが振られ、揺れんばかりの盛り上がりで、さながらライブ会場に居るかのような錯覚すら感じるほどの熱量を感じました。

 教室を会場としたクラス企画では、クラスメイトと協力して室内外の装飾を手掛け、日常とはかけ離れた異空間を作り出し、脱出ゲームやおばけ屋敷、クイズなど趣向を凝らした内容で来場者を迎えました。どのクラスの企画にも若者ならではの斬新な工夫と楽しませるための周到な準備が見られ、それぞれのカラーを表現するエネルギーが感じられました。

 訪れた保護者の方々やお子さまにも丁寧に説明しながら楽しめるように臨機応変に設定を変えて、まるでサポーターかのように場を盛り上げながら応援するなど、優しさ溢れる来場者ファーストの対応があちこちで見られ、生徒たちの様子を見ながら校内を見て回った私も心がほっこりとしました。

 生徒たちは、この文化祭を通じて協調することで絆を深め、楽しみ楽しませることでひと回り成長できたのではないかと思います。また、生徒たちが見せた仲間たちや来場者とともに素敵な時間を共有し良い思い出を心に刻もうとする姿勢や同じ方向を見て同じ価値観を共有して高め合える一体感は、まさに本校が求める「南の風」そのものであったと感じています。

 正確な来場者数の発表は週明けとなりますが、各階の廊下を埋め尽くさんばかりの皆さまにご来場いただき、心より感謝申し上げます。残暑厳しい日陰の無い校外で朝から長蛇の列に並び開場時間までお待たせすることとなり、心よりお詫び申し上げます。

 生徒たちがこうして情熱を傾け青春を謳歌できるのも、普段からのご家族の皆さまのご理解とご協力があるからこそのことと考えております。今後とも、変わらずご支援を賜りますようお願い申し上げます。

 生徒たちには、素晴らしい思い出を胸に、気持ちを切り替えて次なる目標に向かってほしいと願います。

 頑張れ越南生!

【校長室】この夏輝いた「南の風」たち(表彰式・壮行会)

 昨日9月4日(水)、午前9時からオンラインにて夏季休業期間中に行われた部活動等の大会で優秀な成績を収めた部活動及び個人を讃える表彰式と西関東大会への出場権を獲得した吹奏楽部の壮行会を実施しました。

 1学期末の7月18日に表彰式・壮行会を行ってから50日余りしか経過していませんが、この間、壮行会で激励した陸上部や書道部、写真部、放送部が参加したインターハイや全国総文祭、NHK杯をはじめ、様々な部活動が大会に臨み、日頃情熱を持って努力を積み重ねてきた成果を発揮しました。

 そうした大会で優秀な成績を収め、この度表彰した部活動及び個人は以下のとおりです。

【表彰式】

陸上競技部

 全国高等学校総合体育大会「ありがとうを強さに変えて、北部九州総体2024」

  男子三段跳 第5位 木戸瑛大(3年)

野球部

 埼玉県高等学校野球連盟賞(優秀選手賞)

 山根快斗(3年)

吹奏楽部

 第65回埼玉県吹奏楽コンクール

  高等学校Aの部 金賞 代表 柴田友(3年)※西関東大会出場権獲得

  高等学校Dの部 銀賞 代表 佐藤ななみ(2年)

放送部

 第71回NHK杯全国高校放送コンテスト

  研究奨励賞 内田将太(3年)、飯田夏帆(3年)、大椙蓮太朗(3年)

 第71回NHK杯全国高校放送コンテスト東地区大会

  アナウンス部門入選 高井志埜(1年)

  朗読部門入選 亀井優羽(2年)

 【壮行会】

吹奏楽部

 第30回西関東吹奏楽コンクール高等学校Aの部出場

 期日 令和6年9月8日(日)

 会場 新潟市民芸術文化会館

 

 この度表彰された皆さんも、残念ながら表彰には届かなかった部活動の皆さんも、多くの越南生が夏季休業期間中熱心に活動に取り組んでいる姿をしっかりと見させてもらいました。結果は地道な努力を積み重ねた先にその成果としてついてくるものなのだと思います。現状の成果に満足することなく、より高いレベルでの文武両道の実現を目指す本校の生徒として、自信と誇りを持って頑張ってほしいと願います。

【校長室】「南の風」第2章の幕開け(2学期始業式)

 全国に甚大な被害をもたらした台風10号の影響が心配されましたが、本日9月2日(月)から無事に第2学期が始まり、久しぶりに広がる青空のもと、全校生徒が元気よく登校してきました。汗ばむような暑さとともに、教室では44日ぶりに仲間たちが揃い、どの教室も熱気と活気に包まれ、生徒たちは皆、楽しそうに過ごす姿が印象的でした。

 暑さによる体調への影響を考慮し、午前9時からオンラインで行った始業式では、生徒たちは各教室のスクリーンに投影される映像にしっかり目と耳を向け、2学期が始まったことに対して前向きなスタートを切れたようです。

 始業式の冒頭で行った校長講話では、「克己心」と「自走」についてお話ししました。

 「克己心」は孔子とその弟子たちとのやり取りや思想を記した「論語」に記された「克己復礼」に由来し、「己に打ち克つ心」を意味することに加え、一人一人が「克己心」を持つことが組織全体の規範意識の向上につながるとともに組織全体に平和と安定をもたらし、やがては全ての人が成長や成功に近づくことができること。そして、そうした意識は他者から求められるのではなく、自身の内面から湧き出てくるものでなければならないこと。すべての越南生に求められる「南の風」とはそうしたことを意味するのだということについてお話ししました。

 また、本校が求める生徒像の一つに掲げる「自走」とは、そうした「自らの意志で目的や目標に向かって努力すること」そして「その目的や目標の実現のために他者と共助(ともに助け合う)すること」なのだということをお話ししました。

 本日から始まった2学期は、生徒たちだけでなく本校に関わる全ての者が「克己心」や「自走」を意識しながら、そうした価値ある時間を共に過ごしていきたいと思います。

 保護者の皆さまにおかれましては、約1か月半に及ぶ夏季休業期間中、通常とは違った生活リズムの中で、目的意識を持った生活を送れるようご指導いただき感謝申し上げます。生徒たちがいち早く学校中心のライフサイクルを取り戻し、なりたい自分に向かって前向きに日々の生活が送れるよう、これまで以上に温かく見守っていただければ幸甚に存じます。

 また、今週末には生徒たちのパッションがはじける文化祭が開催されます。ご多忙の折とは存じますが、お繰り合わせの上、授業や部活動などの日常生活とは一味違った生徒たちの様子をご覧いただき、お声掛けいただければ幸甚でございます。皆さまのご来校をお待ちしております。

【校長室】競技人生をかけた激闘(サッカー部)

 本日8月30日(土)さいたま市の堀崎公園ほか県内各所において全国高等学校サッカー選手権大会埼玉県1次予選のブロック代表決定戦が行われ、本校サッカー部は目標の2次予選進出をかけて西部地区の古豪所沢高校と対戦しました。

 前回ブログでも書いたとおり、この大会は全国の高校サッカー部員にとって数ある大会のうち最も重要な大会で、特に3年生にとってはサッカー人生のすべてをかけた、まさに生きるか死ぬかのサバイバルのような戦いと位置づけられています。

 前日は県内各地で豪雨が降り一部の会場が水没により変更されるなどのイレギュラーもありましたが、本日は懸念された台風の影響もほとんどなく、厳しい蒸し暑さの中、試合は予定通り12時に開始されました。

 苦しみながらも浦和実業高校に競り勝ちブロック決勝に駒を進めた本校は、試合前のアップから気合十分で、実績からすれば格上の相手をリスペクトしつつチャレンジ精神を忘れずに3年生を中心に一体感を持って試合に臨みました。

 本校のキックオフで始まった試合は、前線に複数の技巧派選手を揃える所沢高校に対して球際のコンタクトと連動した組織力で対応し、冷静な判断と的確な予想でボールを回収しながら徐々に守備のリズムを高め、前半はまさに一進一退の戦いとなりました。

 ハーフタイムにスタッフから「十分に闘えている」と肯定されるとともに、後半の戦い方について指示を受け、再度気持ちを高めて後半に臨みました。

 後半も前半同様に身体を張った集中力の高いプレーでピンチを凌ぎ、飲水タイムまであとワンプレーのタイミングとなったところで自陣からのビルドアップにミスが出てボールを失うと、右サイドから逆ポスト際まで深くクロスを入れられ、フリーで走り込んだ相手選手に対応できずヘディングで逆サイドネットに決められて今大会初失点を喫しました。

 直後にホイッスルが吹かれ飲水タイムでベンチに戻って来た選手に対して、スタッフもサブメンバーも焦ることなくしっかりと声をかけ、闘争心を切らさずにピッチに送り出しました。

 残り20分で追いつくべく、これまで以上に前に出てボールを奪いに行く展開の中、両軍ともに消耗した様子が見られ初め、残り10分となったところで再び自陣でボールを奪われるとショートカウンターを受け、ゴール正面からフリーで抜け出した相手にネットを揺らされて追加点を奪われてしまいました。 

 2点のビハインドとなった本校は、その後メンバーチェンジをしながら猛攻を仕掛け、何度かビッグチャンスを得ましたが、無情にもシュートが枠を捉えられず、最後は相手に上手く時間を使われタイムアップのホイッスルを聞きました。

 残念ながら2次予選進出とはなりませんでしたが、最後まで闘志を持って闘い抜いた本校イレブンはとても立派でした。3年生にとって選手権は終わりましたが、下級生に対して闘う姿をしっかりと見せてくれました。この悔しさは2学期末まで続くユースリーグの舞台でリベンジしてほしいと思います。下級生は闘い続ける3年生の背中をしっかりと目に焼き付け、やがて来る世代交代と、更なる飛躍の担い手として自覚とプライドを持って精進を重ねてほしいと願います。

 次に目指すべきは高円宮杯U-18リーグでの県リーグ昇格。県リーグに昇格すれば各公式戦へのシード権が獲得できるとともに、プレーする環境もチームや選手に対する注目度も全く変わり、別次元の景色を見ることができるはずです。1年を通じて行われるリーグ戦の1戦1戦に本校サッカー部と選手諸君の未来がかかっています。本校のストロングポイントである「チームの一体感」を武器に全力で闘い、シーズンを悔いなく終えてほしいと願います。

 また、前回に続き本日も多数の保護者やOBの皆さまにご来場いただき誠にありがとうございました。こうして生徒たちが部活動に全力で取り組めるのも、皆さまのご理解とご支援があるからこそであり、重ねて心より感謝申し上げます。

 頑張れ越南生!頑張れサッカー部!

【校長室】夏の風物詩、初陣飾る(サッカー部)

 本日、8月28日(水)、全国高等学校サッカー選手権大会埼玉県1次予選2回戦が開催されました。この大会は全国の高校サッカー部員にとって最も重要な大会であり、多くの高校3年生が部活動の引退を賭けて戦う、まさにサッカー人生の集大成となる大会です。

 本校サッカー部員たちも同様に、3年生を中心に構成されたチームは、昨年の夏から1年間かけて個人のスキルやチーム戦術を成熟させてきており、その集大成としての成果を試す大会となりました。地道な基礎練習の反復も、難解なグループ戦術の落とし込みも、苦しいトレーニングや夏場の合宿も、すべてはこの日のために取り組んできたという自負があり、出場する全てのチーム・選手が、そうした熱い想いを持って試合に臨むのが、この大会の特徴です。

 本校の試合は、本校グラウンドにおいて午前10時キックオフで開始されました。対戦相手は南部地区の浦和実業高校です。当初は台風の影響が心配されましたが、天候もグラウンド状態も万全のコンディションの中、チームメイト全員が円陣を組み、ピッチに立つ選手も、バックアップメンバーも、応援に回る部員たちも、すべての部員が心を一つにしてスターティングメンバーをピッチに送り出しました。

 レフェリーのホイッスルとともに本校のキックオフで始まった試合は、開始直後からミドルゾーンでのボールの奪い合いとなりました。一進一退の攻防の中、本校の方が丁寧にボールを扱う分やや優勢に進めながらも、相手選手の身体を張ったプレーに跳ね返され、なかなか決定機が作れないまま前半を終了しました。

 後半に入ると、暑さの中でスプリントを繰り返した影響が徐々に現れ、互いに消耗戦となりました。相手が少しずつ集中力を失い始め、敵陣内での被ファールが多くなり、本校はセットプレーからチャンスメイクし、次第にリズムを掴んできました。そうした中、後半のクーリングタイム(飲水及び体温低下のための休憩)を迎える直前にコーナーキックを獲得しました。本校のセットプレーは、しっかりとデザインされており、左コーナーからけられたボールは鮮やかなループを描き、ゴール前に飛び込んだ選手がタイミングよくヘディングで合わせてゴールネットを揺らし、待望の先取点を奪いました。ピッチ上の選手はもちろん、ベンチも応援団も一斉にガッツポーズをし、完全に試合の流れを掴みました。

 直後に設定されたクーリングタイムでは、監督から残り20分の戦い方について、相手の立場に立った想定と、それに対する戦略が丁寧に与えられ、選手たちはしっかりとイメージを描いてピッチに出ていきました。

 しかし、真夏の炎天下での試合は予想以上に選手たちの体力を奪い、本校も相手も次々と選手交代を行いながらフレッシュなメンバーをピッチに送り出す展開となりました。双方のメンバーが変わったことで、ゲーム展開も大味になり、シンプルな展開が多くなりましたが、相手の縦への攻撃をしっかりとしたチャレンジ&カバーで跳ね返し続け、最後は敵陣深く攻め込んだところでタイムアップのホイッスルを聞きました。

 苦しみながらも1-0で勝利した本校イレブン、集中力を切らさない立派な戦いぶりでした。春先に行われたインターハイ予選ではまさかの苦杯をなめたものの、そこから大きく成長した姿を見ることができました。次の試合は3日後の8月31日(土)ブロック代表決定戦です。ここで勝てば約1か月後の2次予選への進出が決まります。しっかりとリカバリーをして、良いコンディションで試合に臨んでほしいと思います。

 また、本日は暑さ厳しい中、平日にもかかわらず多数の保護者の皆さまにご来校いただくとともに、ご声援をいただき、誠にありがとうございました。おかげさまで代表決定戦に進むことができました。今後とも変わらぬご声援をお願いいたします。

 頑張れ越南生!頑張れサッカー部!

 

 

【校長室】PTAの在り方を考える(全国高P連大会参加報告)

 8月22日(木)、8月23日(金)の2日間、茨城県水戸市のアダストリアみとアリーナ他で令和6年度全国高等学校PTA連合会大会2024茨城大会が開催されました。

 本校からは学校の代表として校長が参加したほか、PTA後援会を代表してPTA本部役員と後援会役員の皆さまに参加していただき、PTA活動に係る諸課題に関する研修(有識者による後援会など)や全国から参加したPTAの皆さまとの情報交換を行ってまいりました。

 大会初日となった8月22日(木)は、開催県が設定した5つのテーマ別の分科会会場にて研修が行われ、本校からは3つの分科会に分かれて参加しました。

 水戸市民会館で行われた第3分科会では7男2女の母親として奮闘する「日本一有名な大家族のお母さん」と呼ばれる石田千惠子氏による講演会を傾聴するとともにフリートークによる情報交換などにより、家族の在り方や子育ての秘訣などについて研修しました。

 ひたちなか市文化会館で行われた第4分科会ではご自身もPTA役員を歴任しながら花園大学の教授を務める炭谷将史氏による講演会とグループトークにより、PTA不要論や任意加入が声高に叫ばれる近年の単P(各校PTA組織)の課題や今後の組織運営の在り方について情報交換を行いました。

 小美玉市四季文化館みの~れで行われた第5分科会では、国立教育政策研究所総括研究員の志々田まなみ氏による講演会とグループトークにより、学校とPTAだけでなく地域も巻き込んだ新たな教育支援体制の在り方として国が導入が進めるコミュニティ・スクールについて理解を深めました。

 大会2日目はアダストリアみとアリーナに全国から5,500人余りの学校及びPTA関係者が集結し、文部科学副大臣のあべ俊子氏や全国高P連会長の話を傾聴するととともに、各校、支部、県、地域、全国とつながるPTA連合会の各組織で活躍された個人や団体の功績を讃えた表彰式が行われました。本校からは昨年度に東部支部長並びに埼玉県副会長を務めた神田亜希子(現後援会長)が、昨年度の活動の功績を讃えられ、個人表彰を受けました。

 その後、基調講演として地元茨城県出身で第72代横綱として角界をリードした二所ノ関部屋の親方、二所ノ関寛氏(元横綱稀勢の里)による「人材育成の不易流行」というテーマでの講演会を傾聴し、常識やしきたりにとらわれない組織づくりと人材育成の考え方について考える機会を持ちました。

 あっという間の2日間でしたが、分科会、総会ともに学びの多い大会で、本校におけるPTA活動の今後の在り方を考える上で大変参考となる貴重な機会となりました。ご多忙の中、平日にもかかわらずご参加いただきました役員の皆さま、誠にありがとうございました。

 なお、大会の詳細は9月14日(土)に開催いたします第2回理事会でご報告する予定でございます。

【校長室】越谷地区5校による音楽の祭典(吹奏楽部:越谷ドリームコンサート)

 台風7号の接近により開催が危ぶまれたものの、本日8月16日(金)越谷サンシティー大ホールにおいて、越谷地区の高等学校5校(越谷南、越谷北、越谷西、越ケ谷、松伏)の吹奏楽部による第2回越谷ドリームコンサートが開催されました。台風の影響による公共交通機関の運行や来場者の安全確保などに配慮し、開演時刻を3時間ほど繰り上げての開催となりました。開催にご尽力いただきました各校関係者の皆さまに心より感謝申し上げます。

 荒天にもかかわらずお足元の悪い中700名余りの皆さまにご来場いただき、誠にありがとうございました。また台風の影響とはいえ、急な開演時刻の変更により多くの皆さまにご迷惑をおかけいたしましたことを心よりお詫び申し上げます。

 越谷ドリームコンサートは、高校進学後も吹奏楽を続けたいと考えている近隣中学生の皆さんに、越谷地区各高等学校吹奏楽部の活動の様子や特色などを少しでも感じていただき、高校の進学先を考える上での一助となれるよう、昨年度から各校の顧問と部員たちが協力して開催している中学生のための演奏会です。

 昨年度の第1回に参加した本校、越谷北高校、越谷西高校に本年度は越ケ谷高校と松伏高校の2校を加えて合計5校による合同演奏会となりました。

 11時10分に開演した演奏会では、参加した5校がそれぞれ個性を前面に打ち出した音楽と多彩な演出でステージを盛り上げ、各校の独自の特色を十分にお伝えすることができました。ご鑑賞いただいた皆さまには、それぞれの学校の雰囲気や志向する音楽、部員数や楽器の構成など、様々なことを感じていただけたと考えています。本校の部員たちも、未来の後輩たちを意識し、自分たちの奏でられる最高の音楽と吹奏楽に対する想いの全てを演奏した楽曲に乗せて皆さまにお届けできましたことを大変満足しています。

 参加した5校は、いずれも吹奏楽が盛んな学校であり県内で有数の吹奏楽強豪校でもあります。それぞれに独自のカラーは有りつつも、それを個性豊かな音楽として表現し、鑑賞される皆さまに感動していただける演奏を心を込めてお届けすることに違いはありません。

 いずれの学校においても、中学生の皆さんにとって充実した部活動生活となることでしょう。こうしたことを契機に皆さんが、今回ドリームコンサートに参加した越谷地区のいずれかの高校に進学し、高校生としてコンクールなどの舞台で切磋琢磨できることを願っています。越谷南高校では、そうした皆さんの入学を大歓迎でお待ちしております。

 なお、先日行われた埼玉県吹奏楽コンクールでは、今回参加した5校の中で本校と越谷北高校の2校がAの部で金賞を受賞し、埼玉県代表として9月8日(日)に新潟県で行われる西関東吹奏楽コンクールに参加することとなっています。本校吹奏楽部員たちは、自分たちの持てる力を十分に発揮し、埼玉県代表としての誇りを持って全国の舞台を目指して心を一つにして演奏してまいります。今後とも越谷地区高等学校の吹奏楽部をよろしくお願いいたします。

【校長室】「金賞」とともに西関東の舞台へ!(吹奏楽部:埼玉県吹奏楽コンクール)

 昨日8月9日(金)、さいたま市文化センターで埼玉県吹奏楽コンクール高等学校Aの部が開催され、本校吹奏楽部が出場しました。

 吹奏楽コンクールは、演奏者の構成人数によりABCの部門がありAの部は最も大人数の最大55人で構成される吹奏楽の世界では王道とされる部門です。

 埼玉県吹奏楽コンクールは、西関東吹奏楽コンクール、全日本吹奏楽コンクールへとつながる最も権威ある大会で、全国の吹奏楽部員たちがこの大会のために活動していると言っても過言ではない、まさに各校の集大成を競い合う大会となっています。

 埼玉県の吹奏楽部は西関東地区(埼玉、群馬、山梨、新潟)では非常にレベルが高く、西関東大会Aの部への出場枠21校の中で埼玉県が8校の枠を与えられており、更に西関東大会の上位3校が出場権を与えられる全国大会の切符は平成25年以後埼玉県代表の特定の3校が連続して獲得しています。それ故に県大会では、各校がその3校に挑みつつ、上位8校にしか与えられない金賞の栄誉を獲得することが目標となっています。

 本校は、これまでも継続的に西関東大会出場を果たしており、今回も金賞(西関東大会出場権獲得)受賞を確実に果たすため、120名の部員が心をひとつにして大会に臨みました。

 会場には、地区大会を勝ち抜いた学校とシード校(本校はシード校)の22校が集まるとともに、それぞれの保護者たちが大勢詰め掛け、ブロックごとに観覧者を入れ替えながら緊張感のある雰囲気の中で行われました。

 出場した各校の演奏を見ると、全体の人数や楽器配置の微妙な違いだけでなく各パートや楽器を担当する生徒の人数にも違いがあり、個々の演奏スキルや協調したいパート、全体の音の調和など、各校が演奏曲の特徴を踏まえ、全体のバランスを考慮しながら独自のカラーを打ち出している様子を強く感じました。

 全国大会常連校を含め、さすがに県大会出場校だけあって、どの学校も美しく重厚で迫力のある演奏を見せる中、本校は全体の16番目に登場しました。顧問で指揮者の岡田教諭が会場に向かって一礼するとともに部員たちの表情が一気に引き締まり、全員の視線が指揮者に集中する中で演奏が始まりました。

 本校は課題曲に多くの学校が演奏した「メルヘン」を選択しました。他校の演奏を聴いていて耳に残っていた曲調でしたが、指揮者のタクトに合わせて始まった演奏は、第一音から澄んだ美しい音色で始まり、音の強弱、リズム、ハーモニーともに他校の演奏以上に洗練された美しいものでした。続いて演奏された自由曲『「幻想交響曲」よりVサバトの夜の夢』では、課題曲以上に音の重厚感があり、2階席で鑑賞していた私に向かって音の波が幾重にもなって押し寄せてくるような迫力を感じる素晴らしい演奏となりました。

 22校すべての演奏終了後に行われた結果発表と表彰式は、出場校の生徒と顧問のみで行われたため、帰路につきつつ公式ホームページ上での発表を待つことにしました。本校の演奏が終了した時点で金賞受賞を確信してはいましたが、その後に演奏された強豪各校の演奏もとても素晴らしく、祈る思いで開いた画面には、すべての出場校の審査結果が掲載されており、本校の出場順16の後には「金・代表:県立越谷南高等学校」の文字が記されていました。

 無事、埼玉県代表の8校に選ばれるとともに西関東大会への出場権を獲得した吹奏楽部員たちの演奏は、定期演奏会や学校行事でも頻繁に聞く機会があり、そのサウンドの美しさにいつも心を動かされる思いをしていましたが、今回の大会では、同じように吹奏楽に情熱を注ぎ、高校生活の全てを賭ける強豪校たちとの演奏の中で、改めて越南サウンドの特色である「一体感」を根拠とした美しさに感動を覚えました。日々個人の演奏スキルを磨くとともに、同じ時間、同じ空間を共に過ごし、長い時間をかけて心を一つにして作り上げた演奏に込められた想いが音の波となって次々に押し寄せてくるのを素人ながらに身体全体でしっかりと感じることができました。こうして部活動に情熱を持ち、仲間と協力して部全体の飛躍に向けた努力に邁進する姿は、高いレベルでの「文武両道」の実現を目指す本校生徒たちの模範でもあります。吹奏楽部員の皆さんには、自分たちの取組に自信をもって更なる飛躍を目指してほしいと願います。

 また、会場には多数の保護者の皆さまにも鑑賞並びに応援にお越しいただき、心より感謝申し上げます。日頃から長い時間をかけて部員同士が一体感を深め、作品を作り上げる活動は、他の部活動以上に保護者の皆さまやご家族の方々のご理解とご協力がなければ実現が困難なものであり、本大会で生徒たちが手にした「金賞」と「埼玉県代表」の称号は、生徒たちの努力や鍛錬はもちろんのことですが、そうしたご家族の皆さまのご支援の賜物であると感じています。日頃から生徒の活動を温かく見守り、優しく背中を押していただいていることに重ねて感謝申し上げます。

 西関東大会は9月8日(日)に新潟県新潟市民芸術文化会館にて行われます。文化祭の翌日となりますが、吹奏楽部の皆さんは西関東大会に全力を傾け、大会までの約1か月で更に一体感に磨きをかけて、全国大会への切符獲得を目指して、新潟の地で「南の風」を吹かしてきてほしいと願います。

 頑張れ越南生!頑張れ吹奏楽部!

【校長室】中学生の皆さん、ようこそ本校へ!(第3回学校説明会)

 本日8月7日(水)、本校LL教室において第3回学校説明会を2部構成で実施しました。

 空を見上げると時折雲が日差しを遮り、連日の炎天下に比べれば若干和らいだものの、それでも厳しい暑さを感じる中、また、学校説明会シーズンで多くの高校が説明会を開催する中、たくさんの中学生と保護者の皆さまにご来校いただき、心より感謝申し上げます。

 本校説明会は、生徒が進行役や受付、誘導などを担当し、少しでも生徒の様子を感じていただけるよう実施しております。冒頭の校長挨拶に続き、教頭より本校が取り組む教育方針や教育活動の様子、部活動や学校生活などの生徒の様子、進路実績や入試情報などの概要について具体的に説明させていただきました。

 また、本校が力を注ぎ、本校の特色の一つでもある外国語科特有の教育内容や行事などについても具体的にお話しさせていただきました。

 正味約1時間という限られた中での説明のため、皆さまからの質問に応答する時間等を確保できず、すべての皆さまのニーズにお応えすることは難しい状況がございましたが、終了後に実施しました個別相談にも多くの方にご参加いただき、より深く本校の取組についてご理解いただけたものと認識しております。

 説明会終了後は、校内を自由にご見学いただき、施設設備や部活動に取り組む生徒たちの様子などについても直接ご覧いただき、ご理解を深めていただけたと感じております。一方で、活動時間帯の相違や校外での活動などによりご希望の部活動の様子を見ることが叶わなかった皆さまには、深くお詫び申し上げます。

 ご不明な点や、改めての部活動見学のご希望などがある場合につきましては、本校教頭までお問い合わせいただけますようお願い申し上げます。

【校長室】南の風、文化部のインターハイでも(清流の国ぎふ総文2024:書道部、写真部)

 7月31日(水)から8月4日(日)までの5日間、岐阜県各所で文化部のインターハイと言われる全国高等学校総合文化祭清流の国ぎふ総文2024が開催されました。総合開会式には秋篠宮ご夫妻と悠仁さまも出席される格式高いイベントで、まさに文化部の高校生にとって国内最高峰の大会として位置づけられています。

 本校からは、下呂市下呂交流会館で行われた書道部門に横山璃乃さん(3年)の作品「臨 伊都内親王願文」が、関市の関市文化会館で行われた写真部門に杉本菜花さん(3年)の作品「最愛」が出展され、ともに初めての全国大会出展となりました。

 全国高等学校総合文化祭は名称こそ文化祭ですが、実際には運動部の大会や他の展覧会と同様に賞を競う性格もあり、各県の代表となった300点を超える作品の中から文部科学大臣賞を筆頭に特に優秀な作品が表彰される規定となっています。

 書道部門も写真部門も8月3日(土)に表彰式が行われ、各賞が発表となりましたが、横山さんも杉本さんも残念ながら入賞することは叶いませんでした。しかし、2人とも期間中に行われた交流会では他県代表の生徒に自分の作品の想いを説明したり、他の生徒の話に耳を傾けながら積極的に交流を深め、大きな刺激を受けてきたようです。

 横山さんも杉本さんも入賞を逃したことで悔しさは一杯だと思いますが、両部門とも全国でも特にレベルが高いと言われる埼玉県の代表として出展したことは、選ばれしひと握りの生徒にしか経験することができないことであり、2人にとって掛け替えのない素晴らしい経験となったはずです。

 既に2人とも帰校していますが、インターハイに出場した岩崎君や木戸君同様に全国の舞台で確実に足跡を残し「南の風」を吹かしてくれました。この経験を自信にして胸を張って今後の高校生活に臨んでほしいと願います。また、それぞれの部の下級生は2人から「南の風」を引き継いで、更なる飛躍を目指してほしいと願います。

 2人の作品は、このあとさいたま市のプラザノースに展示されることになっています。お時間の許す方は是非ご鑑賞いただければ幸甚に存じます。

 頑張れ越南生!頑張れ書道部、写真部!

【校長室】ご来校に感謝いたします(第2回学校説明会)

 昨日8月1日(木)本校において9時30分からと11時30分からの2部構成で第2回学校説明会を実施しました。

 朝から30度を超える厳しい暑さの中、また、様々な学校で説明会が開催される中、多数の中学生及び保護者の皆さまにご来校いただき、誠にありがとうございました。

 説明会では、生徒会生徒の進行のもと、校長挨拶に続き、教頭から教育方針や教育活動の様子、部活動や学校生活、進路実績や入試情報などの学校概要について具体的に説明させていただきました。また、本校の特色の一つでもある外国語科の学習内容や学校行事などについてもお話しすることができました。

 約1時間という限られた時間の中で、すべて皆さまののニーズにお応えすることは難しい状況がございましたが、その後の個別面談を含め、より深く本校の取組についてご理解いただけたものと認識しております。

 説明会終了後は、校内を自由にご見学いただき、施設設備や部活動に取り組む生徒たちの様子などについてもご理解を深めていただけたと感じております。一方で、活動時間帯の相違や校外での活動などにより希望部活動の様子を見学できなかった皆さまには、深くお詫び申し上げます。

 御不明な点や、改めての部活動見学のご希望などがある場合につきましては、本校教頭までお問合せいただけますようお願い申し上げます。

【校長室】南の風、全国の舞台で輝く!(北九州インターハイ2024:陸上部)

 昨日7月31日(水)福岡県博多の森陸上競技場で行われた全国高等学校総合体育大会(インターハイ)陸上競技に、北関東大会を制した木戸瑛大君(3年)が三段跳に出場しました。

 会場はスタンドに屋根がほとんどなく、ギラギラと照りつける日差しに汗が止まらない猛暑でしたが、そんな過酷な状況下でも公式大会は容赦なく開催されます。猛暑の中での活動は安全管理の観点から活動内容に配慮する必要性が叫ばれる一方で、アスリートにはこうした環境下でも如何に良いコンディションを維持し、結果を出すことを求められているのが実情であることも事実です。

 木戸君が出場した三段跳は午前10時30分に地方大会を勝ち抜いた63人が2組に分かれて競技が始まり、3回の試技で予選突破標準記録である14m70cmをクリアした上位12人が16時30分から行われる決勝に進出するレギュレーションとなっています。

 木戸君は本年度の全国高校生ランキング18位で、大会には5mを超える記録を持つ選手がたくさん出場していましたが、尋常ではない暑さで上位選手も記録が伸びない中で1本目から14m56cmとまずまずの出だしでした。2本目は踏切オーバーで記録なしとなったものの、ラスト3本目でパーソナルベストを8cm更新する14m90cmの大ジャンプで勝負強さを見せ、見事予選5位で決勝にコマを進めました。

 予選を突破して仲間のもとへ戻って来た木戸君は嬉しそうにしていたものの、至って平常心でアイシングなどのケアと食事を済ませた後はリラックスして過ごしていて、初めて出場する全国大会決勝の舞台でも気負わず挑戦できると感じさせてくれました。

 そもそもこの種目(三段跳)を始めて1年足らずの選手が県大会、北関東大会で優勝してインターハイに出場し、しかも全国の選ばれし猛者たちだけが辿り付くことができる夢の決勝の舞台に進出することだけでも信じられないくらい大変な快挙と言えますが、ドラマには続きがあり、木戸君が見せた真骨頂はここからでした。

 決勝は16時30分から始まり、予選上位12名が予選の記録に関係なく決勝のみの記録で3本の試技に挑戦し、上位8名のみが更に3本の試技に挑戦して最終順位が決まるレギュレーションとなっています。

 木戸君は、予選の勢いそのままに、適度に力が抜けたしなやかで素晴らしい跳躍を見せ、決勝1本目に14m74cmで暫定3位につけると、2本目は低調な記録だったものの、3本目を14m68cmでまとめ、暫定6位で上位8人が争う最終ラウンド進出を決め入賞を確実としました。そして迎えた4本目でパーソナルベストを13cm更新する14m95cmの大ジャンプを見せ暫定3位につけると、ますます勢いに乗った5本目は15mを超えたような大ジャンプを見せましたが、僅かに踏切がオーバーして残念ながら記録なしとなってしまいました。

 選手全体が5本目を終え最後の1本を残すのみとなった時点で木戸君は暫定4位につけ、ラスト1本に挑戦する形となりました。そして運命の最終6本目では5本目に見せたしなやかな跳躍はそのままに、踏切もピッタリと修正して見事なパフォーマンスを披露すると、ついに15m01cmと15mの大台を超えた大記録を打ち立てました。この時点でパーソナルベストを19cm更新し暫定4位にランクされましたが、その後無念にも1名の選手に上回られ、結果的に第5位入賞という素晴らしい結果となりました。

 初めて全国の舞台で表彰台に立った木戸君は、最高の笑顔で大会を終えましたが、今大会合計9本の試技で自己記録更新を3度達成した姿からは大きな手応えを感じている様子で、今後の伸びしろを十分に感じさせてくれるものでした。しかもインターハイ本大会という最高の舞台で結果を残したことで、こうした成功体験が力となり、彼らにとって更なる飛躍を期待できる大きな財産になったはずだと思います。

 また、会場には棒高跳に出場した岩崎君と大会に帯同した2名の練習パートナーのほか、木戸君と幼少期からの幼馴染である陸上部員2名が福岡まで応援に駆け付けるなど素晴らしい仲間たちが居て、そうした良好な人間関係が木戸君を支える原動力となっていたのだと思います。更に、木戸君のご両親やご家族の方も応援に訪れてくださっており、温かな眼差しで木戸君の一挙手一投足を見守っておられました。ご家族の存在が木戸君にとって平常心で挑戦できた大きな要因であると考えます。猛暑の中、遠方まで応援に来ていただき感謝申し上げます。

 今回岩崎君と木戸君が福岡の地に残した足跡は、2人にとっても、そして本校にとっても色褪せない栄光の記憶となり、後輩たちの更なる飛躍に向けた道標となることは間違いありません。2人は全国の舞台で「南の風」をしっかりと吹かせてくれたと思います。自信をもって胸を張って帰校してほしいと願います。

【校長室】夢舞台、真夏の挑戦(北九州インターハイ2024)

 昨日7月28日(日)から福岡県の東平尾公園博多の森陸上競技場において全国高等学校総合体育大会(インターハイ)の陸上競技が始まりました。全国から高校生世代トップレベルの選手が集い、白熱した熱戦を繰り広げる最高の夢舞台に本校からは北関東大会を勝ち抜いた3年岩崎透弥(棒高跳)と北関東大会チャンピオンの3年木戸瑛大(三段跳)が出場しました。

 大会初日となった昨日7月28日(日)には、照り付ける日差しが最も暑く感じる12時から男子棒高跳びの予選が始まり、岩崎君が予選第1組に登場しました。

 今年度は棒高跳びに出場する選手のレベルが非常に高く、岩崎君のもつパーソナルベスト4m50cmは今年度の高校生全国ランキングで33位にあたる記録であり、今回のインターハイでの予選通過標準記録は4m80cmに設定されていたため、苦しい試合展開が予想されましたが、高校生は何が起こるかわからない無限の可能性を秘めており、岩崎君の集中力と爆発力に期待していました。

 予選は岩崎君のパーソナルベストである4m50cmから始まり、4m80cmをクリアした者のうち上位12名が7月29日(月)に行われる決勝に進むレギュレーションとなっています。跳躍種目は、複数回の試技に挑戦することができますが、その分1本1本の試技の間の時間が長く、集中力と体のコンディションを維持することが難しく、そうした跳躍技術以外の力が大きく結果を左右するとても繊細な競技です。

 そうした中で大舞台に立った岩崎君は、北関東代表としての自信と越南生としてのプライドを持ち、全力でピットに向かいましたが、並み居る強豪たちの前に充分に力を発揮できず、パーソナルベストであった4m50cmをクリアすることができずに予選で涙を呑む結果となりました。

 結果だけ見れば残念な結果となってしまいましたが、日本を代表して世界の舞台で戦うことを視野に入れているトップアスリートたちが一堂に会す高校生年代最高のステージに、県大会、北関東大会を勝ち抜いてコマを進めた実績は、それだけでもとても価値あることで、一握りの者にしか与えられない挑戦の舞台に立ったことは、決して色褪せることはありません。きっと本人が一番悔しい気持ちでいると思いますが、最高のステージに「南の風」の痕跡をしっかりと刻んだことに誇りをもって、笑顔で帰ってきてほしいと願います。

 今後は、7月31日(水)に三段跳の予選、決勝に臨む木戸君に思いを託し、しっかりとサポートしてほしいと願います。岩崎君の活躍を現地で応援することはできませんでしたが、31日には私も福岡に参戦し、現地で岩崎君とともに木戸君の活躍をしっかりとこの目に焼き付け、「南の風」を吹かしてきたいと思います。

 頑張れ越南生!頑張れ陸上部!

 

【校長室】ようこそ越谷南高校へ!(第1回学校説明会)

 本日7月26日(金)は本年度最初の学校説明会及び校内&部活動見学、個別相談を実施しました。じっとしていても汗が流れ出る猛暑の中、お時間を確保して本校にお越しいただき誠にありがとうございました。

 説明会では、生徒会生徒の進行のもと、本校教頭から本校の教育理念や教育活動の概要、生徒たちの様子、進路実績や入試制度などについてご説明するとともに、外国語科学科長から外国語科の特色や実際の学びの様子などについてご説明させていただきました。

 本校では、普通科・外国語科や理系・文系によって授業で取り扱う科目や単位数に違いはあるものの、総じて本校の目指す「文武両道を高いレベルで実現し、豊かな人間性を育む」ことに変わりはありません。本校では「二兎を追う者は一兎をも得ず」ではなく、「二兎を追う者は、二兎を得る」を実現しようとする生徒の皆さんを全力で支援してまいります。運動部・文化部を問わず部活動に全力で取り組み青春を謳歌するとともに、希望進路の実現にも高い意識をもってチャレンジする。そんな欲張りな高校生活に真剣に取り組み実現しようとする生徒たちの存在と、情熱をもってそれを支える教師陣の存在が本校の最も大きな特色であることをお伝え出来たのではないかと考えております。

 約1時間という限られた時間の中でのご説明であったため、雑駁な内容となり、すべての皆さまのニーズに充分お応えすることができず、大変心苦しく感じております。もっと知りたい、ここが分からないとお感じの方は、遠慮なく本校教頭までご相談ください。

 本日の説明会を通じて、本校が目指している学校像や教育スタイルなどについて少しでも理解が進むとともに興味関心をもっていただけたなら大変うれしく思います。本校は、「二兎を追い、二兎を実現したい」と考える皆さんをお待ちしています。

【校長室】1年外国語科、国内留学に出発!(ブリティッシュヒルズ語学研修)

 本日7月25日(木)から27日(土)まで2泊3日の日程で外国語科1年生40名が福島県にあるブリティッシュヒルズでの国内留学(宿泊型語学研修)に出発しました。昨日午後の突風や豪雨、落雷と言った荒天から一転して爽快な晴天のもと、昨日オーストラリアでの海外研修に出発した2年生と同様に、元気に手を振りながら期待に満ち溢れた最高の笑顔で出発していきました。

 ブリティッシュヒルズは中世英国の街並みや建築物を模して「パスポートのいらない英国」というキャッチフレーズのもと、国内に居ながらにして英国文化を体験できる体験型宿泊施設として設立され、外国語科を設置する学校を中心に英語教育に力を入れる学校の生徒たちが、日本語を一切使わないという日常とは異なる世界で、試行錯誤しながら100%英語を活用した合宿生活に身を投じることにより英語の活用スキルを磨いていくというコンセプトの語学研修施設です。

 生徒たちは、緑の中の一本道を進んでゲートをくぐった瞬間から、まるで映画のセットか、または本当にイギリスに来てしまったかのような錯覚に陥るほど目の前に広がる異国の景色に圧倒されるとともに、バスから降り立った瞬間から英語オンリーの対応に戸惑いを感じると思いますが、きっとテーマパークのアトラクションを楽しむかのように非日常の世界にすぐに引き込まれ、海外留学気分でポジティブに英語に向き合うことができるはずです。

 現地では、ネイティブの外国人スタッフによる学習プログラムやアクティビティーが様々用意されているとともに、食事や入浴、余暇時間など24時間全てが英国スタイルとなっており、自信がなかったりシャイな生徒たちも自然と積極的に馴染んでいくことができる学習環境となっています。きっと2泊3日のプログラムが終了する頃には、まるで外国人になったかのようにオープンマインドで英語をしゃべっているかもしれません。

 この3日間の体験を通して、英語力を磨くことはもちろんですが、仲間たちと合宿生活を送ることにより相互の理解が進み、3年間同じメンバーで過ごしていくための絆を深めてくれることを期待します。また、日本語を使わないというミッションにみんなで協力して取り組むことにより、勇気と信念をもってチャレンジすれば実現できるという成功体験を積み重ねて、失敗や思い通りにならないことに臆病にならずに、なりたい自分に向かってチャレンジできる生徒になってほしいと願います。

 生徒たちは7月27日(土)の夕刻に帰校し、一気に現実の世界に引き戻されることになりますが、一回り成長した笑顔で帰ってきてほしいと願います。

 頑張れ越南生!頑張れ外国語科1年生!

 

【校長室】海外での学びに挑戦!(オーストラリア海外研修)

 本日7月24日(水)から8月6日(火)まで12泊14日(機内2泊)の日程で、本校2学年の生徒18名が羽田空港第3ターミナルからオーストラリアのシドニーに向けて5年ぶりの海外研修に出発しました。

 オーストラリアは日本との時差がないことから、出発日の本日は夜のフライトとなったため、午後5時に空港集合の予定でしたが、さすが越南生だけあって集合時刻の10分前には全員がチェックインと荷物預けを完了していました。

 海外はもとより飛行機に乗ること自体が初めての生徒もたくさんいましたが、添乗員のアドバイスを受けながら積極的に手続きにトライしていました。

 高校生にとって海外での生活は、日本語がないだけでなく、食文化や生活様式、服装や学校の授業、宗教や思想、習慣など様々な違いを体験することになります。ましてホームステイとなればホストファミリーとの折り合いなど戸惑うことばかりなはずです。親元を離れた異国の地でのそうした非日常の中でポジティブかつアクティブにチャレンジすることが異文化理解に繋がり、興味や関心を高めるとともに思考や思想の幅を広げ、やがて訪れるグローバル社会への適応力を育むのだと考えています。

 きっと数日は驚きと戸惑いの連続でストレスも感じるかと思いますがオープンマインドで対応すれば、すぐに慣れていけるはずです。

 現地ではタロンガ動物園やオペラハウスなどオーストラリアを代表する観光地の訪問もありますが、マッコーリー大学での講義や地元高校での学習プログラムなどの学習活動が中心となります。普段学校で経験している学びとは一味違った学びに触れ、トライ&エラーを繰り出しながら積極的に様々な経験をしてきてほしいと願います。

 また、ホストファミリーとの交流を深め、現地の家庭の生活を堪能してほしいと願います。特に週末にはホストファミリーがオーストラリアらしさを感じる体験をさせてくれると思います。そうした経験は日本に居ては得られない特別な経験となり、貴重な財産になるはずです。

 保護者の皆さまにおかれましては、本日は平日にも関わらず、多くの皆さまに見送りに来ていただき誠にありがとうございました。ご家族の皆さまの姿が生徒たちに安心感を与え、最高の笑顔で出国できたのだと思います。

 また、近年の円安の影響により、渡航費が大幅に高騰している中、海外研修の実施に格別のご理解とご支援をいただき重ねて感謝申し上げます。

 保護者の皆さまとともに、生徒たちが出発前のワクワクドキドキした笑顔のままでひと回り成長して無事に帰国してくれることを期待しています。現地の様子は引率教員が学校ホームページにて伝えてくれる予定となっていますので、定期的にチェックしていただければ幸甚に存じます。

 頑張れ越南生!

【校長室】考えさせられた1日(PTA関東大会)

 本日7月23日(火)、千葉県の幕張メッセで行われた第70回関東高等学校PTA連合会大会千葉大会に本校PTA会長、副会長と3名で参加してきました。

 全体の参加人数の発表はなかったものの、会場には関東各都県から多数のPTA役員と管理職が集まり、主会場の国際会議場だけでは収まらずオンラインでサブ会場を設置するほどの賑わいでした。

 会議は千葉県立幕張総合高校シンフォニーオーケストラ部の華やかな演奏と生涯学習由来のNPO法人柏オヤジダンサーズのユーモラスなダンスによるアトラクションから始まり、開会の式典、表彰式、基調講演と続きました。

 基調講演では、元埼玉県警捜査一課デジタル捜査班長で現在は犯罪コメンテーターとしてテレビなどでご活躍されている佐々木成三氏が「高校生の問題行動」というテーマで講演されました。

 佐々木氏は、デジタル犯罪やSNSとの関わり方など専門的な視点から、時折クイズを織り交ぜながら分かりやすいスライドを使って、高校生が犯罪やトラブルに巻き込まれないように教えるのは保護者の責務であり、急激に進歩するデジタル社会に潜むリスクや闇について、子どもたち以上に知識と経験を身に着けなければならないとおっしゃっていました。

 特に情報化社会となった現在、単にスマホなど情報に触れる機会を制限するのではなく、インターネット上に溢れるデジタル情報の真偽を見抜く力の習得が必須であり、情報を鵜呑みにせず真偽を裏付ける根拠を確かめる能力の育成と習慣化が大切であると述べられていました。

 生徒たちと常に身近に接してきた我々教職員は正に佐々木氏と同様に現代の子どもたちに対して強くリスクを感じており、デジタル社会での生き方について考えさせられたとともに、学校での指導の在り方を再検討する必要性を強く感じました。

 一方で、こうした事案については、特に保護者の皆さまとの連携が不可欠であり、大切なお子さまを犯罪やトラブルから守るために、ご家庭でのお子さまとの対話の中でお子さま自身に考えさせる機会を大切にしていただけるようお願い申し上げます。

 大会は明日7月24日(水)に各都県代表校の研究発表及び研究協議会が行われ閉幕します。本校は本年度は都合により研究協議会には参加しませんが、来年は埼玉県開催となり、ホスト県として関東各都県の方々を迎えることになります。こうした機会に多くの皆さまに他校との交流を深め各校におけるPTAの在り方について情報交換するなどして本校PTA後援会の更なる発展に役立てていただければ幸甚に存じます。

 

【校長室】お詫びと御礼(彩の国進学フェア)

 7月20日(土)、21日(日)の2日間、さいたまスーパーアリーナにて県内外の公立・私立高等学校が一同に集まり個別相談を行う彩の国進学フェア2024が開催されました。焼けるような猛暑の中、また、中学3年生は北辰テストと日程が重なる中で時間を捻出し、多数ご来場いただきましたことに心より感謝申し上げます。

 本校も教育方針や実際の教育活動について広く受検生に知っていただくためにブースを出展し、訪れていただいた皆さまに説明をさせていただきました。本校ブースにご来場いただきました皆さまには、限られたお時間の中で貴重なお時間を頂戴し、誠にありがとうございました。2日間で700組を超える皆さまに本校ブースを訪れていただきましたことに心より感謝申し上げます。

 本校では、ご来場いただいた皆さまの貴重なお時間を無駄にしないとの考えのもと連日20名余りのスタッフを配置し、管理職を含め座席説明以外にも説明の場を広げて対応するなど、可能な限り円滑に説明させていただけるよう工夫してご対応いたしましたが、予想を上回る皆さまにお越しいただいたことで、効率良くたくさんの学校の説明を聞きたいと考えていた皆さまに長時間お待ちいただく場面がございましたことを心よりお詫び申し上げます。

 本校ブースにお越しいただいた皆さまには、可能な限り丁寧に対応させていただいたつもりではありますが、そうした状況から、皆さまのニーズにお応えする充分な相談時間を確保できなかったり、立ったままでのご対応となりました皆さまには重ねてお詫び申し上げます。

 また、ご説明の中で複数ご指摘をいただきました夏季休業期間中の学校説明会につきましては、猛暑が続く夏季休業期間においても集客数を優先して体育館など空調設備のない会場で実施する学校が多数を占める中で、本校では、ご来校いただく皆さまの体調管理を最優先し、空調の効いたより快適な環境の中で落ち着いてお話をさせていただくことに重きを置くという考えから定員100名規模の小規模説明会を1日複数回転でお盆の時期を除く毎週曜日を変えて計5日間設定し、約1000名の枠をご用意して行うことといたしましたが、予約受付開始から僅か20分余りで夏季休業期間中の受け入れ可能人数の上限を大幅に超過することとなり、予約枠の確保が叶わなかった皆さまには、大変ご迷惑をお掛けいたしましたことを重ねてお詫び申し上げます。既に夏季休業期間となりましたことから、夏季休業期間中は追加の実施は難しい状況がございますので、大変申し訳ありませんが、9月以後の回にお申し込みいただきますようお願い申し上げます。

 今回の相談対応を通じて、本校の目指す教育方針や実践している教育活動の概要については、ある程度ご理解いただけたものと認識しておりますが、「百聞は一見にしかず」と言うとおり、今後実施いたします学校説明会や公開授業、文化祭などを利用して、在校生たちの様子や教育活動の様子などを実際にご覧いただければ幸甚でございます。

 2日間を通じて、たくさんの皆さまに本校ブースにお越しいただくとともに、ほとんどの方々が、本校が大切にしている「文武両道」の高いレベルでの実現を通じた豊かな人間形成にご興味を持っていただいていることに、改めて本校が取り組む学習指導、部活動指導の両面における質の高い学びの場を提供することの大切さを再確認させていただきました。

 今後も、本校の目指す学校像の実現及び皆さまが志向する高いレベルでの文武両道の実現に向け、教職員一同一丸となって生徒に向き合い、生徒とともに更に成長していけるよう取り組んでまいりますので、よろしくお願い申し上げます。

【今後の学校説明会、学校公開の予定】

7月26日(金)学校説明会(満員御礼)

8月1日(木)学校説明会(満員御礼)

8月7日(水)学校説明会(満員御礼)

8月20日(火)学校説明会(満員御礼)

8月26日(月)学校説明会(満員御礼)

9月28日(土)学校公開 13:30~16:30 ※詳細が決まり次第公開いたします

10月5日(土)学校説明会 ①9:30~10:30 ②11:30~12:30 ※9月18日(水)16:00受付開始

11月16日(土)学校説明会 ①9:30~10:30 ②11:30~12:30 ※10月31日(木)16:00受付開始

12月13日(金)学校説明会 ①16:45~17:45 ※12月2日(月)16:00受付開始

【校長室】この夏の飛躍を願って(終業式)

 本日7月19日(金)、毎日が真夏かと思うような暑い日々が続く中、70日あった第1学期が終わり、無事に終業式を迎えることができました。

 コロナによる各種制限がほとんど無くなった現在、本来であれば体育館に生徒を集めて対面で実施したかったのですが、猛暑に対する生徒の体調管理を優先し、昨日実施した表彰式及び全国大会に出場する部活動(陸上部、書道部、写真部、放送部)の壮行会と同様に、冷房のある涼しい教室でオンラインによる終業式を実施しました。

 対面でない分、生徒の反応がわかりにくく、実際に内容が伝わっているのか心配な部分もありましたが、コロナ禍を経て、生徒たちもオンラインでの授業や行事に慣れているようで、撮影スタジオのアクションに対して笑いや感嘆のリアクションが廊下を伝って聞こえてくるなど、各教室で投影される映像が生徒にしっかりと伝わっていることを感じ取ることができ、越南生の行事に臨む意識の高さを実感することができました。

 終業式の校長講話では、明日から始まる44日間の夏休みを有意義に過ごし、自身の成長につなげてほしいという願いを込めて「GRIT(やり抜く力)」と「MindSet(習性となった考え方や思考態度)」という2つの言葉とその考え方についてお話ししました。

 どちらの内容も「成功するために欠かせないスキル」として、多くのアスリートやビジネスマンに支持されている考え方であり、技術や能力以上に自身の思考や意思決定に基づく継続的なチャレンジが成長を促し、成功に導くという内容です。

 高校生にとって夏休みは最大のリフレッシュ期間であると同時に、日常の学校生活では出来ない様々な学びに挑戦する貴重なチャンスでもあります。この44日間をどう過ごすかによって、2学期以降に広がる自分の未来は大きく変わることになります。そうした意味でも1年間で最長の休業期間となる夏休みを、それぞれの目的や目標を強く意識しながら有意義に過ごし、2学期にはひとまわり成長した姿で再会したいと願います。

 保護者の皆さまにおかれましては、本校の教育諸活動に対して格別のご理解とご協力を賜り、心より感謝申し上げます。本校の生徒たちが思い切り勉学や部活動に打ち込み青春を謳歌できるのも、保護者の皆さまをはじめとしたご家族の方々の支えがあってこそだと強く実感しております。夏休み中は進学補習や部活動など、普段とは異なるサイクルでの生活となり、いつも以上に生徒がご家庭で過ごす時間も長くなるかと思いますが、これまでどおり温かく見守り、生徒の背中を押していただければ幸甚に存じます。

【校長室】青春をかけた夏の挑戦(野球部、チーム越南応援団)

 7月11日(水)から全国高等学校野球選手権大会埼玉県大会が始まり、昨日7月14日(日)満を持して本校野球部が初戦を迎えました。対戦相手は今大会Bシード(上位4校)で県内屈指の強豪校である山村学園で、相手の胸を借りつつ相手のストロングポイントを封じて下剋上を目指す熱い戦いとなりました。
 朝からの小雨が降り続く決して良いコンディションではない中、第1試合が長引き予定より30分ほど遅れての試合開始となりました。
 後攻となった本校一塁側のスタンドは、野球の応援には欠かせない吹奏楽部員とチアダンス部員、そして今大会は応援にまわった野球部員、取材活動をしてくれた写真部員と新聞部員、更には本校のロゴが記されたTシャツやキャップ、タオルなどを身に着けた保護者の皆さまやOBOGに加え、本校を応援してくださる方々など、大応援団で埋め尽くされました。
 試合前の公式練習に臨む選手たちは、どの選手も適度な緊張感を持ちつつキリッとした目をしており、良いゲームとなる予感がしました。
 試合はエース杉浦くんの好投で1回表をノーヒットに抑え、素晴らしい出だしで1回裏の攻撃を迎えました。スタンドでは2年生応援リーダーの野球部員の気持ちのこもった掛け声とともに、試合の流れを掴むべく吹奏楽部員の演奏に乗ってチアダンス部が華やかに踊り、メガホンと声援で一気にボルテージMAXになりましたが、相手もさすがに強豪校だけあって簡単には打たせてくれず互いに譲らない締まった出だしとなりました。
 迎えた2回、好投していた杉浦くんが初ヒットを許すと相手は畳み掛けるように一気に攻勢を強め、味方のミスも重なり、本塁打を含む連打で6失点を許してしまいました。ここでマウンドをアンダースローの関根くんに託し嫌なムードを断ち切ろうとしましたが、勢い付いた相手を打ち取るのは難しく8失点のビッグイニングを与えてしまいました。
 しかし、こうした劣勢でも諦めずに全力で戦い続けられるのが越南生の素晴らしいところ。2回裏以後何とか反撃の狼煙を上げたい本校は、相手ピッチャーの球に喰らいつきますが1本が出ず、なかなか出塁できない苦しい展開が続きました。
 4回にはタイムリーを浴び1失点、5回にはストライクを取りに行った初球を狙われ更に5点を失ってしまいました。コールド試合を回避したい本校の5回裏の攻撃では、この回からマウンドに上がったプロも注目する相手エースの球に真っ向勝負で挑みましたが出塁は叶わず、最後は芯で捉えた素晴らしい当たりを放つも無情にもセンターの好捕に阻まれ、試合終了のサイレンとともに甲子園という大きな夢に挑戦した野球部の夏が終わり、3年生が引退することとなりました。同時に、可憐なダンスでスタンドを盛り上げ選手たちを鼓舞し続けたチアダンス部の3年生も引退を迎えることとなりました。
 試合は残念ながら強豪校の力に屈する結果となりましたが、苦しい展開の中でも華麗にダブルプレーを奪ったり、あわやライトオーバーの当たりを巧みな身のこなしで好捕したり、随所に好プレーが見られ、日々厳しい練習を積み重ねてきた成果を発揮できる場面もありました。何より、どんなに点差が離れても決して集中力を切らすことなく、最後まで全力で戦い続けた選手たちや、そうした選手たちを自分事のように全力で応援し続けた各部の生徒たちは、終始純粋で高校生らしい輝きを放ち、本校の生徒としてとても誇り高く感じられるものでした。流した涙がそれを証明するように「人の心を動かす」とは、こうした事なのだと再認識させてくれたとともに、「南の風」の素晴らしさを肌で感じることができ、生徒たちに感謝の気持ちでいっぱいです。

 選手たちは敗れた悔しさで一杯だと思いますが、高みを目指して自主練習に取り組むなど、これまで積み重ねてきた努力は確実に皆さんを成長させてくれたはずです。また、ともに戦ってきた仲間たちとは掛け替えのない関係を築き充実した時間を過ごせたのではないでしょうか。野球部の皆さんは、どこで見かけても常に礼儀正しく爽やかで、文武両道を目指す本校生徒たちをリードする存在です。下級生は引退する3年生の意志を継いで更なる飛躍を目指してほしいと願います。
 また、何とか一矢報いるべくベンチもスタンドも心を一つにして戦ったこの経験が吹奏楽部やチアダンス部、写真部や新聞部などチーム越南応援団の生徒たちにも、直向きに努力することの大切さや夢を叶えることの難しさなど多くの学びを与えてくれたことだと感じています。こうした学びを経験しながら、人としての豊かさを身に付け、社会に求められる人材として大きく成長してくれることを願って止みません。
 本日は雨天にも関わらず、たくさんの保護者の皆さまにご来場いただくとともに、雨に濡れながらもチーム越南応援団とともに熱いご声援を届けていただき誠にありがとうございました。きっと皆さまのご声援が選手たちにとっては大きな勇気となり、思い切り戦えたのだと思います。
 試合後に保護者代表の方から涙とともに頂いた「君たちの試合でこんなに感動させられるとは思わなかった」という言葉に、直向きに努力する選手たちの想いをお伝えすることができたと安堵するとともに、日頃から影となり日向となり支えてくださった保護者の皆さまが居たからこそ本校の生徒たちが思い切り部活動に打ち込めるのだと改めて感じた次第でございます。保護者の皆さまのご理解とご協力に心から感謝申し上げます。

 頑張れ越南生!頑張れ野球部、チアダンス部!

【校長室】この夏、全国の舞台へ挑戦する生徒たち(陸上部、書道部、写真部、放送部)

 この夏、本校から4つの部活動が全国の舞台に挑戦します。どの部活動の生徒も日頃から地道に努力を重ね、少しずつそして着実に成長する中で、それぞれの技能やパフォーマンス、研究活動などが秀でたものであると認められたことにより、自らの力で「全国の舞台への扉」を開いたものです。

 ここに至るまでには、どの部活動の生徒たちも日々鍛錬を重ね、人知れず苦悩したこともあったに違いありません。しかし、そうした失敗や挫折、苦悩の日々が皆さんを強く大きく成長させ、全国の舞台へと導いたのだと思います。本校教職員、生徒、保護者、そして地域の方々が皆さんの活躍を願い、皆さんの背中を後押しする「南の風」を感じながら、一握りの高校生しか経験することができないこの夏の最高のステージを思い切り楽しんできてほしいと思います。そこでの経験が、きっとまた一歩皆さんを成長させてくれるはずです。

 全国大会に出場する部活動は以下のとおりです。本校の代表として、そして埼玉県の代表として出場する生徒諸君に熱いご声援をいただければ幸甚に存じます。

【陸上部】

全国高等学校総合体育大会「ありがとうを強さに変えて」北部九州総体2024

 期日 令和6年7月27日(土)~8月1日(木)

 会場 福岡県福岡市 東平尾公園博多の森陸上競技場

 出場者 岩崎透弥(3年) 出場種目 男子棒高跳び

     木戸瑛大(3年) 出場種目 男子三段跳び

【書道部】

全国高等学校総合文化祭 清流の国ぎふ総文2024

 期日 7月31日(水)~8月4日(日)

 会場 岐阜県下呂市 下呂交流会館

 出展者 横山璃乃(3年) 作品名「臨 伊都内親王願文」

【写真部】

全国高等学校総合文化祭 清流の国ぎふ総文2024

 期日 7月31日(水)~8月4日(日)

 会場 岐阜県関市 関市文化会館

 出展者 杉本菜花(3年) 作品名「最愛」

【放送部】

NHK杯全国高等学校放送コンテスト

 期日 7月22日(月)~7月25日(木)

 会場 東京都渋谷区 国立オリンピック記念青少年総合センター

 出場者 内田将太(3年)、大椙連太朗(3年)、飯田夏帆(3年)

 出場部門 「校内放送研究発表」

 研究タイトル 「ハウリングをなくすためには」

 

 

書道部 横山さんの作品「臨 伊都内親王願文」

 

 

写真部 杉本さんの作品「最愛」

 

 

 

【校長室】この猛暑に適切に対応するために(WBGT計)

 地球温暖化に伴う近年の異常気象や自然災害は、シニア世代を視野に捉えた私たちの若かりし頃とは異次元な状況があります。特に夏場の暑さは尋常ではなく、これまで暑さの象徴であった「真夏日」に加え、2007年には「猛暑日」が、2022年には「酷暑日」という言葉が気象庁によって定義され、もはや夏=猛暑であることが当たり前になりつつあります。

 そうした中で、学校における教育活動の在り方も少しづつ形を変え、保護者の皆さまのご理解とご支援をいただきながらエアコンの設置や扇風機、製氷機の活用、服装規定の弾力化などを実現し、より快適な教育環境の整備に努めてまいりました。

 一方で、こうした環境の中でも必要とされる活動については継続しつつ、如何に気象条件に適切に対処するかということが学校としての大きな課題であると考えています。

 本校は「文武両道」を校訓に掲げ、運動部・文化部を問わず部活動に情熱を注ぐ生徒たちが非常に多く在籍しています。そうした生徒たちにとっては「暑いから活動休止」では目指す自己実現を叶えることができず、自己肯定感も得ることができません。暑い夏をどう乗り切り、暑い夏にどこまで成長できるかは生徒たちにとって、とても意義深いことだと捉えています。

 そこで、こうした「猛暑」の状況を客観的に捉え、必要な対策を適切に行うために、熱中症の危険度の目安である暑さ指数を計測する「暑さ指数計(WBGT計)」を学校で購入し、運動部や屋外で活動を行う部活動を中心に配布しました。熱中症発生の要因は、気温だけではなく、湿度や地表面からの輻射熱が大きく関係し、体感の温度とは異なる指標を持つ必要があるとされています。これらの要素を総合的に捉え、客観的データとして示してくれるのが「暑さ指数計(WBGT計)」です。

 併せて各先生方には、暑さ指数により求められる対応や熱中症対策の考え方などの指針を配布し、共通理解を図りました。

 今年の夏も暑い日が続くと予想されます。しかし、そうした中でも生徒たちの競技人生をかけた大会や発表会は行われます。より安全に、そしてより適切に生徒たちを戦いの場に送り出していきたいと思います。保護者の皆さまにおかれましては、こうした本校の取組に、ご理解を賜ることができれば幸甚に存じます。

【校長室】夢の実現に挑戦する野球部諸君とともに(チーム越南応援練習)

 生徒たちにとって「もう一つの戦い」であった期末考査も無事終了し、7月8日(月)から部活動が再開されました。昨日7月9日(火)は、午後から突然賑やかな音楽と生徒たちの声が聞こえ、見に行ってみると正門前のロータリーで、7月14日(日)に全国高等学校野球選手権大会の初戦を迎える野球部の勝利を願って、チーム越南による応援練習が行われていました。

 チーム越南は、吹奏楽部、チアダンス部、野球部の部員で構成され、数々の応援パターンの中から応援リーダーがその場の戦況に合わせて最適なパターンを選択し、掛け声とともにサインボードに掲げて一丸となって雰囲気を盛り上げ、試合の流れを引き寄せるものです。

 県内有数の実力を持つ吹奏楽部は高校野球定番の曲から本校オリジナル曲まで多彩な音楽で一気に雰囲気を盛り上げ、その曲に乗ってチアダンス部が美しい隊列を組んでポンポンを振りながらキュートな踊りで艶やかに花を添え、更に野球部の応援部隊がメガホンをたたきながら絶叫に近い野太い声で気合のメッセージを選手に届ける。それぞれが役割を持ち、心を一つにして選手にパワーを送るのが仕事です。

 昨日は、ギラギラと照り付ける太陽のもと、この3つの部活動が一堂に会してプレ応援会を行い、それぞれが指示系統や役割分担、約束事やアクションのタイミング、振り付けや掛け声などを確認し合っていました。

 どの部も本番さながらのパフォーマンスで、まるでスタジアムのスタンドで実際に応援しているかのような気分になりました。連日の猛暑の中、水分補給と体調管理を徹底しながら、猛暑を吹き飛ばす勢いのパフォーマンスを見せたチーム越南応援団の皆さん。きっと試合当日も皆さんの想いを乗せた応援が大きな「南の風」となって、グラウンドで戦う選手たちに勇気と希望を与え、力強く背中を押してくれるはずです。

 「甲子園」という夢に向かって戦いに挑む野球部選手諸君、そしてその夢が叶うことを信じて選手たちを応援するチーム越南応援団。皆さんの心が「ひとつ」になったとき、会場にいる全ての人の心を動かす素晴らしいプレーが生まれ、「青春の1ページ」として心に刻まれる瞬間を手にすることができるのでしょう。そして、それが「勝利」とともに夢の実現に近づけることを願ってやみません。

 本校野球部の初戦は7月14日(日)第2試合(11時30分開始予定)、レジデンシャルスタジアム大宮(旧大宮市営球場)で行われます。対戦相手は大会Bシード校の強豪山村学園です。暑さ厳しき折ですが、保護者の皆さまにおかれましても、お時間の許す方は、是非スタジアムにてチーム越南の生徒たちとともに熱いご声援を賜り、ともに大きな「南の風」を選手たちに届けることができれば幸甚に存じます。

 頑張れ越南生!頑張れチーム越南!

【校長室】3年生21人の想いを乗せて(チアダンス部関東大会)

 本日6月30日(日)に都内千駄ヶ谷の東京体育館において全国高等学校ダンスドリル選手権大会(Miss Dance Drill Team Japan Competition 2024)の地方予選である関東大会が実施されました。この大会には全国大会常連の強豪校を含め関東各都県から78チームが出場し、7月下旬に同会場で行われる夢の全国大会への出場権獲得を競いました。本校からは、チアダンス部(チーム名Wings)の3年生21名がSONG/POM部門Largeの部(20人以上の構成)に出場しました。

 ダンスドリルは、アメリカ西海岸発祥の競技で、繰り返し練習し統率されたダンスの総称であり、日本では、チアリーディング、バトントワリング、マーチングバンドなどと呼ばれています。大会ではJAZZ、LYRICAL、HIP HOP、DRILL POM、SONG/POM、CHEER、NOVELTY、PROP、SHOW DRILL、MILITARY、TALL FLAG、SHORT FLAG、MAJORETTE、KICK、MISS&MR DANCE DRILL TEAM、MISS&MR SOROなど多様なカテゴリーに部門を区分して演技が行われます。

 本校チアダンス部が出場したSONG/POM部門の演技時間は、入退場20秒以内、実演技1分45秒以上2分30秒以下と厳しく時間制限されており、限られた時間の中で如何にミスなく独創性や協調性を通じた美しくダイナミックな演技ができるかを競う非常に厳正な競技なのです。また、ダンスや新体操、フィギュアスケートなどと同様に、採点競技であるが故に、チームとしての演技そのものの完成度とともに、審査員の感性を刺激するような演技ができるかどうかで評価が左右される難しさもあります。

 本校チアダンス部は、この大会を3年生最後の大会と位置付けており、正にこの日のために3年間コーチや顧問の指導のもと、個々の演技スキルの向上を目指すとともに、仲間同士の結束を高めてチームワークを育み、チームとしての演技力を磨いてきました。

 本校の演技は、この日の参加78チーム中77番目の大トリ前で、大会がクライマックスを迎えた中での出番となりました。会場内のボルテージや他校の迫力ある演技の前に否応なく緊張感が高まり、生徒たちはきっと心臓がバクバクしているのだろうと、見ているこちらが緊張してしまうほどでした。しかし、そんな押しつぶされそうな緊張感を、積み重ねてきた自信とプライドで昇華し、パフォーマンスの力に変えられるのが越南生の素晴らしいところ。

 演技は、開始の合図とともに全員が最高の笑顔で入場するシーンから始まり、大音量で流れる音楽に合わせ、リズミカルでキレがあり、21人の動きもしっかりとシンクロする素晴らしいパフォーマンスを見せました。特にフォーメーションの変化やラインダンスなどの見せ場では、一体感のある美しいパフォーマンスが見られ、見ていた私も思わず引き込まれてしまいました。途中、僅かにラインが乱れたり、タイミングがずれたりする場面もありましたが、心を一つにして最後まで笑顔で踊り切った本校チアダンス部の皆さんは最高にカッコ良く、私の目には他のどのチームの演技よりも輝いて見えました。2分余りの演技時間がアッという間に過ぎ、ラストのキメポーズも見事にまとめ、最後も21人が足並みをそろえて最高の笑顔とともに舞台を後にしていきました。

 結果は、残念ながら入賞を果たすことができず、夢に見た全国大会出場権の獲得には至りませんでしたが、それでも本校チアダンス部の演技は、多くの観客を魅了し、関東大会という大きな舞台で、確かな「南の風」を吹かしてくれたと感じています。

 日頃からチアダンス部の皆さんが、正門前のロータリーでスマホにつないだスピーカーから流れる音楽に合わせて演技を繰り返し、試行錯誤する姿を何度となく見てきました。決して充分とは言えない環境の中でも、他の部活動に負けないパッションで精進する姿も印象的でした。

 また、教職員をはじめ、ロータリーを横切る大人に対して、その都度きちんと姿勢を正し、演技で見せるような笑顔で元気よく挨拶してくれる姿に、いつも感銘を受けていました。

 部活動は高みを目指している以上、結果が大切なのは言うまでもありませんが、部活動を人としての成長の場と考えれば、結果以上に高みを目指して努力し続けたプロセスが皆さんの財産となるはずです。皆さんが3年間努力し続けた成果を、この舞台で出し切ることができたのなら、きっと皆さんの心の中に納得できる手ごたえを感じることができたのではないでしょうか。

 今後は自分たちのための演技の舞台を離れ、同じく「甲子園」という大きな夢に挑戦する野球部に夢を託し、越南応援団の一員としてスタジアム全体に「南の風」を吹かせ、灼熱のグラウンドで戦う仲間たちを全力で勇気づけてほしいと思います。

 頑張れ、越南生!頑張れ、チアダンス部!

 

【校長室】異なる立場の助言は教育改善の宝(学校評議員会、学校評価懇話会)

 本校では、6月21日(金)の午後、本年度第1回目の「学校評議員会」及び「学校評価懇話会」を実施しました。

 「学校評議員会」は、平成12年以降学校に義務付けられた学校教育活動に対する第三者評価組織であり、地域の見識者など教職員以外の方の視点で学校の取組を見た場合に感じる魅力や改善点などについて意見を頂戴し、学校運営の改善を図るものです。本校では、学校医1名、学識経験者4名(大学教授2、中学校長1、小学校長1)の合計5名の皆さまに委員を委嘱し、年2回の評議員会を開催して忌憚のないご助言をいただいています。

 学校評議員会では、本校の教育活動の取組について以下の様なご意見を頂戴しました。

 (1)「文武両道」の校訓のもと、部活動は、熱心に取り組むとともに成果が上がっており、とても良い状況である。

 (2)学習面では、部活動をしている時期(1,2年時)の学習習慣に乏しいことが懸念される。学習活動に興味を持てば生徒は成長することから、生徒の興味を引き出す工夫に取り組んでほしい。

 (3)主体的、対話的で深い学びの実現のため、アクティブラーニングや探究活動にどのように取り組んでいるのか。

 (4)一般受験と推薦型受験の割合はどのような状況か。推薦型受験者に対する指導はどのように行われているのか。

 (5)学校ホームページや学校公開などを通じて積極的に情報発信していることは評価できる。

 学校評議員会終了後の6限には、並行して保護者を対象に実施した学校公開の様子と実際に行われている授業の様子を見学していただきました。委員の皆さまからは、どの授業でも生徒たちがしっかりと学びに向き合い、積極的な姿が見られたとお褒めの言葉を頂戴しました。

 放課後には、学校評価懇話会を開催しました。学校評価懇話会は、学校評議員に保護者の代表者と生徒の代表者、主要な教職員を加えて、校長の示す「目指す学校像」や「教育目標」「教育計画」「学校自己評価システム」などについて意見交換して学校経営の改善と学校教育力の向上を目指すとともに、その内容を公表することにより保護者や地域の皆さまに本校の取組を理解していただくものです。懇話会でいただいたご意見等は以下のとおりです。

 (1)ICT環境が整い有効活用が進んでいる。今後はチャットGPTなどAIを活用した教育実践など先進的な取組の推進について検討が必要である。

 (2)PISAタイムの課題を生徒自身が考えられるようになると、より効果的な学びができるのではないか。(生徒からは、自分の考えを文字化する過程で文章作成能力が向上している、他者の考えと自分の考えを比べられるので思考力が向上しているとの意見がありました)

 (3)スタディサプリの活用率を上げるために、教科の評価に加えるなど生徒にアプリを活用する必然性を持たせる工夫が必要ではないか。(生徒からは、授業で分からなかった内容の復習などに活用しているとの回答がありました)

 (4)自動採点システムや出席・成績管理システムなど学習管理システムの導入によりICT機器を活用した学習の効率化、教職員の負担軽減を推進する必要がある。

 (5)PISAタイムなどの取組は、現在求められる「答えのない問い」に対して論理的に思考し表現する力の育成に大きく役立っている。

 (6)小学校や中学校など異校種との連携を推進し、小中学生に高校生が部活動を教えるなどの取組を検討してほしい。

 (7)生徒が自主学習で「わからない」に直面した時に、気軽に聞ける環境が大切ではないか。(生徒からは、授業前後や放課後などに担当の先生に聞いているとの回答がありました)

 (8)海外の学生とのオンラインでの交流活動などに取り組んではどうだろうか。また、外国語科の英語劇を小中学生に公開できないだろうか。

 上記のとおり、学校評議員会、学校評価懇話会ともに活発なご意見やご助言を頂戴し、校長としては、今後取り組まなければならないことが山積だと感じたところです。重要度や優先度が高い事案から一つひとつ丁寧に検討し、改善、実現していきたいと思います。

 委員の皆さまには、公務ご多忙の中お時間を割いていただくとともに、様々なご意見ご助言を賜り、心より感謝申し上げます。今後とも、本校の発展と教育活動の充実のため、お力添えをいただければ幸甚に存じます。

 

【校長室】新たなステージ天皇杯出場へ!(男女バレーボール部インターハイ県予選)

 6月17日(月)から全国高等学校総合体育大会(インターハイ)バレーボール競技の県大会が始まり、本校からは関東大会に出場した男子バレーボール部が第3シードとして、女子バレーボール部が東部地区代表校としてが出場しました。

 先に試合があったのは女子バレーボール部。6月17日(月)に深谷ビッグタートルで同じく東部地区代表の春日部東高校と対戦しました。同じ東部地区代表ということで、互いにある程度手の内を知る中で、3年間の集大成として持てる力をぶつけ合う戦いとなりました。負ければ3年生は引退という緊張感の中、試合は序盤から相手にペースを握られる苦しい展開となり、第1セットは自分たちのバレーができないまま13-25で先取されてしまいました。セット間に監督の指示を確認するとともに、キャプテンを中心に声を掛け合い心をリセットして第2セットの臨むと、続く第2セットは持ち前の粘り強い守備とエースを中心とした攻撃が冴え、終始本校ペースでゲームを進め、25-16で勝利して試合を振り出しに戻し、フルセットの戦いに持ち込みました。迎えた最終セットでは、互いに気迫に溢れ一歩も譲らない白熱した展開となりましたが、最後は相手の粘りに屈する形で22-25でこのセットを失い、セットカウント1-2で惜敗となりました。

 試合には敗れたものの、ここまで3年間仲間との和を大切にし、日々情熱をもって競技に向き合ってきた女子バレーボール部の皆さんの努力は「文武両道」を校訓に掲げる本校のポリシーを体現する素晴らしいものです。3年生は引退となりますが、下級生の皆さんは3年生の想いを継承して、新たなスタートを切ってほしいと願います。

 前日に敗れた女子の悔しさを晴らすべく、前回の大会で県4位となり関東大会に出場した男子バレーボール部が、6月17日(火)に所沢市民体育館で行われた2回戦に第4シードとして登場しました。本校は1回戦をシードされ、2回戦で西部地区代表の立教新座高校と、3回戦では南部地区代表の県立浦和高校と対戦し、ともにセットカウント2-0とつけ入る隙を与えない戦いで順当にベスト8に進出しました。

 この日3試合目となった準々決勝では、関東予選の準々決勝でも対戦して勝利した北部の強豪正智深谷高校との戦いとなり、対策を練ってリベンジに燃える相手の挑戦を受ける形となりました。試合は予想通り序盤から一進一退の白熱した好ゲームとなり、ミスした方が脱落する緊張感の高い展開でしたが、本校は気負わず相手のストロングポイントを押さえ、拾ったボールをエースに託すという本校の戦い方を貫くことに徹し、各セット終盤まで競り合う中で第1セット28-26、第2セット25-23で2セット連取して追いすがる正智深谷高校を退け、目標としていたベスト4の座を獲得しました。

 6月21日(金)に所沢市民体育館において男女の準決勝などが行われ、本校は夢の決勝の舞台をかけて県内無敵を誇る第1シード埼玉栄高校と対戦しました。全国の頂点を見据えたチーム作りをしている埼玉県チャンピオンとの戦いにも気負うことなく粘って拾ってエースに託すという自分たちの戦いを貫きましたが、関東大会同様に相手の高さと速さに加え、本校エースを徹底的にマークされる展開となり、善戦しながらも自分たちのリズムで試合を進めることができずに11-25、13-25のストレート負けを喫し、スポーツ推薦で有望な選手を集める私立高校の力に屈する形となりました。

 夢の決勝の舞台を絶たれ、落胆して気力を失っても不思議ではない状況でしたが、こうした状況でも気持ちを奮い立たせて次の戦いに向かえるメンタルの強さが越南生の素晴らしいところ。敗れた試合直後に開始された北部の名門深谷高校との3位決定戦に臨みました。深谷高校といえば、平成の時代に春高バレー(全国高校選抜大会)を連覇するなど、長きにわたり全国の頂点を極めたバレー界では知らない者がいない名門中の名門。近年は全国の舞台から遠ざかっているものの超強豪校であることに変わりはありません。そんな深谷高校との1戦は、県大会第3位という成績や1年かけて作り上げたチームの集大成、インターハイ予選の最終戦という意味合いのほか、勝ったチームは社会人や実業団を含めた国内すべてのチームの頂点を争う全日本バレーボール選手権大会(天皇杯・皇后杯)の埼玉県ラウンドへの出場権を獲得することができる、正に天と地ほどの差がある重要な戦いとなりました。

 両者フルセットで戦った準決勝の疲労が残る中で始まった試合は、実力校同士の戦いにふさわしく、両者一歩も譲らない緊張の連続となりました。相手もさすが名門校の看板を背負うだけあって自分たちの戦い方をしっかりと持っており、粘って拾って繋いでエースに託すという本校得意のパターンもなかなか功を奏することができないまま第1セットの終盤を迎えましたが、要所で決め切った本校が25-23の僅差で競り勝ち、第1セットを先取しました。2セットで試合を決めたい本校は、監督の指示をチーム全体で共有するとともにキャプテンの川田君を中心に心を一つにして第2セットに臨みました。続く第2セットも相手は簡単に崩れず互いにストロングポイントをぶつけ合う気力の戦いとなりましたが、常に高みを目指して技術だけでなくメンタルも鍛え上げてきた本校選手は、最後まで自信をもって戦い続け、追いすがる相手を25-22で振り切り、セットカウント2-0のストレートで勝利を掴むことができました。

 この結果、7月14日(日)に行われる全日本バレーボール選手権(天皇杯・皇后杯)の埼玉県ラウンドへの切符を手にすることができ、3年生を中心とした誇り高き男子バレーボール部の活動を、もう少しの間見守ることができることとなりました。

 男子バレーボール部の皆さん、インターハイ予選3位獲得と天皇杯出場権の獲得、本当におめでとうございます。キャプテン川田君やエース関根君を中心として部員全員の力で掴み取った新たなステージへの挑戦権、社会人や実業団も出場するバレー界最高峰の戦いに挑む皆さんには、越南生の代表、県内高校生チームの代表として誇りとプライドをもって、越南生らしく、高校生らしく全力で戦ってほしいと願います。全力で戦った先には、これまでの大会では得られなかった新たな学びがあり、それが皆さんにとって大切な財産となるはずだと考えています。大会まであと3週間余り、「もう一つの戦い」となる期末考査も挟みますが、怪我をしないよう細心の注意を払うとともに良いコンディションを維持し、ここまで積み重ねてきたものを存分に発揮してほしいと願います。大丈夫、「南の風」はいつでも皆さんの背中を押してくれるはずです。

 併せて、大会期間中、遠方にもかかわらず会場にお越しいただきました保護者の皆さま、日頃から選手を温かく見守りご支援いただいているご家族の皆さまに厚く御礼申し上げます。今後とも本校生徒の活躍を共に応援し、支えていただければ幸甚でございます。

 がんばれ越南生!がんばれ男女バレーボール部!

 

【校長室】4年連続で全国の舞台へ!(放送部)

 6月16日(日)に桶川市民ホールにて高校放送部の公式戦である令和6年度第60回埼玉県高校放送コンテスト兼第71回NHK杯全国高校放送コンテスト埼玉県大会が開催され、本校からは放送部の生徒が出場しました。

 今大会は「私たち高校生と放送」のテーマのもと、アナウンス、朗読、ラジオドキュメント、テレビドキュメント、創作ラジオドラマ、創作テレビドラマ、校内放送研究発表の7つの部門別に審査が行われ、それぞれ優良賞を獲得するなど、推薦を受けた限られた者だけが全国の舞台への挑戦権を獲得する規定となっています。

 本校からは、アナウンス部門に1名、朗読部門に1名、校内放送研究発表に1作品が参加し、このうち校内放送研究発表の作品が埼玉県高等学校放送教育研究会の推薦を受け、第71回NHK杯全国高校放送コンテストの出場権を獲得しました。本校がNHK杯全国大会に出場するのは4年連続の快挙となります。

 本校の放送部は、日常の校内放送のほか学校行事でのアナウンスや実況中継などを担当し、様々な場面で全校生徒の活動を応援・発信しています。先日行われた体育祭でも、放送業務を一手に引き受けるとともに、全種目をテンションMAXで実況し、イベントを大いに盛り上げてくれました。

 また、地元越谷市のコミュニティ放送局「こしがやエフエム(FM86.8MHz)」の協力を得て、市内4校の放送部がローテーションを組み、各校が月1回ペースで「Hi! Hi! school Life」という番組を担当作成し配信しています。本校放送部の次回放送予定は6月21日(金)午後9時30分から10時までの30分間です。

 放送部の生徒たちは、普段校内で接すると、とても穏やかで真面目な印象の生徒が多いのですが、いざイベントや番組などでマイクの前に立つと、本当に明るく元気でテンションも高く、放送を聞いている全ての人に元気と活力を届けてくれる存在です。しかも、スピーカーから聞こえてくる声が聞き取りやすく、とても耳触りが良いのがとても素晴らしいと、いつも感じています。きっと、視聴者のために自身のスイッチをONにして、視聴者を元気付けてくれているのだと思います。

 今回、本校放送部が出場権を獲得した第71回NHK杯全国高校放送コンテストは、令和6年7月22日(月)から25日(木)までの4日間、東京都の 国⽴オリンピック記念⻘少年総合センター及びNHKホールにて開催されます。大会は、準々決勝、準決勝、決勝と審査が行われ、優秀な作品のみが決勝の舞台に進むサバイバル形式となっています。本校は、まず7月23日(火)の準々決勝に全力で臨むことになります。

 大会では、日頃から番組作成に向けた取材活動や、朗読やアナウンス等の練習に地道に取り組む中で培った放送スキルを遺憾なく発揮し、納得のいく発表ができることを願っています。そして、全国の舞台で「南の風」を吹かしてきてほしいと思います。

 頑張れ越南生!頑張れ放送部!

【校長室】3年富田君優秀賞受賞!埼玉県高校写真展(写真部)

 令和6年度第43回埼玉県高等学校写真連盟写真展が開催され、県内高校生の作品1273点が出展されました。本校からは写真部の生徒40名(40作品)が出展していましたが、本日6月17日(月)に審査が行われ、3年で部長の富田君の作品が優秀賞受賞を果たしました。これに伴い、今回入選を果たした富田君の作品のほか、公開展示作品に推薦された3年生全員となる14名と2年生1名の作品計16点が7月2日(火)から7月7日(日)まで、北浦和にある県立近代美術館に展示されることが決まりました。

 写真部の皆さんは、休日にみんなで「谷根千(谷中、根津、千駄木)」の愛称で知られる東京都文京区の根津神社周辺に出かけ、昭和の雰囲気が漂うレトロな街並みや荘厳な神社の構え、その土地の人々や動植物などを被写体に、それぞれの感性で構図を定め、撮影スキルを磨いてきました。

 今回は、部員それぞれが思い思いの場所で被写体を決め、磨き上げた感性とスキルを駆使して、四角いファインダーから見える景色の一瞬を切り取り、1枚の写真にメッセージを込めた作品を出展しました。撮影者のそうした思いが審査員にも評価され、入選した富田君をはじめ3年生15名全員と2年生1名の16名の作品が公開展示作品に推薦される見事な結果となりました。

 このうち優秀賞を受賞した富田君は、大の鉄道ファンだということで、4枚1組の作品のすべての被写体を電車車両などの鉄道写真とし、独自の構図と撮影スキルで無機物にメッセージを吹き込みました。富田君は、他にも全国の書店に並ぶ「私鉄車両年間2024」にも写真を出展し、7枚の写真が採用、掲載されています。

 普段の活動には運動部ほどの派手さはありませんが、「自分が心を動かされるもの」を独自の感性で被写体として選び、その1枚に撮影者が感じる思いの丈を詰め込んでいく姿は、スポーツとは違った凄みと迫力があります。撮影者が「この瞬間」と思った瞬間を切り取った1枚の写真に吹き込んだメッセージに共感できた時の感動は、何ものにも代えがたいものであると同時に、その作品に込められた思いは、今やデジタル情報社会の主流となった動画では感じることのできない掛け替えの無いメッセージとして、色褪せずに永遠に残り続けるものである素晴らしさがあります。

 また、既に御存じの方も多いと思いますが、昨年度の高校写真展で優秀賞を受賞した3年の杉本さんの作品「最愛」が、文化部のインターハイと呼ばれ8月に岐阜県下呂温泉で開催される全国高等学校総合文化祭(全国総文祭)に埼玉県代表として出展されます。この作品は、満開に咲き誇る桜の木の下で、幼い子を抱きながらやさしく見つめる母の姿と、母親の両腕に包まれ穏やかな表情を見せる子の姿が収められています。見た瞬間に親子の愛を感じる心温まる作品となっています。

 今回の写真部の活躍に加え、過日テレ玉の取材を受けた美術部、そして写真部同様に全国総文祭への作品の出展が決まっている書道部や、西関東大会出場を目指す吹奏楽部など、運動部の活躍に負けない素晴らしい文化的活動をしている生徒たちがたくさんいるのも越南生の特徴であり、運動部と文化部が切磋琢磨しながら、互いに高め合って成長する環境が本校にあるのです。今後も、様々な活動でそれぞれの思いを形にし、自己肯定感を高めるとともに、豊かな人間性を育んでほしいと願います。

 がんばれ越南生!がんばれ写真部!

【校長室】「南の風」2人目のインターハイ出場へ!(陸上部木戸君北関東大会優勝!)

 6月14日(土)から東京都の駒沢公園陸上競技場で行われている陸上競技の北関東大会兼インターハイ予選ですが、本日6月17日(月)に最終日を迎え、本校からは、男子三段跳びで埼玉県チャンピオンとなった木戸君が、満を持して登場しました。

 気温30度を超えるコンディションの中、3本の試技で上位8名の記録を残した選手だけが4回目以降3本の試技に挑戦でき、そのうち最終順位6位までが8月に福岡県で行われる全国高校総体(インターハイ)への出場権を獲得できるというレギュレーションとなっています。

 木戸君は、地区大会からこれまで、校内の練習でも、顧問の助言にしっかりと耳を傾け、1本1本を大切にしながら、その都度反省と修正を重ねてベストな助走とジャンプのリズムを身体に覚えさせる練習を繰り返しており、「ファイト!」と互いに鼓舞し高め合う陸上部員たちとともに、そうした姿を私も幾度となく見てきました。

 大会前のランキングから、自身の力をミスなく発揮できれば上位入賞も可能であると顧問も言っておりましたが、木戸君は、その期待のとおり、1本目の試技から他の選手を圧倒して、県大会で記録した自己記録を2cm更新する14m73cmの大ジャンプを見せ、1本目が終了した時点で2位の選手に50cm以上の大差をつける絶好のスタートとなりました。

 更に2本目の試技は、他の選手が14m前後で推移する中、一人自己記録を1cm塗り替える14m74cmを跳び、序盤でインターハイ出場をグッと引き寄せる展開となりました。3本目を14m62cmで終えた時点で暫定1位のまま上位8人に残り、後半の試技に挑みましたが、4本目、5本目は記録更新を狙って体に力が入ったのかファールとなり、最終試技を迎えました。この時点でも2位との差は32cmあり、ほぼインターハイの出場権を確実にする中での最終6本目の試技は、ファールにはならなかったものの14m57cmにとどまりましたが、それでも他の選手の追随を許さないまま、断トツで見事優勝を果たし、埼玉県チャンピオン改め誇り高き北関東王者の称号を手にするとともに、インターハイの出場権を獲得しました。

 今回の大会には、本校からは14日に棒高跳びで3位となりインターハイ出場を決めた岩崎君と、本日優勝した木戸君の2名のみが出場していましたが、なんと2名とも表彰台に上がり、インターハイ出場権を獲得する快挙となりました。

 2名に共通するのは、本人の身体的な能力や日頃の地道な練習はもちろんですが、顧問の助言を素直に受け入れ、自分なりに試行錯誤を重ねながら成長を重ねているということです。自分のフィーリングや考え方を大切にすることはとても重要なことですが、それ以上に他者の助言を素直に受け止め、自分なりに咀嚼して自身のパフォーマンスに落とし込んでいくスキルが2人の躍進を支えている最も大きな要因であると考えます。

 こうした思考や姿勢は、部活動だけでなく学習活動をはじめ、あらゆる取組に求められる絶対的なスキルであり、成功し一流になるための必須条件であるといっても過言ではありません。また、2人だけでなく越南生は総じてこのスキルが高いのが強みであり、運動部や文化部を問わず、どの部活動も高いレベルで結果を残し続けられるのは、こうした学校全体の雰囲気が大きな要因であると考えます。

 また、そうした背景には、保護者をはじめとしたご家族の皆さまの理解と協力が必ず存在し、生徒、指導者、家庭の総力が生徒を高みへと導き、輝かせているのだと思います。そうした意味でも、日頃からあたたかく見守り、支えてくださっているご家族の皆さまに、心より感謝申し上げます。

 岩崎君に続き、木戸君も北関東の舞台で大きな「南の風」を吹かせてくれました。インターハイの開幕までまだ約2か月余りの期間があります。ケガに留意するとともに、それぞれのパフォーマンスに更に磨きをかけて、今度は福岡の地、全国の舞台で「南の風旋風」を吹き荒らしてほしいと願います。

 がんばれ越南生!、頑張れ陸上部!

 

【校長室】悲願のベスト8、更なる高みへ挑戦は続く(男子バスケットボール部)

 バスケットボールの全国高校総体県予選が6月15日(土)から始まりました。本校からは地区予選を第1シードとして戦い、順当に代表権を獲得した男子バスケットボール部が出場しました。

 1回戦は15日(土)に北本市で行われ、西部地区代表の所沢北高校と対戦しました。公立校同士の対戦となった試合は県大会らしく拮抗した好ゲームとなり、第1クウォーター22-22、第2クウォーター13-13と前半を終わって両校一歩も譲らず、全く互角の展開となりました。

 勝負を賭けた後半、顧問の指示を受け、攻勢に出た本校は一気に相手を突き放し、第3クウォーターを終えて8点のリードを奪いました。最終第4クウォーターでは、負ければ引退となる相手の猛攻に我慢の時間が続きましたが、最後まで気力を振り絞り1点差に詰め寄られた中で勝利のブザーを聞きました。

 前日に紙一重の試合を征した本校は、勢いそのままに本日6月16日(日)、本庄シルクドームで行われた第1試合に登場し、地元強豪の本庄第一高校と悲願のベスト8を賭けた準々決勝に臨みました。遠方かつ第1試合と条件は決して良いとは言えない厳しい状況でしたが、選手たちは気にせず闘志を燃やして試合に臨みました。

 県大会らしく試合は開始直後から前日同様お互いに一歩も譲らず気の抜けない展開で、第1クウォーターを21-17で本校がリードすれば、第2クウォーターは14-18で相手が追い付き、またも前半を終えて35-35の同点。正にリズムを崩した方が脱落する死闘となりました。

 迎えた第3クウォーターでも一進一退の攻防が続き、緊張感MAXの中、時間だけが過ぎていきましたが、このクウォーターでも両校譲らず51-50と本校1点のリード、勝負の行方は最終クウォーターに持ち越されました。

 僅かな休憩と戦術の再確認ののち始まった第4クウォーターは、両校疲労が蓄積する中、集中力を失った方が負けるサバイバル戦となりましたが、こうした厳しい状況でも意識高く戦えるのが、日頃から鍛錬を積み重ねてきた越南生の強み。時計がカウントダウンを進める中、冷静に自分たちの戦い方を貫き、第4クウォーターを16-13で押し切って合計67-63で試合終了のブザーを聞きました。

 緊張の連続だった2試合の死闘を見事に征して悲願のベスト8を勝ち取った本校男子バスケットボール部の皆さんの活躍は、飛躍を目指す他の部活動の大きな励みになります。ただ、戦いはまだ続きます。次の準々決勝は第1シードの正智深谷高校。相手に不足はありません。挑戦者として自分たちが積み重ねてきた全てをぶつけて戦ってほしいと願います。試合は明日17日(月)熊谷ドームで行われます。君たちなら、きっと満足できる試合ができると信じています。

 頑張れ越南生!、頑張れ男子バスケットボール部!

【校長室】「南の風」インターハイの舞台へ!(陸上部岩崎君インターハイ出場権獲得!)

 本日6月14日(金)から、東京都の駒沢運動公園陸上競技場において陸上競技の北関東大会が始まり、大会初日の本日は男子棒高跳び決勝に岩崎君(3年)が出場しました。この大会は、同時にインターハイ予選も兼ねており、関東地区は出場学校数や選手数が多く記録もハイレベルであることから、北関東(埼玉、群馬、栃木、茨城)と南関東(東京、千葉、神奈川、山梨)に分かれており、それぞれ上位6名がインターハイの出場権を獲得するレギュレーションとなっています。

 埼玉県チャンピオンとして男子棒高跳びに臨んだ岩崎君は、他の選手が4mから試技を開始する中、自己記録を鑑みて体力温存のため4m20cmからの登場となりました。合計24人が出場していましたが、岩崎君がパスした4mで既に13名が脱落(3回連続失敗)し、残り11名の戦いとなりました。

 1回目の試技4m20cmは県大会で4m50cmをクリアしている岩崎君にとっては余裕ある高さでしたが、緊張からか1回目の試技で失敗し、仕切り直した2回目でのクリアとなりました。その後、失敗はありながらも4m30cm、4m40cmをクリアした時点で試技者は7名に絞られ、インターハイ出場圏内の6位入賞に王手をかける展開となりました。

 迎えた4m50cmの試技では、多くの選手が失敗を繰り返し、3名が脱落する中、岩崎君は冷静に1回目の試技でクリアし、上位4位以内を確定させることができ、8月に福岡県で行われるインターハイへの出場権獲得を決定的としました。

 その後4m60cmの試技にも挑戦しましたが、1回目を跳んだ際に足に違和感を感じ、既にインターハイ出場を確定させていることもあり、大事をとってその後の試技を棄権することとなりました。結果的に最終跳躍までの試技数やクリアした記録などにより、最終順位は堂々の北関東大会第3位ということになりました。

 最後の試技に挑戦できなかったことや、自己記録更新がならなかったことなど、本人にとっては悔いの残る部分もあるかとも思いますが、それでも北関東4県で3位という堂々たる結果を手にした岩崎君の活躍は、称賛に値するものと考えます。本校の代表として、そして埼玉県の代表として見事に次のステップへつなげる結果を手にしてくれました。関東の舞台で南の風をしっかりと吹かしてくれたと思います。今後は、違和感のあった足の治療と、インターハイの大舞台に向けた準備をしっかりとして、悔いのない夏を送ってほしいと願います。きっと南の風が素晴らしい跳躍を引き出してくれるものと信じています。

 また、大会4日目の6月17日(月)には、もう一人の埼玉県チャンピオン木戸君(3年)が男子三段跳び決勝に出場します。岩崎君の吹かしてくれた南の風に乗って、木戸君も満足のいく跳躍ができ、その結果として2人そろってインターハイに行けることを願っています。がんばれ陸上部!がんばれ越南生!

【校長室】積み重ねの勝利(男子バスケットボール部総体支部予選)

 本日6月8日(土)は、本校を会場としてバスケットボール部の全国高校総体東部支部予選が行われ、先に行われた関東大会予選で県ベスト16入りを果たした本校男子バスケットボール部が第1シード校として支部予選に登場し、お隣の叡明高校と対戦しました。

 ベンチ入りが叶わず応援に回った部員を含め、チーム全体で試合前のアップから声が出て、良い雰囲気で試合に臨みましたが、開始直後の3点シュートが外れたのちに相手チームの中心となる2人のガードに3点シュートを立て続けに決められ、序盤はリードを許す苦しい展開となりました。

 しかし、そうした状況でも慌てずにプレーできるのが越南生の良いところ。コンビネーションを活かしたインサイドへの多彩な攻撃パターンを駆使し、カットインからゴール下に迫り、ボックス内での連携から着実にゴールを重ね、第1ピリオド終了時には27-12と大きなリードを奪うことに成功しました。

 対戦相手の叡明高校もガードの2人を中心に役割分担が明確で戦い方がとても洗練されたチームであり、第2ピリオド開始から、相手のガードに要所で3点シュートを決められ、徐々に点差が詰まっていく苦しい展開となりました。本校もほぼフルタイムスタートメンバーがコートに立ち続ける一進一退のゲーム展開で、前半を39-31でリードして終えながらも点差を詰められ、安心できない緊張感のあるゲームとなりました。

 後半の第3、第4ピリオドも同様に相手の粘りに苦しみながら一進一退の攻防が続く中、相手ガードの3点シュートが立て続けに決まるなど一時は3点差まで追い上げられ、平常心と忍耐力が試される展開の中、基本に忠実なディフェンスと足を使ったオフェンスでゲームの流れを引き戻し、ボックス内への侵入とコンビネーションで少しづつリードを広げていきました。

 残り3分を切るころには大きくリードしてバックアップメンバーにゲームを託す試合運びとなり、また、そのバックアップメンバーもレギュラーメンバー同様に堅実なプレーから得点を重ねるなど、最後は完全にゲームを支配して試合終了のブザーを聞きました。終わってみれば87-67と大差をつける勝利となりました。

 出場した選手たちは、勝利しながらも自分たちが決めるべき場面で決められなかったり、リバウンドを支配しきれなかったり、シュートが決まらなかったりと、悔しさやふがいなさを感じている選手もいるのではないかと思いますが、高校3年間情熱を傾けた部活動で引退のかかったラストゲームを戦う3年生にとっては、正に人生をかけた戦いなのであり、どんな種目、どんなチームの選手たちも気持ちがこもっており、簡単な試合にならないのは高校スポーツの常なのです。

 そうした中でも、自分たちの戦い方を貫き、冷静且つ着実に得点を重ねたことで勝利を手にした本校選手諸君の戦いぶりはとても素晴らしかったし、日頃から顧問の先生方を中心にチーム全体で戦い方をしっかりと確立する活動を積み重ねてきたのだなと感じています。もしも本日の戦いに反省や悔いがあるのであれば、チームメイト同士で言葉に出して共有して次戦の代表決定戦で改善し、目標とする県大会ベスト8の実現に生かしてほしいと願います。

 大丈夫、君たちならきっと満足できる結果を手にできると信じています。頑張れ越南生!がんばれ男子バスケットボール部!

 本日は、保護者の皆さまをはじめ女子バスケットボール部の皆さんなど、たくさんの応援をいただき、誠にありがとうございました。皆さまのご声援のおかげで難しい戦いを制し次戦に進むことができました。次戦は明日6月9日(日)に八潮南高校との対戦となりますが、お時間の許す方は、会場にて選手たちにお声掛けいただけますと幸甚でございます。

【校長室】関東の舞台で南の風は・・・

 本日6月1日(土)は、関東各地で運動部の関東大会が開催され、本校男子バレーボール部と女子ハンドボール部が初戦に臨みました。

 男子バレーボール部は、山梨県甲府市で東京都代表の東亜学園との1回戦に埼玉県代表として挑みました。相手の東亜学園は過去に全国優勝の経験がある名門で「ミラクル東亜」の異名を持ち、バレー界では知らない者がいない強豪です。男子にありがちなパワフルなオープン攻撃ではなくセンター攻撃とクイックを武器とする特徴あるチームで、序盤からリードを許す展開となりましたが、本校チームは持ち前のチームワークと粘り強さで食らいつき、見応えのある好ゲームとなりました。しかし、なかなか相手のクイックを止められず第1セットを17-25で落としてしまいました。

 後がなくなった本校チームは、セット間に監督からの指示を冷静に再確認し、キャプテンを中心に心を一つにして第2セットに臨みました。エースのパワフルなレフト攻撃やここぞというタイミングのクイックなどで流れを取り戻した本校は、相手のセンター攻撃にも対応し、開始から終始リードする展開で試合を進め、セットポイントまであと僅かのところまで追い詰めましたが、相手も簡単には崩れず終盤に相手の連続得点を許し、マッチポイントを握られてしまいました。しかし、決して諦めない本校はここからが真骨頂。エースの起死回生のバックアタックなどで一気に得点を重ね、26-24で第2セットを奪い返しました。

 試合を振り出しに戻して臨んだ第3セットは双方一歩も譲らずサイドアウトが続き、本校が1点リードの13-12でコートチェンジを迎えました。劇的な逆転勝利が頭をかすめる中、本校応援団はもとより会場全体の雰囲気が最高潮に盛り上がり、本校選手もキャプテンやエースを中心に死力を尽くして戦ったものの、最後は相手のセンターとライトを止められず21-25、セットカウント1-2で残念ながら惜敗しました。

 試合を通じて感じたのは、相手の攻撃が多彩であったこと。これに対して本校は、試合中盤から修正を重ね良く対応していましたが、攻撃が単調になり、エースが3枚でマークされるなど苦しい展開となってしまいました。しかし、それでも全員でボールを拾いエースに託す戦い方は見応え充分で、控え選手や応援団を含めチームとしての一体感は今後の飛躍を期待させる素晴らしいものでした。選手たちは、あと僅かのところで勝利を逃し、悔しさで一杯だと思いますが、この悔しさは次のインターハイ予選でリベンジしてほしいと思います。

 また、千葉県香取市で戦いに臨んだ女子ハンドボール部は、栃木県チャンピオンの小山西高校と対戦しました。試合が同時刻であったため会場で応援することはできませんでしたが、持ち前のチームワークを武器に善戦したものの、残念ながら13-28で敗れる結果となりました。こちらも気持ちを切り替え、来週から始まるインターハイ予選に向かってほしいと思います。

 今回の関東大会では残念ながら両部とも勝利を手にすることはできませんでしたが、本校が生徒に求める文武両道を全力で体現し、青春の全てを賭けて勝利を追い求める両部の活躍は本校の誇りであり、模範でもあります。関東大会という大舞台で確実に南の風を吹かせてくれたと思っています。悔しさは心の内に秘めつつ、胸を張って帰校してほしいと願います。

 両部の保護者の皆さまにおかれましては、遠方にも関わらず、たくさんのご来場とご声援を賜り、心から感謝申し上げます。来週以後行われるインターハイ予選でも変わらぬご声援をお願いいたします。チーム、学校、保護者が一体となり、次こそは生徒たちが目標とする結果を掴み取り、生徒とともにその喜びを分かち合いましょう。

 

【校長室】テレ玉「いまドキッ!埼玉」に本校美術部(豊島礼芽さん他)が出演します。

 5月14日(火)から5月16日(木)まで審査が行われた県内最高峰の美術展覧会である「県展」に、本校から美術部の3年生3名(豊島礼芽さん「桜」、味口あおいさん「二人は親友」、丸屋藍さん「不羈」)が作品を出品し、一般芸術家など多数の専門家が出品(総数3,157点)する中、なんと3名全員が入選を果たしました。3名の作品は、入賞者の作品のみが展示される「県展(@県立近代美術館)」にて、6月20日(木)まで展示されていますので、お時間の許す方は、是非ご鑑賞いただければ幸いでございます。

 更にこの内、豊島さんの作品「桜」が高校生部門の頂点となる「高校生奨励賞」を受賞いたしました。豊島さんは、この作品を1年次から描き始め、約2年という長い年月をかけて細部に至るまで筆を入れ続けて完成させた大作なのだそうです。部活動の時間のほとんどをたった1枚の作品に費やして作成した作品には、豊島さんの緻密さや根気強さ、自らの感性や表現に対する想いがたくさん詰まった作品となっています。

 そして、豊島さんの「高校生奨励賞」受賞について、テレビ埼玉さんから番組として取り上げたいという依頼を受け、この度、豊島さんをはじめとする本校美術部の活動について放映していただくこととなりました。

 本校は「文武両道」を校訓として、ほとんどの生徒が部活動に取り組んでいますが、このところ運動部の活躍が目立っていたので、今回、美術部の活躍にスポットが当たったことは、とても喜ばしいことであります。これも、日頃から自身の選んだ部活動に真摯に取り組んできた生徒たちの努力の賜物であると考えます。豊島さん、味口さん、丸屋さん、そして美術部の皆さん、本当におめでとうございます。

 番組の放映予定は下記のとおりとなっています。是非たくさんの方にご覧いただくとともに、本校生徒の活動を応援していただければ幸甚でございます。

 放映予定日 令和6年6月8日(土)午前8時30分から9時まで

 番組名   情報番組「いまドキッ!埼玉」(いまたま)

【校長室】生徒たちのエネルギーに心が・・・!(体育祭)

 一昨日までの大雨によりグラウンド状態は決して良好ではない中、昨日5月29日(水)には体育祭の予行を実施し、綱引きの予選及び団体種目(大縄跳び、玉入れ)の練習を行いました。綱引き予選は、白熱した好勝負が多く、熱のこもった戦いが繰り広げられました。この日一番の盛り上がりは、予選最後のリーグ戦で勝率が3チーム同率となり、体育委員のジャンケンにより決勝進出チームが決まる場面で、体育委員の繰り出す指先に仲間の視線が集まり、一体感のある最高の雰囲気でした。勝ったチームも負けたチームも相手をリスペクトし、代表でジャンケンに挑んだ体育委員をあたたかく包み込んでいました。

 そして本日5月30日(木)は体育祭本番を迎えました。気温が高く暑さはあるものの天候に恵まれ、最高の環境で開催することができました。開会式では「人の心を動かすような最高のパフォーマンスを見せてほしい」と伝えましたが、自主自律の姿が随所にみられ、どの競技においても参加する生徒はもとより、応援する生徒、運営を担当する生徒、全ての生徒が全力で取り組むなど、とても素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。勝負事には勝ち負けはつきものなので一喜一憂はありましたが、勝敗以上に大切なことを学べたのではないでしょうか。何よりクラスが一体となって物事を成し遂げようとするエネルギーは正に圧巻で、どのクラスの生徒も仲間との絆を深め、心に刻まれた1日となったのではないでしょうか。生徒たちの取組を見守る教職員にとっても心動かされる場面が随所にみられる1日となりました。

 生徒諸君には、本日見せてくれたような、皆さんが持つ無限のパワーとエネルギーを今後のあらゆる学校生活で発揮し、皆さんの自己実現につなげてほしいと願います。そうした日々の積み重ねが、皆さんを大人へと成長させるとともに、本校の素晴らしい歴史と伝統を築いていくのだと考えます。

 また、本日は平日にもかかわらず、多数の保護者の皆さまにご来校いただき、誠にありがとうございました。見学できるスペースの確保など、ご満足いただける十分な環境をご提供することができず、心よりお詫び申し上げます。皆さまのあたたかな声援を受け、生徒たちが輝く姿を共に見ることができましたことに重ねて感謝申し上げます。

【校長室】テレ玉「アオハルのむこうがわ」に本校女子ハンドボール部が出演します。

 本校女子ハンドボール部が、先に行われた関東高等学校ハンドボール大会の県予選において3位入賞を果たし、4年連続5回目の関東大会出場権を獲得したことを受け、「文武両道」を体現する高校生の姿を、テレビ埼玉の情報番組マチコミ「アオハルのむこうがわ」という番組で取り上げていただけることになりました。

 近年、中学時代の実績のある選手が、施設設備を整えて部活動に力を入れる私立高校に集まる傾向が全国的に顕著となり、どの種目においても上位校のほとんどが私立高校となりつつある中、公立高校として勉強にも部活動にも、どちらにも高いレベルでの目標達成を目指す本校の生徒たちの活躍の姿が、情熱をもって青春を謳歌し、自己実現を目指す高校生を応援するという番組の趣旨に、ピッタリと一致したようです。

 県大会での彼女たちの熱き戦いの様子は、以前の【校長室】にてお知らせしましたが、情熱はもとより、チームとしての一体感、目指している目標のレベル、そして目標を実現するための取組の様子、どれをとっても本当に地道な努力を積み重ねて結果にたどり着いており、今回取材を受けることは、そうしたことを評価していただいた生徒たちの一つの勲章でもあると思います。

 関東大会が6月1日(土)から始まります。また、関東大会の翌週にはインターハイ予選の県大会が控えています。どちらの大会でも、自分たちが積み重ねてきた成果を十分に発揮し、納得のいく戦いができることを期待します。

 番組の放映予定は、下記のとおりとなっています。ぜひたくさんの方にご覧いただきますとともに、生徒たちの活躍を応援していただければ幸甚でございます。

 放映予定 令和6年6月19日(水)午後4時30分から午後5時45分

 番組名  情報番組マチコミ「アオハルのむこうがわ」

 

【校長室】インターハイ地区予選快勝(女子バスケットボール部、女子バレーボール部)

 本日5月26日(日)女子バスケットボール部と女子バレーボール部が3年生最後の大会となるインターハイ予選の地区大会に挑みました。

 女子バスケットボール部は、松伏高校会場で栗橋北彩高校と対戦し、序盤から相手を圧倒する展開で終始試合をリードして危なげなく勝利することができました。ベンチメンバーも全員が出場し、正にチーム一体となって勝ち取った勝利でした。試合前に下級生に声をかけた時に「3年生の存在は心の支え」だと言っていましたが、シュートやリバウンドなどの一つひとつのプレーやゲーム展開を見ても、確かに3年生の存在感は抜群だったようです。

 女子バレーボール部は、毎日興行アリーナ久喜でお隣の叡明高校と対戦し、こちらも危なげなく勝利して県大会の出場権を獲得しました。試合序盤からレフト攻撃が機能するとともに、サービスエースを重ね、完全にゲームを支配して第1セットを先取しました。一つひとつのプレーにしっかりと声を掛け合い、仲間のミスもみんなでカバーしてラリーに繋げる。正にバレーボールの醍醐味を味わえるゲームとなりました。第2セットは自分たちの小さなミスから相手にペースを握られる場面もありましたが、キャプテンを中心に声を掛け合い、試合の流れを取り戻して、セットカウント2対0で快勝することができました。

 どちらの部の生徒も、ひたむきにボールを追いかけ全力でプレーする姿が印象的でした。また、コートへの入退場の際に「お願いします」「ありがとうございました」などの礼節や保護者や学校関係者への挨拶など、高校生らしい純粋な姿に本校生徒の人間的な素晴らしさを実感しました。生徒たちが、こうして全力で部活動に打ち込めるのも、また、純粋で素直な対応ができるのも、ご家族の皆さんの深い愛情と支援があるからこそ実現できるものと認識しています。本日はご多忙の中、たくさんの保護者の皆さまに会場にて直接応援していただき、心より感謝申し上げます。ありがとうございました。

 生徒たちも本日の勝利に満足せず、次の試合に向けて気持ちを切り替え、更なる飛躍を遂げてくれることと信じています。頑張れ越南生。

 

 

【校長室】記憶に残る1日(遠足)

 昨日まで、ペンを手に中間考査に奮闘していた生徒たちですが、本日5月24日(金)は3学年揃って遠足を実施しました。

 1年生は、入学後に築いた友情をさらに深めるため、千葉県のマザー牧場において飯盒炊爨にチャレンジしました。2年生は、修学旅行の予行演習と自己実現のための情報収集力向上のため、東京駅を起点に大学訪問&都内散策を実施しました。3年生は、迫り来る受験に向け、切り替えのスイッチを入れるためにディズニーランドでの思い出作りを実施しました。

 汗ばむような暑さではあったものの、晴天に恵まれ、それぞれが目的を達成するとともに、お互いの友情を深め合える有意義な時間を過ごしました。生徒たちは学校とはひと味違った笑顔にあふれ、記憶に残る大切な1日となったようです。

 何より3学年とも、大きな事故やトラブルもなく、無事に行事を終えることができたのは、生徒たちのモラルと意識の高さのおかげであると考えています。引率した教職員としては、越南生の素晴らしい一面を再確認した1日となりました。

 校外における学校行事では、目的地の文化や歴史などに触れるとともに、学校とは異なる仲間の一面を知ったり、普段接することのない方々への対応などの非日常を通じて、社会性や主体性を育むことができます。そうした学びが、学校生活をより充実させ、生徒を大人へと成長させていくのだと考えます。

 「何事もメリハリが大事」。本日の思い出を胸に、明日からの学校生活において、生徒たちの更なる成長を期待します。頑張れ越南生。

 

 

【校長室】跳躍種目2種目で埼玉県制覇、北関東大会出場権獲得(陸上部)

 5月12日(日)から5月15日(水)までの4日間、熊谷スポーツ文化公園陸上競技場において、陸上競技の学校総合体育大会の県大会が行われました。陸上競技は、他の競技と違い関東大会予選がインターハイ予選を兼ねているため、この大会で上位入賞(6位まで)すると北関東大会への出場権を獲得し、更に北関東大会の上位者が全国高校総体(インターハイ)への出場権を獲得するというレギュレーションとなっています。

 本校からは棒高跳び、走り高跳び、三段跳びをはじめ、中距離やリレー種目など、地区予選を勝ち抜いた男女多くの選手が県大会に出場し、北関東大会出場権の獲得に挑みました。大会期間中は天候も安定せず、強風や豪雨の日もありましたが、出場選手たちにとって条件は同じなので、環境に合わせて自己のベストを尽くすのみとなりました。

 結果は、大会初日に男子棒高跳び決勝が行われ、東部地区予選優勝の岩崎君(3年)が危なげなく試技を重ね、地区予選の記録を10㎝更新する4m50㎝をクリアして見事優勝し、幸先よく北関東大会出場を決めました。同じく男子走り高跳びで東部地区予選を制した佐藤君(3年)が大会3日目に登場し、自己記録には及びませんでしたが185㎝の記録で8位入賞と健闘しました。また、男子三段跳びで東部地区覇者となった木戸君(3年)が大会最終日となった本日、満を持して登場。最初の試技で記録なしとなり一瞬ドキッとしましたが、その後は慌てず実力どおりの跳躍を見せ、5本目と6本目の試技で地区予選の記録を大きく上回る14m71㎝を跳び、2位以下に大差をつけるぶっちぎりでの優勝を果たしました。

 栄えある埼玉県チャンピオンの称号を手にした岩崎君と木戸君は、埼玉県の代表として6月に東京都で行われる北関東大会出場権を獲得することができました。北関東大会でも自分の力を100%発揮できるよう、気負わずに頑張ってほしいと思います。おめでとう!

 これも、本校の掲げる「文武両道」を体現する生徒の努力はもちろん、日頃から影となり日向となり支えてくださるご家族の皆さまのおかげであり、心より感謝申し上げます。

 本校の選手は上記以外の種目にも多数出場し、それぞれベストを尽くしましたが、残念ながら入賞はなりませんでした。しかし、日々の努力と精進を積み重ね、東部地区の代表として県大会に挑んだ選手たちは、とても立派だと思います。

 日々の練習に意識高く取り組み、元気よく努力と精進を積み重ねている陸上部の皆さんの活躍の様子を校長室の窓越しに見るたびに、「自らの記録と向き合い、研究と挑戦を繰り返しているんだな」と感心しています。満足できる結果を得られた選手もそうでない選手も、そして、今回は県大会出場を逃した選手も、自分が取り組んでいることに自信と誇りをもって、更なる成長と飛躍を目指してほしいと願います。

 がんばれ越南生!がんばれ陸上部!

 

【校長室】音楽って素晴らしい!(吹奏楽部定期演奏会)

 昨日5月12日(日)に本校吹奏楽部が、越谷サンシティホールの大ホールにて第38回定期演奏会を開催しました。このホールの収容人数は1675席ですが、ほぼ満席の来場者で溢れかえり、大盛況のうちに実施することができました。生徒たちも、客席が来場者で埋め尽くされた素晴らしい舞台で経験を積むことができ、緊張とともに大きな達成感を感じられるとても有意義な時間となりました。

 こうした舞台で日頃の成果を披露できますのも、生徒たちの日々の努力は言うまでもありませんが、日頃より温かく見守り、支えてくださっているご家族の皆さまや様々な形でご支援や応援を賜ります皆さま、そして運営にご尽力いただいたOB、OGの皆さんや関係の方々など、たくさんの方のご協力があってこそ実現できた舞台だと考えています。お休みのところお越しいただきました保護者の皆さまや応援していただいている皆さまには、心より深く感謝申し上げます。

 演奏会は3部構成となっており、第1部はコンクール課題曲を中心とした緊張感のあるステージで、押し寄せる音の迫力と様々な楽器が奏でる音楽のハーモニーに、一気に心を奪われてしまいました。第2部では、入部まもない50名の1年生が全員で揃いのTシャツを着てステージデビューを果たしました。わずか1か月足らずのチームで、しかも初心者もいる状況でしたが、奏でるその音楽はすでに立派なハーモニーとなっており、さすが強豪校だなと感心しました。第3部は、打って変わってポップでコミカルなステージとなり、カラフルな衣装を纏った部員たちに心を鷲掴みにされ、会場全体が一体となって音楽に合わせて踊るなど、とても楽しく爽やかなステージとなりました。顧問の先生もナレーションに加わったり、金髪に派手な衣装で指揮棒を振ったり、生徒と一体となって楽しんでいる姿に学校教育における部活動の意義を強く感じました。

 印象的だったのは、各演奏の前に部員がマイクを持ち、演奏する楽曲の説明をしてくれるのですが、これがどの生徒も丁寧でわかりやすく、しかも堂々としており、とても素晴らしかったです。中でも秀逸だったのは、終盤に登壇した部長さんが来場者の方々に思いを伝える丁寧で流暢な挨拶と、コメディータッチの演出やダンスパフォーマンスに加え、エンディングで披露した120名の部員全員による、まさかの「合唱」です。普段楽器を奏でることが仕事の吹奏楽部員が、同じ音楽でもジャンルの違う「歌」で自分たちを表現する。きっと歌うことは苦手な生徒もいたと思いますが、全員が堂々と歌い、まるで合唱部の発表を見に来たのかと錯覚するぐらいの圧倒的な歌声でした。次々と披露される音楽とコミカルに進むパフォーマンスについつい引き込まれ、気づいてみれば約3時間にわたるステージに没入してしまいました。

 吹奏楽部の演奏を聴くと、いつも感じることがあります。それは、スポーツの世界ではよく言われることですが、「音楽にも人の心を動かす力がある」ということです。もちろん奏でられる音楽そのものの魅力もありますが、何より出演する生徒一人ひとりに違う楽器と役割が与えられ、全員が自身の役割を全うすることで一つの作品が出来上がることがその要因であると考えます。個々の演奏テクニックの上達だけでは人を魅了する音楽を奏でることはできず、演奏者全員が仲間の存在をしっかりと意識し、音色や音の強弱、タイミングやリズム、ブレストに至るまで様々なことを感じ合いながら、全体の調和を最優先に一体感のある音楽を目指す。そこに観客の心を魅了する理由があるのではないでしょうか。日常の練習や学校生活から仲間との協調や協働を強く意識し、チームとしての音楽づくりができていることが透けて見えるからこそ、「人の心を動かすことができる」のだと思います。越南吹奏楽部は、100名を超える大所帯となった現在でも、こうしたことを部員全員が意識し、実践しているからこそ「吹奏楽強豪校」としての確固たる地位を維持しているのではないでしょうか。そして、こうした考え方は、学力向上や自己実現とともに人格形成を追求する学校教育活動の根幹であり、本校が部活動を推奨する大きな理由でもあるのです。

 吹奏楽部の皆さん、素敵なひと時をありがとう。次の公演がとても楽しみになりました。夏の県大会、西関東、そして全国の舞台目指してがんばれ越南生、がんばれ吹奏楽部!

 

【校長室】令和6年度PTA後援会総会を実施しました。

 保護者の皆さまにおかれましては、日頃より本校の教育諸活動に対しまして格別の御理解と御協力を賜り、心より深く感謝申し上げます。

 さて、5月11日(土)に、多くの保護者の皆さまに御参加いただき、令和6年度PTA後援会総会を実施しました。総会では、本部役員の皆さまを中心に、予定された6本の議案を慎重に審議し、すべての議案について案のとおり議決することができました。円滑な議事進行に御協力いただき、感謝申し上げます。

 これに伴い、PTA後援会の組織も、旧役員から新役員への世代交代が行われ、今後は新たに発足した新役員体制のもとで活動を行うこととなりました。

 PTAや後援会の組織については、義務教育諸学校を中心に、その存在意義や加入の是非などについて様々な意見があるところですが、学校にとってPTAや後援会の組織の存在は非常に重要であります。実際に学校運営にとても大きな役割を担っていただいており、保護者の皆さまの御理解と御協力なしには、在籍するすべての生徒に対してより良い学びの場を提供することが困難な現状がございます。特に高等学校におけるPTAや後援会の存在意義は義務教育諸学校と大きく異なり、PTAや後援会の支援なしには、地域や保護者の皆さまのニーズにこたえる学校運営が難しい状況があります。

 日々学校で行こなわれる教育活動にはPTAや後援会の御支援により成り立っていることがたくさんあり、本校が生徒たちに対して求めている「文武両道」の校訓のもと、学習活動にも部活動にも安心して思い切り打ち込める環境を提供できていることは、その代表的なことであります。

 様々なお考えがあることは承知しておりますが、「生徒をより良く学ばせ、大きく成長させる」という学校と保護者の皆さまの共通の目的を達成するために、今後とも御理解と御協力を賜りたく存じます。

 令和6年度は、コロナの制約等もなく学校行事をはじめとする様々な取組が昨年度以上に活発に行える見通しです。保護者の皆さまにおかれましては、学校にお越しいただく機会をたくさんもっていただき、学校での教育活動の様子や生徒の活躍の様子などを直接御覧いただくことで、教職員と保護者の皆さまで同じベクトルをもって、生徒の成長を共に支えてまいりたいと考えております。

 総会にて議決した議案の詳細につきましては、本校ホームページに新たに開設した「保護者ルーム」から御確認ください。また、総会に参加されなかった保護者の皆さまには、お子様を通じて後日総会資料を配布いたします。

 今後とも、本校並びに本校PTA後援会の諸活動に御理解と御協力を賜りますよう、お願い申し上げます。

【校長室】男子バレーボール部2年連続5回目の関東大会出場権獲得!

 5月10日(金)と11日(土)にバレーボールの関東大会県予選が深谷市総合体育館で行われ、本校男子バレーボール部が出場しました。関東大会へは埼玉県から6チームが出場できる規定となっており、本校は、昨年度に続き2年連続の関東大会出場権獲得を目指しての出場となりました。

 5月10日(金)は1回戦と2回戦が行われ、越谷北高校、東京農業大学第三高校にそれぞれストレートで勝利し、順当にベスト8進出を決めました。

 5月11日(土)は、いよいよ関東大会出場に王手がかかった実力あるチーム同士の戦いとなり、本校は準々決勝で優勝候補の正智深谷高校との対戦となりました。この試合に勝てば、関東大会への出場権を獲得できる大一番でしたが、やはり相手も評判どおりの強豪だったようで、第1セットはデュースとなり、26対24の僅差でセットを獲得しました。これで勢いに乗り、第2セットは25対15で押し切り、セットカウント2対0でベスト4進出と関東大会出場権獲得を決めました。

 続く準決勝では、こちらも強豪の昌平高校にセットカウント0対2(16対25、20対25)で押し切られ、残念ながら決勝進出を逃すこととなりました。さらにこの日3試合目となった3位決定戦では、上尾高校との公立校対決となりました。第1セットは19対25で落とした後、第2セットで奮起し、逆に25対20で取り返してフルセットの戦いとなりましたが、第3セットは15対25で押し切られ、最終結果は埼玉県第4位となりました。

 校長としては、何としても応援に駆け付けたかったのですが、当日は、PTA後援会の総会が学校で行われたため、学校から想いを届けることとなりましたが、保護者の方から情報をいただき、PTA総会に参加された保護者の皆さまに、リアルタイムで情報をお伝えすることができました。保護者の皆さまからは、関東大会出場権獲得に大きな歓声と笑顔をいただき、本校生徒の活躍を共に喜ぶことができました。

 男子バレーボール部の選手諸君は、準決勝以降の2試合を勝利できなかったことに対して悔しさや落胆もあるかと思いますが、関東大会出場権の獲得や県第4位という成績は、どのチームでも達成できることではなく、苦しい状況でも諦めずに日々努力と精進を重ねたチームにしか手にできない素晴らしい結果だと思います。むしろ様々な競技でスポーツ推薦を常とし、県の上位を席巻する私学勢に対して、公立校の雄としてベスト4に進出できたことに自信をもって、胸を張って帰校してほしいと思います。5月末から山梨の地で行われる関東大会では、埼玉県代表として、そして越南生の代表として誇りをもって、今回の悔しさを思い切りぶつけ、大きな南の風を吹かしてきてほしいと願います。

 2年連続5回目の関東大会出場権獲得おめでとう、がんばれ越南生、がんばれ男子バレーボール部!

 

【校長室】自治の大切さとは・・・

 本日5月9日(木)6限に令和6年度の生徒総会がオンラインで行われました。生徒たちは教室で各自のタブレットで議案書の内容を確認しながら、各クラスのプロジェクターを通じて配信される生徒会や議長団からの指示・連絡や総会の議案について傾聴し、審議しました。

 配信元の撮影現場では、生徒会の生徒たちが場を仕切り、放送部員が撮影・配信を担当し、生徒から選出された議長、副議長、書記の皆さんが議事を進行するという取り組みを、それぞれが生徒同士の調整と協力により、滞りなく進行する様子を見て、本校生徒の自律心の強さと自治能力の高さに感心しました。

 こうした自主自立の精神を基盤とした自治活動の経験が物事に対する適切な捉え方や考え方を育み、社会に出た時に必要とされる人材となるための人間力を高めていくのだと思います。

 教室で議事に参加していた生徒たちも、総じて真剣に議事に参加しており、学校行事の在り方や部活動の予算などについて自分事として考えられたようです。議事もすべての内容が提案のとおり可決され、令和6年度の生徒活動がいよいよ始まります。

 自らの学校生活に関わることを、他者と調整・協働しながら、自らの意志で議決し、その結果に基づいて活動する。高校生にとって、とても大切な時間を過ごせたのではないかと感じています。

 生徒会、放送部、そして議長団の皆さん、本当にお疲れさまでした。

 

【校長室】受検生必見!生徒募集行事の概要を要チェック!

 令和7年度入学者選抜に係る本年度の生徒募集行事の概要を「中学生の皆さんへ」のページに掲載しました。

 申し込み方法や細かな時程などの詳細は、確定しだい改めてお知らせしますが、本校を志望校の一つと考えている皆さんは要チェック!

 今から行事の日程をチェックして、計画的に説明会に参加してください。併せて、「文武両道」を校訓に掲げ、本校の特徴でもある部活動についても見学や体験参加ができるよう、日程を確認してください。

 特に本校を志望する受検生の多くは夏休みから10月頃には志望校を絞る傾向が強いようです。各説明会は事前申し込みが必要であり、参加者数に上限がありますので、計画的に日程を確保することをお勧めします。

 なお、学校説明会はどの会も内容に差は無い予定です。自身のスケジュールに合わせて参加してください。勉強も部活動もどちらも頑張りたいと考えている皆さんの参加をお待ちしています。

 また、不明な点やわからないことがある場合は、本校教頭までお問い合わせください。

【校長室】女子ハンドボール部、関東大会出場決定おめでとう!

 ハンドボールの関東大会県予選最終日が5月4日(土)に三郷市総合体育館で行われました。本校女子ハンドボール部は準々決勝で強豪埼玉栄高校に敗れたものの、敗者復活戦を勝ち抜き、関東大会埼玉県代表の切符をかけた3位決定戦に臨みました。

 相手の春日部女子高校はどの選手もクオリティが高く、関東大会初出場をかけてここまで勝ち上がってきた勢いのあるチームで、前評判通り一進一退の見ごたえのあるゲームとなりました。前半は、相手の勢いに押され、終始リードを許す苦しい展開が続きました。前半終了間際に同点を狙った素晴らしいシュートは無情にも終了ブザーの後の判定でゴールが認められず、1点ビハインドのままハーフタイムを迎えました。

 ハーフタイムでは、顧問の指示を再確認して心を一つにするとともに、選手同士が声を掛け合って気持ちを高めて後半に臨みましたが、あと一歩のところで得点につながらず、ビハインドのまま一進一退が続きました。後半中ごろには、男子部員や保護者の皆さんをはじめ会場全体のボルテージも上がり、応援が過熱してきた中、落ち着いて試合を進め、徐々に実力を発揮し始めた本校選手が、苦しい場面で相手に競り勝って得点を重ね、気づいてみれば残り2分の場面で2点リードする展開となりました。タイムアップが迫り相手選手がオールコートプレスでボールを必死に奪いにくる中、本校選手は慌てることなく冷静に対応し、逆にカウンターからダメ押しのゴールを奪って試合を決めました。結果は22対19で見事埼玉県代表として関東大会の切符を手にすることができました。

 タイムアップの笛が鳴る中、コートもベンチもスタンドも歓喜にあふれ、全力で戦い結果に結びつけた選手たちが、拳を高々と挙げる姿に心が揺さぶられる感動を覚えました。これは、越南スタイルの「文武両道」を体現し、終始諦めることなく実直に戦い続けた選手の皆さんの努力と精進はもちろん、ベンチメンバーや顧問などのチームスタッフとの一体感、大きな声で応援し続けてくれた男子部員、いつも寄り添い支えてくださった保護者の皆さまのおかげであり、心より感謝いたします。また、本日は連休中にもかかわらず大勢の保護者の皆さまに応援に来ていただき、重ねて感謝申し上げます。選手たちも、さぞ勇気付けられたことと思います。

 相手の春日部女子高校はフェアで礼儀正しく高校生らしいとても素晴らしいチームでした。緊張感のある試合を共に展開してくれた春日部女子高校の皆さんにも感謝いたします。

 女子ハンドボール部の皆さん、4年連続5回目の関東大会出場決定、おめでとうございます。自らの力で勝ち取った出場権に自信と誇りをもってほしいと思います。関東大会でも越南の風を思い切り吹かして、思う存分頑張ってください。皆さんなら、きっと素晴らしい試合ができると信じています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【校長室】令和6年度が始まりました

 いよいよ令和6年度が始まりました。生徒たちの1年のスタートを待っていたかのように桜が満開の中、生徒たちが元気に登校してきました。

 午前中は、新2年生と新3年生を対象に着任式を行い、本年度新たに本校にお迎えした22名の先生方を紹介しました。始業式の講話では「逆算の法則」を紹介し、目的を持つことの大切さについてお話ししました。ぜひ、生徒の皆さんには、明確な目標をもって高校生活を送り、計画的にそして確実に自分の理想の姿に近づいてほしいと願います。

 午後からはPTA会長様ほか5名の御来賓の皆さまの御臨席を賜り、第51回入学式を挙行して358名の新入生を迎えました。式は厳粛で緊張感のある中、滞りなく進行しました。式辞では、これから始まる高校3年間を通して意識してほしいこととして「求められる人物になること」と「苦手から逃げずに学び続けよ」というお話をしました。PTA会長様からは新入生を励ますあたたかな御祝辞を頂戴し、新入生代表の生徒からは、文武両道の校訓に則り、全力で高校生活に取り組みたいと誓いの言葉がありました。まだあどけなさや初々しさが残る新入生たちが少しづつ大人になっていくのを、保護者の皆さまとともに支えていきたいと思います。

【校長室】春は間もなく

 新しい年度が始まります。生徒の皆さんは良いスタートが切れるように準備をしてください。そして春は別れと出会いの季節でもあります。今年度末でご退職、ご転出される先生方、本当にありがとうございました。また新しくいらっしゃる先生方、よろしくお願いします。校内の桜も間もなく咲き始めます。春はすぐそこまで来ています。実りある1年にしましょう。

 今日の一言 『感謝のことば ありがとう』

           

【校長室】3学期が終了しました

 本日、修了式を行い、1年間が終了しました。今年はコロナでの制限も緩和され、コロナ前の学校生活を送ることができました。本日の式も体育館で全生徒の顔を見ることができて良かったです。生徒の皆さんは新年度を迎えるにあたり、気持ちも新たに目標達成に向けて頑張ってほしいと思います。応援してくれる人がいることを忘れずに!

 今日の一言 『あきらめないことだ。一度あきらめると習慣になる。』(斎藤茂太氏)

 令和5年度修了式校長講話 ⇒ (HP)令和5年度 修了式 校長講話.pdf

       スライド資料 ⇒ (HP)令和5年度 修了式 PP資料.pdf

         校長通信 ⇒  R60322 校長通信(学年末・春季休業版).pdf

    

【校長室】卒業生との懇談会

 本日、47期生、48期生の卒業生を講師としてお招きし、1.2年生対象の「卒業生との懇談会」を行いました。先輩がたが進路実現に向けて高校時代をどのように過ごしたかを丁寧にお話していただきました。在校生も真剣にメモを取ったり、積極的に質問するなど有意義な時間となりました。卒業生の皆さん、後輩たちのために貴重な時間をありがとうございました。 

   

【校長室】令和5年度 卒業証書授与式

 越谷南高校第48回卒業証書授与式が行われました。皆さんの卒業を祝福するような良い天気となりました。今年は1、2年生も体育館で保護者とともに卒業を祝いました。48期生の皆さんもコロナに翻弄されましたが、その中で得た経験は必ず今後の人生に活かせるはずです。351名の卒業生の皆さん、卒業おめでとう。今後益々の活躍に期待します。保護者の皆様、本校への教育活動にご支援、ご協力を賜り感謝申し上げます。今後ともお力添えを賜りますようよろしくお願いいたします。

 校長式辞  ⇒ 令和5年度卒業式 式辞.pdf

 今日の一言 ⇒ 卒業生へのメッセージ.pdf

【校長室】3月になりました

 早いもので今年度もあと一か月となりました。3年生は卒業式まであと少し。1.2年生もすぐに新学年になります。やり残しのないように、また新しい年度への準備をしてください。

 今日の一言 『夢を見ることを遠慮してはいけない』(DREAMS COME TRUE 中村正人さん)

   

【校長室】2月になりました

 早いものであと2カ月で今年度も終了です。学年末考査も控えています。鉛筆しっかり準備をして臨んでください。3年生は一般受験の真っ只中です。全力を尽くしてください。お知らせ 

  

 今日の一言 『あやまるのってすごく怖いな。でも、あやまってよかった。』(ばらかもんより)